最近暖かくなったな~なんてのんびりしたことを考えていたら、新潟は大雨&雹だったようで、スタジアムのみなさんお疲れ様でした。
さて、ついにCF13大槻のゴール!事前に予想した形でもなく、お恥ずかしいお話ですが、待ちに待ったCFのゴールでしたので、喜びたいです。しかし、その後の負傷退場の仕方がなんとも、、、試合後のインタビューで「大丈夫です!」と言っていたので、次節でれるのかな~。とモヤモヤモードですが、下記について考えてみました。
1)新潟への対策は?
2)リードした後のリスクマネジメント
今節の相手、新潟は攻め方など似たようなチームということもあり、どこで相手を上回るのか、出しぬけるかが勝敗を分ける要因となったかと思います。
その点でまず新潟に対して名塚監督が指示したのは、アライバルインタビューでも触れていた、新潟のビルドアップに対する前線からのチェックだったと思います。
≪相手のセンターバックとアンカーに自由にプレーさせないということに関しては、まだまだ強度が足りなかったと思っています。もっともっと前からスイッチを入れてコンパクトにするためには、もっともっとボールホルダーに対してアプローチをして、自由にさせないことが大前提です。そこが前半は足らなかったと思っています≫
上記は試合後インタビューですが、足りなかった点としては強度をあげられています。
ただ、強度ほかにかみ合わせのところも、まずうまくいってなかったかと思います。
まず、序盤はCBを睨む大槻を頂点に新潟両SBに山口の両ウイング、8高のところには池上が付く形。ただ、13伊藤が落ちてきたり、SBへ振られるなどし、ラインを下げられた状態だと、4-5-1のようなかたちでの守備をしておりました。ただ、これだとDFラインとMFラインに33高木等が侵入し、ここのケアが後手に回ってしまい、ファウルでとめる後ろ向きでの守備をする時間が続きました。(1:15、10:20など)
13:40のシーンでは5舞行龍には大槻、35千葉には吉岡が付き、新潟LSB31堀米にはRSB4眞鍋、10本間には22CB生駒がつきます。かなり眞鍋がポジションを外れてますが、積極的に出ていきます。
30:30では山瀬が大槻の位置まで上がり4-4-2のようなかたち、その後は山瀬のところが池上になり、前線2枚で新潟のCBとアンカーをけん制するような形に。
39:00には流れ的に舞行龍に池上、千葉に吉岡、高に大槻、33高木に22生駒が付きました。結果的に生駒が良い位置で奪うことは出来たのですが、まさかのポジトラが遅く生駒がつかまり逆にカウンターを仕掛けられるという展開。
その後、後半は池上を上げる形が踏襲され、最終ラインもおそらく高くし、前線はCB・アンカーの監視を強くし、その裏に来るIHには佐藤謙・山瀬が積極的に前に出るような形になったかと思います。
本間などがまたその裏に落ちるなど新潟も色々な形を見せては来ましたが、徐々に前からの守備は嵌め方を修正しながら時間を経るにつれ改善されていったように見えました。
もう一つの課題として持っていたのはビルドアップ。
≪目的はボールを前に運ぶことですが、見ているところの目線が下がってしまった。しっかりと深みと幅を取っている割には、近くしか見えていなかったと思っています。もっと寄せた中でサイドに飛ばせればもっと楽に回避できたと思っています≫
今節は危ない場所でのボールの失い方が目立ちました。前半だけでペナルティエリア付近でのボールロストが2回(佐藤謙、橋本)、パスカットなどでのカウンターからの決定機が2回(生駒、関)があったかと思います。※後半の失点シーンについては後程。
実際これについては名前を挙げた選手が悪いというわけではなく、チーム全体のところもしっかりフォーカスしていかないといけないとも思います。
もう少し使いたいのは長いボールももちろんなのですが、IHの10池上、33山瀬のところと個人的には考えています。良い見本として僕は新潟のIH13伊藤を考えています。
J2 第3節 新潟 vs 山口のデータ一覧 | SPORTERIA
SPORTERIAさんのデータを参照させていただきました。「パスソナー・パスネットワーク」のところで山口と新潟で似たようなパスルートを表す矢印が出ているかと思います。割と目立つ所で違っていると思うのは新潟は両CBからIHのところへの矢印ができていますが、山口はなし。特に13伊藤はアンカーの8高と前線はつなぐような位置にポジションを取っており、CBのほか両SBからのボールも引き出しております。
上記に書いたとおり8高を山口も封じるのでそのもう一つ奥の伊藤が高の代わりにおちてきたり、と色々と顔を出したりしていました。そのほかに伊藤はセカンドボールの回収などもしたりとこの試合の影のMVPに個人的には思いました。
話はそれましたが、IHがCBから引き取ることやSB(特に14橋本が多いですが)からの引き取り役もするなどが今後課題になって来そうな気もします。今節は橋本が割と窮屈そうな印象でした。まずこのような割と近いところへのルートも確保したうえで、効いてくるのが幅・奥行きを取った選手へのロングボールと考えます。
現に得点シーンもきっかけはロングボールでした。
この場面ではまず嵌めに来た新潟の背後へRSB眞鍋が位置取りGK21関がそこへボールを送ります。そして、こぼれ球を8佐藤謙⇒6渡部⇒14橋本。すかさず19沼田へ。沼田が1vs1で勢いそのままに縦へ勝負し、最後の仕上げの大槻は軽くニアに入るワンフェイント。勝手にマーカーの千葉が離れて行ってくれたところを仕留め、鮮やかに≪早い攻撃≫で新潟を陥れました。
この沼田の1vs1の場面は1節、2節と既視感があったかと思います。22生駒からの対角線のサイドチェンジのボールはこれまでもチームの試みとして行っていたかと思います。
この試合の16:40にも左サイドから右サイドの吉岡まで渡り、そこから佐藤謙も介して新潟を寄せておいて、22生駒⇒19沼田へつないでおります。
※ちょっとわかりにくいかもしれないです。。。
「今年はこのようにやっていく!」という形でゴールをとることが出来たからこそ、やはり上記の様なビルドアップの仕方や次の項のリードした後のリスクマネジメントはチームとして今後も突きつめていくことになりそうです。
2)
14三戸、7谷口を投入し、より攻撃的にふるまう新潟に対して、初めは割り切って対応を出来ていたと思います。大槻の負傷もあり、30兒玉がCFに入っており、前がかりになっていた新潟の背後にボールを送っておき、WGも含めてカウンターをちらつかせることで、新潟のSBなどもけん制するなどして時計の針を進められればと考えておりました。ただし失点を喫したシーンでは2点目を積極的に取りに行っていたのかもしれませんが、8佐藤謙が後半もかなり広範囲をカバーしていたこともあり、この場面も顔を出している状態でした。
ただ、本来のアンカーポジションががら空きに。山瀬がピッチにいた際には田中謙のカバーも行っていましたが、代わりに入った20田中渉は攻撃に特徴のある選手と言うこともあり、10池上と共に前線でボールを待っているような状況に。
RSB4眞鍋も当初は10本間の近くに位置どってはいましたが、振り切られてしまい、パスコースにも入れませんでした
結果論ではありますが、リードをしていた状況もあるので、ここまで相手陣に2列目が押しこむ必要があったのか、せまい状況で佐藤謙へ渡す必要があったのか、そもそも負荷がかかっていた2列目の選手たちをもっと早く替えていることが出来れば、など、カウンターで仕留められてしまったことがもったいない状況でありました。
この数年の出来を考えると3節で勝ち点5。内容についても昨年よりも改善が出来ている等、ポジティブな要素は多いと思います。新潟の選手たちも試合終了後倒れ込む選手や落ち込む選手が多かったので、内容として手ごたえがあったのかと思いますので、そんな中でアウェイで勝ち点1は悪くない結果と思います。
ただ、監督・選手たちが悔しがっている通り、人間成功できると欲がでますね、僕も勝ちたかった試合だったので、今回は割とうまくいかなかったな~というものを書かせてもらいました。
次節はまたホームに戻っての琉球戦。待望のエースの得点などチームが上り調子になっているかと思います。是非維新で勝ち点3を!チームに期待したいと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
(文中敬称略)