レノファを青黒の眼で東京から見るblog

レノファ山口を応援・分析します。

モヤっとするも初勝利!立ち位置で迷わせた?! ジュビロ磐田vsレノファ山口@エコパ 2021年3月27日

勝った!!磐田に勝った!アルゼンチンに勝った!!

久しぶりの代表ウィークでしたね。DAZNがW杯欧州予選やったり、WOWOWU-21欧州選手権やったりと見るものが溢れていますね。

その中でもレノファの勝利と圧巻の田中碧がこの数日の個人的なトピックでした。

田中碧と板倉のボランチコンビは素晴らしかったですね。組むのは初めてとのことでしたが、しっかり仕事をこなしてましたね。

さて、レノファのボランチコンビも個人的には連携や役割など固まってきているかなっ思いました。今の二人が現在の最適解なのかなと思います。

では、そんな磐田戦を振り返りたいと思います。

 

1)草野の立ち位置

2)セカンドボールの行方

3)後半の戦い方をどう見たらよいのかわからなかった。

 

スタメンはこちら。

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1)前半の入りは磐田がとても勢いよく前から追ってくる。取ったらタテにつける、背後を狙いに来る。など試合後の監督コメントにあった「腰の引けた」形になってしまったレノファ。磐田のネガティブトランジションも結構あたりも強く取り返しに来ていたので、そのあたりで接触を嫌がっているような感じもありました。

ただ、レノファもそこでひるまず、前から来るのなら幅を取って打開することを試み反撃の機会を伺います。

いつものように8佐藤謙がDFラインの右あたりに落ち、両SBを上げます。

磐田のDF3-4-3。相手のLWB14松本がレノファRSB14澤井、RWB17鈴木がLSB44石川のところまで、プレスに来ます。そうすると、松本戦と同じで磐田WBの後ろがあきます。

また相手WBとダブルボランチの脇の中間ポジションに、山口のSHが立つとそこには磐田のボランチかサイドのCBが捕まえに来ます。裏空きそうだな~中も空きそうだな~という展開に。

そんななか7分10秒あたりからGK含めたビルドアップでRSB14澤井まで渡し、一度相手を山口右サイドに誘導。その間にLCB6渡部がずれた磐田のシャドーの10山田、RWB17鈴木両選手が捕まえにくいところにポジショニング。見事に吊ります。

鈴木の後ろを取っている44石川へパス。そこから、箱の中に位置する草野とワンツーで前進。ここは一旦やり直しになりますが、食いつく磐田のディフェンス陣の間を草野はうまく位置取りしています。そして迎えた12分5秒先制点が生まれました。

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相手のクリアボールを回収した29田中→13楠本→14澤井へ。ワンフェイントでマーカーの磐田LWBの14松本を外します。※ハイライト1分7秒あたりです。

そして澤井が前を向いたところで、まず18小松がレーンをタテに走り、CB2今野をひきつけ、31草野は澤井のほうへボールを受けようとし、38山本義をひきつけます。

あとは前節も惜しい形ありましたね、46高井が中へ侵入したころへピンポイントのパスが入りゴール!両FWがしっかり立ち位置でCBをつり出した形でした。

磐田は前線もそうですが、CBも結構食いつきます。2点目は19分33秒の時にやはり18小松が裏に抜けるような動きをし、まず磐田CB15伊藤をの位置を後ろにずらします。空けたスペースに31草野がボールを受けようと落ちてきます。ここにCB2今野が出てきます。ボールホルダーであった8佐藤謙の洗濯は左で幅を取っていた8高井へ。

結果論ではあるのですが、17鈴木が触れなかった、GK1八田が飛び出したのに触れなかった、というのもあるのですが、31草野に食いついた分、2今野はこの高井のクロスに間に合わず。見事に草野が翻弄していました。

個人的には惜しいなと思ったのが、45分52秒から46分10秒。

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FKの流れから磐田RWB19鈴木を44高井がボールキープし吊りだし、その裏を44石川がねらい、6渡部がフィード。今期よく狙っているこの形でしたが惜しくもパスがずれ磐田ボールに。しかし、18小松のプレスから相手にボールを蹴らせてそれを回収。

6渡部→44高井→8佐藤謙に渡ったところです。このシーン草野はまず44高井が持ったところで、箱の中で受けようと一度動き、8佐藤謙に渡ったところで、磐田CB38鈴木義が18小松に寄せるために2歩ほど前にでたところ、その鈴木の背後に走ります。佐藤謙のパスの意図はゴール方向であったため失敗になりますが、うまく2今野の脇あたりで受けられたら、シュート打てたのではないかなと思いました。第1節に比べるとだいぶ31草野の前線のかかわり方も単に裏抜けだけではなく、バリエーションが増えてきた印象です。

 

2)磐田の前線は前から行くのですが、一度はがされたりミドルゾーンに山口が侵入した場合割とジョギング状態であまり寄せてこなかった感じです。セカンドボールについては29田中陸、8佐藤謙が回収できていたと思います。磐田の攻撃時ではあまりというかほぼサイドチェンジをせず、同サイドの大外レーンの選手かハーフスペースに落ちてきた選手にパスを出すのですが、そこも体を張って止めていたり、CBが対峙した場合はそのこぼれ球の回収など気の利く作業を遂行。

自陣ビルドアップ時には8佐藤謙が最終ラインに落ちれば一つ前の真ん中に29田中陸が一度ったり、敵陣に入った際は8佐藤謙が前目にでて、29田中陸が上がったスペースを埋める。など互換性よく仕事ができていたと思います。

今後の試合も疲れなどがない場合はしばらくこの2人がファーストチョイスなるのではないかと思います。田中陸はどれくらい1試合走っているんですかね。ロングボールの蹴りあいになるとうまくバランスをとったり、後半からはショートコーナーで3人目を使う磐田の選手に対応する役を担ったりと沢山タスクがありそうです。前半は3/4ショートコーナーで3本目に3人目を使われて失点したので、後半同じことにならないようにしっかり対応してくれました。

 

3)そんな二人が大変そうだな、と思ったのが、後半あまりボールが45分間落ち着かなかったかなと。磐田のタテにタテにというペースを嫌ってか、山口もロングボールというか、磐田が出てくるのなら裏を狙おうという割り切った形になってました。

アクチュアルプレーイングタイムも結構短かったんじゃないかなと。

21関が試合後インタビューで言っていた通り、「オプションが増えた」と思うようにしたいと思います。ちょっとモヤモヤ。

 

ただ、試合後ほっとしたような顔をした選手たちを見るとやはり勝利ができてよかったと思えた試合でした。次の栃木は勝ち点1差ですし、ホームで勝っておきたいところです。しっかりと田坂プレスをかわしてゴールを陥れてもらいたいですね。

高井のアクシデントでの選手交代、川井の初出場、河野・ヘナンがベンチ入り。次節も選手の入れ替わりはあるでしょうが、維新で初勝利!願いたいと思います。

 

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『維新は勝つ場所』(再) もうひと越え。次こそ勝利を。 レノファ山口vsファジアーノ岡山@維新 2021年3月22日

サクラが東京も咲いてきてます。維新はもう葉桜になりかけている頃でしょうか。

 

今節は本当に惜しかった。勝ちたかった試合でした。内容は良いという段階はそろそろ卒業して結果を得ることができたかと思いました。また今節は内容がそこまで良いか、というと前半の入りはよかったのですが、交代選手で試合を動かすというところができなかったなという印象を受けました。

では下記3点思ったことを述べていきたいと思います。

1)岡山のプレス回避はできていた?

2)『きるパス』の後はどうしていくか。『箱』の使い方。

3)さあもうあとは勝つだけだ。

 

スタメンと交代選手はこちら。

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80m 18齊藤→15山本  90m 14上門→25野口

序盤から両チームともビルドアップに対して制限をかけていきます。

フォーメーションの組み合わせもガチっとはまりやすく、岡山の守備時は4-4-2の形になり、18齊藤 10宮崎が山口の両CB6渡部 13楠本につきます。山口の8佐藤がDFラインに落ちてビルドアップに加われば、7白井らが付いてきます。

これを逆手にうまく破ったシーンが20分。21関→29田中へ。DFラインに付いてきた岡山3人のファーストラインを呆気なく突破します。田中からワンタッチで44石川へ。タテにボールをつけ7高木がペナ横を取りクロス。31草野に惜しくも合わず。

岡山もかなり軽く対応してきていたので、これは仕留めたかったです。この日はというか今年はというか、クロスがなかなか合わないですね。惜しいのではなく単純に合ってないのがもったいないです。合えば1点というシーンもあまりなく、この辺は伸びしろと考えたいと思います。

返す刀の21分。今度はうまく岡山にGKを混ぜてのビルドアップで山口の右サイドに引き込まれたところ、右にうまく逃がされてしまいます。一進一退。どっちもどっち。なかなか決め手に欠けます。またこの時間あたりから岡山が前から積極的に来なくなった印象です。後半の飲水タイムあけあたりまでわりと割り切っていたのかなって思います。体力的な問題でフルタイムは難しいのでこのあたりから一旦体力温存だったのかもしれないです。8佐藤には付きすぎないようにして、4-1-3-2のような形にしていました。

33分などはうまくパスコースを消されていしまい、8佐藤はロングボールを蹴らされてしまっていました。岡山のプレスを回避できるときはできていましたが、ロングボールは多かったのはピッチの問題があったとはいえもったいなかったかなと。

 

2)ピッチのぬかるみからあまりショートパスができなかったのか、ロングボールが多くなっている中、42分8佐藤から右サイドで幅を取る44石川へ切るパス。石川からゴール前に走りこんでいた46高井への惜しい場面でした。ただ、この切るパスのあとが今後の山口の課題かなと思います。特に前半単純に石川から7高木へつけるパスが割合として多く、反対に高木から石川というケースでもほぼその後はボールを奪われるか、攻撃のやり直しになります。

試合後インタビューで渡邉監督がおっしゃっていた『箱』このあたりをうまく使いたいですね。解説の安永さんなどはバイタルボックスって言い方もされてますね。

この42分の場面では31草野がこの箱の中のところに入っていました。

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42分のシーン

このシーンですが、高井選手の良い抜け出しがあったので、このプレーはとてもよかったと思います。ただ、別のやり方もあったのではないか、ということでお読みいただければと思います。
相手のSB41、CB5、SH14、DH7の間、「箱」の位置にに31草野がポジショニングをしていました。そしてハーフレーンにいた7高木がレーンをまっすぐ走ることで、SB徳元、CB井上が引っ張られます。すると31草野の前にはより大きなスペースがあき、並走する18小松、前の位置どる46高井と併せて3-3、あわよくば3-2のシチュエーションを生み出せていた可能性もあります。

上述した通り前半は右サイドは割とタテに急いでいた気がします。理由としてSB石川,SH高木ボールが入った際に、選択肢がタテ方向しかない、もしくはそこしか見てないような印象です。17分には高木にボールが入った際に石川がやはりレーンをタテに走り抜けます。岡山のSH14上門がきれいに付いて行っていたので、中のシャドーの位置にいた18小松はフリーだったため、いたよ~!と手をあげてます。チームとしてちょっと中途半端になっていたかもしれないです。

 

ただ、後半に入り48分。相手のスローインを13楠本がカットし、7高木へ。31草野がタテに走っていますが高木の視線は箱の中に位置取りしている46高井に。多少パスがずれてしまいましたが、単純にタテに出すよりも一度高井を経由することで相手が分散し草野の周りは41徳元くらいになってました。その後ファウルをもらって惜しい場面になるFKを獲得。

79分渡邉→箱の中の梅木(!)→おとして7高木のシュート。交代で入った池上は割と幅を取るのは橋本に任せて箱の中に入るのを意識していたように見えました。この辺りは改善できていたかと思います。

惜しい場面として、57分にはこの試合一番のチャンスでしたかね。6渡部のインターセプトから、18小松へ。右サイドでためを作って中へ。結構ずれましたが、結果的に29田中から42橋本。カウンターですし、スカスカでしたが箱のところ、中継点によく走りこんでくれていました。この場面では31草野はダイアゴナルに走り岡山5井上をひきつけ、7高木がフリー。

結果的にファーストタッチが大きくなり、5井上が戻ってきてしまいシュートブロックに。決めたかったですね。31草野も井上がシュートブロックに行ったのでフリーでしたし、パスかファーに強いシュートが打ててればこぼれていたかもしれなかったです。

岡山はこの時間帯MFがディフェンスラインに入り込んでいたり4-4ブロックではなかったです。ロングボールに対して跳ね返してもセカンドボールが山口に行ったりとこの時間はうまく行ってなかったので、ホントにここでとっておきたかったです。この時間帯の有馬監督の声がもっと拾えていたらほんとに勉強になった気がします。。。「じゅんきポジション取らせろ!」(58分)「下がるな!」(69分)だけ聞き取れました。維新のマイクはもっと監督に近づけてもらえないだろうか。。。渡邉監督何言っているか聞きたいです。

その後山口は24梅木や10池上を入れて攻勢を強めていきたいところでしたが、5井上を中心として岡山の守備陣を最後まで崩せず。代わって入った選手がそこまで攻勢を強めていけたかというと。。。今後の課題かなと思います。

それと一応触れないとなって場面の60分のハンド。これは手の位置が不自然なところにありましたしハンドと思います。。ただ、カウンターで46歳の野田主審に若いアスリートと同じ速さで付いて行くのは難しかったかなと思います。審判に体力基準がどのようなものかはわかりませんが、おそらく20mは後方にいらしたと思います。主審の方もアスリートですがなかなかやりきれないところはあると思います。

また、山口の31草野、岡山6喜山、16河野、もしかしたら14上門も間にいたかもしれません。メインスタンド側の副審にしても18小松、5濱田が重なっていたのかもしれません。(4審みえてなかったかな~。協議してる感じもなかったのも残念)忘れよう!仕方ない!です。

 

3)勝ちたかった!ほんとに勝ちたかった試合でした。

今日youtubeにあがってましたが橋本選手のプレーはやはり可能性を感じさせますよね。55分のインターセプトもちゃんとマーカーの17ココナッツ関戸がまだ上がりきっていない、来る予感がして残っていた、など若いのにクレバーだなと思います。慶応大学ソッカー部はもう始まるのかもしれませんが、もう少しレノファで試合に出てほしいなと期待を感じました。

またこのような前がかりになってしまう時は6渡部21関の存在は大きいです。慌てない。ボールを下手に捨てないでつなぐ。13楠本に「落ち着け、こうやれば大丈夫」とプレーで教えている感じです。楠本頑張れ!

さあ、もう勝つしかないですね。今後は高井選手はSH起用のままなのか?FWでいく選択肢はあるのか?外国籍選手はからんでくるのか?攻守分断ロングボール状態時で前と後ろを支えた田中選手のガス欠はないのか?まだまだ心配・期待、未知のものがたくさんですが、次節磐田戦での勝利を心待ちにしたいと思います。

読んでいただきありがとうございました。

(選手の敬称略 すみません)

強い新潟と今当たれたのはラッキーだと思うことにしよう。 レノファ山口vsアルビレックス新潟 @維新 2021年3月13日

皆さん、観戦時間足りてますか??僕はすっかり寝不足です。

J3JFLも始まりより一層「あれも見たい!これも見たい!」となっているかと思います。UCLもこれから佳境ですし寝不足ですね。

さて、今節も土曜開催のレノファ。ホーム2戦目でしたが・・・新潟強かった!今回はこちらの3本です。

1)鈴木と高木はどこ行った??

2)前に行けども空いてしまう。

3)来い!梅木!

 

ではスタメンです。

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1)10池上、5佐藤の裏や脇です。そしてCBの13楠本、6渡部が付いて行きにくい位置です。データサイトのSPORTELIAさんのページでも確認しましたが、鈴木選手この試合オフサイドもありましたが、ペナルティエリア内でのボールタッチ1回のようです。

参照元https://sporteria.jp/data/2021031310
0トップとは言いませんが、山口の両CBの前から消え、ビルドアップの手伝いに入ります。ヒートマップではハーフウェイライン付近のハーフスペースやサイドの高い位置で基点を作っていました。これはトップ下の33高木にも言えることで、DAZN前半のヒートマップはきれいに触る位置が3カ所に分かれておりました。

新潟の両CBの持ちあがりからのフィードも秀逸ではありますが、新潟は組織として連動していて見事でした。

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6分25秒のシーン

6分のシーン。攻撃を奪われ新潟のビルドアップを奪おうと、山口は7高木、9岸田、31草野、46高井で追います。しかし、うまくいなされ、一度5舞行龍へ46高井が強くプレスをするも25藤原へ。2度追いをする高井ですがもう一度5舞行龍へ。「え、誰も行ってないじゃん」というそぶりが見えます。そして島田に預けられ左に行くふりをしもう一度舞行龍へボールが戻ります。そしてもちあがります。。

10池上は33高木へのコースを背中で消した位置取りをします。この状況で31草野-35千葉、44高井-25藤原、9岸田-8高、とそれぞれがマークしてましたが、舞行龍には誰も行けてません。そして余裕をもって池上、佐藤のいなかった位置に降りてきた9鈴木へ。そして24ロメロフランクへ展開。ここは44石川がタッチへ逃げることができましたが、19星?が猛然とCFと位置に舞行龍のフィードのタイミングからダッシュしてます。誰もついていけていない状況で6渡部も後ろから掴んでいるような状態でした。かなり危なかったように思えました。
前で奪う意識で前のめりになりますが、DF4人はどこまで新潟の選手を捕まえればよいか測りかねている状況が続きます。

 

2)新潟は両CBで組み立てることもあれば、20島田8高が落ちてきて組み立てることもある。島田が落ちてきたところに25堀米が入り込めば、19星がSB位置に落ちるなど形を変えて攻め上がります。この19星、9鈴木あたりが落ちたところに付いて行かないと、そこがビルドアップの出口になっていたのが前半の印象です。14澤井あたりはだいぶまよってそうな感じでした。またボランチを見ていた9岸田も同様です。完全につられてました。

中途半端に付いて行ってしまうと、2失点目のような形になります。

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37分10秒

この場面始まりは35分38秒の新潟のスローインからです。このスローインも相手のプレスに10池上がつかまりファウルはもらったものの、そのフリーキックで前線へ蹴るもラグビーのタッチキックのような状態になってしまいました。うまく行かない流れは守備にも伝播してしまいます。

このスローインから約90秒、32本のパスをほぼ新潟陣内で回されます。琉球戦同様に上下左右振られていったところで、37分7秒に25LSB藤原からおそらく24ロメロフランクに向けてのパス指示がでてます。この時山口の前6人(FW&MF)と後ろ4人(DF)の間に10m強のスペースが空いていました。このシーンでは9鈴木は山口の両CBをピン留め。GKの21阿部のキックはスライスして指示した25藤原のもとへ。46高井がかろうじて触れない何ともいやらしいボールに。ワンタッチで内へ侵入した藤原は新潟の左サイドへパス。しかしこれもミスになり、戻ってきた10池上の足に当たりますが、まさかのワンツーのようになり、これまた44石川がこぼれ球の対応に詰めることになり、24ロメロフランクがドフリーに。あとは丁寧に高木に決められるだけでした。

ボールがネットに収まった時に新潟のFPは6人、山口は4人とGK関のみでした。1失点目の自陣でボールを失いそのまま失点したしシーンもそうですが、新潟の選手たちはいつ力を入れるかが共有されており、組織としても強いなと思いました。間延びさせてその場所を突くなどきれいにやっておりました。

でも、やられっぱなしはよくないです。さあ後半。

 

3)梅木選手。この2試合彼のビルドアップの出口になる動きがすごく好きです。新潟の9鈴木もやっていたプレーですが、CBやGKからのパスをハーフウェイライン付近やペナ前あたりのハーフスペースで彼はよく受けるんです。47分には6渡部、49分には13楠本からそれぞれ受けます。

新潟のように前からプレスをかけてくる相手にこのパスが通ると、ファーストラインのみならずセカンドラインも突破できます。そうそうできるプレーではないですが、かれはこの2試合で少なく数えて5回成功させてます。

もったいなかったのが64分です。13楠本⇒10池上⇒29田中※後半より交代でボランチに⇒24梅木とつながります。このシーンRSBにまわった44石川も交えて右サイドの突破を図りますが、惜しくも止められてしまいます。すでに草野や高井が待ち構えていただけに、、、
前半はボランチの2人が捕まってしまっていたので、SB裏へのロングボールを蹴りますが、ほぼ繋がりません。ただ、このシーンのように、ワンタッチパスを織り交ぜることで、しっかり逃げ道を作ってあげられればチャンスは作れます。梅木以外にも高井や石川も受け出せるようになってました。

また相手がこの動きを嫌がって、間を詰めてくれば今度は後ろがあきます。何度かアバウトに裏に蹴って7高木や31草野が走りこむ形も出てきました。
24梅木の真価は点をとってなんぼだと思います。試合後半は消えてしまいました。同じく交代をした16浮田が点を取っていましたし、梅木にも期待したいと思います。

 

最後に。今節は26神垣、42橋本、16浮田の3選手が初出場でした。大学の兼ね合いもありますが、橋本は今後も出番があるきがします。44石川が右サイドでも問題なくプレーできそうです。浮田はどこで使われるかが今後楽しみです。今節のようにFWか。また8佐藤謙がけがなどであれば神垣の起用は増えるでしょうしその際は佐藤健が外れる形か。などなど今後の選手起用にあれこれ考えるのも楽しくなります。

確かに3戦勝ち無しです。でもまだまだ伸びしろがありますし、前向いて進んでいってもらいたいです。それに今この強い新潟を見れたので、アウェイでどこまで差が縮まっているかも楽しみにしたいです。岡山も上門、イヨンジェなど攻撃に特徴のある選手がいますので、気は抜けません。ただ、その選手たちに行く前にしっかり前からの守備ができれば勝ちへの道筋も拓けると思います。

ではまた週末を楽しみにしましょう!読んでいただきありがとうございます。

(選手の敬称略すみません。)

初得点!ツートップのコンビプレイも徐々に。敗戦も前向きに。3/6 FC琉球 vs レノファ山口 @タピスタ

3月になり卒業のシーズンですが、Jリーグは始まったばかり。

もちろん渡邉レノファもこれからチームとして歩みを進めていきます。

さて、第2節。沖縄です。すでに気温は20℃を超えています。あまり関係ないですが。

 

スタメンはこちらの通り。

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第2節スタメン

レノファは前節負傷した島屋に代わり、池上がスタメンに。ほぼ変わらぬ陣容でスタート。

琉球は第1節磐田戦と同じスタメンでスタートしました。

そして即ゴール。磐田戦と同じじゃないですか。。。

では今日この2点を書いていきたいと思います。

1)失点シーンは良い見本

2)点とる形は増えていくはず。

 

1)さて、いきなり失点を喫してしまいましたが、山口は立ち上がり多少ふわっとしていましたかね。警戒をしていたと試合後のインタビューでは監督がおっしゃってましたが、琉球が狙いを持って入ってきたのを受けきれませんでした。

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37s 失点シーン前

レノファの守備ですが、基本的にボールサイドに人を寄せた陣形を取ります。前節解説の山形さんが「反対サイドは捨てている」といったような形容の仕方をしていらっしゃったような覚えがあるのですが、そのような形です。

ボールに思いっきり寄せる時は、この時間のようにコートの約1/4にレノファの選手がほぼ入ってしまうくらいに寄せてます。ですので松本山雅も同様にサイドチェンジをして5前や3田中を走らせていましたが、多少精度を欠いて1vs1を作れてはいましたが、そこまで危ないような状況にはなかったです。一度5渡部がまた抜きされたくらいだったかなと。

ただ、このシーンでは16阿部から右足アウトサイドの右に曲がるボールが逆サイドの8風間矢に展開されます。44石川の奥の大きく空いたサイドへ。石川もとれるかと思いましたが、うまくボールが曲がり風間矢に。そこに矢のような速さでyoutuberが駆け上がります。タイミング抜群でした。7田中。レノファの7高木が上述の通り真ん中、しかも割と高い位置にいたためこの場面、風間矢・田中と石川の2vs1の構図ができます。そして、石川は上がってきた田中をケアするために、ポジションを後ろにとります。遅くなりましたが高木も戻ってきましたが、ボールからは3m位離れて中を切ります。ほぼフリーと変わらぬ風間矢からアーリークロス

今度もレノファの右SB澤井の奥の16阿部へピンポイントのボールで、失点してしまいました。SBの奥はあくことはわかっていたのでそこをうまく突かれた形となりました。

 

27分の失点についても25分50秒のスローインから約1分間で17本?のパスをつながれ、左⇒右⇒左⇒右⇒左と上下の動きも織り交ぜられてDF陣が振られてしまいます。そして、15知念から左サイド13清武にボールが出た際はフリーの状態。14沼田がハーフスペースへランニングし、澤井をピン留めします。持ち上がるにつれ、沼田はSB澤井・CB楠本の間にFWのような立ち位置で二人を引っ張り、空いたスペースにCFの阿部が走り込みシュート。関が良くはじくもここでも風のように田中が走りこんできました。ファーに打てばこぼれる。おそらくすべて狙い通りに行ってしまったかと思います。
最後の場面がどうというよりも、スローイン琉球のビルドアップでかなり陣形が振られてしまっていたこと、その際に琉球の選手がポジションを細かに変えて後手を踏まされていたことが失点につながってしまったと思います。

ん?これってレノファやりたいことだよね?と。かなりきれいにやられてしまいました。良い勉強にしないといけないかなと思います。

特に風間矢はしたたかでしたね。嫌な位置にも顔を出しキックの質もよい。デビュー戦の初々しい等々力での姿からは見違えてました。

 

2)待望の初得点にも触れなくてはいけません。

56分の14沼田から16阿部への失点を覚悟した後のGKから。DAZNでは56分38秒からすでにビルドアップが開始しておりました。8佐藤謙が左SBの位置に落ちて、両SBが高い位置を取っています。そこから右左とボールを回し琉球の陣形がずれるのを待ちます。そして、右サイドに貼っていた後半からRSHに入っていた46高井⇒6渡部⇒8佐藤謙、佐藤からいわゆる「きるパス」が7高木に出ます。「きる」は渡邉監督の著書を参照ください。セカンドラインを突破した高木の目の前には、琉球に2失点目にやられてしまったような形で、44石川が琉球SB田中CB岡崎の間でボールを受けられる位置取りをしていました。石川の右足にだしてそのままドリブルで抜け出すようなことを石川は描いてましたが、7田中が多少それを警戒した動きをしたので、すぐに裏抜けに変更。高木もその動きを待っていたかのように、ニアゾーンに侵入しフリーでクロス。後半から入った梅木がニアサイドで空いてCBを釣り、フリーの31草野が流し込みました。レノファ今シーズン初得点!いいじゃないですか!この形!

個人的によかったなと思ったのは、ちゃんと梅木が空いてCBをひきつけていたこと。松本山雅戦は正直ツートップ関わらなすぎではないか?と心配してましたが、ここではうまくお互いの動きが見えていたと思います。

63分には相手の速攻をすぐに消し、間延びしていたところを見逃さず、21関⇒6渡部⇒ボランチに移った10池上でファーストラインを突破。ボランチの後ろにポジションを取った梅木。石川のインナーラップの動きに惑わされた風間希が門を開いてしまいます。すかさず池上が梅木へ。これでセカンドライン突破。梅木⇒石川⇒高木。そして高木のクロスに梅木。琉球の隙を逃さず攻撃ができていました。

 

敗戦は悔しいですが、松本山雅戦よりも攻撃については形ができてきました。相手の守り方の違いもありますが、後ろで動かして、スライドが間に合わない、ずれたところをスバっと射貫くパスも出せるようになっていました。監督のリクエストにこたえられるのなら、前半からそれがはまれば勝利も見えてくる!そう信じて次節の維新での勝利を期待したいと思います。

次節は新潟ですね。本間選手が残りヤン君も移籍、手ごわい敵がつづくなという印象です。でもトレーニングマッチで浮田選手が点を取ってましたし、まだまだレノファも伸びしろ沢山です!期待しましょう!

渡邉レノファ初陣『維新とは勝つ場所』 レノファ山口vs松本山雅 2021年2月28日 @維新

開幕戦は宝箱をあけるような感じ

 

中村憲剛さんが2月27日のJ1の試合の解説で話したフレーズです。

霜田体制から渡邉体制になり、陣容も大きく変わり、開幕を上記の気分でわくわくして迎えた方もたくさんいらっしゃったのではないでしょうか。

 

遅くなりましたが、はじめまして。黒津と申します。東京在住のレノファ民として5年間遠方より応援をしておりました。

今年に入って渡邉監督の著書を読み、今年のレノファはどんなことが起こるのだろうかと楽しみになり、備忘録としてもこのblogで書き残しておきたいと思いました。

まだまだ勉強中の身なので『違くない?』『私はこう思っている』などあればどんどん教えて

いただければと思っております。

 

では、今節について振り返りたいと思います。

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両チームフォーメーション

今期より4-4-2へ変更。移籍組が11人中8人と新しいチームを強く感じさせてくれる布陣になりました。

昨年最下位であったもののJ1経験者(監督も選手も)が加入するなど良いオフシーズンを過ごしたレノファ。ただ、松本も良い補強に成功したクラブです。

去年の監督変更より安定した布陣、レンタル組の完全移籍への移行(前、常田など)、新加入選手(山口、表原など)も加わりJ1復帰への本気度がうかがえます。

特に去年水戸に所属していた山口にはやられてしまってましたね。(今節は怪我で欠場。)

 

さて、強敵松本を維新に迎えた初戦どのようにレノファですが、結果は0-0のゴールレスドロー。個人的にはとてもポジティブにとらえることができました。

最後の惜しいシーンもありましたが、僕の感想としては『なんでロングボールに草野と石川、澤井が走りこんでいるの?』『石川は右サイドにいたよな?』など色々な発見があり楽しむことができました。

下記の3点僕が感じたことを書いていきます。

1)昨年崩壊をしていた守備の改善は見られたのか。

2)攻撃についてはどのようにするのか。

3)今後の課題は?

 

1)守備面

去年は前線からのハイプレス。局地的に数的優位を作り奪い返すことを目的にしておりました。それが功を奏して得点になることもありましたが、多くは敵陣に引き込まれて、前がかりになってしまったところをディフェンスラインの裏へ通されてしまい失点。

人に強めに付いて行ってしまうため、左右に守備陣形が振られてしまったときにマークがずれてしまい失点を重ねてしまっておりました。

 

今年は、FWの31草野が前から守備には行きますが、あくまでエリアの誘導。サイドへ追いやるくらいで、チャンスがあれば取りに行く程度にとどめ、ディフェンスラインはしっかりと前がかりになりすぎず、敵を向かいうちます。そのため昨年のように裏に通され背走する場面はかなり減りました。
相手がサイドから攻撃してきた際は、守備陣はそのサイドにより逆サイドはある程度空いてしまいますが、攻められているサイドについてはしっかり人数を割いて守ります。

また、ボールを奪われた際の切り替え、ネガティブトランジションについてもかなり早く動けており、守備の安定につながりました。危ない場面もありましたが、渡邉監督も試合後のコメントで守備の手ごたえを感じており、昨年の失点数よりは減ることが大いに期待できそうです。

 

2)攻撃面

前半はかなり苦戦しました。おそらく今日の狙いは松本両WBの3田中・17表原の後ろのスペースへの侵入だったかと思います。いかにこの2人を動かして31草野・46高井の両FWが侵入し、そこを基点に攻め込む。

しかし、松本の両FWの間に8佐藤謙が立ち、その前に5佐藤健が位置し、山口のSBかSHがサイドラインで幅をとっていましたが、いかんせん松本のまえの5角形+SBにつかまるシーンが続き、苦し紛れにロングパス。13楠本が右前方へ蹴るシーンが目立ちました。一例ですが6渡部がボールを持ったシーンをあげると、渡部より8佐藤謙にパスを出す。ただ、彼は前を向くのがむずかしいです。確かに中間ポジションをとり、松本のFWどちらかをおびき出すことはできますが、守備陣形で崩れるわけではなく、前を向いても松本の2列目が待ち構えており、前進しません。

SB44石川に出したとしても、ここは松本の5前にプレスをかけられ、前方を向いても外に追いやられるようにプレスをかけられているので、7高木に出す以外のコースがなく3田中の包囲網にひっかります。そして前線に蹴ったとしても松本の3CBは大して崩れておらず跳ね返されてしまいます。

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相手守備網

39分には、左サイドからパスをつないで右サイドへサイドチェンジをしましたが、幅を取っていた11島屋への13楠本からのパスがずれ、島屋は相手に背を向ける形でボールを受けます。

この時おそらく松本アンカー38佐藤の脇は空いたスペースになっているので、そこに14澤井が位置し、38佐藤・43常田を牽制することで、11島屋と17表原の1対1のシーンを作ります。カメラアングルであまり見えなかったのですが、島屋が中に寄せてしまったのか、単に楠本のパスがずれたのか測りかねるところがありますが、ワンタッチに前を向け突破のチャンスがつぶれたうえ、強引に突破を図った島屋は止められ、結果的に負傷交代になる痛いプレーとなってしまいました。

位置的要素で相手を惑わす渡邉監督の意図が見えましたが、選手間の意図が統一されていなかったり、パスミスが起こっていたりとうまく行かない前半でした。そして後半ですが、佐藤謙・石川・高井の位置で相手をずらします。

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後半50分の立ち位置

明確に8佐藤謙をCBの間もしくは左サイドへ降りさせて、最終ラインを拡げてビルドアップを始めます。5佐藤健は相手の5角形の中にとどまりそれぞれを牽制したままにします。

そして両SBを松本4安東・5前の位置よりもあげます。GK21関もより交えてビルドアップをすることで松本の前線4人の距離を拡げていきます。前半に5前・3田中に簡単に捕まえられてしまった44石川でしたが、立ち位置で二人を惑わします。

49分まずそこに46高井の位置でボールが収まるようになります。GKの21関から一本で高井にパスが通ります。受けた位置は松本38佐藤の脇、33大野の手前と空いた位置に入ります。

続けて50分にも13楠本から(かなり危うい体勢からでしたが)、同じ位置で高井が受けます。ワンタッチで44石川→7高木へとボールがつながり、結果的にはやり直しますが、簡単に松本のセカンドラインを突破することができました。

 

ここからは松本の疲れもあったのでしょう。主導権を握りボールが回せるようになりました。
SHの7高木・10池上が幅を取り、松本38佐藤の脇のハーフスペースにSBの44石川・14澤井が侵入します。この侵入によって松本のマークが乱れ、この山口のSBに松本のRCB・LCBが吊られて、幅を取っているSHに松本のWBが吊られて前にでる。そうなることで山口のロングパスが松本のWB裏に届けられます。草野の飛び出しがようやく奏功していきます。

面白いのが最初に書きましたが、これをフォローするのがSHではSBなく14澤井であったり、飛び込むのが44石川であったりと攻撃が好きな二人のSB。特に石川は後半縦横無尽に走り回ってました。

強化指定の橋本も入ってくると思うと、ポジション争いが楽しみです。

 

3)課題

試合後のスタッツを見ると攻撃が右サイド40%、真ん中20%、左サイド40%の割合でした。ただ、岸田選手が入るまで真ん中はあまり効果的に使えていなかったと思います。唯一54分に8佐藤謙→46高井でシュートがあったくらいではなかったかと。

そのため2トップの草野と高井のコンビネーションも見られず。昨年よくやっていたフリックのようなプレーもなかったです。サイドをずっと突いていれば、中が疎かになるタイミングはうまれるはずなので、そこを使えるようになるとよいかと思います。

ただ、まだ始まったばかりですし、次の琉球はこれまた昇格候補の磐田に勝っています。引き続き応援し選手の躍動を楽しみにし、「維新とは勝つ場所」をまず1つ達成をしてほしいと思います。