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レノファ山口を応援・分析します。

深さを取ってスペース作って。丁寧な勝利!ツエーゲン金沢vsレノファ山口@石川県西部緑地公園陸上競技場 2021年5月9日

 

梅木!!初ゴールおめでとう!

1節目から色々期待をしつつ、ちょっとずつブログで触れる回数も減っていってしまいましたが、もっとしっかり1節1節プレーを取り上げればよかった。。もっと自分の中で深堀ができればよかったな。。。※できるほどの知識はないので今まで通りです。

彼の初ゴールが嬉しくもあり、惜しくもありました。もちろん嬉しいが99%です。笑 

GW3連戦の最終戦。気持ちの良い晴れ空の中、気温もそれほど上がることもなく、選手たちも疲れはある程度忘れてプレーができたのではないでしょうか。

 

では今節は下記になります。

1)相手ボランチを動かそう。

2)焦れない、空けない。

3)さあ連勝で上を狙おう。

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【金沢】74分杉浦⇒瀬沼 86分渡邊⇒片倉                      

【山口】66分梅木⇒小松 高木⇒川井 75分澤井⇒浮田 92分高井⇒菊地 池上⇒佐藤健 

1)今節は特に29田中、26神垣の両ボランチの動きが印象的だったと思います。特に田中陸は縦横無尽にピッチ全体をカバーしており、アシストもし、MVP的な働きでした。

では、この田中が躍動した要因を探っていきたいと思います。

まず挙げたいのはFWの2人。46高井、24梅木の動きです。

25:27 ヘナンがボール保持時 「翼!翼!翼!」by渡邉監督

31:37 池上が裏に抜けたシーン「それ!それ!それ!」by渡邉監督

前から奪いに来る金沢は4-2-3-1、4-2-4のような形で山口を嵌めに来ておりました。

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またまたざっくりとしているのですが、このような形です。

嵌めに来たプレスをかいくぐるために、両CFは金沢CB4石尾、27廣井に対して、裏抜けをうかがわせることで、警戒させラインを下げさせます。

そしてその空けさせたスペース、金沢のボランチコンビの脇や裏を取っていきます。ここに侵入することによってDFラインからのパスを呼び込みます。

これは千葉戦の序盤でもできていた形です。

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また、裏抜けだけではなく、落ちてくることで相手CBを引き連れ、裏のスペースを空けさせます。テレビでは見えないところもありましたが、千葉戦に比べるとボール保持時に誰かが空けたところを使うことをいつも以上に遂行でしていたかと思います。

マンツーマンで相手が付いてくるのであれば、位置取りでマーカーをはがす、渡邉監督の意図が濃く出ていたかと思います。

で、先制点です。うまくレノファ全体で田中陸を活かしたシーンでした。

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まず4:06、44石川が持ち上がっているシーンで、10池上がハーフウェイライン付近でボールを受ける動きをして金沢16本塚をひきつけておきます。石川もロングボールを蹴るぞ!というフェイントをしかけ、金沢の重心を下げます。

一旦ボールが6渡部にもどりますが、すぐにRWB7高木にボールが入ります。4:13あたりです。このパスでまだ多少金沢の重心は後ろですし、高木も30大谷のプレスバックを受けることなく前を向け、15渡邊と1vs1の状況。

16本塚は変わらず池上についており、8藤村は24梅木が落ちてきたことが目に入り、梅木の方へ寄ります。7嶋田は3ヘナンが気になるのか半端な位置取りに。そこに24神垣が高木の前方へ動くことで11杉浦をどかし、田中へのパスコースを作ります。

藤村は完全に遅れたために田中へ寄せますが、田中は余裕をもって藤村を引き付けた後、高井へパス。そして高井と澤井がRCB廣井、RSB松田を吊った裏のスペースへランニング。高井も澤井も下手にこの空いたスペースには入らずに、ここを生かす動きをします。

田中はワンタッチで裁かずに藤村を吊りだした分、このランニングで優位を保ててファイナルサードへ侵入できました。このランニングでCB4石尾も吊りだされてしまい、梅木のマークを一瞬放してしまいます。

そのため梅木の巧みなトラップについていききれず、梅木は左足で豪快に突き刺した見事なゴールでした。

試合開始直後は金沢が山口を捕まえ切れていない時間が続いていたので、その時間のうちに、細かな動きで金沢を間延びさせた素晴らしいゴールでした。

 

金沢はここ数節で4-2-4のような形で間延びする時間が時折見られ、失点につながっていました。両SHも攻撃に特徴のある選手のため、正直CBへのプレスの後に剥がされてしまってもしっかり守備に戻れていなかったと思います。トランジションが遅いといいますか。(あまりスタメンとベンチを入れ替えていないようなので疲れなどもあったかと思います。スタメンとベンチで力量が違う的なこともおっしゃってましたし。)

例えば30:25。3ヘナンが7嶋田からボールを奪い山口のカウンター。ボールを受けた高井は4石尾に止められてしまい、一旦攻撃が止まってしまうかな、と思ったシーンでした。しかし、中央に入っている神垣へパスを出した時点でまだ戻り切れておらず、30大谷が応対してきますが、田中⇒高木、上がってきた石川がバイタルエリアでフリーでボールを受けることができました。ペナルティエリア内にはDH陣はいましたが、その前が準備ができておらず、このようなシーンが何回かあったので仕留めたかったところではありました。

といったこともあり、金沢のボランチを動かす、攻略することがキーだったかと。

FWの高井・梅木が落ちてくれば、ボランチの本塚と藤村はパスコースを切る動きをします。高井梅木がDFラインを下げさせれば、両ボランチは間を埋めるために今度は前との距離が空きます。

また、マッチアップする池上、神垣、田中がイレギュラーな位置に侵入すれば自分たちのポジションを放棄しなければなりません。(そこをカバーする選手は遅れ気味。)

後半についても池上のポジションに囚われない動き方でサイドを攻略していました。田中と神垣はこのあたりのフォロー・リスクマネジメントもしていたので、見事に佐藤謙の穴を埋めていたと思います。

 

2)また守備についても今節はクリーンシートと結果を得ることができました。

攻撃時はしっかりシュートで終わるなどある程度攻め切ることができていたこともあり、自陣や敵陣の浅い位置でネガトラを強いられることも少なくジェフ戦のようなショートカウンターをうける状況になることがあまりありませんでした。

前線からはサイドへ誘導。SHの7嶋田30大谷が落ちてくれば、両WBの7高木、14澤井が蓋をして攻撃をやり直させます。山口のWB裏へぬけられても多くのシーンで石川、ヘナンが付いて行っていることが多く、簡単にクロスを上げさせない対応がとれていました。ただ、石川は京都戦から散見されるのですが、一発で寄せ、そして交わされてしまうこともあり、ここは中の渡部・ヘナンに助けらえていた部分が大きかったと思います。ただ崩れなかったたことは大事。

またCBからボランチに入っても5-3-2の3枚池上・田中・神垣がしっかりと中を絞めて簡単にFWに当てさせません。長いボールにもことごとく渡部が跳ね返し続けていました。

 クロス対応についても「5-3」がしっかりペナルティエリア内を埋めており、一度前半で決定機を作られてしまいましたが、その他はほぼ無難にこなせていたのではないでしょうか。しっかり白い壁が築かれていました。

金沢10瀬沼が入ってきた際も確かにペナルティエリア内で競り勝たれてしまっていましたが、その後のプレーには体を寄せることができていましたし、シュートブロックも遅れずに行けていました。

(リアルタイム視聴の時は試合終了前クロスが上がるたびにひやひやしてましたが・・・)

後半になると、前からの寄せが疲れから弱くなり、金沢のCB⇒CBのハーフスペース間のサイドチェンジにもスライドが遅くなってしまう場面もありましたが、これはもう疲労でいたしかたないかとも思います。相手の時間は試合の中で来ない時はありませんし。

 

3)さあ、強引にしめてしまいましたが、次節相模原を迎えてのホーム戦です!
「維新は勝つ場所!」です。順位自体は降格圏ではないですが、一つの勝利、一つの敗北でガラッと順位が入れ替わります。

上に行くためにはここでしっかり勝ち切ることが今後求められてきます。また総じてホームで弱く、アウェイで勝つような試合も続いているので、ホームでの悪い流れを断ち切ってもらいたいところです。

さあ!今週末の山口の天気は・・・!! え、、、また雨かい、、、

 

最後に、千葉戦のブログを書き上げた後に気づいたのですが、累計で1000回の閲覧をいただいておりました。皆様本当にありがとうございます!

書き始めの時は正直この1年で1000回いければな~と思っていたのですが、10節ほどで達成でき有難い限りです。

『アーリアは名古屋で風間さんの薫陶受けているから、エリア内の動きはうまいですよ』何回このネタを持ち出すんだって話ですが、週末に知り合いのグラサポさんからご指摘いただき、そりゃそうだと・・・

まだまだ詰めや読みの甘さ、文章の拙さなどございますが、これからもレノファについて学んでいき、お読みいただいて楽しいものにしていきたいと思います。

ここまで読んでいいただきありがとうございます。

(文中敬称略)