レノファを青黒の眼で東京から見るblog

レノファ山口を応援・分析します。

これもまたサッカーか。 レノファ山口vsモンテディオ山形 @維新 2021年8月28日

お久しぶりです。

コロナから復帰して1つ目のブログになりますが、山形戦勝利!!

内容は2-4くらいだったかもしれませんが、勝ったのはレノファ!素直にこの勝利を喜びたいと思います。

ただ、決して褒められる内容ではなかったですし、じゃあどんなことがよかったのだろうか。と色々考えてみたいと思います。

本日はこの3つになります。

1)前回の反省はしっかりと。

2)前半盛り返した要因の田中渉。

3)心技体。やっぱりメンタルって大事なんだろう。

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【山口】64分田中渉→佐藤 73分田中陸→神垣 草野→大槻 島屋→高井 89分川井→楠本
【山形】53分中村→山田康 73分加藤→樺山 ヴィニシウス→林 81分藤田→國分 山田拓→吉田

山形は前回アウェイでの対戦時に比べて前線とボランチをターンオーバーだったのでしょうか、若干メンバーを落としたような構成で来ました。まあ十分強かったですが。
迎え撃つ山口は、RCBに2菊地、LCHに20田中渉、左のシャドーに11島屋、ワントップ31草野と連敗した過去2戦と違った選手を入れてきました。

過去のブログでも島屋について色々触れていた身としては何故スタートから使わない。。。とモヤモヤしていましたが、久しぶりの先発と発奮を期待したい展開でした。

 

1)前節群馬戦ですが、前にプレスに行けばディフェンスラインの裏を狙われる。

及び腰になると攻撃も中途半端になる。気づいたら3失点。といった前半の内容だったかと思います。

渡邉監督のアライバルインタビューにもありましたが、この試合前には

a)プレーの質と強度を高めましょう。

b)プレスを整備した

とありました。前節や長崎戦などもそうでしたが、相手陣内での相手のボール保持時、レノファはプレスをかけて、プレーの制限を行っていきます。その際に各選手は人を捕まえに行きます。

しかし、前節や長崎戦でも起きてしまっていたのが、人を捕まえに行き過ぎると、後ろのディフェンスラインのバランスが崩れてしまう。そうすると相手にディフェンスライン裏に抜けるチャンスを与えてしまいます。ヘナンの「またかい!」といった背走している場面が大体これです。(多少暴論ですが)

であれば、このあたりの人につくのか、スペースを埋めるのかのメリハリをしっかりつけること→<質を上げる>であったかなと思います。

まあ、渡邉監督はよくこの言葉を使っているので僕の解釈であるので一意見として読んでていただければと思います。

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どのシーンといったわけではないのですが、1例です。だいぶ大袈裟な配置ですが。

山形はボール保持時、割と18CH南が両CBの前に位置取り、15CH藤田が前目に一度ります。南には池上がつくことが多かったかなと思います。

山形両SHの41RSH中原、17LSH加藤はサイドラインまで張って幅を取ります。

そしてヴィニシウスがヘナンのあたりでプレーをしようとすると、もちろんがヘナンがここにつきます。すると山形41RSH中原には44LWB石川がマークに。

すると山形31RSB半田が浮くような形になります。反対サイドも同様なことが起こるとやはり6LSB山田が開いてしまう形が序盤出てしまっておりました。

序盤は相手のスピーディなサイドチェンジもあり、10分などは31半田→6山田拓→17加藤、最後は10中村で決定機でしたが、これは半田のサイドチェンジが素晴らしくスライドが全く追い付いていない状況でした。ここは山田、加藤へ誰がつくのかが名アックにできていなかった時間帯でした。しかし、23分のプレーあたりから変わってきたかと思います。

23:35レノファの左サイドから右サイドへボールが回っていく際、先ほど浮き気味になっていた山形6LSB山田にはレノファ15RWB川井、山形17LSH加藤には2RCB菊地がつくようになり、人を捕まえる際の役割については試合の中で修正ができてきたのかと思います。41:20にも解説の中島さんがこのマークについても言及されておりますが、良い修正だったかと思います。(まあそれでもSHとSBがポジションチェンジして惑わすなど山形はやり続けてきてましたが。。。)

また、レノファがよくない時は、この試合はベンチからのスタートでしたが、46高井が追っかけても10池上あたりしか連動しておらず無駄走りのような時が散見されますが、42:25あたりで池上が行こうとしましたが周りを見渡し、「あ、これは引くパターンね」というような表情もしており、試合中のコミュニケーションをとりつつ修正をしてできていたのではないかと思います。

 

2)田中渉は去年等々力競技場でフロンターレが1-0で仙台を下した試合で見たことがありました。この試合もボランチの椎橋だったかと交代で入ってましたが、常に高い位置取りをしており、ボランチ然としていたイメージがなく、レノファではシャドーかな~と思っておりましたが、ボランチで勝負!のようですね。

この試合「序盤ひるんだ姿が見えた」(渡邉監督)を盛り返したのは22分の二つのプレーだったと思います。1つは31草野のクリアボールを相手陣でマイボールにしたチェイス。もう一つはその流れからの20田中渉のシュートであったと思います。

直後の先ほど触れた23分の守備でもある程度レノファの方も頭が整理されたのか、ここから攻勢にもでることができ始めました。

田中渉の絡んだシーンで言うと、25:59のところ。
25:47セットした守備陣形で山形10中村がレノファの左サイドに流れてきて、そのマークに田中渉がつきにいきました。中村からのパスをカットしたレノファ。川井→田中陸→菊地→田中渉とプレスを回避していき、その間に前線は準備万端。島屋が得意の中間ポジションをとり、ここに田中渉から素晴らしいロングボール。島屋→池上→島屋ワンツーで崩そうとした惜しいシーンにつながりました。

34分も最終ラインでじれずにボールを回し、最後は田中渉→島屋で相手ラインを突破しました。これは島屋のパス、石川のクロス次第でもう少し惜しい場面になってたかなと。直後にはブレ球のシュートも打っていましたし、この10分間勢いをつけていたのは田中渉であったと思います。その勢いのまま先制できたのは、運も絡みましたが良い展開でのものだったかとおもいます。

今後は佐藤謙あたりが復帰してくれば色々な選手選択が可能になりそうなので、頼もしい選手が加わったかと思います。ただ、全てが手放しでほめられるわけではなく、33分には21GK関にも怒られてましたが、トランジションが遅く中央へのパスを許してしまったシーン。トランジションもそうですが、体を張るところでのフィジカル不足は今後の伸びしろではないかと思います。

 

3)この試合見てて思ったのが、殴られようが攻める姿勢は出し続けることだなと思いました。気持ちが大事!というわけではなく、しっかりと自分たちの形は崩さず、殴られ続けていも、やり返す姿勢は保てていたように思えます。

2点目の前のシーンでは67:40、68:57あたりでは立ち位置はしっかりと意識した形で攻めることができてました。もちろん2点目についても山形が攻撃に力を振っていたため、だいぶプレスがあまり時間帯でしたので、しっかりとビルドアップができていました。

群馬戦のように意気消沈したり、怖くなってロングボールのような姿もなく、戦えていたと思います。

思えば割と負けた試合のあとの渡邉監督の談話はメンタルに触れることも多い気もします。

そういう意味では2点目が入った後に給水タイムがあったのも大きかったのかと思います。交代選手も点を取ることよりも時間を使うことでこの1点を守るような割り切りができていたかと思います。高井が素晴らしかったですね。

同タイミングで山形が投入してきた選手、樺山などはまた一段とギアを上げてくる選手でしたが、どちらかというとコンビネーションはあまりなかったり、中へのポジショニングが加藤よりも多かった印象で、菊地がうまく対応できていたように思います。

連敗の中、チームの雰囲気なども気にはなってましたが、試合後の6渡部を中心とした喜びの輪を見る限り、しっかり意思統一含めてチームが向かうベクトルがそろっている印象も受けた試合でした。

 

渡邉監督のおっしゃるように、セットされた状態でしっかりとスペースが埋められていても、クロス・シュートを許してしまったりするのは今後も課題かと思います。ですが、この試合では菊地・ヘナン・石川で10本ブロックがあったようです。うまくスペースを埋められているときは、効果的に弾き返せていた証左かと思います。

時節栃木は全く違うサッカーをしてきますが、群馬戦の繰り返しにならないよう、また勝利を祈りたいと思います。

ここから4試合、残留争いのチームとの対戦が3つ控えてます。ここから抜け出し、中位・来季へと駆け抜けてもらいたいですね。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)