トンネルを抜けたか、と思った磐田戦からまさかの3連敗。GWの5連戦は1勝4敗と大きく負け越し、勝点を逃してしまいました。水戸戦ではGW明けには降格圏を抜けていたい、という談話が紹介されてましたが、現実としては降格圏を脱すまで2試合を要す状態になっています。
どこか、またか、と気落ちをするような展開が続いてしまっていますが、なにか浮上のきっかけがほしいところ。この試合を振り返ってみます。
1)なにかもう色々見透かされている?
2)この変化をどう捉え、どのようになっていくか
【得点者】
徳島 山口
15分 高木 なし
32分 ルーカスバルセロス
1)なにかもう色々見透かされている?
今節対戦した徳島。フォーメーションは5−3−2。ビルドアップは後ろ3人のCBにアンカーの選手やIHの選手が主に絡む形。RWBエウシーニョは時々4バックになるように落ちたりと割とフレキシブルに動き、LWBの高木はそれに比べると高い位置を維持するような形。
これに対してレノファはツートップでアンカーを消しつつ、サイドのCBへ出るところは中を締めつつSHがここまでジャンプ。WBにはSBが付く形をまず採用しました。まあある程度今までもよくやってる形。エウシーニョがSBの位置に行けばここはLSH末永が対応し亀川はここまでは追わない、など徳島への形を準備していたように思います。
まず、2失点目のところから。徳島はこの試合序盤からある程度LWBの高木をどのあたりに位置どらせることで岡庭とのマッチアップや、岡庭の裏のスペースを取ることができるか、などをうかがいながら試合を進めていたように見えました。
11分のところでは高木が割と低い位置を取りますが、ここは岡庭は出ていかず横山が2度追いし対応。19分ミドルサードまでボールを運ばれ、LCB5青木がボールを持ったところ。横山が出て、岡庭が高木に対応するかと思ったところで、青木が早々にボールをリリースしてくれたため高木には横山が対応。レノファもできる限り岡庭を釣り出されないようにケアしていることを感じさせます。
しかし、20分には板倉がIHの選手をケアしたところでその裏をCF16渡に使われてしまいLCB青木からすかさず長いボールがはいり松田が引き出されてしまい、ルーカスバルセロスは板倉と亀川の間に入られあわやという場面を作られてしまいます。
27分にもハイプレスをかけるもかいくぐられてしまい、岡庭が上がったスペースを再び渡に使われます。これがある意味呼び水のようになってしまったかなと。
31分手前のところで、レノファはアンカーの位置には田邉を高い位置に上げてより徳島の最終ラインへのプレスを高めようとしていました。しかし、ここは2列目を飛ばすように徳島はCFへのロングボールをいれ、しっかり収めたところからショートカウンターのような形に。LWB高木への意識が岡庭、板倉ともに強くなっていたと思われ、一番締めないといけない中央部分を使われてしまい、最短距離でボールを運ばれてしまい失点を喫しました。
このシーンは今のチームの生命線となっているハイプレスに対してある程度相手にロングボールを蹴らせた、という形であったにも関わらずこれを跳ね返せずボールを運ばれてしまったこと。一番締めておかないといけない中央をあっけなく割られてしまったこと。そしてやはり切り替えが遅い感が否めず、板倉がかわされてもそこのカバーが全然間に合っていなかった。ジョギングモードになっていたようにも思えました。
前述したように、今のチームでの勝ち試合や勝点を取った試合、ある程度ハイプレスをはめ込んたところで自分たちのペースに持っていったところがあったと思います。そのため、このプレーであっけなく瓦解をしてしまえばどこでストロングポイントを作るの?という状態に陥ってしまいます。改めてこの徳島戦は質を問われてしまったように思います。
また、ボール保持のところ。試合前のスタッツではボール保持でのビルドアップに対して、レノファはリーグ全体の17位という数字が出ていました。数字を見れば結構ロングボールが主体ということになります。
ただ、この見方は人それぞれにも思えます。個人的には出しどころがなく蹴らされてしまっているので、意図してしっかりロングボールのビルドアップは果たしてこの数字通りになっているのか?そう感じるものがあります。
1失点目は板倉の持ち運びすぎだったり技術不足を感じますが、根っこは前線がしっかり動けてないから出せずにCBが保持することになってしまっているという側面もありそうです。
また、結構散見されるのが迷った挙げ句のバックパスまたは横パス。プレスに嵌ってしまっている場合もあれば、こぼれ球を回収し最終ラインへもどしてボールを落ち着かせるのは良いのですが、相手もまだそのボールを狙っており、結局厳しい状態に自分たちで陥ってしまい、挙げ句蹴らされてボールを回収される。
つなぐことは悪くない。ロングボールばかりだと単調になる。ただ、その前段のところで苦労してしまっているので、このあたりももっと思い切ってキーパーまで下げる。ボールをある程度アバウトに相手のCB裏へ送ってしまうなど判断が求められそうです。
2)この変化をどう捉え、どのようになっていくか
さて、この2失点後からレノファは微調整。前半のうちに野寄と横山の位置を変更。野寄はある程度LCB青木を高い位置から捕まえることで、供給元を先に押さえるような形に。そして後半に入り、5バックへ変更し相手と形を合わせることでマーカーを明確にすることで対応。後半の入りから改めてギアを入れ直します。
個人的にはこの5バックへの変更については好意的に受け取ってます。5バックがよいとかそういうことではなく、割と厳しい状況でも同じ形を継続して守りきれないような場面がありましたので、このように相手に合わせて対応していくのは良いと思います。
もちろん、人を合わせることで対応しても後半の入りのようにその1対1を負けてしまえばピンチを作られますし、長い距離を戻ることになるので体力は奪われるので、質は伴わないといけません。それでも同じ形にこだわるよりも柔軟に相手に対応していくことは今のチームには大切なように思います。
そして、それくらい今色々なんとか事態を好転させようと工夫していっているようにも感じます。まずはここからの3連戦。どのようにチームとして進んでいくのか、それを楽しみにしたいと思います。
今日は下関開催ですね。去年は負けてしまいましたが、割と戦績は良いんでしたっけ?なんとか連敗ストップで勝利を期待したいと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
(文中敬称略)
さて、あとがき。
色々と思うところは皆様あるだろうな、といつもスペースを開いたときでも感じるのですが、僕としては基本「今年は守れていない」というのが考えとしてあります。
そして、この徳島戦感じたのが、ボールを回すにしてもどこがうまく行っていないんだろう、と思っていましたが、やはりそれぞれの狙いが揃ってないのかな〜というのがありました。
上述もしましたが、出しどころがなくて横パスをだす、ここでハマってしまうのはもちろんなのですが、この試合の徳島のフォーメーションを考えるとレノファのSBが基本浮きます。徳島のIHの選手がレノファのSBにはついて行ったり、CFが二度追いするような形にならなければこのSBのところはハマることはないです。(図を書く時間がなく申し訳ない)
ただ、この試合残念ながらここでも潰されてしまうことが何回かあり、なんでだろう?というシーンが何回かありました。一つはやはり出しどころがなく横パスをしてしまうところ、もう一つはCB間でボールを回していても、相手のIHが割とSBだけをケアしていれば大丈夫なような形にしかならず、CB同士で変に距離感が短かったり2列目の選手たちがIHの裏であったりアンカー脇などをしっかり使えていなく、難しくしてしまっているように思えます。
どの位置で優位性を取れているのか、優位性を出すのか。この徳島戦ではハイプレスをかいくぐられ、守備でも人を動かされることで裏を取られ、と優位性を見出す前に2失点を喫し試合が終わってしまったように思います。
【能動的なアクション】
どこでこれを発揮するのか、そんなことが問われているようにも感じました。
まあ、うまく言語化できなかったのであとがきとしました。
さ、勝ちましょう!