レノファを青黒の眼で東京から見るblog

レノファ山口を応援・分析します。

我々の最低限 水戸ホーリーホックvsレノファ山口 @ケーズデンキS 2021年7月3日

今期の長い長いJ2の半分地点まで来ました。

我らがレノファ山口5勝7分9敗。勝ち点22 得点15失点23。

うん。あと勝ち点8くらい足らなかったでしょうか。ただ、ここ最近失点が続いていましたが、失点23はほぼ試合あたり1に近いのでしっかりと渡邉レノファが昨年を乗り越えて進んでいる証ではないでしょうか。

折り返しの今節第21節については後半戦に向かうにあたり、自分たちの立ち位置を改めて再確認ができた試合になったと感じます。

それが渡邉監督の試合後のインタビューの『我々の最低限』といった言葉であったかと思います。

前節ボールが全く回せずとても悔しい思いをしましたが、そのような相手であった大宮よりプレスやトランジションに強みを持つ水戸が相手です。

どうなるかなと思いましたが、試合前インタビューのところから「際のところ 球際 切替」と渡邉監督のむしろ相手の強みを超えるといった覚悟も感じれたと思います。

そんな試合で0-0。お互いの監督が『守備はある程度できていた。あとは得点。』と試合前同様言葉を変えて同じような内容を発していたのはなかなか興味深いものがありました。

さて、そんな21節を考えてきたいと思います。

 

1)やはり島屋―池上ラインで。関のコーチングがレノファを維持する?

2)もう一つ武器を。ポジトラか?

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【水戸】59分山根⇒松崎 藤尾⇒中山 69分安藤⇒大崎 81分平野⇒木村 柳沢⇒タビナス

【山口】66分神垣⇒佐藤 78分島屋⇒浮田 86分高井⇒草野 川井⇒澤井        

甲府戦から前線の並びを変えて、46高井ワントップの10池上、11島屋のシャドーを今節も敷いてきました。2試合連続で点が取れていないので説得力に欠けますが、やはりこの並びが一番個人的には好きです。

島屋の動きが好きというのもありますかね。シュートはそろそろ決めてくれとは思いますが(笑)、やはり2列目のところで相手を惑わすことができる選手かと思います。

また、外へ流れる動きをすることでWBを中へ誘導する道も開けられたりするのも効果的かなと思います。最近起用されている14澤井・46石川の利き足は右利きということもあり、インサイドでのプレーも好みます。そういうところのポジションチェンジをうまく促せていたかと思います。

今節はこの石川が外に張れば、島屋は中間ポジションを取りワンタッチで石川⇒島屋、高井にあてて⇒島屋など特に20分あたりまで見れた形であったかと思います。

島屋がここで受けれると活きてくるのが10池上だったかと思います。

 

下記取り上げるのはPKじゃない??って思う例のシーンです。

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66:48の田中陸がボール保持をしているシーンです。

流れとしては水戸のクリアボールを回収して山口の右サイドから左サイドへボールが移っていくシーンです。

この時点で11島屋は水戸の33三國19村田14松崎のところの箱に潜っています。46石川はインサイドにいましたが、幅を取りに行きます。この時点で10池上はまだ右サイド。

ボールは田中から石川にでます。

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66:51です。三國は島屋へCBの位置を割と飛び出してでも付いていくことが分かります。ただここはもう一度田中陸へ戻ります。このときまだ10池上はハーフレーン付近です。

ただ、3秒後の66:54に池上は43鈴木33三國6平野の箱へ侵入。

29田中からパスが出ず、ボールは5佐藤へ。

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66:58のとことで水戸6平野が佐藤から池上へのコースを切っていますが、島屋へのコースは空いており、やはり三國が食いついて背後が空きます。

島屋⇒池上⇒高井へつがなりエリア内でGKと接触?と思いましたが、うん。なんか1節の野田さん同様に選手が間にいたんでしょうか。たぶん20mくらいは離れていらしたかなと思います。池上から高井へ出たパスの、反対の線上にいるような感じでしたので、水戸の6平野43鈴木33三國19村田、池上も間にいたんじゃないかなと思います。

 

気を取り直して、11島屋10池上が中間ポジションをとることで相手を引き出し高井を働かせるポジションを作る。甲府戦で出来ており、大宮戦で出来なかったことだったかと思います。

もちろん彼らがしっかりと働けるのには理由があると思います。それを21GK関のコーチングに見出せそうです。81分の相手ボールを関がキャッチしビルドアップ開始。13楠本がもっとたところあたりから「探しながら運ぶ!」「間が空くから!」「切れる!」と渡邉監督の言葉を使いながらコーチングをしていました。大宮戦では動かすことが目的となってしまい、相手に持たされてしまい、DFの二人のパス数が100を超えるという何とも言えない状態でした。しかし、今節については持ち運ぶことで水戸がプレスをかけてくることを逆手に空いたスペース探し、しっかりとビルドアップをして無駄な手数を使わずにアタッキングサードに侵入ができていたと思います。

 

2)ただ、まあなんというか、ここからですね。前回同様出てこいエース状態です。驚いたことにクロスの成功率が26%でリーグ1位ということで、、、そうなんですね。

このあたりはもう質を上げてもらうことやちょっとしたきっかけでしょうか。もう少しクロスからの機会演出については期待して待ちたいと思います。

その他にできそうなことと言えば、渡邉監督のよく言う前から奪う。でしょうか。

割と惜しいなと思っていた時間帯が後半開始からの10分でした、

49分には右サイドで池上がボールを奪われるも2回連続で早いネガトラでサイドボールを奪い返します。また51分54分には田中と神垣がインターセプトをしました。ただ、どのシーンもそのまま上がれずやり直すかボールを失ってしまいました。このあたりでショートカウンターが打てるように周りとの距離感が良くなれば、また新しい武器としてできそうな気もします。

 

さあ、次は磐田戦。アウェイで勝ったときは正直磐田が一位になるとは思っていませんでしたが、前節は新潟戦も乗り越えています。天皇杯もしっかり勝っているところもチームの勢いを感じさせます。ただ、勝負はやってみないとわかりません。

昨日の朝もスペインがあんなにイタリアを圧倒するなんて、ダニオルモの偽9番こんなに効果的!など今大会スペインを応援していた身としては、敗戦したとはいえやはり勝負はやってみないと分からない、いい試合は突如訪れる!といった感想でした。

レノファの試合は今はもどかしいかもしれませんが、きっとしっかり維新スタジアムでみなが『行ける!』と思えるようになるのではないかと、この水戸戦では感じました。

『これが我々の最低限』渡邉監督のこの言葉を信じ、磐田戦では上乗せを期待しホーム2連勝といってもらいたいものです。

Vamos Renofa  

ここまで読んでいただきありがとうございます。

※文中敬称略