レノファを青黒の眼で東京から見るblog

レノファ山口を応援・分析します。

2節以来の勝利!次の1戦が大事。 レノファ山口vs大宮アルディージャ @維新 2022年4月3日

ようやく2勝目!やはり勝利はいいですね。

せっかくの勝利なんだからサクッとブログを更新!といきたかったのですが、期が変わると人事など色々振り回されてしまいますね。先月から覚悟はしてたんですがね~。。

レノファが4月1日を過ぎて特に選手の補強もないようで(育成型期限付移籍は別ですが)、しばらくはこのメンバーで行きそうですね。

さて、大宮戦について下記のように書いていこうともいます。

 

1)やっぱり渡部と佐藤謙。

2)暑くなってきた時、どこまで走れるか?けが人の復帰は?

 

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1)大宮は話題になった岡山戦や、開幕でかなり熱い試合になった横浜FC戦など、個人的にはかなり精神的にくるものがある試合をここまでしているな、という印象でした。

また、開幕前にもかなり多くのコロナ感染者を出してしまっており、準備も満足にできていなかったことも、現在の難しい状況を招いてしまっている一因になっているのかなと。もちろん、コロナはレノファはもちろん各チームに影響を出しているので、エクスキューズにはなりませんが。

ただその大宮はポゼッションにこだわっているかと思いきや、割と開幕時に比べればロングボールを多用してきたように思いました。

もちろん、ただ蹴るというわけではなくウイングへの長いボールを出し、そこをSBやIHが追い越していくという結構直線的なサッカーでした。ボールをロストすればそこからフォアプレス開始!という形でレノファのバタつきも試合開始当初は見られました。

 

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ざっくりですがこのような形で大宮の選手たちはレノファの選手を見ていたと思います。

霜田監督のアライバルインタビューの「うちも前から行くんで」という言葉通り、前から行くことやタテに早く攻撃を行うことなどテンポの速い試合になりそうな立ち上がりだったと思います。

ただ、ここでよかったのは最終ラインに渡部、アンカーに佐藤謙がいたこと。また大宮の精度がまだ上がっていなかったことがあると思います。

CB6渡部、3ヘナンのコンビはこの2試合無失点と、琉球戦で見せた不安定さが改善されてきていたと思います。最後のところではしっかり守ることができていることもあり、ミドルシュートで驚かされたところはありましたが、マークを外された・ピンポイントであわされた、というシーンはほぼ無かったと思います。

動画での渡部のインタビューでも無失点についての手ごたえは感じている様子がうかがえました。また、彼のもう一つのストロングポイントであるボール保持時に相手のペースに付き合わずにしっかり自分たちはボールを握って回していくこと、サイドにボールを散らす作業をこのベテラン二人がしっかり行えていたこともあり、やり方を変えてきた大宮への変化にもチームを順応させていったかと思います。前半なかなかチャンスらしいチャンスはなかったですが、試合を落ち着かす、というところでまず大宮の最初のプランは抑えられたのかなと思います。

そして、大宮さんの精度ですが、もし本当にしっかり佐藤謙を消すのなら人選をもう少し変えてもよかったのかなと思いました。疲れはもちろんありますが、山口陣内での危ないボールロストは後半の方が見られたかと思います。霜田さんのやり方もありますが、今回は早いテンポの試合に持ち込む、先にバシッと相手を混乱させるくらいのインパクトで入られたら、多少は蹴ってくることは想定に入っていたかと思いますが、あれ?違うぞ?となっていたのかもな、と結果的に思います。
また今シーズンの大宮のシュートの少なさについても、ミドルシュートを打つ姿勢は見られたかなと思いますが、3度4度ゴールライン際の低いクロスもGK21関が収める場面が見られ、せっかくの深くまでの侵入も活かせていませんでした。(もちろんレノファDF陣の奮闘もあります)

 

2)

ちょっと大宮目線が続いていたので、レノファにもどります。

 

3日間でやれることは限られますので、まずはコンディションのところ。それとボックス内のクロスへの入り方は意思統一するというか、確認しました。

 

試合後の名塚監督の言葉です。その前にもボックスへもう1枚、2枚入っていかないと、といった感じで言及されていらっしゃいました。

クロスを上げても中に大槻以外誰もいない、というのを挙げさせていただきました。前節の徳島戦でも多少改善されてきている、と感じていましたが、今節の大宮戦については意識高かったのではないかと感じました。

まず20田中渉が開きすぎない、ボックス内でも受けようとする動きがこの数試合の中では上がってきているように思います。大宮の守り方自体があまりサイドへ追い出すようなこともなかったこともあり、ハーフスペースでうける意識が高かったようにも思えました。

また、沼田が徐々にチャンスメーカーとしてだけでなく、フィニッシャーとしても意識が高くなっているようにも思えます。ゴールはすべてセットプレーを押し込んだものではありますが、明らかにシュートへの積極性が上がっているように思います。

前節の高木の試合後インタビューでもアーリークロスに言及することがあり、チームとして点を取る形として確立したいという意図が垣間見えました。

CFの癖や好きなプレーにもよると思いますが、13大槻に比べると後半から入った9岸田の方が直線的にニアにもつぶれることができる気もするので、その後ろの19沼田にもチャンスが訪れる気もします。18高木が今後もスタメンならの注釈付きですが。

やはり組み合わせって大事だなと思います。16吉岡の場合、左足でクロスをすることになれば軌道が違うので右サイドからのアーリーというのは少なくなりそうです。上がっても沼田は角度が無い状態。であればピンポイントでCFで合わせるか、CFで前につぶれてもらった方が。うん。なかなか考えていくと最適解に迷いそうなので、これは名塚監督に任せたいと思います。笑

話を戻して、クロスへの人数が多ければ、ボールを奪われた時の対応は前へ人数を割いた分、より精度を上げる必要があります。相手陣での早期ボール奪還、出来ない場合はいち早い帰陣が求められます。そこには体力や連戦でのコンディションの安定が求められます。

ただ、元々交代の手を打つのが早い方ではないですが、連戦の割には選手の出場時間引っ張るな~、あ今日は3人しか変えないのか、など「ベンチメンバーにはまだそれほど信頼を置いてない?」というのも正直邪推してしまいます。

インスタを見る限り、池上・生駒あたりはそろそろ復帰なのかな?というのもありますので、気温が上がってきますし、4月終わりからは連戦が待ち構えています。

 

うまく乗り切るために今のうちチームには成熟して行ってほしいですね。さあ、仙台線も勝利で今年初の連勝を祈りましょう!

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)

中継カメラはあまり寄りすぎないで。 レノファ山口vs徳島ヴォルティス @維新 2022年3月30日

勝ちが遠いですね。負けゲームとも思いませんが、岩手戦よりは勝つチャンスはすくなかったかなと。

おととしまでならホームとはいえ徳島なら勝ち点1は取った!と思いたいのですが、下位に選手の力はある強豪がいるうえ、現在の上位陣とはここから対戦があるので、勝ち点1差などのチームにはしっかり今のうちに勝ちをとりたい、そんな思いで今節見ておりました。

また今日も下記の様なことを考えてみたいと思いますので、よろしければ最後まで読んでいただけると嬉しいです。

(今回の題名は単なる愚痴というか文句です。試合内容に関係ないです。。。)

 

1)カカをもっと動かせたら。

2)結局誰に得点を取らせるのか。

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今節印象に残ったプレーとしてGK21関のキックがありました。

前半から徳島のプレスに対してひるむことなくレノファが運ぶことを選択できたこととして、関が徳島の両ウイングの頭を越えて、7石川・14橋本の両SBにボールを付けることが出来ていたことが挙げられると思います。

今年に入り関のキックの精度が落ちているなと思うシーンがありましたが、今節は試合開始後からしっかりとつなぐことがチームとして意識付けが出来たと思います。

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いつものざっくりですが、徳島の山口陣でのプレス。

そしてその後の展開についても橋本は言わずもがな、RSBに入った石川も落ち着いて前を向くことが出来ており、お互いパスミスが散見された試合ではありましたが、攻める姿勢を感じさせる試合展開だったと思います。

前半は良くも悪くもいつもの通り攻め込むことが出来ていたと思います。橋本ー沼田ラインで大外のレーン、インサイドの立ち位置を変えつつ、他の選手が関わるという今期のレノファの形が出ていました。

ただ、やはり20:10あたりのシーンや20:34もボックス内へ侵入してからのクロスと惜しいとは思いますが、大槻だけがボックス内におり、他の選手がいない状況がやはり目に付きました。

2列目の3人がボールを回すことにかかわるのですが、ボックスに入ってくる意識が前半はみられず、神垣がアンカーに入り、ペナルティエリア前におそらくいたであろう佐藤謙もこぼれ球に備えていたのかボックスに入ってないようなシーンもありました。この時田中渉はサイドラインで幅を取る役をしていました。

田中渉は右サイドからのボールに対しては入ってくる印象があるので、このあたりはインサイドハーフ誰かは入ってくるなど徹底をしても良いのではないかなと思います。

 

また、解説の中島さんもおっしゃってましたが、もっと中を使いたかったかなと思います。

前節のレノファは岩手の3CBの両サイドのCBを動かしてそこに入り込むというのを繰り返し出来ていたと思います。

しかし、山口の現在の武器左サイドの崩しも相手ブロックの外回しでワンタッチプレーも織り交ぜつつ攻略していますが、この2試合相手のCBは結構クロスに対してしっかり待ちかまえて対応をされていたと思います。

結局外でやられてしまっても中でやられなければいいよね、といった感じでしょうか。

今節の徳島は4バックなので後ろの人数こそ違えど、同じようにもう少しCBを攻撃するようなシーンがあっても良かったかと思います。特に徳島のRCB14カカは恵まれた体躯そのままにダイナミックに攻撃も守備もアグレッシブに前に出てきます。ただ、だからこそこのカカを剥がすのも良かったのかなと思います。

レノファの守備の際に、解説の方が「アンカーの佐藤謙の脇に侵入」というような表現をされているかと思います。新潟戦で、本間や高木兄、伊東などに使われたあの場所です。眞鍋がいくのか生駒が行くのか、などかなり二人の奮闘に助けられていたと思います。失点はありましたが。

似たようなフォーメーションをしていた徳島だからこそ、7白井の脇あたりでもっとプレーすることで、出てきたがるカカを引き出せなかったかなと思います。そうすることでその空いたスペースに沼田がダイアゴナルに入ってくるなど、よりゴールの近くでプレーをする機会が出来ていたかもしれないなと思います。もちろんアンカー脇に大槻が落ちる、吉岡がそこに入るなど新潟戦では前半見られた形でしたので、それを実行する経験はあったと思うので、もう少しやりようはあったのかなと思いました。

交代で入った山瀬も島屋(久々出場!)もそこまでサイドに貼ることはしてませんでしたし、島屋がボックス内で石川からのパスを受け、それを落とすというシーンもありましたし、若い二人にもそのあたりは伸び代に感じます。

 

2)

そしてクロスがことごとくはじき返されていてもっともフラストレーションをためていたのが大槻だったかと思います。石川シュート打っちゃった~などそれもおもしろい、というのシーンもありましたが、そもそも大槻にボールを入れることよりもその前のところに力を使いすぎてしまい、まだ中は崩れていないからこそ、大槻が活躍する場が今節はなかったのかと思います。

何分のシーンかをみつけられなかったのですが、カウンターの時に大槻がセンターライン~ハーフスペースの方へ相手のCBやアンカーの意識を引いて、神垣?田中渉?へのコースをあけたシーンがありました。大槻も手でそこあけたぞ!と指示を出していたのですが、高木が出したのはその大槻へ。ここで大槻がボールを受けても背負っておとすことしかできない状況だったので、やはりここはセンターレーンに入った選手に預け、そこから大槻にボックスに入ってきてもらい、勝負するなり相手を吊ってもらうほうが確立が高かったのかと思います。

このように、どこで大槻にボールをうけてもらうのか、シュートをうたせるのか、このあたりはチーム内で整理が必要なのかなと思います。

試合後インタビューで名塚監督がシンプルという言葉を何度も使っていました。Webで読んだら7回です。それだけまだ監督がもとめるプレーには至っていないのでしょう。この先を楽しみにしたいと思います。

それってどんなプレーですかね。琉球戦の1点目とかかな~と勝手に思っています。

あのシーンは3人4人くらいボックスにいましたし、右からの展開で橋本フリー。「シンプル」にアーリークロスでしたし。うん。とりあえずゴールが見たい(笑)



さて、寒かったり暖かかったりの東京の天気ですが、山口はいかがですか?

レノファもなかなかどっちに転ぶでもなく引き分け地獄にはまってますね。そんな引き分け地獄にも上がいるもんで、徳島は6分け。。。あまりこれにはお付き合いせず次こそは勝利を!維新は勝つ場所!(by関)

日曜日の試合に期待をしましょう!

 

(文中敬称略)

 

最後に今節はホントカメラワークは勘弁して欲しかったです。どんだけ寄りで撮るのよ、、、と。ロングキックすればボールは消え続けるし、前の選手がどの辺にいるのかわからんし、何より移動が多いから目が疲れる。。。Daznさんなのか制作会社さんなのか次節は宜しくお願いします。。。

左一辺倒からの卒業を。 いわてグルージャ盛岡vsレノファ山口 @北上陸上競技場 2022年3月26日

アウェイ2連戦。2分け。勝ち点2。

ん~物足りない!というか特に今節はもったいなかったですね。

盛岡についてはFKを除けば、数本モレラトに裏を取られてしまいましたが、最後のところで21関のスーパーセーブ!といったシーンはほぼなかったと思います。

前からプレスに行くプランはあったのだと思いますが、特にその強度をあげなくても対応が出来ていたことや、相手の退場者もでた流れで、これまであったような前半飛ばしすぎてガス欠や足が攣ってしまい交代。といったこともなく、さあ点は入るのか?というまま終戦。。。

悔やんでも勝ち点は戻ってこないので、今回は下記について考えていきたいと思います。

 

1)佐藤謙!ではなく神垣。

2)毎回槍を使うのでなく。

【岩手】46分モレラト⇒色摩 55分和田⇒増田 72分小野田⇒ビスマルク 82分ブレンネル⇒中村
【山口】64分高木⇒吉岡 78分眞鍋⇒石川 田中⇒山瀬

1)

この試合も前節までと同様に目立ったのは左サイドからの崩しであったかと思います。岩手は前からもっと来るかと思いましたが、思いのほかすぐにリトリートをしてたかと思います。

後ろ7人で前3人。得点は前3人での直線的なカウンターやセットプレーが主になっているチーム。守備については5-4-1の形でしっかりツーラインを作って前からというよりもミドルゾーンあたりで奪うことを目的にしていたと思います。

割とCBとSB+佐藤謙でいなすことができれば、すぐに撤退を選んでいた印象で、その分山口のボール保持の時間もいつも以上に長くなっていきました。

試合後インタビューで渡部主将も、岩手が前から来ることは想定してなかったとの事だったので、ほぼ90分思い通りに試合が運べていたのではないかと思います。

 

良かったこととしてこのボール保持の状態でも、特にミドルゾーンからの前進が苦になっていたなかったことがあげられます。解説の田村さんも指摘をしていましたが、主に山口20田中が岩手4RCB牟田の前あたりの中間ポジションをとります。

すると牟田は田中を捕まえにきます。そして牟田のスペースを埋めるように29チャンがスライドをしますが、その裏やワキのスペースを使い、試合を通して19沼田は左サイドを突破していました。同様に右サイドは3戸根の位置へ18高木が落ちてきたり4眞鍋が顔を出し、その裏を神垣などが狙っていました。左サイドに対して加えて多少こちらの方が多少まだぎこちない感じです。

今回挙げたいのは神垣の動き。自ら裏に抜ける動きをするのは10池上もしていましたが、神垣は池上と違ったプレーが出来るのは低い位置で自分でボールを引き取って前線へ配給出来ること。

8佐藤謙がレノファの供給源であることはどのチームも承知しており、そこへのボールの道を遮断しに来ます。またボールが入ればいの一番につぶしに来ます。神垣が入ることによって生まれるのが、この二人でのポジションチェンジ。
32:20を過ぎたシーンですが、すでに相手陣へ押し込んだ状態で、この時はアンカーの位置に神垣、LIHの位置に佐藤謙。なんどか最終ラインでボールを動かし、穴を探っているところで、32:25にヘナンがボール保持。神垣が佐藤謙に上の図で言う20田中の位置へ動くよう指示を出してます。わかりやすく牟田が反応をしたところで、32:27LSB橋本へボールを要求。トラップをせずそのままダイレクトで裏のスペースへ。

これは沼田がオフサイドを取られてしまいますが、完全にこれは沼田のミス。本人もしまった~!って顔をしてましたね。大槻はしっかりオンサイドのタイミングでうらへの要求をしてましたし、もったいなかった。沼田にエクスキューズがあるとすると、橋本が持った時にそのまま裏に来ることを想定していたのかもしれません。

このように池上とまた違った良さを出せる神垣。

後半は割とまた佐藤謙がアンカー位置で固定される時間が長かったですが、全ての試合に佐藤謙は使えませんし、アンカー神垣をそろそろ試すのがあるかもしれません。また池上ー佐藤ー神垣という組み合わせで、中盤ならある程度どの位置もできる3選手で、よりポジションを補完し易いユニットを組むのも良いかもしれないです。
個人的には去年、結構島屋のことを書いていたので、また今年も書きたいな、、、という思いがあるので島屋の奮起に期待です!(今年はウイングなのかな~・・・)

 

2)

ではなぜ点が取れてない?

いくつか攻撃の形で考えてみたいのが、

a)左の突破のスピードに中が追い付いていない

b)大外の活用

c)ミドルシュート打つにも敵の他に味方もゴール前にいる

 

a)左の槍(沼田、橋本)については今のレノファの強みとなっております。

しかし、ここが早く突破をすればするほどボックスの中の人数が大槻のみで他が間に合わないというシーンも散見されるているかと思います。

新潟戦のように彼らの縦へのスピードで点を取れたこともあるので、時と場合によりますが、多少ここの工夫がもう少し出来るのではないかと考えます。

19沼田はそのスピードを生かし縦で勝負することが多いですが、そのスピードのまま行ってしまうと上述したように相手3枚でレノファは大槻1人のようなことが起こってもいると思います。

基本右で相手をひきつけ左に展開しそこから沼田や橋本がクロスを上げるときは中がある程度人数がボックス内に入れています。

チームとしてタイミングを合わせて迫力を持ってゴール前に行くことも大切なのかなとも思います。また意表をついたプレーでいえば橋本がカットインした場面のように、ワンテンポサイドの選手が作るのも良さそう。

 

b)また大槻がメインターゲットになってますが、1節のところでも書きましたが、もう少し彼を囮にする動きがあってもよいかもと考えます。特に今回の様な5バックを敷いてくるチームには作りの部分でサイドチェンジを交えて揺さぶることのほか、ゴール前でも大外へ振ってからの中で勝負、というような展開も増えても良いと思います。何度か大槻の裏の高木・もしくは吉岡というのは見られる形なので、ここに池上などが絡んでくると迫力はだせそうです。吉岡に関して言うと、ほんとあと少し、、、って感じですね。いきなりケチャップどばどばとならないものか。。。

 

c)神垣がミドルシュートのことに言及していました。それ自体は良いことかなと思います。ただ、今節は特に積極性があるのはいいが枠に飛ばないシーンがあったと思います。

特にセカンドボールを回収した後にミドルシュートを打つシーンがあるのですが、セカンドボールを拾うということは既に敵陣深くに押し込んだ状態であって、相手DFがいるほか、味方も乱暴な言い方をすると壁となってしまいます。なので狭いコースを狙って結果としてあさっての方向に飛んで行ってしまっているケースもあると思います。

たまにはそこでピタッと踏みとどまり、もう一度サイドへ展開し中の人数をばらけさせるなどもあってもよいのではないかと感じます。

 

シンプルにすることはいいのですが、敵が守りやすくしてしまうことを避けられればと思います。おそらく岩手の秋田監督の試合後インタビューを聞いている限り、バーをたたいたシーンなどはありましたがそこまで岩手はあわててなかっただろうなと思い、上記の様なことを書かせていただきました。

 

 

欲を言えば相手を左右に揺さぶって相手の目線を変えながら、自分たちの狙いというところを持った中で、ゴールの近くまで攻め込まなければならないと感じました。

 

どうしても相手が引いていく中で、サイド、サイドになってしまっていました。もっと真ん中を見せながら、中盤の選手からのミドルシュートなど、大胆さがあればもっと変わっていたと思っています。

 

それぞれ渡部・神垣の試合後のインタビューの言葉ですが、ある程度もう少しやり方を変えていこうというチームの姿勢はあるので、上に偉そうに書いてしまいましたが、チームの奮起に期待をしたいと思います。

 

さて、まん防も明けアウェイに行ったりする方が増えてくるでしょうか。僕は仕事で今月は数回出張にいったりとそろそろプライベートの旅行・アウェイ観戦なども解禁しようかな~とも思っています。せっかくのアウェイ千葉はまさかのミッドウィークでしたが。。。

徳島戦、もう明日ですね!強敵ではありますが勝利を願いたいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)

よかったとは思うが、最後まで崩せず。でも勝ち点1!大分トリニータvsレノファ山口 @昭和電工ドーム 2022年3月19日

アウェイ2連戦の1戦目の大分戦。陣容で言えば格上ですが、新監督の下平さんになってからまだ波に乗れていないチーム。また、ミッドウィークには大分はルヴァンカップも戦っているため、勝ち点3も狙える試合だったかと思います。

前半のうちに点は取っておきたかった展開ではありましたが、先制されてもその後にすぐに同点にできるなどポジティブにこの1戦は捉えたいなと思います。

1)フォアプレスのスイッチになっていた高木大輔

2)相手がやり方を変えたら今後どうしていくか?

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【大分】61分中川⇒町田 増山⇒井上 76分呉屋⇒長沢 小林成⇒宇津元 93分三竿⇒香川
【山口】65分高木⇒吉岡 田中⇒神垣 79分眞鍋⇒石川 90分池上⇒佐藤        

1)

大分はこの試合今まで使用していた4-3-3のフォーメーションではなく、4-2-3-1を敷いてきました。

実況・解説の方もおっしゃっていましたが、もう少し大分が保持率が高く、山口がどこまでプレスをかけきれるか、という展開を考えていましたが、前半開始からどこか大分はちぐはぐな状況でした。

ダブルボランチを経由しながらつなぎたかったのかと思いますが、CF大槻がボランチへのコースを消しつつサイドを制限し、山口両WG高木と沼田はそれぞれ自分のサイドのSB、CBの両方にらみ、大分の両ボランチにはIHの池上・田中、トップ下の中川には佐藤謙。とざっくりではありますが、このような形で捕まえようとしていたかと思います。

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前半大分のボランチの二人は極力CBのところに落ちないようにしていたように感じました。そこでうまく山口のほうもつかみやすくなっており、前半は前で奪うことや、大分のパスミスを誘発できる形になっておりました。

ここでポイントになったと思うのはRWG7高木。今シーズン初先発でしたが、持ち前の運動量を活かしてCBからGK、SBからCBまでなど2度追いすることで大分のプレーを制限していました。

16吉岡も足が速く運動量もある選手ですが、高木の方が今プレスで追い込むよ!というスイッチをわかりやすく発してくれる選手だなという印象です。昨年はWBでしたが、本職のWGに入ることで、彼の良さが出るようになったかと思います。

また、前半ではボール保持時もある程度大分を上回ることができていました。

大分は守備時は4-4-2で守っていました。前線の呉屋、中川は佐藤謙を消すような位置取り。その後ろは4-4のブロックを作っていましたが、あまりそのブロックを大きく崩したくなかったように思えます。

そのため、佐藤謙のコースは消せていましたが、大きくサイドに張って高めの位置を取るLSB14橋本に対して、大分のRSH39増山はどこまで付いて行けばいいのか、とかなりポジショニングに苦労していたかと思います。ここで増山が橋本に付こうとすれば、そこに20田中、10池上が箱の位置に入り込みます。また、1節に比べて19沼田もインサイドに位置どることも増え、その際は田中が落ちて、14橋本を高い位置へ押し出すなど臨機応変にポジションをかえることができていました。

ただ、琉球戦と違ったのはボールを奪ってから大分のRCBペレイラが大槻へのコースを消していた気がします。ミドルシュートを打つなど積極性はありましたが、『決定機』となると残念ながら高木大輔のエリア内でのシュートのみであったかなと思います。

大分のブロック自体は崩すまでには至っていなかった、というのが印象です。

 

2)

後半大分は11下田をCBのラインまで落としてビルドアップをすることが増えたかなと思います。そうすることで山口のIHをつり出すことや、大分のSBを上げることで前線との距離を狭めることでコンビネーションも出るようになっていました。

また、幅も使われることでよりレノファのプレスは横に振られる形になり、スライドが間に合わない場面も出てきてしまいました。

失点シーン自体はそんな勢いを持たれている中でのミス絡みのカウンターでの被弾。なんか見たことあるな~と5節で既視感ある失点シーンになってしまいました。

 

-失点が後半に集中しているということについては、どう修正したいか?

レーニングして、メンタルの部分もやられない。当たり前のようにスライドでき守備がやれないといけないですので、トレーニングをするしかないと思います。

 

とありますが、特に失点シーンについては対策を取られた後、どうするのか?というのが多少足りていないようにも思えます。既視感あるのはミスがらみであったり、相手の勢いに飲まれてしまっての失点、という点が挙げられます。

メンタルなどでできるのか?スライドが間に合えば?というのは個人的には見守っていこうという感想です。選手交代についても疲れたから、足が攣ったから交代というのも正直戦略的な交代になっていないので、連戦になる時期、体力消耗がきつい夏場などはどうなっていくのか、などはその時期までに名塚監督の手腕に期待をしたいと思います。

 

次節はアウェイ岩手。またまったく違うサッカー、まだ寒い気候でしょうか。色々乗り越えないといけない要素はありますが、まずは一つ上の順位、勝ち点のチームですし勝ち点3を取ってきてほしいですね。

長崎・大分が出遅れるなどなかなか読めない展開が続いてますが、まだ現在の上位陣とは対戦をしていないのもありますし、勝ち点はしっかりと重ねていかなければならないです。そろそろ18高木、16吉岡、20田中あたり決めてくれると調子が上がりチームとしても上向きになりそうだな、と彼らの活躍にも特に期待したいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)

リードしたときこそチームの矢印の確認を。 レノファ山口vsFC琉球 @維新 2022年3月12日

もったいない!雑感としてはこれですね。

うまくやられたところもありましたが、総じて自分たちのコントロールができなかったのかなと感じました。監督、選手試合後インタビューでもありましたが、ピッチ内での選手の意識がズレてしまっていたと思います。

この試合を教訓として、次に昇華してほしいですね。ではそれについて考えていきたいと思います。

 

1)琉球の緩さを突くことはできていた。

2)2節続けてのリード後の立ち振る舞いのミス。

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1)

大槻の先制点の後にツイートしたのですが、この試合の琉球のプレス、特に前半ですが8佐藤謙へのマークがかなり甘かったです。後半開始に解説の中島さんも言及されていたかと思います。

前半のはじめの方には琉球CH10富所が近くでマークをするような素振りは見られましたが、山口陣でのフォアプレスの際も佐藤謙に付いて行くことで空けてしまったスペースに池上が落ちてきていたため、佐藤謙へのマークを諦め、池上に使われるスペースを消す方へ仕事が移っていきました。

ではじゃあ誰が見るのか?というと琉球のCFの2人か?というと16阿部、19草野はそれぞれ山口のCB6渡部、3ヘナンへつきますが、佐藤謙へのコースが切れておらず、関から佐藤謙へのつながるシーンもよくみられました。

また佐藤謙へのコースを切ればCBの二人は持ち上がっていくので、19草野がイライラした素振りをしていたのもうなづけます。

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簡単にいうとこのような感じでセットされているので。フォーメーションのかみ合わせ的に必然的に佐藤謙が浮きます。

もちろん琉球もそういうことはわかっているので、佐藤謙を消すことなどを試みておりましたが、佐藤謙を消す作業をするなら他の選手を使うことで解決。ということでいつも通り、LSB橋本の方から。相変わらず沼田は幅も奥行きも作ってくれるので、14橋本はフリーで何本もクロスを上げることができてましたね。

そして1点目はまさにその形でした。また2点目も沼田か内側に入ったIH20田中とのコンビネーションで崩した結果での得点でした。

ただ、やはり欲を言えばというか、たらればを言えば、あの狙い通りに決められたCKの前に勝ち越しておきたかったのが皆さんも思うところかと思います。

それまでは何回も前線で嵌めることができており、何度も相手陣で引っ掛けてのショートカウンターを打つことができており、眞鍋、吉岡のビッグチャンスの他にもゴール前に迫るシーンがいくつか出てました。

では、なぜというところです。

 

2)

【追加点を取ったあとの時間帯をどうチームとして守るか。
そして守りからどうやって攻めるか。その意思疎通は今後、やっていかないといけないと思っています。そこも含めてゲームコントロールという部分です。
ただ、構えるのではないです。構えてしまったらうちのサッカーではなくなってしまうので、メンタル含めて、やらせているということをはっきりとさせる。ただボールに対しては行くというのはやめたくないですので、そういう部分はまだまだ成長しなければいけないと思います。】

試合後の名塚監督のコメントになります。

 

2-1の時に自分たちがボールを奪いに行くのは、少し難しい状況でもあったと思います。ボールを奪いに行く守備と、相手に気持ちよくやせない守備の二つがあると思いますが、その後者のほうに自分たちはシフトチェンジして、もっと相手の嫌がる守備というところを徹底すべきでした。

でこちらが6渡部主将のコメントです。

(ちょっとここで意思疎通があってなくないか?という疑念もありますが、)

前節同様リードした後の振る舞いがやはり今後の伸びしろとなりそうです。個人的には前半の途中から人数をかけても奪いきれなくなっているな、というのが見直しをした感想です。38分なども左サイドで取れたかな?というところでうまく解放されてしまい、右サイドに持って行かれますが、琉球LSB14沼田に対してRSB4眞鍋が出ていくことになり、対応が遅れているので、琉球LSH13清武に裏を取られています。

人数的には問題なかったはずですが、11中野がアタッキングサードのところではフリーでいました。

 

後半に入り、得点はしたものの徐々に山口のパスミスも散見しはじめ徐々にペースは琉球へ。山口ボールになっても顕著にピッチ上でバタつきが感じられたのが、ピンチの場面が続いていたのもありましたが、54:40あたりに田中渉⇒沼田への何でもないパスがみすになり、30秒後には10池上もパスミスに。関の好判断もあり、クリアができますが、吉岡が単騎でドリブル開始。そのまま敵陣深くまで持ち込みますが、中には13大槻のみで結局すぐに相手ボールにという形で、前に急ぎすぎる展開が続きます。

 

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これだけ上下運動していればそれぞれの体力にもばらつきが出てくるので、この58:40ふきんでは19沼田と13大槻が前から行きますが、16吉岡は右サイドでのファウルの流れということもあり、低い位置にいました。そのためGK田口から14沼田へ行きますが、プレスが遅れ10池上も間に合わず、そのまま16阿部の楔からサイドを揺さぶられるような展開に。

このあとの60分くらいから8佐藤謙が首をかしげるような仕草をいつも以上にするようになっていました。62:55もGKのシーンではおそらく眞鍋が上がり過ぎていたことでしょうかポジションの指示をしてます。60分にも首をかしげたのは6渡部に展開した際に、おそらく眞鍋へのコースが遠かったのだと思います。出しどころについての選択肢を放棄してしまっていたような形だったのだと思います。

眞鍋も自分の考えをもってそのポジションをとっていたのだと思いますが、このあたりがチームとしての意思統一ができてなかったのかと思います。

前節の新潟戦のところでも書きましたが、リードしている状況でそこまでリスクを冒す必要があるのか、もっとセーフティーに構えることをしてもよいのではないか、というのは今後の改善点になってきます。

64分のように1)に書いたように特に琉球は佐藤謙について後半も特に変更なく割と緩い状態が続いてましたので、丁寧に遅攻をすることでもチャンスは作れていたのではないかと思います。

2失点目の直前のピンチ含めこのあたりですでに10池上はバテていたのかなという感じでした。判断ミスとパスミスが続いての草野の決定機でした。一気に3枚替えをしましたが、バテたから選手交代をしたという印象が結構強い交代の仕方だったので、もう少し早く手を打てなかったのか。

または、佐藤謙の横のアンカー脇に16阿部が落ちてくる展開が増えていたので、そこをケアするためにもダブルボランチのような形で一度相手の出方を受けるやり方をしてもよかったのではないか、と後になって色々思うことは出てきます。3失点目もこの形だったので。。。

 

とまあ、悲観的なことを書きすぎても勝ち点が増えるわけではありません。

渡部主将の言葉にある通り「今日の負け方はレノファにとってターニングポイントになると思います。このあと修正できるかどうかで、これからの勝敗数に差が出るのかなと思います。

これをどのように修正するかは伸びしろです。次節は大分。今日は鹿島に引き分けてましたね。どうか疲れていますように!と他力本願なことも祈りつつ、勝ち点3を願いたいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)

ボールの失い方はまだまだ伸び代 アルビレックス新潟VSレノファ山口 @ビッグスワン 2022年3月5日

最近暖かくなったな~なんてのんびりしたことを考えていたら、新潟は大雨&雹だったようで、スタジアムのみなさんお疲れ様でした。

さて、ついにCF13大槻のゴール!事前に予想した形でもなく、お恥ずかしいお話ですが、待ちに待ったCFのゴールでしたので、喜びたいです。しかし、その後の負傷退場の仕方がなんとも、、、試合後のインタビューで「大丈夫です!」と言っていたので、次節でれるのかな~。とモヤモヤモードですが、下記について考えてみました。

 

1)新潟への対策は?

2)リードした後のリスクマネジメント

 

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今節の相手、新潟は攻め方など似たようなチームということもあり、どこで相手を上回るのか、出しぬけるかが勝敗を分ける要因となったかと思います。

その点でまず新潟に対して名塚監督が指示したのは、アライバルインタビューでも触れていた、新潟のビルドアップに対する前線からのチェックだったと思います。

≪相手のセンターバックとアンカーに自由にプレーさせないということに関しては、まだまだ強度が足りなかったと思っています。もっともっと前からスイッチを入れてコンパクトにするためには、もっともっとボールホルダーに対してアプローチをして、自由にさせないことが大前提です。そこが前半は足らなかったと思っています≫

上記は試合後インタビューですが、足りなかった点としては強度をあげられています。

ただ、強度ほかにかみ合わせのところも、まずうまくいってなかったかと思います。

まず、序盤はCBを睨む大槻を頂点に新潟両SBに山口の両ウイング、8高のところには池上が付く形。ただ、13伊藤が落ちてきたり、SBへ振られるなどし、ラインを下げられた状態だと、4-5-1のようなかたちでの守備をしておりました。ただ、これだとDFラインとMFラインに33高木等が侵入し、ここのケアが後手に回ってしまい、ファウルでとめる後ろ向きでの守備をする時間が続きました。(1:15、10:20など)

13:40のシーンでは5舞行龍には大槻、35千葉には吉岡が付き、新潟LSB31堀米にはRSB4眞鍋、10本間には22CB生駒がつきます。かなり眞鍋がポジションを外れてますが、積極的に出ていきます。

30:30では山瀬が大槻の位置まで上がり4-4-2のようなかたち、その後は山瀬のところが池上になり、前線2枚で新潟のCBとアンカーをけん制するような形に。

39:00には流れ的に舞行龍に池上、千葉に吉岡、高に大槻、33高木に22生駒が付きました。結果的に生駒が良い位置で奪うことは出来たのですが、まさかのポジトラが遅く生駒がつかまり逆にカウンターを仕掛けられるという展開。

その後、後半は池上を上げる形が踏襲され、最終ラインもおそらく高くし、前線はCB・アンカーの監視を強くし、その裏に来るIHには佐藤謙・山瀬が積極的に前に出るような形になったかと思います。

本間などがまたその裏に落ちるなど新潟も色々な形を見せては来ましたが、徐々に前からの守備は嵌め方を修正しながら時間を経るにつれ改善されていったように見えました。

 

もう一つの課題として持っていたのはビルドアップ。

≪目的はボールを前に運ぶことですが、見ているところの目線が下がってしまった。しっかりと深みと幅を取っている割には、近くしか見えていなかったと思っています。もっと寄せた中でサイドに飛ばせればもっと楽に回避できたと思っています≫

今節は危ない場所でのボールの失い方が目立ちました。前半だけでペナルティエリア付近でのボールロストが2回(佐藤謙、橋本)、パスカットなどでのカウンターからの決定機が2回(生駒、関)があったかと思います。※後半の失点シーンについては後程。

実際これについては名前を挙げた選手が悪いというわけではなく、チーム全体のところもしっかりフォーカスしていかないといけないとも思います。

もう少し使いたいのは長いボールももちろんなのですが、IHの10池上、33山瀬のところと個人的には考えています。良い見本として僕は新潟のIH13伊藤を考えています。

J2 第3節 新潟 vs 山口のデータ一覧 | SPORTERIA

SPORTERIAさんのデータを参照させていただきました。「パスソナー・パスネットワーク」のところで山口と新潟で似たようなパスルートを表す矢印が出ているかと思います。割と目立つ所で違っていると思うのは新潟は両CBからIHのところへの矢印ができていますが、山口はなし。特に13伊藤はアンカーの8高と前線はつなぐような位置にポジションを取っており、CBのほか両SBからのボールも引き出しております。

上記に書いたとおり8高を山口も封じるのでそのもう一つ奥の伊藤が高の代わりにおちてきたり、と色々と顔を出したりしていました。そのほかに伊藤はセカンドボールの回収などもしたりとこの試合の影のMVPに個人的には思いました。

話はそれましたが、IHがCBから引き取ることやSB(特に14橋本が多いですが)からの引き取り役もするなどが今後課題になって来そうな気もします。今節は橋本が割と窮屈そうな印象でした。まずこのような割と近いところへのルートも確保したうえで、効いてくるのが幅・奥行きを取った選手へのロングボールと考えます。

現に得点シーンもきっかけはロングボールでした。

この場面ではまず嵌めに来た新潟の背後へRSB眞鍋が位置取りGK21関がそこへボールを送ります。そして、こぼれ球を8佐藤謙⇒6渡部⇒14橋本。すかさず19沼田へ。沼田が1vs1で勢いそのままに縦へ勝負し、最後の仕上げの大槻は軽くニアに入るワンフェイント。勝手にマーカーの千葉が離れて行ってくれたところを仕留め、鮮やかに≪早い攻撃≫で新潟を陥れました。

この沼田の1vs1の場面は1節、2節と既視感があったかと思います。22生駒からの対角線のサイドチェンジのボールはこれまでもチームの試みとして行っていたかと思います。

この試合の16:40にも左サイドから右サイドの吉岡まで渡り、そこから佐藤謙も介して新潟を寄せておいて、22生駒⇒19沼田へつないでおります。

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※ちょっとわかりにくいかもしれないです。。。

「今年はこのようにやっていく!」という形でゴールをとることが出来たからこそ、やはり上記の様なビルドアップの仕方や次の項のリードした後のリスクマネジメントはチームとして今後も突きつめていくことになりそうです。

 

2)

14三戸、7谷口を投入し、より攻撃的にふるまう新潟に対して、初めは割り切って対応を出来ていたと思います。大槻の負傷もあり、30兒玉がCFに入っており、前がかりになっていた新潟の背後にボールを送っておき、WGも含めてカウンターをちらつかせることで、新潟のSBなどもけん制するなどして時計の針を進められればと考えておりました。ただし失点を喫したシーンでは2点目を積極的に取りに行っていたのかもしれませんが、8佐藤謙が後半もかなり広範囲をカバーしていたこともあり、この場面も顔を出している状態でした。

ただ、本来のアンカーポジションががら空きに。山瀬がピッチにいた際には田中謙のカバーも行っていましたが、代わりに入った20田中渉は攻撃に特徴のある選手と言うこともあり、10池上と共に前線でボールを待っているような状況に。

RSB4眞鍋も当初は10本間の近くに位置どってはいましたが、振り切られてしまい、パスコースにも入れませんでした

結果論ではありますが、リードをしていた状況もあるので、ここまで相手陣に2列目が押しこむ必要があったのか、せまい状況で佐藤謙へ渡す必要があったのか、そもそも負荷がかかっていた2列目の選手たちをもっと早く替えていることが出来れば、など、カウンターで仕留められてしまったことがもったいない状況でありました。

 

 

この数年の出来を考えると3節で勝ち点5。内容についても昨年よりも改善が出来ている等、ポジティブな要素は多いと思います。新潟の選手たちも試合終了後倒れ込む選手や落ち込む選手が多かったので、内容として手ごたえがあったのかと思いますので、そんな中でアウェイで勝ち点1は悪くない結果と思います。

ただ、監督・選手たちが悔しがっている通り、人間成功できると欲がでますね、僕も勝ちたかった試合だったので、今回は割とうまくいかなかったな~というものを書かせてもらいました。

次節はまたホームに戻っての琉球戦。待望のエースの得点などチームが上り調子になっているかと思います。是非維新で勝ち点3を!チームに期待したいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)

 

試合の途中で修正出来ての勝利! レノファ山口vsブラウブリッツ秋田 @維新 2022年2月27日

皆さん山瀬のイメージってどんなものを持っていますか?

僕は同年代なんですが、いつも点取られているイメージなんですよね。真ん中だったり、左からキレキレのドリブルで。フロンターレに来た時、失点減るわ~って素直に喜んだことを覚えてます。得点増える!よりもまずそっち。

なので、近年のボランチのイメージはあまり慣れませんでした。ただ、本人もレノファに来て担当ポジションが変わったということを好意的に捉えて、活躍してくれる姿はとてもたのもしいですね!それに23年連続ゴールという偉業。まだまだ記録を伸ばしてくれることを期待したいです。あのゴールの時のステップでDFを外すところとか、ほんと見事でしたよね。往年のキレキレの山瀬が維新に現れましたね。

さて、今回はこの2点について考えたいと思います。

1)流石の佐藤謙介。両CFを牽制・機を見ての展開。

2)大槻はどんな形でゴールをするだろうか。

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【山口】71分山瀬⇒神垣 沼田⇒兒玉 84分佐藤謙⇒佐藤健 大槻⇒高木 90分橋本⇒ヘナン
【秋田】33分沖野⇒高瀬 63分茂⇒三上 青木⇒吉田 武⇒齊藤 77分藤山⇒江口

1)

チャレンジ、カバー、プレスバック、休みなし!

吉田謙監督のらしさそのままに秋田は、前半の35分くらいまででしょうか、かなり強い勢いをもってゲームに入ってきました。

栃木対秋田を見た印象としては、去年のチームと土台・やることはほぼ変わりませんが、前線に40青木などを補強し、一旦青木に預けてもう一度右サイドへ、など多少攻撃のバリエーションを増やした印象でした。また39高瀬の左からのクロスなども去年にはない武器です。

ただ、秋田の最大の武器はあの走り続ける前からのプレス。これをいかにかいくぐるか、という事がレノファが行う第1の目標です。

ビルドアップ自体は秋田はあまり巧みに行ってくるチームではないので、ボールを秋田陣に蹴ってしまい、お株を奪う形で前から嵌めていく、ということをもしかしたらやるかな?とも考えていましたが、割と真っ向勝負といった立ち上がりでした。

そのため、3:30を過ぎたあたりでGKの流れでRCB22生駒へ強く秋田のCF40青木がプレスに行き、結果としてはファウルになりましたが、この生駒のパスはCH6輪笠に回収されていました。

一旦引っかかってしまうとボールを奪われるリスクをやはり警戒してしまいます。山口の方がアバウトにボールをクリアする機会が増えてしまいました。そうなると元気になるのが秋田。セカンドボールを拾い、すぐに前へ足を使って攻める展開が前半25分近くまで続いていました。

この時間レノファは後ろからつなぐよりも

1)片方のサイドに人数を集めて数的優位を作ってくる秋田に対して、手薄になっている逆サイドを使うこと。

2)高い秋田のDF陣の裏へ両WGを走らせること。

を意識していたように思います。後ろでつなごうとしても、正直秋田に面食らっているような状態で、パスを出そうとしている選手に対して顔を出さないような時間帯もありました。
自陣深い位置で眞鍋や生駒が引っかかっているような状態も、彼らだけが悪いのではなく、そこに顔を出す人が出てこず、苦し紛れにつなごうとしたところをひっかかったり、ロングパスで局面を打開しようとしますが、そこは秋田が待ち構えているのでとおらない悪循環となっていました。

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生駒がボールを保持している状況だと、いつものざっくりとした形ですが、このような形で外せていない状況でした。

何度か山瀬・池上が秋田の両ボランチが付いて行きにくいような、山口のSBの位置までおちることで、秋田のボランチ二人を揺さぶろうとはしていました。ただ、そこでつかまったり、うまくいかず戻してしまうようなことが続いていました。

 

ただ、さすが佐藤謙介と思ったが、34:30のところですね。まず34:35秒ふきんのスローインで佐藤が生駒へボールを解放し、秋田のファーストディフェンスをいなします。そうすることで秋田の連続したプレスを回避し、撤退をさせることができました。

そして、橋本、渡部、生駒が最終ライン。そこに秋田は武、青木、茂がプレスの準備をします。

しかし、ここで8佐藤謙が秋田両CFの間に位置取り、二人の意識を集めます。そのうちにバックステップを踏み生駒が渡部と距離を取ります。ただ、青木、武はこの二人のボール交換へ付いて行けず。交代で入っていた秋田39LSH高瀬が代わりに生駒に付くか、開いて幅を取っているRSB4眞鍋に付こうか、かなり半端な位置取りになっていました。

そしてそこを8佐藤が見逃さず生駒から両CF背中でボールを受けます。10池上が39高瀬、6輪笠を釣るようなポジションを取り、佐藤に輪笠、池上に高瀬とマークがずれました。場面進んで34:49に生駒がフリーで佐藤からのパスを受けます。この時点で4RSB眞鍋がより高い位置を取ることで、秋田のLSB33飯尾がマークに付きます。その時に山口RWG吉岡はフリーになることに成功。生駒⇒眞鍋⇒吉岡とパスがつながり、秋田LCB3小柳をつり出し眞鍋がポケットをとることがようやくできました。※眞鍋はこの試合幅を取るようになってましたね。

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※ごめんなさい。アニメーションがうまくできず雑なGIFになってしまいました。。。

 

前半割と佐藤がわかりやすく両CFの間に立ったり、前に顔を出したり、背後に出たりを繰り返してました。そして35分試合が経過し、青木や武の運動量もある程度落ちたこともあってか、ある程度渡部・生駒が高い位置でボールを持てるようになり、その際に佐藤がマークを自分に向けさせるような位置どりをすることで、両CFのファーストディフェンスを遅らせていました。

すると36分には両CFのバランスが崩れ、関⇒佐藤⇒吉岡の背後へのボールを出すこともできました。

そして調子が徐々に出てきた山口は37分には山瀬がおちることで6輪笠をつり出し、相変わらず8佐藤に留められている両CFは6渡部へプレスをかけられず、そうなると渡部は流石の配球。LWG30沼田がハーフスペースに落ちることで、マーカーである秋田RSB25藤山をつり出し、その背後にできたスペースを14橋本が付きます。ロングパスがミスキックになってしまい、チャンスにはなりませんでしたが、なんとか状況を打開しようとMFの3人の動きがようやく味方も敵も動かせるようになりました。

後半早々に山瀬のゴールで先制をしますが、やはりその前にベテラン勢の活躍がありました。持ち運ぶことで40青木を外した渡部。秋田の両ボランチは山口のIHに付き気味なので、見事にゲートを作ってしまい、それを見逃さなかった佐藤⇒大槻。そこからワンタッチで山瀬⇒沼田。と前半にみせられなかったビルドアップがまず成功しました。この初めての流れで1点取ることができたのは本当に大きかったと思います。

この流れも、HTに名塚監督の一喝などもあったと思いますが、前半のうちに佐藤謙が作った両CFのプレスについてある程度外せる成功体験があったからではないかなと、結果論ではありますが僕は感じました。

 

2)

後半改善した際に目立ったものの1つがCF13大槻がビルドアップの出口になるシーンが見られるようになりました。

昨年のA秋田戦の渡邉さんの時にも同じような形が見られました。その際は当時のファーメーション3-4-2-1(1-2)で小松と池上が秋田の当時のボランチの稲葉と普光院の背中に位置どることで相手ボランチをピン留めし、CH神垣からCFの高井へ通すシーンがありました。

今節も上記に挙げた33山瀬、10池上が同じように秋田23稲葉、6輪笠を留めて置き、その間を大槻が伺うパターンや、67:30のように10池上が落ちたところに大槻が入ってきたりと、DFラインからのボールをうまく引き出せるようになりました。

秋田が走ってくれるならどんどん走ってもらってその空いた場所を使う。去年やれていたことが出せてきていました。

大槻が落ちることでその大槻の位置に16吉岡が入ってきたり、10池上が入ってくるシーンもありました。また大槻がボックス内でファーに流れることでDF釣るようなシーンも。(ゴールシーンや68分など)

このような味方へのお膳立てはすごく去年に比べると多くなってきていると思います。ただ、CFだからこそゴールという姿を見せてほしい。

この2試合19沼田が1対1からクロス、または14橋本に戻してそこからクロス。というシーンがよく見られます。ただ、沼田はおそらく本職クロッサーではないはず。むしろ大槻がつぶれたこぼれ球など押し込むのが得意そう。

となるともう少し16吉岡の方からの展開も今後は必要ではないかなとも感じます。吉岡は足も速いのでカウンターで縦1本など飛び道具のようなプレーも魅力です。ですが、右サイドから切り返して左足のクロスで大槻、というパターンももう少し増えてもよいのかなと思います。

残念ながら梅木の4週間の離脱が発表されてしまいましたし、もちろん岸田もいますが、大槻にはCFとして点を取るシーンがでてくることが、今後のレノファには必要になってくるかと思います。

 

しかしながら、2節目で流れからのゴールがうまれたこと。FWのゴールが生まれたことは次につながることだったかと思います。特に19沼田は愚直に幅をとる、ドリブルでゲインする。今節はインサイドに入って橋本の大外スペースをつくるなど、献身性高くプレーしていたご褒美があの2点目であったのではないかと感じます。

チームの雰囲気もかなり良さそうですし、一つでも上の順位いけるよう期待したいですね。個人的には5月は勝負の月と思っています。町田、金沢、甲府、長崎、山形、横浜FC。この強豪と対戦が続く5月までに色々チームとして新しい形、新しい選手が出てくると面白い勝負が見られるのではないかなと思います。

まだ2節。でも早くも1勝!前向きにとらえて次節新潟戦もよい勝負、勝ち点3を期待したいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)