レノファを青黒の眼で東京から見るblog

レノファ山口を応援・分析します。

待望の勝利!課題解決まであと少し。 レノファ山口vsFC琉球 @維新 2021年11月3日

ようやく名塚体制で初勝利!

まずはホッとしました。前回書いたように等々力競技場にいたのですが、セレモニー始まるまではずっとDAZNでこのままはやく終われ!と願ってました。

残り5試合。降格圏との勝ち点差5。そのうち4試合が順位が下のチーム。叩けば残留ですが、落とせばまだ足を降格圏に入れてしまいかねない状況。

まだまだ緊張感のある試合が続きます。

今回は下記2点を考えたいと思います。

1)CBをうごかせ。CBを留めろ。

2)引き分けOKの展開はいつか来る。はず。

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1)

では、いくつか時間ごとに区切ってみたいと思います。

0~24分

琉球がボールを大事に回してくるチームということもあり、新潟戦同様『アグレッシブ』にプレスをかけに行っていました。

どうしてもかみ合わせとしてお互い浮いてきてしまう選手がでてきてしまいますが、この日CFに入った24梅木がアンカーの6風間希を背に置き、サイドへ追いやるよう制限をかけ、両SH11島屋・46高井が、両WB15川井・44石川がここに続きます。出しどころがなくロングボールを蹴らせること、ボランチへ不用意に渡したところで複数人でつぶすところなど、かなり整理をして試合に入れていたと思います。

ターンオーバーではなく、「コンディションの良い選手を使う」という言葉通り誰一人手を抜かずに名塚サッカーをやり切れていた時間帯でした。

WBは琉球のSBの不用意についていくことはせず、シャドウが2度追いするような形でフォローするなど、行くときは行く。行かない時は行かないなども整理できて入れていたかと思います。

ボール非保持時に良い流れを作れていたこともあり、ボール保持時も前回の千葉戦同様にボールを握ることで流れを作れていました。

琉球が4-4-2のような形でプレスをかけてくるところに、レノファCB3人が幅を広めにとり、Wボランチの二人がCFの間、ワキへ顔を出すことで数的有利を作ります。

レノファのWボランチに対してはそこまで強くプレスをかけてこない代わりに、琉球のSHが割と中に絞り気味だったと思います。

例えばRCB2菊地がボールを持った際にFWが間に合わない場合、LSH茂木が良くチェックに来てました。ただ、距離があるためあまりプレスとして機能してなく、RWB15川井は割とフリーでボールを持つことができており、クロスを上げるシーンが多かったです。

お互い探りあっていたような立ち上がり。

 

25~45分

20分あたりから琉球RSH8風間矢がボール保持し、時間をつくりそこにRSB22上原、OH23池田、RCH37武田が絡んで3ヘナンの裏を伺うシーンが見られていました。

特に2度ほど武田は裏へ走るシーンがありました。

そこに飲水タイム明け、2度自分たちのミスで決定機を与え、27分にこれは完全に崩されてしまいましたね。武田にクロスバー直撃のシュートを打たれてしまいます。

この局面では琉球の選手4人に対してレノファは5人で応対できていましたが、ワンタッチパスなども交えつつ琉球が3ヘナン、6渡部を前に引き出してチャンスを作っていました。ホントに点が入らなくてよかったシーンでした。

ただ、じゃあやり返していきましょう。琉球がちょっとペースを落としたのか、そのあとは怖いシーンが減ってこともあり、またボール保持の時間が増えていました。

琉球は水戸などのチームと比べると、ファーストラインと最終ラインの距離が結構空きます。セカンドラインがファーストライン寄りというか。解説の山形さんもおっしゃってましたが、町田戦でFWの脇からボールを差し込まれて、押し込まれるシーンが多かったと。

37:33、ヘナンがボールを持っているところで、誰もヘナンに寄せません。するとRSH11島屋が琉球のダブルボランチの裏を取ります。

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そこにRCB9李が食いつき、空いたところへ走りこむ高井へフリック。

ここはRSB22上原がしぼることで対応されてしまいましたが、惜しい場面。まずヘナンにあまり寄せが無いため、赤嶺-風間矢のゲート、武田-風間希のゲートを2つ通してパスが割と容易に入り、ちょっとしたタイミングとフリックの向きで行けそうだぞ、という臭いが。

するとやはり38:00。菊地にも相変わらずプレスもかからず15川井にも強くはきません。ということで、CF24梅木が落ちてきてボールを受けます。すると今度は琉球LCB3福井が食いつきます。そして11島屋がそこをつきます。14沼田も置き去りにし、ニアゾーンへ侵入。きれいにこれは崩せたと思います。願わくば44石川がこぼれ球を狙うためかゆっくり中にポジションを取る動きがみられますが、これがペナルティエリア内にいたらまた違っていたかな~なんてちょっと時間的に難しかったと思いますが、、、

割と具体的にこのCBを動かして裏を取れていたのは正直この数試合でもかなり数えるくらいだったはずなので、チームとしてしっかり狙ったことが実になり始めている予感がしました。(やっぱり島屋いいですね。)

琉球の攻撃を受けてぎりぎり失点を免れる場面もありましたが、これを受け切り自分たちの時間に持って行く、後半へ良い流れでゲームを進める時間帯にすることができました。

 

46~60分

で、後半開始後はまたギアを入れなおしましたかね。前半以上にプレスが早く琉球を浮足立たせることができていました。

そして迎えた50分。再三になりますがミドルゾーンで琉球ボランチへのコースを消すことを優先するのか、あまりCBに制限をかけませんし、ボランチとCBは間がやはり空き気味になります。すると、はい、この人ですね。一番CBでボールが蹴れる人が登場です。6渡部からずばっと箱に位置どる高井へタテパスが入ります。

このシーンでは高井の位置取りももちろんですが、前半はCBを動かすことを終盤しておりましたが、24梅木と11島屋でおそらく琉球最終ラインの4人を、高い位置をとることでピン留めし、トラップをする高井へ寄せられなくしていました。

結果論ではありますが、前半終盤に見せた2回のシーンを警戒しての琉球の立ち位置であったのではないかと思います。(願望も入ってます)

 

希望を言えばやはり流れの中からの点は欲しかったと思います。最近何度も言ってますが、成功体験としてチームの糧になるからです。もちろん1点目のシーンも前半からの相手を動かしてのFK獲得ですし、2点目は前からのプレスがきっかけで取ったCKです。

なので本当にあと少しで名塚レノファの形として成就するのではないかと思うのです。来期どういう形をフロントが考えているかわかりませんが、渡邉前監督を退任させてまで導入した監督(チームとしてのゲームモデル)ですので、今後もこのような形になるのではないかと考えると、やはり流れの得点はほしいなと。(島屋今度は決めてね)

 

2)

60~90分

琉球も選手交代を機により迫力をもって攻撃を仕掛けてきました。

上原ヘディングなど関様様でしたね。8風間矢などがより内側へ位置取り、3ヘナン・44石川をひきつけ、22上原をフリーにさせる動きが増えました。レノファも前から嵌めに行くことが成功してきた時間帯でしたので、それを逆手に取られ、CH・WB・CBの間で23池田・清武がいやらしい位置でボールを引き出していました。

ただ、それでも交代で26神垣・31草野などを入れ、もう一段走れる選手を入れることで琉球に対してプレー面・心理面でプレッシャーをかけられていたと思います。

25分以降琉球イエローカードを3枚与えられたのもその証左だったのではないかと。

最近は佐藤謙、田中渉がスタメンを務めていましたが、やはりこの試合の佐藤健や田中陸のような働き蜂タイプも前から行くシーンでのセカンドボールを拾う役割として、どちらか入れてもいいんじゃないかな~と感じます。

とにかく上述した通り、のこり5戦のうち4戦が今のレノファの順位よりも下位のチームとの対戦。勝ち点3を与えないために、勝ち点1を選ぶ試合も出てくる可能性もあります。

この琉球戦は前半・後半共に相手の強い攻撃のベクトルを受けて最後まで耐えられたことは、今後につながるのではないかと思います。

 

さあ、泣いても笑っての残り5つ!笑って終わるに決まっていますが、最後しめていってもらいましょう。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)