レノファを青黒の眼で東京から見るblog

レノファ山口を応援・分析します。

悔しいが何かがまだ足りてないんだろう。 コンサドーレ札幌vsレノファ山口@プレド 2025年7月5日

札幌遠征が色々充実をしており、所々で「今日は何もなかった!」「レノサポで札幌にジンギスカン食べに来ただけ!」など試合のことは忘れよう!的なテンションで過ごしてましたが、まあほんとに試合終了直後はとても悔しくて、試合を見直したらやっぱり悔しくて。

勝てた試合だった、とは言いませんがやはりもう少しスコアを動かせた試合だったと思いますし、先制点だったり、複数得点、最少失点、クリーンシート、最近なかなか同時に達成ができていないこのあたりの言葉を実現させる機会はあったように思います。

何かが変わってきている、結果を掴み取れそうな気もする。ただ、現実はそうはいかなかった。

では下記について今日は考えていきたいと思います。

 

1)やはり出してきたハイプレス

2)スタッツから見る新しい傾向:ドリブル

3)フィニッシュなのかお膳立てなのか。

 

【得点者】

札幌          山口

45+2分 バカヨコ    なし

 

1)やはり出してきたハイプレス

前節の秋田戦では対戦相手の特色上、今季ある程度武器として使ってきたハイプレスを出すタイミングがなかなかありませんでした。今節の札幌戦では中山レノファとしてどのように相手のボール保持に対して守備をするのかが見えてきました。

監督就任時に「元気に」とご自身の名前を交えておっしゃっていましたし、ミドルブロック、ローブロックを敷いたところから出ていくのではなく、ハイプレスを選択し積極的にボールを高い位置で奪いに行きました。

ただ、志垣前監督の時とは多少ハイプレスの風合いが違っているように感じました。フォーメーションも変わっていますし、相手もあることですが失点シーンにもつながっていたようにも感じました。

どんな形であったかをまず振り返ってみたいと思います。

まず立ち上がり。札幌は47CH西野をアンカーにして、14田中克、31木戸を並べて4‐3‐3のような形でスタート。早速2分のところでレノファの狙いがわかるようなシーン。

野寄が札幌のRSB高嶺へ出ていき、田中克には輪笠がついていき、RCB50浦上には古川がプレスバックをそれぞれ札幌のパスの受け手をつぶします。そしてバカヨコへ苦し紛れに出したパスを亀川がカット。輪笠⇒野寄とつないでクロスをあげてゴールをうかがいます。ハイプレスをかけて相手陣でボールを奪えば時間をかけずに相手ゴールへ迫る。中山レノファはこうするんで、というのが早速出た場面でした。

レノファのプレスのかけ方としては札幌のCB2人にはCFの古川と山本(桜)がつき、札幌のSBにはIHの田邉、野寄が出ていきます。ある程度IHも札幌のボランチの2人は見るもののSBにボールが出ればそこについていく。輪笠が主に14田中を捕まえ気味、残るIHがスライドしてもう一人のボランチの西野を捕まえるような形でした。そしてCFバカヨコには松田が主にマンマーク。割と自由に中盤まで下りたりする木戸は下堂と喜岡が見るような状況でした。

 

まず、なぜレノファのIHの選手がSBをケアすることになっていたのか。これは札幌のSHの選手がWGのように高い位置で幅を取っていたことがあったと思います。白井・原がその位置を取ることで岡庭と亀川の両WBは最終ラインにほぼ固定をされてしまいます。

札幌のSHの選手のマークをCBに託してSBのところに行くこともできないわけではなかったですが、その時はしっかり前線が追い込んでいる状況の場合。やはりレノファ最終ラインと札幌のCF2人+SH2人を数的同数にしてしまうことはリスキーであり、前の5人のフィールドプレイヤーで札幌のファーストサードでのビルドアップに備えることを選んでいたように思います。

ただ、札幌はキーパーの高木はJ1を含めても屈指のキックのうまいキーパーであり、高木を入れて7人の選手たちに対して5人でボールを取りに行くわけですし、やはり空いてくるところは出てきてしまいます。特にRSB高嶺はもともと中盤の選手であり、右サイドバックでありながら左利き。当初4‐3‐3の並びだった札幌も4‐4‐2のような形をベースにしつつも、LSB岡田を上げることで後ろを3枚にしたり、ボランチエリアに高嶺を入れたりと、彼を浮かせるような工夫をしてきていました。

多少変則的な形でレノファのWB裏へのボールの供給、または中盤を押し上げる時間を作ってのゲームメイクなど、高嶺に時間を与えてしまうことは失点につながってしまいます。そのため、札幌のRCH14田中を輪笠がマンマーク気味で見に行き、LIHに入った野寄は高嶺へついていくシーンが多かったように思います。

そんな中、この守り方に対して脆くなるのが輪笠が札幌のダブルボランチへ出ていった際にできるレノファの最終ラインとのスペースであったり、野寄や田邉が出ていけば広大な横幅を輪笠だけで見ないといけないため脇が空く所でした。わかりやすい場所で言うと、主にセンターサークルというかビルドアップ時に主審が立つ周りはかなりスペースがあった状態でした。

4分のところではGK高木⇒LCB宮にボールが出たところで、田邉はCF31木戸のコースを切りますが、CF20バカヨコは輪笠の脇へ降りてきてボールを引き出します。バカヨコには松田が付きますが、ポストプレーを許してしまい、松田は一度最終ラインへ戻りますが、バカヨコは中盤でステイ。レノファの前線の選手たちが一気にプレスで圧縮していきますが、簡単にボールをバカヨコにつながれ35LSH原への大きな展開を許してしまいます。

16分や19分にもそれぞれバカヨコ、木戸と輪笠の脇のところに顔を出されるシーンが増え、簡単に戻させていればよいのですが、前を向かれてはまずいのでレノファのCB陣にはここでバカヨコ・木戸をしっかりつぶすことが求められていたと思います。

24分などはやはり札幌がレノファの中盤と最終ラインの間を間延びさせるような位置取りをします。ここで31木戸が今度はこのスペースにおりてボールを受けようとしたことで、下堂と喜岡がここをケアするように2人して動いてしまいます。これを見た松田は彼らの裏を使われることを警戒するので、バカヨコから多少離れるような位置を取るので、やはりここでバカヨコにパスが渡り、大きな展開を許してしまいます。そのままバカヨコに松田がついていれば、と思う話かもしれませんが裏を使われてゴールに直結するパスを通されるのが一番怖いこと。

33分のようにGK高木から木戸へのロングボールに対して下堂が木戸をつぶしに出ていきますが、木戸⇒バカヨコ⇒木戸とつながれ下堂が出ていったところをLSH原い狙われ危ない場面を迎えます。CB陣が勇気をもってアタックすればその分リターンはありますが、この試合では多少リスクのほうを気にしてしまい前へ出ていききれなかったことや、出ていっても交わされてピンチを迎える場面があり、CB陣にとってはなかなか悔しい対応が続いていたように思えます。

 

そしてこのあたりが呼び水になってしまったのが失点シーン。この場面では一度相手にボールを最終ラインまで戻させたところからでした。やはりバカヨコが落ちてポストプレーを狙います。これを察知した下堂はここに出ようとしますが、なぜか下堂の横にRSB高嶺がレノファの最終ラインのところにおり、高嶺を気にした下堂は前に出ていけず。「誰かバカヨコにつけ!」とジェスチャーは見られるものの、野寄は間に合わずここからゲイン。そして前線にいた高嶺にボールがわたりシュートを許してしまい、バカヨコにボールがあたりコースが変わったことで失点を許してしまいました。

おそらく通常のロングボールなどに対してFWをつぶしに行くというタスクであればCB陣として積極的にできたと思いますが、SHが裏を狙っている・想像以上に中盤との間が空いている、こんな状況であるとなかなか決断というのは難しかったのかなと感じます。ただ、外から見ている人間としては勇気をもってアタックしてつぶしに行ってほしかった。というのが感想としてはありました。

また、そもそも志垣前監督の時は4‐4‐2で中を締めたところからプレスに出て行くなど中をまず締める。ここがスタートラインであったと思います。中山監督の場合は守備時で5‐3ブロックと言えどまずは選手の間隔は大事にしているところは感じますが、行くときは形をある程度崩しても思い切っていく、と志垣さんの時から独自の色を入れているように思います。正直志垣さんが指揮をしていたらこのようなパスはここまで通っていなかったようにも思えます。

ただ、今節についてはズバッと中を通されるところが目立つときはありましたが、純粋にフラットな感覚で試合を見返せば多少気になるところはあれど、12分のように輪笠がパスカットしてからのショートカウンターを繰り出すなど、ハイプレスをしてからそのまま前4人ないし5人でゴールへ迫る場面もあり、新たにカウンターをチームに落とし込もうとしているのがわかる前半でした。これは志垣さんの時ではなかなか出せなかったものではあるので、こういうところは中山監督だから、ということも考えられるかもしれません。

 

2)スタッツから見る新しい傾向:ドリブル

では、どんなカウンターをしているのか。そしてボール保持からどのように相手ゴールへ迫っていったのか。

footballlab さんより引用(https://www.football-lab.jp/r-ya/report?year=2025&month=07&date=05

まずこの試合のスタッツから。札幌のスタッツについてはシュートやチャンス構築率などが高くなっており、それ以外はパスやドリブルが落ちていくことがわかります。30mライン進入やPA進入の数はいつも通りであることから、この数字を見ると割と札幌としてはこの試合効率よくゴールに迫ることはできていたのかなと思います。それは上述したようにレノファのCB陣が割と出ていったところを使われるシーンであったり、最終盤レノファが形を崩してまで前に出たときに、札幌はその形が崩れたところを効果的についてきたこともあり数字が良いのかなと感じます。

 

レノファに話を戻すとまず目につくのが30mライン進入の数字がよいこと。これは高い位置でボールを奪えてカウンターにつなげられていることを意味しているかなと思います。クロスの数字も高くカウンターからクロスのシーン確かに多かったですね。またCKについても同様のことが言えるかと思います。このスタッツは磐田戦とかなり似ており、やはりあの試合の前半のようなものを目指しているのかなと感じます。

 

カウンターを割と武器にしようとしているレノファ。カウンターなので当然ではあるのですが、CF2人とIH2人にWB(主に岡庭)を混ぜた4人ないし5人でボールを奪ったらゴールへ向かってたように思います。それは攻撃⇒守備の局面でカウンタープレスなどでボールを取ってからのショートカウンターだけでなく、ボールを保持したところでもこのような攻撃を見せていたように思います。

ボール保持では3-3-2-2のような形でWBもある程度高い位置を取らせてCBはロングボールを前線に送り込んでセカンドボールを収める。ここでミドルサードまで進出したからボールを落ち着かせるのではなく、手数をかけずにゴールを目指していました。ここまでは前節でも感じたものとあまり変わらず。(※秋田戦のブログ、ネガトラの箇所参照)

スタッツの話に戻りますがもう1つ伸びている数字がありました。それがドリブル。

この試合まずレノファがセカンドボールなど収めたところでまず見るのが相手のゴールだったように思います。そしてこの試合起用された野寄については札幌のRSB高嶺をケアする守備への貢献のほか、このセカンドボールを収めた際に山本(桜)のようにまず独力でボールを運ぶことでチームの矢印を前に向ける役割があったように思います。

シンプルに持ち運んでクロス。言葉にしてしまえば簡素な響きにはなりますが、ショートカウンターであったり、ファイナルサードに入ったところで時間をかけずにゴールに迫ることで相手の帰陣が満足にできていないときにゴールを陥れる。後半開始直後のドリブルでのPA進入からの古川の決定機をまさにこのパターンだったと思います。

同様に途中から入った小林もやはりいつも以上にドリブルで仕掛ける場面は見られましたし、意識的に少ない人数でも攻撃を完結できるように。またそれこそ昨年建てたスローガンのひとつ「素早い攻撃」を体現するために、取り入れているように思います。

 

3)フィニッシュなのかお膳立てなのか

ただ、ポジティブにこのような変化を楽しみたいのですが、現実は厳しくこの試合では得点をとることができませんでした。

前半は割とイーブンで点を取れたのが札幌だった、後半はレノファが攻めるもゴールを奪えないうちに、自分たちから形を崩して札幌に逃げ切られてしまった試合と僕は感じました。

特に後半の入りは上述した野寄のチャンスメイクであったり、多くのチャンスは作れていました。札幌の前線の交代で札幌のファーストプレスの精度なども落ちてボールを相手陣へ繋いで運ぶこともできるようになっていました。

札幌がCBタイプを後ろに3枚並べるようなかなり固い布陣を引いたのもその勢いを嫌がったためだったと思います。特にRSB家泉はかなり強固な1手に思えました。それに対してLCBに磯谷、LWBに小澤、CFに奥山と利き足、スピードで裏を取ってやる!という気概も中山さんから感じた采配でもありました。

ただ、最終盤喜岡を最前列に上げて、フィルター役を担っていた輪笠をパスもさばける三沢に変えて、最後の攻勢を!!といったところで、札幌に落ち着かれてしまいました。85分87分の高木のパスは見事だったと思います。あの2本で札幌が「あ、大丈夫だ」とチーム全体が落ち着いたように現地では見えました。

喜岡を上げる(去年で言えば平瀬を上げる)というのは時々奏功しまた頼ってしまう形なのだと思いますが、やはりその手は使わないことが一番いい。それまでに試合をレノファのリードであったり同点であることが求められます。やはり今得点を決めるCFなのか、それとも今のCFにおぜん立てをできるIHやWBなのかが台頭・獲得が求められているのだと思います。(あ、献身的でドリブルもできて体躯がいい選手がいるんですよ。ルカオっていう悪夢みたいな選手が)

冗談はおいておいて、その第1手が草野の再獲得であったのだと思います。J2の降格圏に沈むチームを選んでくれる選手はなかなか多くはないでしょう。その中でレノファを知っている、レノファで得点を取った経験がある、まだまだ走れる28歳。これが良い再会になることを願いたいと思います。もちろんこれで終わらずチームにもっと刺激をもたらしてくれる選手の加入は歓迎したいなと思います。

 

なかなかトンネルは抜けませんが中断前の最後の試合。強敵の徳島ですがホームの勢いをもって勝ち点3を取ってほしいなと思います。惜しいゲーム、内容はよくなってる、この言葉はもう要らない。勝ち点3だけを求めたいなと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(※文中敬称略)

 

 

 

で、あとがき。

なんクロでも話しましたが、今回の対戦相手の岩政さん、そして中山さん。僕は学年が同じなんですよね。いや~山瀬さんが現役で頑張っているときもすごいな、と思っていましたが、こうして自分と年齢が同じで同郷である2人がプロリーグの監督として相まみえる。「すごい」とかそういう感情よりも、「マジか」と信じられないなというのが本音でした。

彼らのようになりたかったとかそんなおこがましいことは思いもしていませんが、なんか不思議な感情が出てきました。あ~自分はこんな年齢になったんだな、と思うところもありつつ、でも監督してはお2人とも若いよな~とか同い年の選手が活躍するのとはまた違った感情でした。

試合を見直すと後半の流れや選手交代などは、それぞれ思いが込められた采配をされているな~と二人の会話が聞こえているようにも思えました。

中山さんは最近監督に就任したばかりですが、まだまだ両監督とも目指す場所は上。切磋琢磨しのし上がっていってほしいなと素直に思います。特に中山さん何としても残留を!!

 

今回は以上です。ではでは。

出鼻をくじかれた船出。くじかれて良かったという未来を信じて レノファ山口vsブラウブリッツ秋田@維新 2025年6月28日

中山レノファが始まりました。

折り返し地点を超えたところでの指揮官交代。中山監督に残された時間はありませんが、独自の色をしっかり出そうとした中山体制初戦であったように思います。

残念ながら望んだ結果には届きませんした。ただ、進んでいかなければならない現状。秋田に勝ち点3を与えなかった。自分たちは勝ち点1はなんとか手にした。と前を向かないとな、と思います。

では、簡単にですが、下記について考えていこうと思います。

 

1)中山レノファを簡単にまとめる

2)本領発揮を求められるIH陣



【得点者】

レノファ      秋田

82分 喜岡     5分 吉岡

 

1)中山レノファを簡単にまとめる

まず今節のレノファで大きく変わったのはフォーメーションでした。4-4-2を長く使い続けていた前政権でしたが、5バックに輪笠のアンカーに成岡、田邉をIHに並べ、ツートップに山本(桜)と古川を起用しました。

※中盤の3枚を田邉と輪笠のダブルボランチで成岡をトップ下のような正三角形で記載しているところが割とありましたが、個人的には逆三角形に見えたので、以下その体で考えていきます。アンカー輪笠、IH成岡、田邉

奥山や有田など今まで割と起用していた選手がベンチ外だったため、単純に外したのか怪我であったのかは今節だけでは不明ではありますが、並びから変更をすることで中山色を出したように思えます。

では、いつもの4局面について。

 

◎攻撃の局面:

裏への意識については継続。ただ、前節の愛媛戦への反省のようなものにも感じたところもあり、このあたりはもう少し見守りたい。ただ、IHの田邉、成岡が相手の裏へのランニングやSBのところへ流れるシーンは多い。

また、3CBということもあり、サイドのCBである喜岡と松田の位置は多少高め。攻撃参加をするシーンもあり、サイドからのクロスは割とシンプルにあげる。ただ、目が合ってないのかボールはよくても人が入ってきていない、クロスの質が問われるところは目立っていた。

ビルドアップについてはCB下堂がある程度イニシアティブを持っていそう。マルスマンの怪我もあり、ロングキックは3人のCBのなかでは最もありそうなことや、田邉成岡らゲームコントロールを任せられていた選手はIHで相手の背後を取ることを求められてもいるので、落ちてくることはないのでCBや時にはGKでかじ取りをする。

つなぐビルドアップの場合はWBを使い相手のSHをおびき出すことや、IHにボランチを食いつかせて山本(桜)がおちることでボールの逃げ道を作ることが多い。

 

◎攻撃⇒守備の局面(ネガティブトランジション):

おそらく即時奪還は継続。ただ、相手が秋田だったためアバウトに蹴る、シンプルに前線に送ることが多く即時奪還をうまくできるところはそこまで見せられず。

その代わりアバウトに蹴ったボールなどに対しては攻撃局面同様にサイドのCBである松田喜岡が前に出て競り合うシーンは多い。中盤の起用された選手は輪笠、成岡、田邉と身長が高くないため彼らが出ていく。背後を突かれるシーンが散見されたのでここの精度は彼らに求められるが、セカンドボールへ備える選手は中盤・WBと割といるのでここでしっかり回収することを願いたい。

回収が出来なければ15分前後の喜岡が相手ゴール前でヘディングができずに背走してなんとか止めるようなシーンになってしまうし、相手を押し込んでセカンドボールを回収し続けることができれば得点シーンのような波状攻撃にもなる。12分のFKの流れでもCB陣は攻め残りもしていたので、おそらく今後もセットプレー直後のプレーでもターゲットになる選手を残しておくのではないか。

 

◎守備局面:

基本は5‐3‐2のままであまり可変しているようには見えなかったのでこのブロックになると思われる。ある程度5枚で5レーンを埋めたうえで中盤にはしっかりスライドなど求めることになりそう。

この試合での危ないシーンはショートカウンターのような形やスペースを埋めることを優先するも、そのブロックの大外に振られたところからのピンチもあったので、このあたりは今後すり合わせが必要となってくる点かもしれない。

 

◎守備→攻撃局面(ポジティブトランジション):

カウンターの意識は高くなったように思える。特にロングカウンターでもその意識は高くなっていたように思える。最大のチャンスであった72分の古川⇒山本も2人の態勢をみると田邉のクリアのところからカウンターに備えているし、その後の田邉の岡庭のスプリントのスイッチの入り方も以前よりも早かったように見えた。特に田邉は相手のパスをカットしたボールを古川につないで、その起き上がりからのフルスプリントだったので、一瞬の判断もあったと思うが、狙いとしても予め持っていたように思えた。(その後の岡庭をフリーにするためのランニングなども彼自身の好判断だったように思うが、そこまでデザインしていたのなら、、、いや、あれは個人戦術だったかな。)

また、29分の古川と山本(桜)のカウンターも古川のキックミスはあったが、2人で4人の相手に対してカウンターを仕掛けるというのはあまりなかったように思う。それこそ昨年は割とボールを落ち着かせることを念頭においていたように思うので、意識や狙いは変わっていたと感じた。

 

と、この試合の現象を多少交えて振り返りました。

 

で、チームの傾向にも多少触れたいと思います。

攻撃の局面のところでシンプルにクロスを、と書きました。やはりクロスをあげる選手となると岡庭が中心に。そのため右サイドが中心に。喜岡が左サイドの松田に比べて上がる回数が多かったのも高い位置を取る岡庭のフォローがあったためかと思います。

WBにはクロスの質も求められるほか、逆サイドのWBは大外でクロスを合わせることももちろん求められる。CB、特にサイドのCBについては前体制比べて攻撃の精度も求められ、それは時にはクロスあげることや、CBの位置から前線へつけるボールの配球などが挙げられるかと思います。この点については松田⇒磯谷という交代もありましたが、点が欲しいときには左サイドなら左足からの配球なども考えているのかなと感じました。

 

そしてやはり触れないといけないものがIHのところかなと思います。

 

2)本領発揮を求められるIH陣

僕はあまり言及はしてきませんでしたが、3節に1回行っておりますXのスペース【なんクロ】の中で、一緒にスピーカーをしていただいております通称なんでも氏さん(以後なんでも氏)が中盤をIHを置く形にすれば適正ポジションになる選手がたくさんいる。今のダブルボランチは多少違うと考えている。今の(当時の)ボランチに入っている選手たちは1列前に上げてほしい。もっと輝ける。 といったことをなんでも話してくれました。で、今回の並びはまさに成岡、田邉とまさにといった選手が今節のスタメンに名前を連ねました。

中山レノファでIHに求められている中で攻撃のところでは、割と裏へ抜けることやサイドに流れる。そしてフィニッシュ局面に顔を出す、というようなものがあったように思います。

もともと歴代のレノファだったり、一般的にIHのプレーとしてはもう少しボールに触れるようなプレーが多いかなと思いますが、この試合の成岡のタッチ数は27、田邉にいたっては13とかなり低い数字でした。そもそもタッチ数が多かったCB陣からのパスコースの矢印が全くないのもそのタッチ数の少なさを物語っているかと思います。

SPORTERIAさんより引用:https://sporteria.jp/data/2025062814/658704

ただ、そのCBやWBからのボールを引き出し役を担っていたのがCFの山本(桜)でした。IH陣は山本へのコースを作り出すことやパスが渡ったそのあとのプレーに関与することを求められていたように思います。

で、この試合田邉と成岡どちらが目立っていたかと言えばボールタッチ数は少なかったですが、田邉であったように思います。やはり色々なところに顔を出すこと、守備のところも寄せる場面などは多かったと思います。動き出しや動き直しのところも岡庭が近くにいることはあれど田邉のほうが精力的にプレーしチームへの関与も大きかったように思えます。

成岡の試合後のコメントを読む限り、前半はある程度相手を見ながら、ということを意識していたようでした。ただ僕個人の意見としては、周りとの距離感は多少つかみかねているようにも見え、上述したように動き直しのところなどは苦労していたように見えました。それはやはり今シーズンのプレー時間も少ないのもあったり、今シーズン初めてのフォーメーションというのもあったかなと思います。ボールロストした場面も一瞬相手をかわすところまではよいがその次のところのプレーがつながっていかなかったのも、最初の交代の選手になってしまった要因になってように思います。

それでも38:50あたりでは山本がボールを受けに落ちたところで、成岡がその奥に位置どることでボールを引き取り岡庭へ出し、岡庭のクロスにエリア内へ入っていくシーンもありました。よりこのような周りとの関係性が作れると輝いていくのかなとも感じます。後半に入ってからはよりボールサイドに寄っていくプレーも増えていきましたし、このあたりは微調整をしていくところのようにも感じます。

そしてそのような成功体験を増やしていった先にIHの選手たちにはゴールやアシストという結果を求められます。前半クロスをあげる場面は作っていましたが、やはりチームとしてシュートは1本。しかもこの1本だけという時間は長く続いていきました。あまりIHに当ててゲインするような場面もないので、彼ら自身がシュートを打つような設計になっていなそうなものもありますが、積極性は出していきたいところかと思います。

また、41分のようにデザインしたFKでおそらく田邉的にはほぼ狙い通りのボールを中へ送っても中の選手が飛び込めていなかったりと一人ではどうしようもないものではありますが、繰り返していってほしいなと。そして繰り返していった先にあるのが『小林のアシスト』であったのではないかと思います。何度もセカンドボールに対してラインをずるずる下げてしまっていた秋田に対して、ブロックの外からどんどんクロスを供給し喜岡の動きにしっかりと合わせたクロスでのアシストだったと思います。流石小林成豪。「これが結果だよ」とベテランの貫禄を示してくれたように思います。

頑張れ若者たち。頼んだよベテランたち。ここから這い上がるよレノファ山口

と思う試合でした。

 

もちろん、またセットプレーからの流れで失点ですか?だったり、秋田のプレスに対して狙いをもって蹴ることができていなかったり、28分のように裏を狙うプレーに意思疎通が合わなかったりと突き詰めないといけないところはあるでしょう。IHを攻撃的な選手に変えたら(その時は成岡⇒山本(桜))、ちょっとそのIH裏というかアンカー脇への進入を許すようになって、ピンチが続くなどもありました。

ただ、新しい指揮官(内部昇格ですが)、新しいフォーメーション、新しい狙いと舵を切ったレノファ。得点シーンのような場面やカウンターでの迫力も見せてくれたと思います。いきなりはうまくいかない。ただ、この悔しさがきっとバネになる。きっと次はうまくいく!

次の試合は勝ってくれることを願いたいと思います。

さあ札幌にうまいもの食べて勝ち点3という贅沢コースにしますよ!!!

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(※文中敬称略)

 

 

 

で、あとがき。

いや~吉岡君すごいゴールでした。ご自身も力も抜けてよいゴールだったとコメントがありました。確かに結構レノファではカットインしてから力を込めてズドン!というようなシュートが多かったかなと思います。彼のレノファでのゴールはクロスでゴール前でごちゃごちゃってなったのは流し込んだものだったので、あんなシュート見たことがない、って投稿したのもヨシ君ファンのみなさん許してください。

ただ、やはりあういうシュート見たことがない、となったのも、彼自身が秋田で磨いたものなのかもしれません。相変わらず運動量は多く、さぼらない。いつもの吉岡君でしたが、たぶん彼自身も山口に慣れていたところでもう一度厳しい環境に自分をおきたいという気持ちもあったのではないかなと思います。もちろん契約ごとなので、レノファが切った、秋田がよい給料提示したとかそんな話も可能性はあると思いますが、なんかふとそんなことを感じました。

お礼参り(恩返し弾)をくらうことが多いレノファにまた一人名前が加わってしまいましたが、宮代君が代表に選ばれたりとすこしでもレノファに関わってくれた選手がほかでも活躍するというのはやはりいいなと思いました。うん、夢がある。レノファはちゃんと代表につながっていく。きっと次はカイリあたりがその夢を見せてくれるはず。

そして孝汰もそんな選手になってくれるはず。と妄想しながら北海道への準備に入りたいと思います。

ではでは。

 

勝ち点を積み重ねて一歩ずつ前へ。 レノファ山口vsいわきFC@維新 2025年6月15日

ここ4試合で1勝3分!勝ち点6!負けなし!

という風にはなりませんね。負けていないことはいいことですが、やはりなかなかベクトルは一気に上には向かず、前半戦終わって降格圏という結果でした。また、今節の対戦相手のいわきは残留争いをするクラブ。ホームだからこそ勝ち点3を手にしたいところでした。

INSIDEにあった志垣監督の叱咤。いつもあのような声掛けをされているのかもしれませんが、もったいない!その言葉が合うような試合だったと僕も思います。

では、今節は下記2つについて考えていきたいと思います。

 

1)輪笠効果か?それともいわき対策ができていた?

2)もったいないはシーズン開始から変わってない。ただ、進んではいる。

 

【得点者】

レノファ      いわき

23分 山本(桜)    15分 谷村

90+3分 喜岡    68分 キム

 

1)輪笠効果か?それともいわき対策ができていた?

まず、この試合は志垣監督がおっしゃっていたように隙を作ってしまった2本で勝ち点3を取れなかった試合と個人的には感じています。特に2失点目は本当に脈絡のないところから失点をしてしまったと思います。それがフットボールである、セットプレーの怖さである、と言えばそれまでですが、やはりそれは事例としては少ないわけでやられていけない失点であったと思います。

確かにゴール期待値だけを見ればほぼ妥当なスコアでの結末であったと思いますが、どちらか自分たちの形を出せていたか、と考えるとレノファはいわきの得意な形はそこまで出させていなかったかと思います。(※セットプレーからの失点はいわきの得意な形ですが)

 

では、それは何か?

・球際の強さを生かした攻守の切り替えの鋭さと強さ

・そこからの縦へ早い攻撃

・ハイプレス、カウンタープレスなどでの能動的な守備

のようなものがあるかと思います。

 

そこでレノファが序盤取っていた策はアバウトに相手のDFの背後を使うこと。奥山が前日高熱であったとのことでしたが、それでも使いたかったのは彼の裏抜けを買ったものであったかと思います。

相手のハイプレスを出させない。トランジション勝負をさせない。となれば相手陣にボールを運んでおけばこのいわきの得意な形は出させることは少なくなります。

ただ、これだけではいつものレノファの形でもあります。やはり前半どこかで試合のテンポを落とすことや、単調にならないために別の方法も混ぜます。

それが、田邉を最終ラインに落として3バックを形成。SBをWBのようにし、ボランチの一角の輪笠をアンカーのようなポジションにします。

今節左サイドバックで先発した磯谷と右サイドの岡庭である程度彼らの役割をくんだものになっていたように思います。細かくつなぐことや持ち運ぶことはそこまでしない磯谷にはいわきがどこまで出てくるかを探るようなパスであったり、そこから一列前の山本(桜)をシンプルに使うようなパスなどが主。

反対サイドの岡庭にはある程度ボールを持つような形であったり、一発で裏を狙うようなパスへのレシーバーとしての役割もしてもらうなど、動のある右サイドと静の左サイドのような形でした。

で、ここで2列目の選手たちが色づけていきます。田邉・輪笠の縦ラインを見せることでで、のツートップを中央を意識させます。いわきのツートップがなかなかレノファの最終ラインに対してアタックしてこないことを確認し、田邉は左右のCBの2人へボールを配球。するとここにいわきのSHの選手が出てくるので、出てきたところへ野寄、山本(桜)がハーフスペースのところへ入り、いわきの4‐4‐2の中間ポジションを取ってボールを引き出します。また、右サイドでは野寄にボランチの選手がついた場合は喜岡は大外の岡庭を選択。いわきはSBの2石田を岡庭のところまで出したいところだったと思いますがそこにはCF奥山が同サイドに流れていることで石田をピン留め。岡庭のところまで出させなくするような立ち位置を取っていました。

同点ゴールはちょうど裏へアバウトにボールを送らなくなった1回目か2回目のプレーだったかと思います。形としては相手陣でのスローインのやり直しのシーン。

3バックの右サイドの位置に落ちた岡庭に対して、LSH山下が前に出てくる。野寄は山下の裏をとるも19CH大西が捕まえに来る。そこへ輪笠がフォローに入りワンクッション入れることでいわきがより食いつき、野寄のマークは勝手にはがれていき、ボールを引き出すことに成功。そのサイドチェンジからの流れで取ったゴールでした。

いわきも4‐4‐2から24山下を一列落として攻撃時の5‐3‐2のような形で守備をしてきたり形を変えてきましたが、それでも「3」の脇を取るような横スライドを強いるようなボール回し。後半4-1-4-1のような形にすれば、レノファも田邉と輪笠を並べてどちらかのCBは浮かせるようにし、逆サイドのSBへボールを回してからの前進やロングボールで有田もしくは古川へ預けるようなボールも繰り出していきました。

いわきはセカンドボール奪取についても秀でているチームなので、ロングボールを多用することよりもいったん落ち着かせてつなぐことを見せる、そしてそれに慣れていなければつないでいく。また、相手がリスクをかけてくればそれをロングボールでひっくり返す、といった具合にいわきがボールを奪いたい場所であったり、ストロングポイントを発揮したいところを外した攻撃をできていました。

 

ある程度このようないわき対策ができていたのはしっかりとチームが準備ができていたこともあったと思いますが、合流間もないもののスタメンで活躍した輪笠の存在もあったように思います。

ハイプレスからボールを刈り取るというようなシーンはこの試合あまり起こらなかったですが、セカンドボールへの反応であったり、ボールホルダーへのフォローからのつなぎなど顔を出す場面があったように思います。また、田邉との役割も住みわけができているように感じ、配球面の多くは田邉が担っていましたが、縦関係になったところで輪笠がボールをツートップの間で受けて前を向くことで相手のベクトルを後ろに向けさせ交代させてから、ボールをさばいていくシーンもあったりと、お互い色々なところに顔を出せる選手のため、試合を通してボランチの関りは今後増えていきそうな印象を持ちました。

まだ1試合なので何とも言えませんが、池上と三沢が離脱してしまったボランチのところに一つ核となれる選手がきたように感じました。反対に成岡に今求められているのは試合中に顔を多く出せるような回数であるのかもしれないな、とも感じました。

 

2)もったいないはシーズン開始から変わってない。ただ、進んではいる。

で、割とうまくいった!ということを書いてきましたが、実際はリードした時間はなく追いかける展開の試合でした。

ずっと今年のチームは守れない、ということを書いてきましたが、きれいに崩されるというような失点よりもやはり隙を作ってしまうというゴールが目立ってしまうなという印象があります。セットプレーからの失点はすでに9と完全にウィークポイントとして各クラブには認識をされているでしょう。だからこそ、2失点目のようなロングスローではなく、クイックスタートのようなスローインになるような形も用意され、残念なことにそれが失点につながってしまう弱さもあります。

ただ、少しずつ失点は減り、ゴールはなかなか生まれていませんが、少しずつ30mライン進入はあまり変わりませんが、PA進入の回数も増えつつあり、ゴールへ迫る回数も増えてきています。

 

開幕直後などは割とやり方ありきで選手をはめ込み、はめ込んだはいいものの、それぞれの目が合わずに攻撃が停滞。個人に頼るような場面がそのように僕は見えました。攻撃がちぐはぐという言葉があっているでしょうか。選手が迷ってボールを持っているところをかっさらわれての失点もありました。

また、長崎戦の失点や鳥栖戦などもそうでしょうか。ブロックで構えているようでブロックが崩れているところを突かれた失点などもありました。

ただ、ようやく19節終えて今いる選手の特徴を生かすような布陣を見いだせたように思います。誰に奥行きを任せて、どこからボールを運んでいくのか。誰が時間をつくるのか、そんなものがかみ合ってきているように思います。

だいぶ時間がかかりましたがそれを探してた2025年前半。

ここからは、安い失点というか、脈絡のない失点を減らすことやファイナルサードの質。両方ゴール前の質と言いましょうか。そういうフェーズになってくるのかなと感じました。

怪我人の復帰や新加入でチームの土台、開幕とは違う土台と感じますがそれが固まりつつあるのかなと思いますので、まだまだ続く残留争いをするクラブとの連戦。よい数字を得て駆け抜けてほしいなと思います。

 

しかし、まああ早いですね。もう折り返しです。気づけばナイターの季節にもなりました。選手もきついがサポーターもきつい時期ですね。皆さんお体にはお気を付けください。

では、また。ここまで読んでいただきありがとうございました。

(※文中敬称略)

 

 

 

で、あとがき。

いや~志垣監督のインタビューで名指しで磯谷さんの名前が出ましたね。控室などでは、もっと要求するように選手同士や監督からあのような言葉はでるでしょうけど、あまりあのような場で悪かった選手の個人名を上げることはあまりないかなと思います。

磯谷への期待もあるかなと思いますが、本当に単純に感情を押さえられなかったのかなって感じました。そしてそのあとに自分への戒めのようなことも語られていますし、選手、自分、チームへもっと要求していかないとこの状況は脱せないという危機感の表れだったのかなと思います。

今季はどこか負けても淡々としていた印象だったので、ちょっと人間味が見えたように思えました。このあたりはヘッドコーチの吉澤さんあたりにしっかり監督のフォローなどしていってもらえればなと思いました。

また、磯谷さん。色々意見はあるかなと思いますが、個人的にはこの試合ちょっと試合に入れていないなと感じるところがありました。左利きということもあり、山本(桜)へのフィードなど自分の色を出すところはありました。また千葉戦の亀川さんがCKを蹴っていたようにトリックプレーもできるし、そのまま蹴るようなことある?といった具合に磯谷さんのできることを表現する場面はあったと思います。

ただ、やはり2失点目の競り負けたところもですが、1失点目もフリックでそらした選手は磯谷さんのマーカーでしたし、2失点目よりも個人的には1失点目のところも志垣さんは怒っているんじゃないかとも感じています。

どうしても失点に絡んでしまうと「積極的」「堂々と」というようなプレーが難しくなってしまうかと思いますが、このシーズン、ただ耐えるようなシーズンではなく後半戦この悔しさをバネに飛躍するような時間を過ごしてもらえたらと思います。臥薪嘗胆。まだまだここから。

交代で入った小澤選手も開幕当初は全く試合に絡めずカップ戦で存在を発揮したところからでした。今回は磯谷さんの色を期待しての起用。亀川・岡庭と絶対的なレギュラー格はいますが、小澤さんのように独自の色を磯谷さんにも発揮していってほしいなと思います。

 

ようやくの1勝。ただ、次が大事。 レノファ山口vsモンテディオ山形@セービング 2025年11月18日

ふ~3連敗でどうなることかと思いましたが、なんとかここでストップ。降格圏脱出まであと少しというところまで持ってこれました。

今季に入りなかなか守れない試合が続いていますが、今期勝った試合はすべて失点0とやはり志垣レノファは守れることが勝利への近道であるなと感じました。

では今節は下記について考えていきます。

 

1)懐かしい<普段着>での勝利

2)継続できるか、いやしなければならない

【得点者】

山口        山形

3分 山本      なし

 

1)懐かしい<普段着>での勝利

今節は年に1回の下関開催。ピッチについての言及はまあもう慣れたものです。

山形は昨年は大雨のピッチに水がたまる維新みらいふスタジアムでの試合もやっているので、まあ2年連続色々よろしく…といったもの。水たまりの次はでこぼこピッチとなかなかと難しかったかと思います。去年もホーム山形戦のブログで書きましたが、やりたいサッカーを出しにくかったのは山形だったでしょうし、レノファは「ある意味」徹底できるという側面はあったでしょう。

 

では「ある意味」とは?

・裏へ意識

・ブロック形成の意識

上記2点の意識のしやすさがあったかと思います。

まず「裏への意識」。

コンディション自体は山形も同条件でしたが、レノファは昨年からこういうピッチであったり、天候ではかなり割り切って裏へボールを簡単に蹴っていきます。(例えばホームの水たまり以外にも、アウェイ秋田、豪雨の天皇杯ベスト8など)

今節の先発のCFは山本(桜)と奥山でした。彼ら二人で最も印象的な試合は直近で最後に勝った磐田戦のハイプレスなどがあったと思います。ボール非保持については後述しますが、この試合ではRSH山本(駿)の競ったところのセカンドボールであったり、山形のWBの裏を狙っていくことが光ったプレーであった思います。

スピード、スタミナに優れ局面での仕掛けもできるこの2人を配置することで、裏へアバウトにボールを出し、そこでボールを収めて手数をかけずにゴールへ迫る。こういう青写真を描いていたと思います。

その中で開始早々の先制点はとても大きなものでした。なかなかピッチが厳しいときはロースコアになりがち。先制点率の勝率もありますが、そういうコンディションでの先制点はより勝率が上がるのではないかと思います。

形としてはやはり奥山がサイドでボールを収めて、縦へ仕掛けてクロス。流れたところを岡庭が回収して田邉がうまく相手を外すドリブルにシンクロして相手の背後から顔を出した山本(駿)の素晴らしいゴールでした。

もともと岡庭のクロスに逆サイドの山本(駿)が合わせる形を想定していたとのことでしたが、相手もやはり<岡庭のクロス>というのが頭にあったのか田邉ヘの寄せが甘くなっており、そこを見事についたゴールでした。

結果論にはなりますが、この開始直後のゴールというのもよかったのかなとも感じす。終盤に点を取って「守り切る…!」というメンタリティではなく、まだほぼ90分まるまるあるような状態であるわけで、良い心理面で試合に入れていったように見えました。

そこがやはり常に山形のWB裏を突き続けていた奥山の動きやそれを意識的に、そして効果的に使うことができていたレノファの攻撃面に現れていたように思います。それは後半から出てきた古川も変わらず相手の背後であったり、アバウトなボールに対する反応など見れば感じれたのではないかと思います。

 

こういう試合ではやはり攻撃が単調になりがちになります。そして精度も落ちることもあり、ロースコアになる一因かと思います。単調になれば相手も慣れてきますし、ある程度ボール保持をしたい山形にとってみれば好都合になります。

ただ、この試合ではレノファは先制点を取った後の浮足立つようなことはあまりありませんでした。一方、山形は追いつかないといけない、逆転したい、という前のめりにかかってくるところをひっくり返すという意味では、この「裏への意識」は試合終盤まで効果的に作用していったように思います。それがシュート数14と相手を上回る数を記録していたり、チャンス効率で数字が上回っているところがその証拠かなと思います。

FOOTBALLLABさんより引用)

 

で、ブロックの意識。

今節もっともしっかりできていたのはここだったように思います。いつも書いているようにやはり守れていないことが今期はあり、例えば鳥栖戦の1失点目や水戸戦の1失点目のように陣形はそろって人はいても、誰かが外された場合カバーが間に合わなかったり、人を外してしまっていることで失点するケースが昨年に比べて多かったと思います。

今節は、磐田戦のようにハイプレスをかけて相手陣で時間を使っていくような勝ち方ではなく、ミドルブロックを組んでそこからプレス。山形の3-5-2に対して特に後ろの4-4のブロックは極力ブロックを崩さずしっかり対応していけていたように思います。

もちろん、開始直後や30分あたりのような岡庭の裏へのボールを送られた時に松田が出ていったところで2回とも交わされてあわや、というところは「やられちゃまずかった」ものではありましたが、総じて山形がWBを張らせて、CFは時におりてボールを受けることでCBを引き出して、というプレーに対してもCHがしっかりそこを埋めるなど徹底する時間が長かったように思います。

18分のように山本(桜)、奥山のプレスをかけに行き、それに対して山形がCFもビルドアップに加えようとRCF9高橋に差し込んでいたところもしっかりそこはブロックの中で対処できていたり、22分のようにブロックを組んでコースを消しているだけで山形が勝手にミスをしてくれるような場面もありました。

 

昨年はやはりプレスがはまらなかった時もブロックを作ってしっかり構えることができていたこともあり失点が少なかったと僕は考えてます。磐田戦のようなハイプレスで相手を押し込んだ勝利のほうが好みではありますが、今節のような勝ち方ができたことは昨年のような失点が少ないチームへの道を歩めているのかなとも感じ、浮上のきっかけになればよいなと感じます。

 

2)継続できるか、いやしなければならない

ピッチコンディションのこともありましたけど、やはり戦い方の部分で、自分たちがどう戦うのかというのを整理して、自分たちが勝つために本当に必要なことをすり合わせて戦いました。(中略)磐田戦に勝利したときと同じように、やはり勝った次の試合が大事だということはずっと思っていることです。磐田戦に勝って、次の(第13節・)仙台戦で負けてしまい、少し自分たちの中に何というか、迷いみたいなものが生まれたんじゃないかなと思っています。(引用元:Jリーグ公式

と松田が試合後コメントを勝手に解釈すると、やはり仙台戦の前半のあのハイプレスの空振りが結構チームをブレさせてしまったのかなと考えます。確かに磐田戦では効果的だったハイプレスは全くかからずむしろ相手を追いかけ疲弊し、何度も背走するようなシーンが続いてしまいました。まあ、確かに迷うきっかけになってしまってもおかしくないかもしれない。

 

そして、次節は藤枝… の前にレノファはもうすでに試合をしています。そうルヴァン柏戦。

この試合の出来自体は皆さんはどうとらえていますか?そしてチームはどうとらえただろう?そのあたりが藤枝戦での選手の振る舞いで見ることができるかなと考えます。

 

この柏戦、前半こそハイプレスやミドルプレス。また相手のWB裏への意識などは見せることができていたと思います。

確かに決定機も作られましたが、ズタズタに組織を壊されていたか?となるとぎりぎり持ちこたえることはできていた。そして恐れず自分たちの色も見せることができていたと感じました。

ただ、前半のところから突かれていたのは

サイドの4-4-2の守備のところで、相手が3枚で回してきた時にプレスに行きましたが、相手がウイングからボランチを使ってくるというところで言えば、同サイドの二人が相手に食いつくと、背後のシャドーの選手がフリーになっていました。サイドにプレスに行ったときのズレ方にミスマッチが起こっていましたので、修正しようという話をしました。(引用元:レノファ公式 ルヴァン柏戦より

とミドルプレスから相手のサイドのCBにレノファのCF出ていったところで、WBにはSHが捕まえ、相手のボランチにはレノファのボランチが捕まえに行ったところで、その背後にいるシャドウを使われてのビルドアップを許してしまうところがありました。

 

この形は山形戦でも多少形は違うと思いますが、やられていたものでした。前半途中から山形が3-5-2から、3-4-3のように国分、高橋をシャドウのように並べて藤本をワントップにするような形に修正したところから押し込まれる時間が増えてしまいました。

やはり4‐4-2の泣き所を突いてくる3-4-3のような中間ポジションを取られてしまうと、なかなか自分たちで能動的にボールをひっかけることがまだ難しいような印象を受けます。

藤枝はこの形をそのまま使うのではなく違うアプローチをして崩してくることでしょう。その時にしっかり耐えることはできるのか。柏戦の後半のようにずるずるラインを下がりきった状態にさせられてしまわないか。そこから押し返せるのか。

 

Jリーグの日程君、このレノファの課題提出に際して絶好の相手をここで持ってきてくれました。ここで負けるわけにはいきません。勝てば降格圏脱出です。ほんとに絶妙なマッチングです。

そういえば、維新スタジアムのピッチの工事の甲斐もあってか水たまりもたまりにくくなってましたね。根腐れっぽくなることもないかもしれません。これは藤枝はがっつり襲い掛かってきそうです。

そんな勇ましく来る藤枝を跳ね返せるのか。またはその前にプレスなどで形を封じるのか。山形戦パターンか磐田戦パターンか。どちらにしても無失点で勝つ姿を見せてもらいたいなと思います。

 

さて、なんか日曜は晴れるかもしれないようですね。(土曜には大雨みたいですが。)

僕も久しぶりの維新みらいふスタジアムです。楽しみたいなと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(※文中敬称略)

 

 

 

 

で、あとがき。

最近ちょっと心配に思っている選手がいて、それが成岡君。

おそらくサポーターさんの中では田邉君よりも成岡君だしてよ!って思っている人のほうが多いんじゃないかなと思います。開幕前の期待感なども大きかったですよね。

彼がボールを持つとやはりひらりひらり相手を交わしたり惜しいシュートを放ったり、守備もしっかり戦っているように見える。でも、なんか難しそうな顔を見せている。もちろん試合に出られていないのはちゃんと志垣監督の中で物差しがあって不当なものではないでしょう。

なので、メンタル的に難しい時間を今過ごしているのかな~、と思っていたんですが、

INSIDEだったかな、先制点を奪った後に、成岡君も一緒にベンチから出てきて田邉君とも抱き合ってて、あ~なんだ勝手に外野の僕がナーバスに考えていただけだったなと。

難しい思い自体はあるでしょうけど、この悔しさをばねに後半戦力を発揮してくれるといいなと。柏戦はちょっと頭の上や彼の横をバンバンボールが過ぎてしまってボールになかなか触れませんでしたが、こういうのも経験しつつ進んでいってほしいなと感じます。山本(桜)君も開幕戦以降割と厳しい時間を過ごしてましたが、見事4月のヤングプレイヤー賞取りましたし、なにがきっかけで立ち位置が変わるかなんてわからないですが、このレノファにはきっとたくさんそんなきっかけが転がっているでしょう。

頑張れ成岡君。そして田邉君も頑張れ。もっと点に絡むプレーを!

力負けの3連敗 徳島ヴォルティスvsレノファ山口 @ポカスタ 2025年5月11日

トンネルを抜けたか、と思った磐田戦からまさかの3連敗。GWの5連戦は1勝4敗と大きく負け越し、勝点を逃してしまいました。水戸戦ではGW明けには降格圏を抜けていたい、という談話が紹介されてましたが、現実としては降格圏を脱すまで2試合を要す状態になっています。

どこか、またか、と気落ちをするような展開が続いてしまっていますが、なにか浮上のきっかけがほしいところ。この試合を振り返ってみます。

 

1)なにかもう色々見透かされている?

2)この変化をどう捉え、どのようになっていくか

 

【得点者】

徳島             山口

15分 高木          なし

32分 ルーカスバルセロス

 

1)なにかもう色々見透かされている?

今節対戦した徳島。フォーメーションは5−3−2。ビルドアップは後ろ3人のCBにアンカーの選手やIHの選手が主に絡む形。RWBエウシーニョは時々4バックになるように落ちたりと割とフレキシブルに動き、LWBの高木はそれに比べると高い位置を維持するような形。

これに対してレノファはツートップでアンカーを消しつつ、サイドのCBへ出るところは中を締めつつSHがここまでジャンプ。WBにはSBが付く形をまず採用しました。まあある程度今までもよくやってる形。エウシーニョがSBの位置に行けばここはLSH末永が対応し亀川はここまでは追わない、など徳島への形を準備していたように思います。

 

まず、2失点目のところから。徳島はこの試合序盤からある程度LWBの高木をどのあたりに位置どらせることで岡庭とのマッチアップや、岡庭の裏のスペースを取ることができるか、などをうかがいながら試合を進めていたように見えました。

11分のところでは高木が割と低い位置を取りますが、ここは岡庭は出ていかず横山が2度追いし対応。19分ミドルサードまでボールを運ばれ、LCB5青木がボールを持ったところ。横山が出て、岡庭が高木に対応するかと思ったところで、青木が早々にボールをリリースしてくれたため高木には横山が対応。レノファもできる限り岡庭を釣り出されないようにケアしていることを感じさせます。

しかし、20分には板倉がIHの選手をケアしたところでその裏をCF16渡に使われてしまいLCB青木からすかさず長いボールがはいり松田が引き出されてしまい、ルーカスバルセロスは板倉と亀川の間に入られあわやという場面を作られてしまいます。

27分にもハイプレスをかけるもかいくぐられてしまい、岡庭が上がったスペースを再び渡に使われます。これがある意味呼び水のようになってしまったかなと。

31分手前のところで、レノファはアンカーの位置には田邉を高い位置に上げてより徳島の最終ラインへのプレスを高めようとしていました。しかし、ここは2列目を飛ばすように徳島はCFへのロングボールをいれ、しっかり収めたところからショートカウンターのような形に。LWB高木への意識が岡庭、板倉ともに強くなっていたと思われ、一番締めないといけない中央部分を使われてしまい、最短距離でボールを運ばれてしまい失点を喫しました。

このシーンは今のチームの生命線となっているハイプレスに対してある程度相手にロングボールを蹴らせた、という形であったにも関わらずこれを跳ね返せずボールを運ばれてしまったこと。一番締めておかないといけない中央をあっけなく割られてしまったこと。そしてやはり切り替えが遅い感が否めず、板倉がかわされてもそこのカバーが全然間に合っていなかった。ジョギングモードになっていたようにも思えました。

前述したように、今のチームでの勝ち試合や勝点を取った試合、ある程度ハイプレスをはめ込んたところで自分たちのペースに持っていったところがあったと思います。そのため、このプレーであっけなく瓦解をしてしまえばどこでストロングポイントを作るの?という状態に陥ってしまいます。改めてこの徳島戦は質を問われてしまったように思います。

 

また、ボール保持のところ。試合前のスタッツではボール保持でのビルドアップに対して、レノファはリーグ全体の17位という数字が出ていました。数字を見れば結構ロングボールが主体ということになります。

ただ、この見方は人それぞれにも思えます。個人的には出しどころがなく蹴らされてしまっているので、意図してしっかりロングボールのビルドアップは果たしてこの数字通りになっているのか?そう感じるものがあります。

1失点目は板倉の持ち運びすぎだったり技術不足を感じますが、根っこは前線がしっかり動けてないから出せずにCBが保持することになってしまっているという側面もありそうです。

また、結構散見されるのが迷った挙げ句のバックパスまたは横パス。プレスに嵌ってしまっている場合もあれば、こぼれ球を回収し最終ラインへもどしてボールを落ち着かせるのは良いのですが、相手もまだそのボールを狙っており、結局厳しい状態に自分たちで陥ってしまい、挙げ句蹴らされてボールを回収される。

つなぐことは悪くない。ロングボールばかりだと単調になる。ただ、その前段のところで苦労してしまっているので、このあたりももっと思い切ってキーパーまで下げる。ボールをある程度アバウトに相手のCB裏へ送ってしまうなど判断が求められそうです。

 

2)この変化をどう捉え、どのようになっていくか

さて、この2失点後からレノファは微調整。前半のうちに野寄と横山の位置を変更。野寄はある程度LCB青木を高い位置から捕まえることで、供給元を先に押さえるような形に。そして後半に入り、5バックへ変更し相手と形を合わせることでマーカーを明確にすることで対応。後半の入りから改めてギアを入れ直します。

個人的にはこの5バックへの変更については好意的に受け取ってます。5バックがよいとかそういうことではなく、割と厳しい状況でも同じ形を継続して守りきれないような場面がありましたので、このように相手に合わせて対応していくのは良いと思います。

もちろん、人を合わせることで対応しても後半の入りのようにその1対1を負けてしまえばピンチを作られますし、長い距離を戻ることになるので体力は奪われるので、質は伴わないといけません。それでも同じ形にこだわるよりも柔軟に相手に対応していくことは今のチームには大切なように思います。

そして、それくらい今色々なんとか事態を好転させようと工夫していっているようにも感じます。まずはここからの3連戦。どのようにチームとして進んでいくのか、それを楽しみにしたいと思います。

 

今日は下関開催ですね。去年は負けてしまいましたが、割と戦績は良いんでしたっけ?なんとか連敗ストップで勝利を期待したいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)

 

 

 

 

さて、あとがき。

色々と思うところは皆様あるだろうな、といつもスペースを開いたときでも感じるのですが、僕としては基本「今年は守れていない」というのが考えとしてあります。

そして、この徳島戦感じたのが、ボールを回すにしてもどこがうまく行っていないんだろう、と思っていましたが、やはりそれぞれの狙いが揃ってないのかな〜というのがありました。

上述もしましたが、出しどころがなくて横パスをだす、ここでハマってしまうのはもちろんなのですが、この試合の徳島のフォーメーションを考えるとレノファのSBが基本浮きます。徳島のIHの選手がレノファのSBにはついて行ったり、CFが二度追いするような形にならなければこのSBのところはハマることはないです。(図を書く時間がなく申し訳ない)

ただ、この試合残念ながらここでも潰されてしまうことが何回かあり、なんでだろう?というシーンが何回かありました。一つはやはり出しどころがなく横パスをしてしまうところ、もう一つはCB間でボールを回していても、相手のIHが割とSBだけをケアしていれば大丈夫なような形にしかならず、CB同士で変に距離感が短かったり2列目の選手たちがIHの裏であったりアンカー脇などをしっかり使えていなく、難しくしてしまっているように思えます。

どの位置で優位性を取れているのか、優位性を出すのか。この徳島戦ではハイプレスをかいくぐられ、守備でも人を動かされることで裏を取られ、と優位性を見出す前に2失点を喫し試合が終わってしまったように思います。

【能動的なアクション】

どこでこれを発揮するのか、そんなことが問われているようにも感じました。

まあ、うまく言語化できなかったのであとがきとしました。

 

さ、勝ちましょう!

求めてきた形と結果 ジュビロ磐田vsレノファ山口@ヤマハS 2025年4月29日

ようやくの勝ち点3。待ちに待った勝ち点3。勝つって本当に難しい。昨年の7連敗もありましたが、今年も早くも痛感する日々でしたが、ようやくトンネルを抜けることができました。

試合内容についても磐田の状況などはあったかと思いますが、なんとかなんとか守り抜いて虎の子の1点を…という内容ではなく、それこそ「能動的なアクション」「組織的な守備」「素早い攻撃」を体現したうえでの勝ちであったと思います。

では、試合を振り返ってみましょう。

の前にちょっとだけご案内を。

https://x.com/cross_reno/status/1917911977562898564

こちら、ジュビロサポーターのけーすけ(@N_box_2001_1st)さんと行った試合振り返りのスペース。こちらでも振り返りもやってますので、よろしければ。

 

1)ツートップの起用の意図と中2日での試合

2)試合を重ねるということ

3)次のフェーズはボールを持たされた時か

 

【得点者】

磐田         山口

なし         66分 山本桜

 

1)ツートップの起用の意図と中2日での試合

まずこの試合押さえておきたいのがツートップの起用法。

開幕戦の有田を筆頭にカップ戦含め、古川・山本駿など180㎝を超える選手を起用し、ロングボールで競り合ったところのセカンドボールを抑えてゲインする方法を1つのビルドアップとして採用しているのがレノファ。これは2024年で言えば梅木であったり酒井などが起用されていたのと同じかと思います。

この試合では奥山と山本桜と高さではなくアジリティで勝負するタイプをツートップに配置しました。2024シーズンは最終盤若月と末永が組んでいることなどもありましたが、最も鮮烈な印象として残っているのは天皇杯ベスト8の横浜FM戦の奥山、末永のツートップかと思います。

形は違えどこの試合も奥山末永でマリノスのビルドアップへの規制、SH田中、吉岡の縦横無尽のチームの貢献などがありました。はい。印象は似てませんでしょうか。

 

磐田戦見ていきましょう。まず今節前半のハイライトはここに集約するかと思います。

磐田のビルドアップ対レノファのハイプレス

形としては磐田の4-2-1-3に対してレノファは4‐4(ダイヤモンド型)‐2でプレス。磐田の2CB+2CHに対してはツートップの2人を当てて、SHの2人は磐田のボランチを見つつSBへ出ていく位置取り。ボランチは田邉と三沢が縦関係となり、田邉が磐田のダブルボランチを見つつ、SHが出ていったところをケアします。去年の相田システムでは相田がボールを刈り取るようなシーンが多かったですが、田邉はどちらかというとそこにいることで磐田のボランチへボールを出させないように誘導。野寄や末永が磐田のSBへ出たところで一気に距離を詰めここでボールをとる、またはここから縦に送られるボールに対して後ろの選手が対応する形になります。

結果としてこのやり方がはまりました。まずSBのところへプレスをかけることで磐田のパスミスを誘発。また、縦へのパスが、倍井(クルークス)・川井・ペイショットにパスがでても、岡庭(亀川)・三澤・板倉で対応。前半の平均ボール奪取位置は60mを超え相手陣で時間を進められていました。

 

また、この深い位置でボールを取ることで獲得できていったのがクロス数や30mライン進入やペナルティエリア進入です。(下記FOOTBALLLABさんより引用)

右側がレノファのスタッツで赤字が磐田よりも上回っていた部分で端の薄い字は今年の平均。大きく数字を伸ばせている項目が多く、高い位置でボールを取れば相手ゴールは近くなるので、30mラインやPAへの進入は増えます。また、人数をかけていることもあり、エリア内に人を送り込むことも容易になるのでクロスの機会も増え、それはチャンスにもつながります。

そして今節新たに攻撃の形として見られていたのがミドルシュートのシーン。磐田の守備の原則もあるかもしれませんが、このクロスからの攻撃をクリアされても、レノファの選手が押し込んでいることもあり、磐田の2列目の選手が最終ラインに吸収されるような形になり、バイタルエリアが空き気味に。この試合実際前半に三澤に2本、田邉に1本、亀川に1本この位置からのシュートチャンスが生まれていました。

クロスにいくところでも相手のSBの裏のスペースをまず意識し、相手の深いところをとることでクロスでのチャンス創出、相手の守備陣形の押し込みなどを実現し上記のようなシーンを作ることができました。

レノファの攻撃(攻撃の局面)⇒ボールを失ってもプレス(攻撃⇒守備の局面)⇒ボール再奪還しサイド攻撃と守備や守備→攻撃の局面の時間を少なくし、相手陣内で主に攻撃とネガティブトランジションの局面で試合を進められるような形となり、前半の押し込む形を作れました。

これにはまず上述したツートップの採用に意図があったと思います。機動性に優れた二人を使うことで、プレスのファーストディフェンスとしてサイドを制限する役割をし、そこに2列目がしっかり連動すること。ボールを奪えば積極的にSB裏のスペースへ走ることでここで起点を作りCKやスローインなど獲得し高い位置でのプレーの再スタートができました。

思い返せば天皇杯マリノス戦でも奥山と末永のツートップはマリノスの最終ラインやGKへ積極的にプレスをかけることでレノファの時間を作っていきました。この日はマリノス戦よりもサイドにしっかり誘導するプレスなど全体的に押し上げてしっかり相手陣内で多くの選手がプレーできたため、5分以上の試合の進行ができたと思います。

 

このやり方については色々意見はあるかと思いますが個人的には中2日の試合事情があったと思います。やはり相手は2戦ともホームで試合をし中3日での試合。レノファは移動込みで中2日での試合と日程にはかなりの差がありました。

もともと志垣レノファがハイプレスを有効に使って試合を進めることは珍しい話ではありませんが、磐田のビルドアップに対してミドルサードも引いてしまったり、ビルドアップで上回られてしまった場合、必然と受動的に走らされることが増え疲れもたまってきてしまいます。

ミドルプレスにするという選択肢もあったかもしれませんが、それだと相手のゴールに迫る回数が減る可能性が高い。かといってハイプレスに行って交わされて、磐田のチャンスメーカーのクルークスへ縦に速くつなげられてしまったら、それだけ全体でダッシュで戻り全員がスタミナを奪われます。これはかなりのリスクになります。そのためこの試合では自分たちのハイプレスをやり切ることがキーだったと思います。

三澤・亀川・野寄・奥山・板倉など怪我明けの2人は多少話は違いますが、前節の疲れがあまりない選手たちがしっかりと要所を締め、極力消耗が大きい自陣への撤退をすることなくプランを遂行していったと思います。

クルークスへボールが渡る回数を減らす。レノファの右サイドへの誘導も左サイドの高い位置にいるクルークスに最も遠い位置でのサッカー。こういうのがあったかと思います。そしてレノファの狙いは奏功し、今期でクルークスのボールタッチ数は最も低い値となりました。下記リンク先で1~12節の形を比べてもらえればわかりますが、ボランチもビルドアップへなかなか関与できていないことがわかります。


引用元:SPORTERIA 2025磐田のパスソナーネットワーク

 

2)試合を重ねるということ

前半は34分の多少ゆるんでリスタートのところから盛り返されてはしまいましたが、ほぼ狙い通り。あとは得点という形で終えられたレノファ。後半も狙う場所は同じ。相手のSB裏でまず起点を作ること。

開幕節から相手の背後を狙うことはしてましたが、なかなか連動できていなかったり、しっかりと攻撃を完結できずにボールを失ってしまいカウンターを食らって失点というのが流れであったかと思います。

スタメンの半分以上、主力の半分以上が変わった今季。そういうところがコンビネーションの熟成というのかもしれませんが、徐々にチームとして試合の中で合わせることができていっているように感じます。

得点シーンについても一度跳ね返されたところを田邉が相手の矢印を折るように、磐田のSB裏へボールを送り込み、山本桜がこれを収めます。もう一度やり直して再度磐田がラインを上げたところで今度は田邉はサイドを変えて磐田の矢印をまたずらしていきます。それに合わせて奥山や亀川は相手のスライド幅を大きくするために左サイドで幅をとり、成岡がしっかりフォロー。あいての4‐4ブロックが間延びしたところに、成岡⇒野寄⇒奥山で左サイドのポケットへ進入し、山本桜が仕留めました。

この試合で狭いところからSB裏を取るシーンが何度かりましたし、CBとSBの間を取ることは割とよく見るシーンですが、成功率はかなり厳しく、ボールロストやカウンターの温床になっているイメージではありましたが、このシーンでは本当にきれいに崩すことができました。

強風は2次的なものではありましたが、ロングボールで背の高い選手を使ってのげいんではなく、アジリティでスペースを素早く突いていくこの日の試合のプランが結実した場面であったと思います。

 

また、この試合では交代選手も今治戦に比べて大きくチームの勢いを保たせてくれたように思います。なかなか交代選手からブーストさせることができなかったこともありましたが、得点に絡んだ成岡はもちろん、試合の締め方が下手だったレノファにしっかりと高い位置でマイボールのスローインをもたらした横山など交代で入った選手がそれぞれの仕事をしていたように思います。

この試合は試合が動いてからの20分間、まるで後半40分のようなオープンな展開となってしまい、どちらのチームもゴール前までボールが行くような展開になってしまっていました。そういうところで守備の意識が強くなってしまった鳥栖戦や、こじ開けられてしまった愛媛・富山・今治のときよりもチームとして攻めるところと守るところの徹底をしつつ時計の針を進められていたように思います。途中から入った選手が空気のような形で試合に絡めていない試合もいくつかありましたし、そういう意味では磐田戦は多くの選手がしっかりチームに貢献してくれたように思います。

 

もちろん、最終盤マルスマンのスーパーセーブの場面ではリカルドグラサへの寄せが甘く簡単に背後へのボールを蹴らせてしまったところなどは、鳥栖戦で痛い目に遭ったところに似ています。

すべての攻撃を遮断することはできませんが、一度食らってしまっているまずかったシーンや自分たち起因のものは減らすことができるので、今後順位を上げていく上ではこういうところをなくしていけるとよいのかなと思います。

 

3)次のフェーズはボールを持たされた時か

さて、無事勝利はしたもののまだ降格圏。勝ったのも札幌・磐田とレノファがハイプレスなどしっかり行い、背後もちゃんと狙って、という勝ち方でした。ある程度自分たちが組みやすい相手ともいえるかなと思います。ルヴァンカップの鹿島の時もやはり勝ち方は似たような感じだったかと思います。

もちろん大分や愛媛のようになんで引き分けに…という惜しい試合はあれど秋田や開幕戦の甲府のようにある程度ハイプレスを無効化されるようなボールを出されたり、レノファが主に最終ラインでボールを持たされるような試合になった場合、どうなるか。自分たちの色はどう出すだろうか?

求めてきた形での勝ち点3は取れた。これを成功体験に勝ち点を積むことができれば順位も上がってくるかなと思います。ただ、そこから上に行くときはもう一つ何かを持たないといけないのかもしれない、そういうときは上のような多少レノファの苦手な展開でどんな振る舞いができるんだろうか。その時が最も見どころな試合になるのかなと感じました。

 

さて、今日は仙台戦です!中2日、中3日。Jリーグはエンターテインメント。GWは稼ぎ時!と言ってしまえばそれまでですが、選手や監督・コーチはきっとつらいんだろうなと…ただ、流れが良いときに試合を重ねるのはよいかもしれません。まだまだ降格圏、でもまだ12節。上がろうと思えば今からでも間に合います。ようやく2025レノファが動き始めたと思いたいなと。ここから勝っていくことを期待しています。

 

ここまで読んでいただきありがとうございます。

※文中敬称略

狙いは体現できるも、持ちこたえられないもどかしさ レノファ山口vsFC今治@維新 2025年4月26日

久々の先制点。しかし変わらぬ最終盤の失点。今節はそれが敗戦にまで達してしまいました。

チームが流れを変えよう、このチームにはこう対策して点を取ろう、そういう足跡が見えつつもあと何かが足りない?何が足りない?それを探していく5連戦。早速星を落としてしまいましたが、まだまだ1戦目。取り返していきましょう。

てことで、簡単ですが、振り返っていきます。

1)堪えたところからの先制点

2)今シーズンの傾向とその後のレノファを考えてなのか?

 

【得点者】

山口         今治

39分 山本桜     75分 横山

           89分 ビニシウス・ディニス

 

1)堪えたところからの先制点

今節の対戦相手の今治の基本フォーメーションは5‐3‐2。ツートップに外国籍選手を配置。WBは攻撃的なキャラクターも持ち合わせている選手、2列目の3人はそこをつなぐ働き蜂。3バックは高さもあり強固な選手を並べる。

ボール保持時はまずは前線の2人を見る。タンキ、ビニシウスの2人はボール収めることができる選手のため、ある程度アバウトに出してもそこで起点を作ってきます。

例えば9分のように前からレノファがプレスをかけに行ったところで、今治はRCB大森⇒RWB梅木とボールをサイドへ圧縮していくも、割とアバウトにビニシウスへパス。本来であればここで松田が仕留めたいところでしたが、やはり強いビニシウスと彼へつけるパスで今治の2列目のスイッチが入り、セカンドボールをしっかり今治が収めることで一気にレノファ陣へカウンターのような形でボールを運んできました。

このように今治の序盤から前半25分あたりまではここで起点を作られてしまいます。彼らツートップにCBの松田や下堂がついてもボールをさばかれてしまい、彼が出ていったスペースであったり反対サイドのWBまでボールを運ばれるてシュートシーンまで持っていかれてしまっていました。シュートは打たれるシーン、今治のWBにレノファ陣の深い位置でドリブルを仕掛けられるなど今治の今の勢いを感じる展開になっていきました。

 

ここでレノファが持ち直したのは2つの側面があったように思います。

1つ目はボール保持時、ビルドアップのところ。今シーズンうまくいかないときはほぼ決まってロングボールを蹴らされてしまい、それを回収され2次攻撃を仕掛けられ、自陣からなかなか出られないことが続いていました。

この辺りは『勇気をもって動かす』という言葉が悪く取られがちになっているように感じますが、この試合はまず今治のプレスのファーストラインとセカンドラインをしっかり外せていたことがあったと思います。

形としては今治のファーストライン、ツートップの2人のプレスに対して田邉を1列落として最終ラインを3人にして人数をふやして対応。SBの岡庭や小澤は幅を取らせる。時に高い位置をとったり、下がったりすることで今治のWBを押し込んだり引き出したりの動きを加えます。そして狙ったところはやはりセカンドライン今治の『3』の脇や背後。この試合では主にRSH横山やCF山本桜がここに入り込むことで最終ラインからボールを引き出していきます。20分のように、右サイドでボールを保持し、山本桜・山本駿・末永が『3』の脇でボールを引き出し、細かくつなぐことで今治の目線をレノファの右サイドへ集めておいて、山本桜からLSBの小澤へ展開してファイナルサードまで進んでいくことができました。34分の松田から山本桜のビルドアップもきれいな形であったかなと思います。

双方に相手の背後を狙う試合展開が続く中でシュートでしっかり追われていたのは今治ではありましたが、レノファとしてはまず今治陣で押し込むことである程度意味はあり。

それが2つ目の今治のCFへのボールの供給をそもそもさせない、です。2失点目のときもそうですが、やはり高い位置で今治のツートップにプレーをさせてしまうと決定的な仕事をされてしまいます。しかし、相手陣でのビルドアップのところで先にそのコースを切ってしまえば話は変わります。

ミドルゾーンからのミドルプレスやハイプレスをかける際、基本は外回しを強いるのは変わらず。ただ、CFへのコースはしっかり切っておく。ここのコースのパスカットができれば最も簡単。ただ、ここに出てこなくても最終的にはこの2人を使う傾向が強いため、そのコースを空けるために様子見のパスを今治がしますが、ほかのプレーに比べるとこのあたりのボール回しは多少精度が落ちる今治。ある程度アバウトにボールを出すこともあるのでここでしっかりボールをレノファで収める場面が増えていきました。成岡や田邉がここでボールを奪って山本桜へ逃がす、など形を徐々に作っていきました。先制点も今治が様子を見るビルドアップがかなり大雑把なものになったものをかっさらったところからでした。

 


後半の中盤当たりまでやはりレノファのこの流れを継続できており、得点チャンスも作ることができており、昨年ならこれは1-0の勝ちパターンであったかと思います。

ただ、ほんとにここからが難しいのが今シーズンのレノファ。

 

2)今シーズンの傾向とその後のレノファを考えてなのか?

攻守においてなかなかうまくいかない時間帯が多かったですが、インパクトメンバーがしっかりと試合の流れに乗って、しかも得点できて逆転できたというところは良かったと思います。(引用元:Jリーグ公式

今治の倉石監督の談話ですが、端的にこの試合をまとめていらしているかなと思います。

相手の出方をしのいでからの時間帯は鳥栖戦と違いある程度、時間が経過しても流れを保つことができていたと思います。受け身になりすぎていないといいましょうか、自分たちで時間や試合のペースをコントロールできる立場であったかなと思います。

ただ、今治に後半手を打った来た、点を決めた横山、後半頭に交代した笹らの若い選手が今治の攻撃の矢印をしっかり前を向かせてきました。今治が徐々に息を吹き返していき、ミスがらみからの失点をし試合をひっくり返されてしまいました。

 

先制したあと、もう少し積極的に2点目を狙いにいかないと。1-0では追いつかれるチームなので。そういったところが課題かなと思います。(引用元:同上)

野寄がこのようなコメントを残しており、これまでも今シーズンこのような言葉が並んでいると思います。

志垣レノファ、となると昨シーズン守備を整備していただいたこともあり、守備の堅いイメージがあり、つい昨シーズンのように1点差ゲームをものにしてくれるようなイメージが個人的にはついています。ただ、このチームは札幌戦のように2点差にすることが必要。

『守れない』という意味ではなく(多少はありますが)、今シーズンの編成自体はある程度攻撃を意識した選手の編成。であれば、先制点を取りましたじゃあその次は?

やはり『得点』なんだろうと思います。それは目先の勝利ということではなく、今後レノファ山口が昇格をめざすチームになっていくためには先制点を取る⇒相手を突き放す、このプロセスが必要になってくるのでしょう。だからこそ、その目標に向かっての過程の段階である今、それを求められているのでしょうし、それを達成しなければこのままずるずる行ってしまうことにつながってしまうのかなと思います。

ただ、もちろん守り切る力は大事ですし、そこをないがしろにしていると思ってもいません。

核となるのは「能動的なアクション」「組織的な守備」「縦に速い攻撃」去年挙げられたこの3つのもの。11節を終わって、ようやく今シーズンのレノファの形が固まりつつあるように思えます。どのようにこの悔しさを昇華していくのか。メンバーが戻ってきつつあるのでそこで質を上げていくのか、今治のように交代選手でもう少し勢いをつけることや、チームとしての方針を明確にして試合を進めていくのか。

どのように今後進めていくのか見守っていきたいと思います。

 

さ、今日は中2日のアウェイ磐田戦です!!向こうは中3日で格上と厳しい試合は続きますが、勝ち点3がほしい!これは変わりません。後押しをしていけたらと思います。勝ちましょう!

 

ここまで読んでいただきありがとうございます。

※文中敬称略