レノファを青黒の眼で東京から見るblog

レノファ山口を応援・分析します。

よかったとは思うが、最後まで崩せず。でも勝ち点1!大分トリニータvsレノファ山口 @昭和電工ドーム 2022年3月19日

アウェイ2連戦の1戦目の大分戦。陣容で言えば格上ですが、新監督の下平さんになってからまだ波に乗れていないチーム。また、ミッドウィークには大分はルヴァンカップも戦っているため、勝ち点3も狙える試合だったかと思います。

前半のうちに点は取っておきたかった展開ではありましたが、先制されてもその後にすぐに同点にできるなどポジティブにこの1戦は捉えたいなと思います。

1)フォアプレスのスイッチになっていた高木大輔

2)相手がやり方を変えたら今後どうしていくか?

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【大分】61分中川⇒町田 増山⇒井上 76分呉屋⇒長沢 小林成⇒宇津元 93分三竿⇒香川
【山口】65分高木⇒吉岡 田中⇒神垣 79分眞鍋⇒石川 90分池上⇒佐藤        

1)

大分はこの試合今まで使用していた4-3-3のフォーメーションではなく、4-2-3-1を敷いてきました。

実況・解説の方もおっしゃっていましたが、もう少し大分が保持率が高く、山口がどこまでプレスをかけきれるか、という展開を考えていましたが、前半開始からどこか大分はちぐはぐな状況でした。

ダブルボランチを経由しながらつなぎたかったのかと思いますが、CF大槻がボランチへのコースを消しつつサイドを制限し、山口両WG高木と沼田はそれぞれ自分のサイドのSB、CBの両方にらみ、大分の両ボランチにはIHの池上・田中、トップ下の中川には佐藤謙。とざっくりではありますが、このような形で捕まえようとしていたかと思います。

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前半大分のボランチの二人は極力CBのところに落ちないようにしていたように感じました。そこでうまく山口のほうもつかみやすくなっており、前半は前で奪うことや、大分のパスミスを誘発できる形になっておりました。

ここでポイントになったと思うのはRWG7高木。今シーズン初先発でしたが、持ち前の運動量を活かしてCBからGK、SBからCBまでなど2度追いすることで大分のプレーを制限していました。

16吉岡も足が速く運動量もある選手ですが、高木の方が今プレスで追い込むよ!というスイッチをわかりやすく発してくれる選手だなという印象です。昨年はWBでしたが、本職のWGに入ることで、彼の良さが出るようになったかと思います。

また、前半ではボール保持時もある程度大分を上回ることができていました。

大分は守備時は4-4-2で守っていました。前線の呉屋、中川は佐藤謙を消すような位置取り。その後ろは4-4のブロックを作っていましたが、あまりそのブロックを大きく崩したくなかったように思えます。

そのため、佐藤謙のコースは消せていましたが、大きくサイドに張って高めの位置を取るLSB14橋本に対して、大分のRSH39増山はどこまで付いて行けばいいのか、とかなりポジショニングに苦労していたかと思います。ここで増山が橋本に付こうとすれば、そこに20田中、10池上が箱の位置に入り込みます。また、1節に比べて19沼田もインサイドに位置どることも増え、その際は田中が落ちて、14橋本を高い位置へ押し出すなど臨機応変にポジションをかえることができていました。

ただ、琉球戦と違ったのはボールを奪ってから大分のRCBペレイラが大槻へのコースを消していた気がします。ミドルシュートを打つなど積極性はありましたが、『決定機』となると残念ながら高木大輔のエリア内でのシュートのみであったかなと思います。

大分のブロック自体は崩すまでには至っていなかった、というのが印象です。

 

2)

後半大分は11下田をCBのラインまで落としてビルドアップをすることが増えたかなと思います。そうすることで山口のIHをつり出すことや、大分のSBを上げることで前線との距離を狭めることでコンビネーションも出るようになっていました。

また、幅も使われることでよりレノファのプレスは横に振られる形になり、スライドが間に合わない場面も出てきてしまいました。

失点シーン自体はそんな勢いを持たれている中でのミス絡みのカウンターでの被弾。なんか見たことあるな~と5節で既視感ある失点シーンになってしまいました。

 

-失点が後半に集中しているということについては、どう修正したいか?

レーニングして、メンタルの部分もやられない。当たり前のようにスライドでき守備がやれないといけないですので、トレーニングをするしかないと思います。

 

とありますが、特に失点シーンについては対策を取られた後、どうするのか?というのが多少足りていないようにも思えます。既視感あるのはミスがらみであったり、相手の勢いに飲まれてしまっての失点、という点が挙げられます。

メンタルなどでできるのか?スライドが間に合えば?というのは個人的には見守っていこうという感想です。選手交代についても疲れたから、足が攣ったから交代というのも正直戦略的な交代になっていないので、連戦になる時期、体力消耗がきつい夏場などはどうなっていくのか、などはその時期までに名塚監督の手腕に期待をしたいと思います。

 

次節はアウェイ岩手。またまったく違うサッカー、まだ寒い気候でしょうか。色々乗り越えないといけない要素はありますが、まずは一つ上の順位、勝ち点のチームですし勝ち点3を取ってきてほしいですね。

長崎・大分が出遅れるなどなかなか読めない展開が続いてますが、まだ現在の上位陣とは対戦をしていないのもありますし、勝ち点はしっかりと重ねていかなければならないです。そろそろ18高木、16吉岡、20田中あたり決めてくれると調子が上がりチームとしても上向きになりそうだな、と彼らの活躍にも特に期待したいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)