レノファを青黒の眼で東京から見るblog

レノファ山口を応援・分析します。

2025シーズン開幕戦 vsヴァンフォーレ甲府戦プレビュー 

2025シーズンも金曜日の大阪ダービーを皮切りに、ついに始まりますね。

われらがレノファも2月15日(土)に今年はアウェイスタートで開幕です。開幕の相手はヴァンフォーレ甲府。昨シーズンは2戦2勝。相性が良いとはいうことも言えるかもしれませんが、あくまでこれは昨年の話。今年もJ1昇格をかかげており、それを狙うような陣容もそろえられております。

では甲府の事前情報踏まえて、プレビューしていきましょう。

 

ます、甲府の新体制発表会からの情報を。

昨年の甲府は14位 12勝9分17敗 勝ち点45 得点54失点57得失点差‐3

という成績でした。

ACLプレーオフからシーズンが始まりJ1を狙うという高難度のシーズンスタートでした。しかし、シーズン初めにメディカルチームの方が引き抜かれ、メンバーもDFを中心に篠田前監督が求める強度を出せる選手が抜けてしまったという事情があったようです。(井上⇒名古屋、三浦⇒川崎、蓮川⇒レンタルバック などが該当??)

そこに負傷者離脱なども重なり、指揮官交代などを経るも上向かず14位でfunishとのことでした。なんか誤審がどう、とも言ってましたが、ん?私たちとの試合ですか?

 

その他に、昨年の編成でアダイウトン、ウタカのような攻撃に迫力を出せる選手を擁していましたが、ボール非保持の局面では組織的に守備をする、という点でなかなか連動できずにほころびを生んでしまい。サイド攻略をされて失点がかさんでしまった。という分析がありました。これについては守備の面で言えばたしかにそうだったなと僕も思うところです。ただ、それを目をつぶっての登用だったのでは?と思うところもあります。

 

それはさておき、2025シーズン甲府はどのように選手補強を行っていたか。前身のチームから数えて60周年事業ということもあり、またシーズン移行の前年ということもあり、どのチームも人件費をかけるだろうと考え、甲府も人件費をある程度かけて選手を集めたとのことでした。

得点を伸ばして失点を減らす選手をとり、選手を絞って編成人数の適正化を図った。

とありました。選手補強の狙いについても佐久間社長より

昨年は(人員配置は)苦肉の策だったが、ボール保持のところで3バックに可変?をさせていた。守備の安定性は担保したいが、攻撃の時は可変をさせたい。自分たちで形を崩したり整えたりすることは能動的に行いたい。新加入選手は球際もいける選手を選んだ。※可変のところは多少意図が分からず…

 

大塚監督からは

フィールドプレーヤーにはスペースの感覚、ボールのフィーリング、ピッチ上での仲間とのつながり、献身性、走力、戦うことができる ことを選手リクルートの指針としている。

ボールと相手を走らせる、アグレッシブに戦いゴールを奪い・守る、際の部分を大事にしたい。

ボールと相手を走らせるということは多くの選手がつながりを持っていることは継続していき、失点の部分はピッチ上のリーダーが必要と考えている。そういう資質を持っている選手がいるので期待している。

と、今期の陣容についておっしゃっていました。

 

今期の甲府のin/outは下記の通り(FOOTBALLLABさんより)

in


out

 

ウタカやアダイウトンら攻撃に特徴のある選手のほか、飯田や関口らDF陣のレギュラークラスも他クラブへ移籍をしていきました。

甲府に移籍してきた選手では柏、平塚、田中など有力者を獲得しています。移籍してきた選手や新体制発表会ないで宮崎をWBへコンバートするというコメントなどから察するにポゼッションを志向し、中盤でしっかり流れをつくりWBなどサイドからのフィニッシュを考えているのかなと。甲府のクラブカラーを継続していくといいますか、クラブの哲学的なものを感じます。

今年は昨年の外国籍選手の強い「個」よりも連携面や組織面を取ったのかなと思います。それでも鳥海、三平ら選手の質はJ2でも上位ですので、単純に「個」からの脱却というよりも「組織」で「個」をより生かす。というものに多少方針転換をしたように感じます。

 

フォーメーションとしてはおそらく昨年同様に3バックから始まり3-4-2-1を予想。

昨年終盤の甲府の流れであったり、「ボールも相手も動かす」という言葉を考えると後ろからしっかりつなぐビルドアップをしてくることが考えられるかと思います。

では、そんな甲府に対してレノファはどうするか。やはり相手陣でプレスをかけていきショートカウンターを狙っていくでしょう。

ボールを握って主導権を取りたい甲府 vs 能動的な守備で敵陣での時間を作りたい山口

 

FOOTBALLLABさんより得失点のパターン。

山口

 

甲府

甲府の失点のパターンが割とレノファの得意な形なのは◎

 ただ、甲府の得意な30m以上のパスは多少レノファは苦手なのも事実

 

 

ということでまず4局面をそれぞれ見ていきましょう。まず「守」のところから。

甲府のフォーメーションを仮に3‐4‐2‐1として、レノファのフォーメーションも4‐4‐2と仮定します。

 

昨年の開幕戦の横浜FC戦のように多少様子を見てミドルサードで構えてのミドルプレスをとるかもしれませんが、基本はハイプレスになるかと思います。

まず一つの形として4‐4‐2のならびのままで、相手の3バックに対して2トップが数的不利の状態ではありますが、サイドを制限してプレスをかけることで相手のボールの行き先をある程度誘導していくことが考えられます。これは昨シーズンの36節のやり方ですね。

 

 

次は4‐4‐2の形から3‐4‐3のように形を崩してプレスをかける方法。昨シーズンの開幕戦の横浜FC戦の時に4‐4‐2の形からLSH河野が一列上がって相手のCBに対して3トップのような形にして、相手のRWBにはLSB新保がそこまで上がってマーク。シャドウに対してもボムヨンが捕まえることでパスを受ける先の選手をマンマークすることで相手のパスを出させない、出されてもカットをしやすくすることが考えられます。

 

多少変則的な形で、甲府は時折ボランチの一角が最終ラインに落ちることで3バックを4バックのようにすることがあります。その際は3バックとして対応しようとしたところを裏をかくようなことを時折混ぜ4‐1‐4‐1のようなことをすることもあるので、この辺りは頭に入れておかないといけないでしょう。

昨年はこの落ちてくるボランチに相田のような選手がそのままついていくことで攻撃とと守備の選手の数をあわせてしまってそのままつぶすというシーンが多かったです。さて、今年の選手はできるのか?させるのか?別の方法を用意しているのか?様々な形に対して柔軟に対応ができればと思います。

河野や相田のようなプレスのスイッチを誰がいれるのか?そういうところから2025シーズンのレノファが見えてきそうです。

 

 

次に「守」⇒「攻」に移るポジティブトランジション

ボールをどこで奪うかにもよりますが、自陣でのボールを奪った際はある程度すぐに前線で納める場所を探すでしょう。そのなかでターゲットになるのは有田になるかなと思います。昨年の梅木であったり、若月のような働きですね。ここでボールが収まらなければ2次攻撃・3次攻撃を受けてしまうので、ここでのボールの保持が求められます。

また、相手陣になりますと、「素早い攻撃」が挙げられると思います。昨年のショートカウンターの回数と成功率でなかなか非効率の攻撃になっていたいことは新体制発表会で言われていたことですので、ここは新加入の横山らドリブルで仕掛けられる選手やアジリティが高い選手であったり、どれだけその攻撃に人員が割けるのかも大事になってくるでしょう。

 

ボールを保持した「攻」の局面では今年はどのようにするのか。

甲府は自陣では5‐4‐1もしくは5‐3‐2のような形になるでしょう。昨年ではなかなかアダイウトンらのプレスが緩慢なところがあるので、最終ラインは位置を上げてくるにも関わらずプレスがかかってないので、最終ラインがGKとのスペースをあけているだけで、ただスカスカにしてしまい失点(若月のゴールの場面)。また、プレスを免除(サボる?)の選手の代わりに他の選手がある程度自分のポジションを飛び出してマークをしてくることもあるので、割とWBの裏が空き気味になることがありました。そしてそこから失点というケースもありました。ですので、去年であればそこを狙えばよいと思いますが、今年はここを割としっかりと働ける選手を加入されているので、簡単に空くことはないでしょう。

それでも相手の裏を突くことはおそらく変わらないでしょうし、ここでも有田や古川のような前線の選手が相手のDF陣を押し下げるようなプレーを続けていくのかなと思います。そして、そこで空いてた頃に2列目の選手、またここは誰がSBに入るかによりますが、岡庭のようなクロスをあげる選手にいかに時間を持たせてボールを渡すのかに注目かと思います。誰が今年の新保の役割なのか?と言いましょうか。

また練習風景などを見るとRSH横山が幅を取って右サイドからチャンスを作っているシーンもありました。もしかしたら、彼に1vs1で勝負ができるシーンを作るためのボール回しをすることもあるでしょう。その時横山が対峙する選手が、甲府のLSHの選手なのか、LWBの選手なのか。LCBの選手であればよりゴールに近いときでしょう。誰とどんな時に仕掛けられるか、それを見るのもよいかなと思います。

 


で最後が「攻」⇒「守」のネガティブトランジションのところ。割と甲府戦はここがキーになると感じてます。いくつか昨年の甲府の試合を見ているとトランジションの強度が多少弱いのかなと感じるところがありました。

甲府の個の選手の能力は高いのでボールをしっかり握られてしまうととても厄介ではありますが、その局面にもっていかずトランジションで上回ることができれば相手のストロングポイントを出される時間も短くなりますので、ショートカウンターを仕掛けるだけでなく、早期のボール奪回をすることで攻撃の芽を早く摘む意味でもしっかり遂行していきたいところです。

 

どの形、どの局面でも必要になってくるのはしっかりそこで1vs1で負けないこと、そこではがされてもその後ろの準備がしっかりできておくこと。コンパクトな4‐4‐2で自分のため相手のために走る。それは昨年から変わらずしっかりピッチ上で見せてもらいたいなと思います。

いかにレノファが甲府に満足にボールを回させないこと、これがゲームの主導権のバロメーターになるでしょうし、有田らなどのCFがどこでどれだけタッチ数を重ねているかでレノファの狙いは見えてきそうです。

 

さあもうあと少しで開幕戦ですね。

ドキドキとわくわくどちらでしょう。僕はドキドキのほうが多いのでどのタイミングで楽しめるのかな。もしかしたら試合終了後に開幕を感じるかもしれません。

ただ、ランチ会だったり、次の日のXのスペース『なんクロ』、このブログのレビューなど皆さんの楽しいをもっと増やせるように頑張りたいと思います!

みなさん今年もよろしくお願いいたします!