レノファを青黒の眼で東京から見るblog

レノファ山口を応援・分析します。

得点に繋がった2つの最初で最後のプレー。 ポーランド対サウジアラビア 2022年W杯 match week2

こんにちは。または、はじめまして。

クロスバーと申します。普段はレノファ山口のレビューを書いております。今回【Qatar World Cup アーカイブ計画】の運営の方にお誘いいただき、このポーランドサウジアラビアの試合のレビューを記させていただきます。

まず、なぜこの試合を選んだかというと、単純にバイエルンバルセロナで得点を重ねるレヴァンドフスキがまだワールドカップで得点がないということもあり、彼を追ってみたかった。また、ポーランドサウジアラビアは日本代表がワールドカップ本線・予選で近年試合をしたことがあるという国ということもあり、現在のアジアの立ち位置など知ることができるのではないか、というのが動機でした。

ところが!サウジアラビアはアルゼンチンを破り、日本もドイツを下すなどアジア勢が強国を破るアップセットがこの試合が行われる前に起きるなど、僕の当初の想像と違った状態で迎えたのがこの試合。

今大会最初のサプライズを起こしたサウジアラビアがどんな試合をするのか?メキシコにほぼPK以外得点チャンスを作れなかったポーランドはいかに。

ポーランド寄りの目線ではありますが、下記について考えていきたいと思います。

 

1)メキシコ戦では見れなかったサイドの奥を取る動き

2)黒子役の献身

3)エースの得点がトーナメントへ導くか。

得点

ポーランド          サウジアラビア

39分 ジエリンスキ

82分 レヴァンドフスキ

 

1)メキシコ戦では見れなかったサイドの奥を取る動き

この試合での両国のmatch week1からの変更は下記。

ポーランド

⇒CH6ビエリクやRSH7ミリクを起用し、4-4-2のフォーメーションに。

サウジアラビア

⇒キープレイヤーのCH7アルファラジ、LSB13アルシャハラニが怪我で離脱。

と、両チームともに数名のスタメン変更があった。

まずポーランド。ボール保持の局面では、この試合スタメンで起用されたCH6ビエリクがCBの間へおち、後ろを3枚にしてSBを押し上げる形に変更。レヴァンドフスキは基本ボールが自陣にある場合はサイドへ位置し、レヴァンドフスキの位置へはLSH7ミリクが入っていた。20ジエリンスキはクリホヴィアクと並んだり、ミリクとポジションを変える、レヴァンドフスキのフォローなど各所に気を配るような位置取りをした。

ポーランドは後ろから丁寧につなぐということはあまりせず、寄せられれば躊躇なくロングボールを送るスタイル。早速5分LCB14キヴィオルから7ミリクへロングパス。ミリク→LSH24フランコフスキ→LSBベレシンスキ→20ジエリンスキとつなぎニアゾーンをとるなどメキシコ戦では見られなかった連携を見せる。

ポーランドはこのようなサウジアラビアのSBの裏へボールを送り込む狙いは終始徹底されていたと思う。

前半はDFラインでのぼーる保持時にはレヴァンドフスキがサイドに位置取り、ロングボールを引き出していた。彼がここでボールを収めるのでそれを追い越していくジエリンスキやCFの位置にいたミリクがサイドの奥への侵入を数は少ないながらも試みていた。後半については後述。

対するサウジアラビアはアルゼンチン戦のような思い切った高さではなかったが、ハイプレス・ハイラインは継続。ポーランドのビルドアップの難もあり、ロングボールを蹴らせてサウジアラビアがそれを回収する場面が序盤は続いた。

サウジアラビアのボール保持時はアジア予選で見せていたようなCBとCHを交えてのビルドアップ。ポーランドも時間帯によっては前節同様ハイプレスを行い、ショートカウンターにつなげる場面もあったが、基本ポーランドの前線2人のプレスはあまり強くない。ハイプレスの場面も一時の現象であり、メキシコ戦でもアンカー4アルバレスへのマークはガバガバに近く、この試合でも23カンノ、8アルマルキへは簡単にボールが繋がっていた。ポーランドセカンドラインがそこで奪いに行けば、サウジアラビアのドリブルを交えたライン間を使ってのパスワークに翻弄をされ、ピンチの場面が続いてしまった。そのため早々に後方でブロックを固めることへシフトチェンジ。メキシコ戦同様防戦一方になりそうな予感のする前半となっていった。


ところが、突如1つ目の【最初で最後のプレー】が発動する。

カメラに抜かれていたポーランドの監督ミフニェヴィチが懐からペンを取り出した瞬間だった(もちろんプレーと因果関係はない)。

38:40 サウジアラビアの10アルドサリの裏をとったRSB2キャッシュへGKシュチェスニーミドルパス。キャッシュはダイレクトにこれをこの時間RSHにポジションを移動していた24フランコフスキへ送り、あっという間にセカンドラインを突破。キャッシュはオーバーラップをしていき、最終ラインの裏をとってクロス。中でレヴァンドフスキがシュートではなくボールをキープし、中のジエリンスキへ送り、これをジエリンスキがゴールへ突き刺した。この間約15秒。緩慢にハイプレスに来たサウジアラビアの裏を見事に突いてみせた。おそらくシュチェスニーからSBへのこのようなサウジアラビアのファーストラインを飛ばしたパスはこれが最初で最後であったと思う。用意していた奇襲ではなさそうだったが、右サイドの深い位置を取ることを目的としていたポーランドの狙いが結実した。

 

対するサウジアラビアも勢いは失わず、LCB5アルブライヒ→CH23カンノ→CF11アルシェハリ→OH16アルナージ→RSB12アブドゥルハミド→アルシェハリとつなぎPKを奪取。ライン間を交えた攻撃がついに得点となるかと思われた。が、ここでシュチェスニーが立ちはだかり、1-0ポーランドのリードで前半を終えた。

後半に入り、サウジアラビは両SBの位置を変更。アブドゥルハミドがLSBに入ることで、アルドサリがボールを受ける回数が増えた。それもあってかRCB4アルアムリからのサイドチェンジが5:20に出たのを皮切りに何度も大きな展開からポーランドゴールを襲っていく。

後半から入った18アルアビドや23カンノとともに攻撃の圧力を強めていき、9分には10アルドサリがカットインから18アルアビドへパスを送り、こぼれ球をアルドサリがシュート。続けざまに23カンノとのコンビネーションからアルドサリから9RSHアルブライカンが抜け出してのシュートなどサウジアラビアのゴールが時間の問題のように思えた。

しかし、ポーランドが交代策で流れを押し戻す。

 

2)黒子役の献身

63分に20ジエリンスキに替えて13カミンスキを投入した。この交代策の狙いはおそらく2つ。

1つはポーランドの右サイドをカミンスキにし、押し込むことで、アブドゥルハミドの上がりを牽制。

もう1つはLSH7ミリクを前に上げて守備の負担・役割から外すことだったと思う。

ポーランドは基本押し込まれた際、4-4ブロックを崩し、サイドハーフが最終ラインへ落ちて、5バックや6バックをとる。4-4をたもつのではなく、相手SBに合わせてSHの位置を設定する。

この試合ジエリンスキ、ミリク、フランコフスキは何回かポジションを入れ替えている。そしてこの時間帯はLSHミリクが入っており、約束事の通り相手に合わせて最終ラインに入ることはしていたが、正直ゆるいところがあり、サウジアラビアRSB6アルブライクを離してしまっていた。そのためカミンスキを右サイドに入れ、右サイドにいた24フランコフスキをまた左サイドへ。ミリクは前線へと仕事場を移した。

個人的にはこの交代は見事だったと思う。フランコフスキはミリクよりも守備のタスクはこなす上、交代直後のプレーでミリクへあわやゴールというクロスも上げている。また、ポーランドの狙いであった右サイドの裏についてカミンスキを入れることでもう一度狙いを定められたと思う。

形としてはクリホヴィアクからのロングボールがカミンスキに入る場面が増えたことが挙げられる。この交代でようやくクリホヴィアクの足から効果的に前線へボールが配給される状況が作れた。

65分にはFKからクリホヴィアクから13カミンスキへ一気にロングボールがとどき、ワンタッチで中へ。いきなりレヴァンドフスキの決定機をお膳立てしたほか、26分のように流れの中でもクリホヴィアクからカミンスキへとロングボールが渡るなど、サウジアラビアのハイラインを逆手に取るようなプレーがでるようになった。そのため流れをサウジアラビアに完全に持っていかれることなく、時計の針を進めることに成功していた。

ボールの非保持時でもポーランドの両SHは現代的なフットボールではないかとは思うが、やはり最終ラインまで落ちることでチームの役割を果たし、ポジティブトランジションとなれば、前線へと駆け上がっていっていた。

 

3)エースの得点がトーナメントへ導くか。

そしてポーランドの待望の瞬間が訪れる。ポーランドのCFのプレスがあまり強くないこともあり、サウジアラビアのダブルボランチである23カンノ、8アルマルキはDFラインに落ちてのビルドアップをすることはほぼなかった。あった場合もレヴァンドフスキを動かすために落ちたプレーだったはず。おそらく【最初で最後の】アルマルキの最終ラインへ落ちてボールを受けたプレーでコントロールミス。個人的な推測だが、アルマルキの表情を見る限り、そこまでレヴァンドフスキが迫っていると思っていなかったのではないか。サウジアラビアの最終ラインのミスを現代世界最高のセンターフォワードが見過ごさずこの試合を決めてみせた。

試合最中でありながら見せたレヴァンドフスキの涙は彼が今まで積み上げたキャリアで欲していたものを叶えた嬉しさと、国を背負って戦う大エースが見せた安堵感のようなものが混ざった、感動的なセレブレーションであった。(参照:下記URL WELT紙)

WM 2022: Nach seinem entscheidenden Tor weint Lewandowski auf dem Rasen - WELT

 

試合はこのまま2-0で終了。ライン間を使って攻撃をしていくサウジアラビアとロングボールを交えラインの裏を狙っていくポーランドの図式でスタッツにもそれがあらわれた試合であった。

https://www.fifa.com/fifaplus/ja/match-centre/match/17/255711/285063/400235459?country=JP&wtw-filter=ALL

 

ポーランドはこの試合も無失点で終え最終戦を迎える。2試合を終えて無失点なのはブラジル、モロッコポーランドの3カ国のみである。塩試合、非現代的という言葉もtwitter上で見られるがこれもワールドカップの戦い方であり、守護神シュチェスニーと稀代の大エースレヴァンドフスキが引っ張るポーランドがアルゼンチンを抑えてグループリーグを突破するのか。個人的にはとても楽しみにしている。

サウジアラビアは破れはしたものの、勇敢な戦い方は気持ちの良いものであった上、なかなか乗り切れない日本に比べると、自分たちの色を出していることは好印象に映る。だからこそ彼らにも第3戦の勝利と決勝トーナメント進出を期待したい。

 

 

あれ?メッシにワールドカップを掲げてもらいたいとか言ってたじゃん!

そう。グループCは感情をぐるぐる揺さぶってくれる僕にとっては魅力的なグループになったのであった。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

※文中敬称略

アルゼンチンvsサウジアラビア

90年イタリアワールドカップのアルゼンチンvsカメルーンの時もこのような

インパクトだったんですかね。

ここまで苦戦を超えて大苦戦をしていたアジア勢の3番手で登場したサウジアラビア。相手はワールドカップ優勝候補の一角のアルゼンチン。winnerの2−1でサウジアラビアが勝つ確率は36.1倍だった模様。下馬評通りに行かないワールドカップ。面白いですね。

さて、ささっと思ったこと下記のとおりです。

1)及び腰にならずに、相手陣での即時奪回(ファウル)、サイドバックを交えた攻撃。

2)ラインをあげることでアルゼンチンが選ぶサッカーを制限した?

 

 

1)及び腰にならずにサウジアラビアの色は残して。

ポーランドサウジアラビアの試合のレビューを書くにあたっていくつかのサウジアラビアの試合を見ていた時の感想が下記の3つ。

サイドバックが頻度高くあがる。

・前4人のこの突破力がある。センターバックはじめ速い選手が多い。

・時々前線のプレスバックなどゆるさが見られる時がある。

 

この試合でサウジアラビアはハイラインを敷いてきた。アジア予選のときに比べてもかなり思い切ったラインと感じた。イランがイングランド相手に5-4-1を敷いてかなり重心を後ろにしたのと好対照だった。

各識者の方々がおっしゃっていたが、ハイラインにするもアルゼンチンの最終ラインに制限はかかっておらず、アルゼンチンCHパレデスやデパウルらが1枚最終ラインへ落ちて、後ろを3枚にしたところでは、サウジアラビアの11アルシェハリ、7アルファラジでは1枚足りず、ボールの出どころは割とフリーになってしまっていた。この構図はイングランド相手にベタ引きをしてしまい、ミドルサードイングランドに制限をかけることができず「4」の位置をずらせれてしまったイランのように、ボールの出どころを抑えられなかった失敗例になるように思えた。現にオフサイドの新システムに救われるシーン含めて得点にはならなかったが、3回ネットは揺れていた。

ただサウジアラビアがイランのようにならなかったのは、アジア予選でも同じように行っていたサイドバックを絡めた攻撃を、ワールドカップの舞台でも行っていたことのように思う。

試合全体で打ったシュートは3本。2得点目の前に打たれたシュートが3本目だろう。打てたシュートもあの5分だけであった。だが、効果的であったとは言い切れないが、前半から両SBアブドゥルハミド、アルシャハラニは臆することなく、オーバーラップを行っていた。奪われれば即時奪還というよりも即時ファウル。相手陣に人を送り込むことでアルゼンチンのカウンターを最低限に抑えていたと思う。

特に好印象であったのはRSH9アルブライカン。アルゼンチンのCF22ラウタロ・マルティネスが左サイドの大外レーンへ開く際は、ハーフスペースに位置を移したLSH17パブゴメスのマークをアブドゥルハミドに任せ自分は5バックのような位置まで落ち、ボール保持になれば右サイドの体を張る担当として時間を作る役としてチームに貢献していた。

運も働いたオフサイドでの得点の取り消し、不運な?PKで1失点はするも、狙い通りのオフサイド奪取など自分たちのやるべきことは成し遂げられてた前半だったと思う。1点ビハインドは想定内。ハーフタイムでのサウジのロッカーでは「いけるぞ!」といった声が出ていたのではないかと思う。

そしてあの逆転劇が生まれた。

1得点目は相手陣でのボール奪回。23ケンノと8アルマルキの日本戦でもおなじみの2人でボランチ。このシーンではアルマルキがCB17アルタムバクティとメッシを挟んでボールをとりすかさず前線へ。9アルブライカン⇒11アルシェハリと縦に速い選択をし一気にゴールを陥れた。

そして2点目はロングボールをアルブライカンが競り、抜けたボールをRSBアブドゥルハミドが拾い、数分前同様にドリブルで持ち上がりクロス。18OHアルアビドのシュート含め2度跳ね返されるも最後は10アルドサリの見事なフィニッシュ。

結果論のような書き方で恐縮ではあるが、劣勢になりながら前半からナイフを研ぐようにサウジアラビアは自分たちの形は繰り返せていたと思う。それが結実した90分であったと思う。

 

2)ラインをあげることでアルゼンチンが選ぶサッカーを制限した?

最近のアルゼンチンの試合を見ていないので、何とも言えないのだが、本来はもっとショートパスを交え崩すチームであったと思う。しかし、サウジアラビアにハイラインを敷かれたことやオフサイドで取り消されながらも何度かネットを揺らせていたことでアルゼンチンとしては自動的に狙いは【裏抜け一択】とゆうかたちになってしまっていたのではないか。

もちろんこれでアルゼンチンが勝っていれば「裏抜けもできるしバリエーション豊かなアタッカー陣」といった称賛のされ方をしていたかもしれない。ただ、負けてしまった今アルゼンチンはあれで良かったのか?となってしまう。

序盤こそ13CBロメロがニアゾーンを取るシーンがあったりと、大外から斜めのボールの差し込みであったり、メッシのフリックなどあったが、時間を経るごとにディマリアが開いたところに後ろからのロングボールといったような大味な狙いになっていたように思う。サウジアラビアの最終ラインと同じところで4人が並ぶ時間帯も多く、【ライン間】【相手をスライドさせる・ずらす】といったような言葉は出てこない状態に。

次戦は試合巧者のメキシコとの対戦。どうなるかは見ものである。

 

7試合(決勝)を戦うことを考えているアルゼンチンとグループリーグ突破を目標としていると思われるサウジアラビアとのコンディションの差はあったっと思う。ましてやアルゼンチンは1週間前に各国のリーグ戦を戦い集合しているような状態とちがい、サウジアラビアは1ヶ月入念にキャンプを行っていたようなので、初戦の仕上がり具合というのはだいぶ大きかったのではないかと思う。

だからこその金星でありワールドカップの醍醐味なんだろう。

いきなり「1強とその他」と見られていたCグループが想像つかないグループになった。大会3日目。多少順当な結果が多くなるのかと思われていたところに、いきなり鋭いスパイスを効かせたサウジアラビアには拍手と感謝を送りたい。

 

 

ただ、僕はメッシにワールドカップをかかげてもらいたい。。。

 

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(※文中敬称略)

2022年レノファ山口について

入れ替え戦がおわり、J2リーグアウォーズも終わり、今年のJ2リーグも閉幕ですね。ワンチャンベストゴール賞に高井のゴールが入るかなと期待をしていたのですが、残念でしたね。いろんな方がおっしゃってましたが、「山口」「かずま」選手とのことで、惜しい!いやちょっと山口がちがう!などうまくオチが付いてしまったなと思っております。笑

 

さて、2022年のレノファの成績13勝11分18敗勝ち点50 51得点54失点 得失点差は-3の16位でした。今期のレノファについて振り返ってみたいと思います。

(主な引用元footballlabさん 22年と21年のレノファの比較ページです)

チーム比較 2022年のレノファ山口FC vs 2021年のレノファ山口FC | データによってサッカーはもっと輝く | Football LAB


2021年は10勝13分19敗勝ち点43 37得点51失点 得失点差は-14の15位。
昨期に比べ得点が10点以上伸び、失点があまり変わらなかったこともあり、得失点差は大きく改善。勝ち点も久しぶりの50点台に乗せることができました。
順位自体は17位と1つ後退。昨年立てられた「2年でJ1昇格」という目標には残念ながら及ばない結果でした。シーズン途中5戦勝ちなし、7戦勝ちなしの期間もあり、なかなか波に乗れない時期が長く、順位としては納得をせざるを得なかったと思います。
しかしながら、難しい時期を過ごしながらもズルズルと順位が下がっていかずに終盤戦巻き返すことができたことは、来期につながるのではないか思います。
では、今年どんなだったかなと、振り返っていきたいと思います。

 

1)4-3-3の導入

非常に選手は前からアグレッシブにプレッシャーを掛けて、ボールを奪いに行ってくれました。その点は少しは見せられたとは思います。(中略)攻撃的に、守備をしていてもボールに、人にアタックしようということは言いました。前向きにどんどん出ていくということを言いました”

 

こちら名塚監督の試合後インタビュー。2021年シーズン32節ホームヴェルディ戦、つまり名塚監督の初陣のものです。1年前も今と言うことほぼ変わってない!以上! と終わるのは簡単なのですが、ちょっと深堀りをしていきたいと思います。

名塚監督の狙い自体は基本去年も今年も変わらず。昨年も渡邉前監督を引き継ぐというよりかは、だいぶ霜田元監督のやり方に戻した印象が強いのは誰もが感じるところだったと思います。フロントもそれを依頼していたのではないかと思います。そのため、就任後はまず「もっと前から奪いに行く!」という修正をすることで、時間的にも精一杯だったかなと思います。

そして今期名塚監督が取り入れたフォーメーションは4-3-3。

両ウイングが高い位置でサイドに張り、IHがハーフスペースを使いつつ、SBも積極的に攻撃参加。最終ラインは2枚でアンカーとGKを交えてビルドアップ。奪われたら即時奪還。ディフェンスラインも前線との距離を空けないようにハイラインをキープ。マイボールになればまず高い位置にいるウイングを狙う。だめなら最後尾からやり直しというのが狙いだったかと思います。

 

まずシーズン序盤に目立ったのが、橋本ー田中ー沼田の左サイドのトリオでした。
昨期名塚監督就任後は渡部・楠本らのロングボールやサイドチェンジを使いながら、割とシンプルに縦へ早く、というような展開が多かったように思います。

そして就任後の得点の内訳をみると10得点中6点がセットプレー(そのうち直接FKが3本)。流れからの得点というよりはセットプレーでなんとかした、という見方もできたと思います。そのため、昨年の3-4-2-1ではなく4-3-3にすることで【流れからの得点を増やしたい】というのがあったのではないかと僕は考えました。

沼田が大外に張り、相手の裏を取るような動きを見せ奥行きも使いつつ、沼田の空けた場所に田中、橋本が侵入し左サイドを攻略していきました。名塚監督が今期意識的に行った点として、大外で幅をしっかりとり相手を広げさせて、ハーフスペースを使いながらのサイドの攻略をし、相手のニアゾーンをとることが挙げられると思います。引用元のfootballlabさんのホットゾーンの項で左サイドの大外の高い位置のゾーンでのプレー頻度が昨年より増えているのがわかると思います。またチームスタイルでも左サイド攻撃の指数が上がっています。

序盤戦は多くのチャンスを左サイドから作れており、相手の対策があまりされていなかった序盤戦は大きな得点源として彼ら3人が大きく寄与しており、その間のチームの成績もプレーオフ圏内ペースとまではいきませんが、10節を終えた時点で3勝5分2敗、勝ち点14と悪くない数字を残せていました。

この間目立った活躍をしていたのがLWG19沼田でした。第2節の秋田戦で初得点。続く3節新潟戦でもスピードを生かした縦の突破からアシストを記録するなどルーキーながら得点源として存在感を示していました。最終的に7得点、2449分の出場とルーキーとしてはまずまずの記録を残したと思います。ただ後述するフォーメーションの変更などでシーズン序盤に比べ、与えられた役割がなかなか沼田の特徴と合致せず、活躍が影を潜めてしまったことは来期以降の沼田の活かし方をどうするか、チームの課題であるかと思います。

 

話をチームに戻すと、多少好調には見えつつも失点シーンについては同じような形を繰り返してしまったことが続きました。まずは相手のカウンター。前から嵌められてのショートカウンターだけでなく、ロングカウンターで仕留められてしまう失点も序盤戦に区切っても少なくない数ありました。(A新潟、A水戸、H栃木、A金沢以下略)

また、武器であったLSB橋本の裏をつかれてしまうというシーンも散見されるようになりました。長崎戦での名塚監督の談話でも「あれだけ左サイドの選手が軽い対応をしてしまうと」という苦言が出る試合もあるなど、橋本が上がったあとはどのようにして守るのか?という問題が顕になっていきました。上がらなければ橋本の良さはでない、ただそこは相手も突いてくるという、ジレンマを抱えたまま試合が続いていました。

第15節のA金沢の終了間際のカウンター被弾で残念がらトップハーフから落ち、ボトムハーフへ。気づけば今期の最低順位18位へ。

ただ、こんな状況でもLCBヘナンが橋本の後ろをケアする、ビルドアップの起点にもなる活躍を見せれば、沼田と橋本はそれぞれ群馬戦・甲府戦で維新劇場弾を決めるなど、チームとしてなかなかうまく行かない状況もなんとか誤魔化しつつ進んでいきました。

しかしながら、H新潟、A熊本など前から嵌めに来るところに力負けをするなど、ビルドアップ時に嵌め込まれたときの解決策は以前見つからないまま夏場を迎えました。

 

2)1つの岐路A栃木戦

そして半分を折り返し一時期15位まで盛り返すも、また徐々に順位を下げて迎えた第27節アウェイ栃木戦。夏の移籍で再加入の高井を加えるもののチームの状態は上向かず。この試合で起こっていたのはやはり前からくる相手に対してビルドアップがうまく行かないこと。また、ミドルサードへ入ってもファイナルサードへ行く道筋を作ることができず、無駄にレノファの選手間が近くなり相手チームのマーカーも自ずとコンパクトになってしまい、行き詰まり感が如実に出てしまいます。そしてディフェンスも嵌らず早々に2失点を喫し迎えた後半。レノファが採用したのが去年も使っていた3-4-2-1。

まず相手にフォーメーションを合わせたことで、ボールの非保持時に前線から1対1で嵌めやすくなりました。「守」のところで改善ができたことで、守⇒攻に移る際にもボールをすぐ失ってしまうことが減り、マイボールをキープでき、桑原のインタビューでもあったように、攻撃時は並びを変えたことで人の距離感も改善しました。狙い自体は大外使って〜、というのは変わりませんでしたが、各選手の立ち位置が整理されたことで選手のポジションが被ってしまうなども減ってきたと思います。特にこの時期はけが人やコロナの関係で毎試合人が変わるといった形で連携面に難を抱えていたため、この変更は良かったのではないかと思います。

また、変更直後LWBは桑原でしたが、WBが上がったその裏を突かれても左右のCBが対応できるなど序盤戦の失点パターンも減っていきました。

 

この3-4-2-1へチームとしてアジャストするための時間が数節続きますが、今思えばこのあとの28節から34節はチームの成長を感じる事ができた楽しい時期だったかと思います。

まず新戦力の話として、高井同様に前が松本山雅から戻ってきてすぐにフィットし、33節A徳島戦より成岡が育成型期限付移籍で加入。既存戦力で高橋がRCBとして台頭。同じ右サイドでWBとして吉岡が定着。梅木がCFとしてスタメンに出続け陣容が固まっていきます。

そして個人的に最も大きかったと思うのがCBとして生駒が成長していったことがあったと思います。シーズン序盤はCBで出場したものの怪我のためかしばらく欠場。その後SBとして存在感を見せつつありましたが、フォーメーションを変更した数試合はベンチからの試合が続きましたが、35節H町田戦から欠場の渡部に変わりCBの真ん中へ。そこから持ち前の高さを活かし相手の攻撃を跳ね返し、ビルドアップでも前とともにレノファの最後尾を支えていきました。ラストピースは成岡という意見もあるかと思いますが、個人的には生駒が最後CBとして成長したことをラストピースと考えています。時系列は前後しますが、菊地・渡部の両ベテランが引退をしてしまい、補強はあると思いますが今いるメンバーで核となる選手が最後出てきたのは今年の収穫であったと思います。

この3-4−2−1に変更したことでビルドアップも安定したように思います。可変させて4-3-3のようにするときも多いですが、単純に後ろ3枚(+GK)、ボランチ2枚で回すことで相手に嵌め込まれることが以前より少なくなったと思います。また、ボールを回すことに苦労する場面でもとりあえず梅木にあてる、という逃げ道を作れたことも大きかったと感じます。もちろんダイレクトに梅木を使う手も見せ、相手への選択肢を増やすことができました。

そしてLWGに入った橋本がまた違った怖さを見せられるようになったと思います。4-3-3時のLSB橋本はまず組み立てに参加してそこから前線へ上がって、と一度橋本を経由してからといった形で多少相手に読まれ、そこで引っ掛けられてのショートカウンターなど、色々できる選手がゆえのリスクもありました。前述した上がったあとの自分の背後のケアなどもそうです。しかし、フォーメーション変更でこの組み立てのタスクから解放することで、橋本自体が相手SB裏へ抜け出るなど使われる側に回り、持ち前の攻撃センスを発揮できる高い位置での仕事をする機会が増えました。試合をこなすうちに使われる側だけでなく、時には以前のように組み立てに参加する、走り込む味方へボールを供給するなど、彼のもともと持っていた良さを出していきました。彼の怪我(?)での不在時の戦績1勝1分5敗。ちょうどその頃はチームが変わり始めている時期だったので、一概には言えませんがその存在の大きさを示す戦績であるかと思います。

 

最終盤になりますが、大の苦手の長崎に勝利。その時のフォーメーションが4-2-3-1。代表でも採用されているので、日本人に一番馴染みがある並びの1つかと思います。

このシステムもこの前の節の大宮戦の途中から取り入れたシステムですね。3バックのときでも可変で4バックのような形になることもあったので、可変させないでそのままにしてしまえばいいじゃない理論ですね。(渡邉前監督書籍参照)  

長崎戦では途中から3バックに切り替え逃げ切りを図るなど、シーズンの流れを汲んだ歴史的勝利だったと思います。ただ、千葉戦を見る限りまだこのシステムの成熟はまだまだだったかなと。来年はこの4-2-3-1を使っていくのか、3-4-2-1にするのかどんな判断がくだされるのでしょうか。個人的には3-4-2-1かなと思ってはいます。

 

で、なぜ16位だったのか。人件費考えればそれくらいということも感がれられますが、シーズン通して相手の変化・修正に対してなかなかレノファ側でその修正への対応ができないことが改善点として挙げられると思います。

特に終盤戦の盛岡戦や千葉戦でも顕著に出てしまいましたが、一旦後半に相手の流れになった際にそれをこちらの時間に戻せない。ベンチワークで流れを変えるなどなかなかできずに試合終了を迎えてしまう。チームとして2の手3の手を繰り出せないような展開が多かったと思います。

自分たちが4局面で後手を踏んだところでどこで相手を上回り流れを掴んでいくのか。長崎戦のようにフォーメーションを変えることで「守」を安定させるのか、はたまた「守」⇒「攻」の切り替えを早くし、相手をうわまわっていくのか、H横浜FC戦のようにボール保持で自分たちの時間を増やしていくのかなど、試合中に策の変更を打つなどチームとしてのレベルを上げていくことで、今期のもったいないと感じた試合が減らせるのではないかなと思います。

 

3)今期のMVP

そして、今期最も輝いた田中渉についてちょっとだけ触れたいと思います。今期は中盤の核として支えてくれていたと思います。時折見せていた守備の強度の弱さなども改善しつつ、持ち前のテクニックにより磨きをかけ、ビルドアップ時の出口になったり、多少厳しいマークを受けながらもターンで相手を外す。ニアゾーンへのランニングやフィニッシュワークとレノファサポを魅了してくれたと思います。本当に見てて楽しい選手でした。

ただ、彼はお借りしている選手なんですよね。お借りすることは悪くないです。そりゃ借りパクもしたいです。やはり順位は違えど同カテゴリー。新卒で獲得しレンタル先で逞しくなり戻ってくる若手を、外からとってくる選手を優先して、放出するというのはなかなか考えづらいなというのが率直な意見です。もちろん田中渉がレノファを選んでくれることも多少期待してます。ですが、それ以上に小池・小野瀬・オナイウのようにJ1など上の舞台で田中渉には活躍してほしいなと思います。上に挙げた先輩たちのように若いときにレノファに武者修行したら成長できる、という流れができればそれはレノファの財産になると思います。

高卒などの有望株のリクルート力としてはJ1のチームにはなかなか及びません。ただ、そんな有望株をお借りすることはレノファにもできます。オナイウ然り、小塚然り。彼らのような選手がレノファで活躍し成長していくことで、上に挙げた、沼田・生駒・橋本のような20代前半の選手も所属選手としてレノファを選んでくれる流れにより一層なると思います。

試合を経るたびに伸びていく若い選手達の躍動を支え、引っ張っっていくベテランや中堅の選手たち。レノファの選手層はなんかそういうバランスが良いと思うんですよね。だから見てる私達もそんな選手たちを暖かく感じるというか、家族のような親しみをもてるのではないかなと。今年はそれを例年より感じた年でした。

話はそれましたが、田中渉選手今年レノファを選んでくれてありがとうございました。来年はどんな形であうことになるかはわかりませんが、応援しております。

 

で、長くなりましたが最後!!

”お金が必要です!!!もっと色んな人を巻き込んでいかないと(意訳)”

これは水戸ホーリーホックさんのホーム最終戦で秋葉前監督がおっしゃっていた言葉です。小山社長がプレーオフに進出したチームの平均観客動員数に触れられたことがありましたが、スポンサーの方々もそうですし、私達ファン・サポーターがもっと関わっていかないと、お金はレノファにはおちません。ただ、それが実現した先がJ1なんだろうと思います。「東京在住のお前が言うな」「お前フロンターレ兼任だろ!」的な話ではあり、それについては否定できないのですが、微力ながらに僕もレノファに来年も関わっていこう、巻き込まれていこうと思います。おこがましい言い方ではありますが、こうやってレノファのブログを書くことで、レノファを知ってもらうきっかけを来期も発信していきたいなと思っております。

今シーズンは昨年以上にtwitterでのレスポンスをいただいて、自分の中のレノファの輪が広がったかなと思えた1年でした。文末ではございますが、読んでいただいた皆様に感謝申しあげます。

 

今年は週末に開かれるワールドカップでもうちょっとブログを書く予定です。お声がけいただき「ポーランドサウジアラビア」を書く予定にしております。もしかしたら他の試合についても思ったことを記すかもしれません。

ちょっと見てみようかなって思う方がいらっしゃいましたら、引き続きよろしくおねがいいたします。

では、ひとまずレノファ山口に関わる皆様2022年シーズンお疲れさまでした!

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)

J1への道はまだ途中。レノファ山口vsジェフユナイテッド千葉 @維新 2022年10月23日

終戦勝利なしの記録が続く。。。

長崎の初勝利をバネに次のジンクスを破るチャンスかと思いましたが、やはり勢いだけではだめですね。前半はまだよかったですが、徐々に流れを奪われてしまいました。

終わりよければとはならなかったですが、来季に向けて「まだまだだよ」とジェフに教わったと思うことにしよう。まずは1年お疲れ様。と思うことにしました。

さて、まずはこの試合を振り返ってみたいと思います。

今節は下記になります。

1)空いているところをそこそこ見つけられていた前半。

2)後半のジェフの5-2-3に対して策を講じれず。

得点者

山口               千葉

8分  田中            57分  高木

                   62分  新井一

                      90+4分 ブワニカ

 

1)空いているところをそこそこ見つけられていた前半。

レノファは長崎戦に続き4-2-3-1のフォーメーション。対する千葉は3-4-2-1。ボール非保持時は5-2-3のような形に。CFの40櫻川がアンカー番となり、シャドーの20高木、10三木がレノファのCBに付くような形でした。

前半はジェフの前線の3人がレノファのCBとアンカーについた際は、アンカーの脇に佐藤謙、田中などが落ちてボールを引き取るほかに、関から両SBにボールを逃がすなどができていました。関からCBの2人へのルート以外で割と多かったのは関から橋本へのボールだったかと思います。この場合渡部に寄せている20高木は橋本に寄せれないため、多くはRWB末吉が対応していましたが、ラインの設定が割と後方であったため、橋本は余裕を持ってボールをうけられたこともあり、末吉をいなすことができていました。

また、最終ラインと前線の距離も離れていたため、高井や田中渉も間で受けることもでき、前進をすることができていました。また今節最初にレノファが狙っていたと思われる6新井一と25末吉の裏についてもロングキックを交えつつ突いていくことで、左サイドの高い位置を起点に押し込むことができておりました。

 

また、千葉のボール保持時には4-4-2で千葉の3-4-2-1へ。前半は千葉は6新井がRSBの位置にあがるような場面も見られ、CBの田邉とチャンミンギュ、ボランチの熊谷と田口の4人で運ぶ。もしくは、CB新井、田邉、チャンミンギュと田口といった4人で運ぼうとする形ではレノファも高井や吉岡を混ぜつつ前でボール奪える場面がありました。

GKの新井はそこまでビルドアップへ寄与しないこともあり、ジェフが「DF3人+MF1人」または「DF2人+MF2人」という形であれば梅木、田中、高井、吉岡ではめることができ、高い位置でのボール奪取からショートカウンターとレノファの狙いを遂行することができていた前半だったかと思います。

 

2)ジェフの5-2-3の高さに対して策を講じれず。

ただ、後半の千葉は試合後の新井一や田口が口にしていた「トライしていこう」(引用元:Jリーグ公式)という言葉の通り、より積極的なプレーが増えたと思います。まず感じたのはボール非保持の5-2-3の高さが上がったように思えました。

まずレノファのSBと千葉のWBとのかみ合わせのところで優位をとることができなくなりました。千葉の布陣が全体的にコンパクトになったことで、前半レノファのSBに対して千葉のWBはなかなか距離と時間を埋めることができなかったため、レノファはサイドから前進をすることができ、サイドに寄せて中を使うことや、サイドを変えるなど相手を見ながらプレーができていました。しかし、例えば後半から入ったRWB福満などに橋本が捕まる場面、高井に渡るもすぐにインターセプトをされるシーンなどが目立ってきました。

2失点目の新井一のゴールなどは、渡部から高井へのパスをかっさらわれてそのままシュートまで持っていかれてしまっていました。

 

また千葉が後半に行った変更点として後ろ5人でビルドアップをしてきたことで「守」の局面も難しくなっていったと感じました。

後半「DF3人+MF2人」といったかたちになり、レノファの前4人でかけるプレスが外されがちになりました。田中渉が試合後インタビューで「自分たちが前からのプレスをはめていくシーンはありましたが、後半は相手のボランチが2枚とも下りたりして、相手が数的優位を作り出してきていました。そこで自分たちのプレスが掛からなくて、後ろに重くなったと思います」(引用元:レノファ公式)

と語っているように、自陣からのビルドアップは難しくとも、こちらで優位性が取れていれば、まだ押し込まれることはなかったかもしれませんが、なかなか敵陣でもうまく行かなくなってしまいました。

そのため、CBチャンミンギュからのロングボールの配給でCF櫻川までボールをあてられたり、LSB橋本の裏へロングボールを出され、レノファのラインはズルズルと下がらざるを得なくなってしまいました。

もったいなかったのが、この千葉に対してレノファが手立てを打ったのが80分までかかってしまったこと。ここで、並びを4-3-3にしてプレスを掛ける人数を合わせるように変更をしました。ただ、試合の残り時間はあと10分となっており、長崎戦での渡部のコメントで4-3-3、4ー2ー3ー1とやることはあまり替わってないし、練習から取り組んでいるのでやりづらさはあまりなかったと思う、といった旨の言葉はありましたが、代わりに入った選手の噛み合わせというか、動きがシンクロしているかというと、正直いなされているな、といった印象を強く持ちました。69分の沼田の交代のところでこれが打てていれば、ここで1枚替えではなく3枚替えにして大きく戦況を変えるようなものが、最終戦みらたら良かったな、と個人的には思ってしまいました。

 

日々成長と名塚監督が仰っていましたが、コーチ陣含めて来季はよりレベルアップしていきまずはプレーオフを狙ってもらいたいなと思います。虚を突いた渡部のCKなど武石コーチのセットプレーなど来季はもっと昇華されるんですかね。楽しみにしましょう。

 

最後に、本当にもったいなかったというか、日程が惜しいなと思ったのが、ワールドカップでの前倒し日程のため、河野孝太がほぼまる1シーズン棒に振ってしまいました。若い時期で経験を積める時期に大怪我と日程での試合への関わりの機会減とパリオリンピックを目指せる彼にとっては何とも厳しい日程になってしまったな、と個人的には思いました。

来年はより出場機会が多く巡ってくることを願いたいと思います。

 

さて、名塚監督の続投、岸田の退団など色々ニュースが出てきました。(あれ?池上さん更新はまだですか??)年の瀬ですね。ワードカップメンバーも発表されましたし、ここから徐々に代表モードですね。今週末はJ1最終節、J2もプレーオフの決勝と最後の人盛り上がりと言ったところでしょうか。

ちょっと機器の問題でレビューがかなり遅くなってしまいましたが、総括的なものをもう1本出させていただこうと思っております。

シーズンは終わりましたが、もうちょっとお付き合いいただければと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(※文中敬称略)

いつの間にか柔軟なチームに。Vファーレン長崎vsレノファ山口@トランスコスモスS 2022年10月15日

天皇杯甲府が初優勝。横浜FCが自動昇格を決め、中村俊輔が引退。

なかなかトピックスの多い1週間でしたね。ただ、レノファの長崎戦初勝利も僕達にとっては大きなトピックスだったと思います。

久しぶりのジャッジリプレイでとりあげられるようなシーンも有りつつも見事な零封勝利だったと思います。

今節は下記について考えていきたいと思います。例のドロップボールの件も僕なりの考えも書いております。

 

1)オプションではなく本命だった4-2-3-1

2)柔軟に構えられた3-4-2-1

3)ドロップボールについて思ったこと

 

得点者

長崎           山口

なし           16分 田中

 

1)オプションではなく本命だった4-2-3-1

前節の大宮戦の後半から採用した4ー2ー3ー1のフォーメーション。シチュエーションとしてはアウェイ栃木戦のときの3-4-2-1と同じですね。うまくいった形を引き続き採用。

長崎の選手の言葉をいくつか引用。(引用元:Jリーグ公式)

19澤田「(練習では3バック想定だったが)4バックで来たので、もうちょっとそのへんを考えて試合に入れれば良かった。」

とあったように長崎側で想定外のようでした。また「相手のほうが距離感が良いし、単発でプレスに行ってもサポートの選手が近くにいる。それもあってプレッシャーには行きづらかった」(同)とも。

この試合レノファは初めての4-2-3-1スタートでしたが、名塚監督の言うようにやり方は変えてない。と仰っている通り、今までやってきたことをやっていたと思います。

・ボール非保持時は前からコースを限定しながら、高い位置でのボール奪取を狙う。ミドルゾーンでも最終ラインは高めに設定。

・ボール保持時には後ろからつなぐことを第1としつつも、梅木へ当てるボールや、裏へ抜け出す動きも混ぜる。両サイドは幅をとることでサイドチェンジも混ぜつつニアゾーンへの侵入を狙う。

・攻⇒守のトランジションについてはボールサイドの選手はボールへの寄席、その他の選手は自陣への帰陣を徹底。

・守⇒攻のトランジションはまずは遠いところの選手を狙う、難しければやり直し。

とざっくりこのような今年取り組んでいたことが出ていたと思います。

特に前半流れをレノファ側へ引いてきたのがボール非保持時のプレスが挙げられると思います。

長崎の13加藤大のコメントで「ちょっと寄せられるとSBに出してしまう。そこでSBが止まって詰まってしまうことが多い」というのがありました。ん?なんか聞いたことがあるようなフレーズが。。。

おそらく長崎を意識していたと感じたのが、両SH16吉岡と32高井のプレス。

田中渉を梅木と前線に並べて4-4-2の形を作りました。長崎はダブルボランチのカイオが多少上がり目でアンカーの位置に6鍬先を置く形に対して、梅木と田中はこの鍬先を消しつつCBへプレス。ここで吉岡と高井が長崎のSHや加藤がハーフスペースの位置でボールを渡そうとするところをまず消してから、長崎が仕方なくSBへ出してから一気にそのSBへ寄せていました。0:20の吉岡や29分の高井のプレーがそれです。

今回は「やられてしまう側」ではなく「やる側」。しっかりと長崎に対してプレスができていたと思います。まあ自分たちが今シーズンよくやられていたので、しっかり相手にもやれていましたね。笑

長崎はおそらく後半に入ってからはGKから飛ばしてSHに入れたりしていたので、このプレスを嫌がっていたのかなと思います。

また、ボール保持時でも長崎の意図を外すことができていました。「プレスの掛け方については前日にやったのですが、実際に試合に入ってみて、選手の配置としてちょっと難しいなと感じたときに行くのを止めても良かったかなとは思いました」(加藤)

とあるようにレノファと同じく長崎も敷いていた4-4-2のフォーメーションの「2」の脇から持ち運ぶことができており、そこから相手を揺さぶることができており、人に強く突き気味にプレスを掛けてくる長崎のズレを突くことができていました。

 

2)柔軟に構えられた3-4-2-1

先制点のセットプレーは田中渉がインタビューで答えたとおり、武石コーチの狙い通りだったとのこと。個人的には24分のコーナーキックもおすすめです。いつもGK前にいる高井ではなく、吉岡がここにおり、瞬間で相手を置き去りにして佐藤謙とワンツー。そこからファーに上げて、渡部が割返して生駒。このとき中にいた高井がエリア外でこぼれ球に備える人員になっているんですよね。田中渉も構えており、ある程度こぼれ球想定にしていたのかなと。生駒もこぼれた途端に手で高井の方を指しているので、ほら来たよ!といった感じではなかったかなと。シュートが枠飛んでいれば!といったシーンでした。

 

で、個人的に最もチームが成長したなと思ったのは、後半34分からの3-4-2-1への変更。長崎が個の力を中心に攻撃を仕掛けてきました。特にエジカルジュニオの高さを交えつつ、山崎や加藤がおりてボールを引き取ったりとなかなかプレスがはまらなくなっていました。そこで渡部の談話です。

「(プレスを)行け行けで押し出すと、そのあとの攻撃につながるパワーは残せなかったと思います。うまく後ろで守ることのほうが今日は優先だったと思います。前線の選手で奪えなくても、後ろの8人は落ち着いていて、スライドも間に合っていました。ショートカウンターでの背後のケアをするというところも集中してできていたと思います。」

とあるように、割り切って長崎の攻撃を受けていたこと。多少崩され始めても5-4-1のような形で後ろを固めます。前線の交代で入った選手としてはもう少し攻めの形もしたかったと思いますが、コーナースポットのところでボールを保持(通称:鹿島る)するなど、今まで終わり方が良くなかった試合の教訓が活きていたようでした。

シーズン当初に使っていた4-3-3。攻撃でも守備でもうまく行かなくなってから変えた3-4-2-1。前節は「3」の脇や裏を使われていましたが、渡部がラインをコントロールしていたり、割り切って5-4-1のような形になり、相手へスペースを多く与えなかったことで、スキを与えませんでした。

相手を見ての攻撃で先制し、試合終盤は割り切っての守備とバタつくレノファはどこへ?? 【あの】長崎に初勝利。お見事だったなと。

 

3)ドロップボールについて思ったこと

さて。まず、主審を批判することはありません。先に書かせていただきます。

ジャッジリプレイを見た後にいくつかの試合を見ました。バルサビジャレアル、エルチェ対レアルマドリーレアル・ソシエダマジョルカなど流し見ですがコーナーキックの場面を見ました。

長崎戦を裁いた先立主審含めて4者4様の立ち位置だなというのがまず率直な印象。ただ先立主審のような立ち位置の主審は多かったです。もちろん、MCの桑原さんが「あまりエリア内にいないようにする」という旨のことを仰ってましたが、バルサ戦だったかな、エリアの中にも入っていらっしゃってました。

いくつか見てる中で思ったのは、審判の立ち位置って難しいなと。先立主審は割とオーソドックスなのかな、副審と同じ側の視線・視界にならないようにペナルティアークの左脇にほぼ立っていらっしゃっていました。後半一発目の長崎の右サイドのCKでも左脇にいました。スペインの審判も同じ位置。ただ違う試合の主審はアークの中にいる場合もありました。

ここに攻撃側の選手の立ち位置も関係してきますので、どの位置で見るかなど主審の方はそれぞれのシチュエーションで判断するので、同じシチュエーションというのはないので都度選手同様審判も対応をしないといけないんだなと。

悪意のある言い方すると、おそらく先立主審は13加藤大選手の位置を掴めてなかったのかな、と思います。それもそのはずあのシーンではショートコーナーで近寄っていた選手ではなく、23米田選手がゴールエリアのところからレノファのゾーンをぬって、グラウンダーのボールを引き出し、加藤選手へ落とすかなり虚を突くプレーだったので、まさかここにボール来るの?といった具合に難易度は高かったのかなと思いました。

家本さんの「レフェリーはポジションにすごく気をつけないといけない」平畠さんの「選手だってポジション間違えますよね?」中村憲剛さんの「レフェリーの人もポジションを取り直している」というそれぞれの立場での言葉は興味深いなとジャッジリプレイを見直しました。

ただ、フォロワーのぽんたさんのご指摘で気づいたのですが、ドロップボール時に敵味方問わずボールのところへ立った人から4m離れないといけない、というルールはこの場面では見過ごされていたのかなと思います。もし、レフェリーブリーフィングでこのシーンが取り上げられた場合はしっかり結果を確認したいなと思いました。

ルールっていつの間にかかわっているし、難しいですね(笑)

今回は先立主審に疑問を抱くツイートなどもしてしまっていましたが、これをきっかけに色々と調べる機会になりましたし、より審判に対してのリスペクトや考察も増えそうだと思う出来事でした。ただ、山形対岡山のような再戦騒動は勘弁ですし、審判委員会でも審判や各クラブへの周知をしてもらいたいなと。先の山形での一戦のおかげでやばくてバックパスをGKは手で扱ってもDOGSOにはならないって皆学びましたからね。

ペナルティエリア内のドロップボールはゴールキーパーへ渡すことになる、なんてルール全くしらなかったですし。学びですね。

 

さて、島屋と眞鍋の契約満了が出てしまいましたね。島屋は試合絡んでほしいなと思っていたのですが、2度目の退団寂しいです。眞鍋もことしから1桁の背番号をつけてこれからのレノファを支える人になってほしいと思っていただけに、意外な退団でした。もしかしたら、選手側から。。。いえいえ要らん邪推ですね。

さあ、なんか試合前までにまだいろんなニュースが出そうな予感ですが、まずは目の前の1戦、ホーム最終戦に勝つこと。セレモニーなどはそれが終わったあと考えましょう。

今節は見事な勝ち方でした。千葉戦もしっかり勝ち点3をとりこのチームの集大成としてほしいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

文中敬称略

梅木への道 大宮アルディージャvsレノファ山口 @Nack5スタジアム 2022年10月9日

6ポイントマッチ5連戦。結果としては2勝2分1敗。なかなか岩手戦に引き続き「う〜ん」といった試合内容での終戦。結果だけ見ればぎりぎり及第点。内容を考えると最終問題に向かうに連れて誤答がおおくなり、平均点ギリギリ。といったところでしょうか。ちょっと消化不良ですね。

ただ、成岡が復帰し、河野孝汰も約1年ぶりの試合と悪いことばかりでもありませんでした。そんな大宮戦を下記について振り返って見たいと思います。

1)超えられなかった大宮のダブルボランチ

2)4−3-3よりは4−2−3-1か。

得点

大宮           山口

3分 中野       60分 成岡

18分 中野

 

1)超えられなかった大宮のダブルボランチ

今節もレノファは3-4−2−1。佐藤謙が出場停止のため、前がボランチに上がって菊地がLCBに入りました。対する大宮は4-4-2の形。前から取りに行く場面もありつつも割と重心は後ろ。その代わり相手を引き込んでおいて、一気に裏を狙ってきました。

名塚監督「大宮が背後を取ってくるのは分かっていたこと

相馬監督「山口さんが前への勢いが強いチームという中で、われわれとしてはそれをひっくり返す狙いで試合に入った」

(引用元:Jリーグ公式https://www.jleague.jp/match/j2/2022/100903/live/#coach)

とあるように、相馬監督はアライバルインタビューでもほぼ同じことを仰ってました。言ってみれば、お互い狙うことはわかっており、成功した大宮と失敗したレノファ。と言えると思います。レノファは2試合連続で相手の術中にはまってしまいました。

名塚監督が言うように正直裏を取られるのもあっけなく取られ、マークも「え?」という形で外れていたし、付きにに行けてなかったので「安かった」と名塚監督がいうのも納得ではありました。

早々に失点をしたことである程度大宮がどっしりと構える。レノファが多少焦り気味に攻撃を伺えば、大宮が返す手で裏を狙うという展開が繰り広げられました。

まずレノファのボール保持時の狙いとしてはいつものざっくりですが、下記のような形だったと思います。

まず最終ラインからのビルドアップのところでは大宮の「2」の脇を使うことを意識していたと思います。今節もRCB高橋をRSBの位置へ上げ、田中渉がアンカーのような4−3-3のような形。15前は大宮の「2」の脇を使うため、右に左に降りてきてボールを動かす役目を担っていました。アンカーの位置にいた田中渉も本来ならこういうプレーをできるものの、この試合は佐藤謙のように大宮ツートップの間にいて、レノファのCBに大宮のCFが食いつけばボールを引き取るプレーが求められていました。

ただ、正直ここに(「2」の脇)腐心をしてレノファ自体が自ら難しくしていってしまったかなと。大宮は最前線から行くかというとそこまでは来ず。ボールを取る位置をミドルサードにしていたと思います。なのでレノファはハーフウェイライン付近まではすすむことができていました。

その方法として序盤は降りてくる前を使うことで前進を狙っていました。しかし、なかなかうまく行かず解説の石川直さんがおっしゃっていたように、外回りになるか、前自体が奪われてしまうような場面が散見されました。前の他に高井なども降りてくるものの今度は前線へ選手不足になるなど難しい時間が続きます。大宮がブロックを作る4-4のツーラインの前に手をこねても大宮は揺るがず、といった展開になってしまったと思います。

レノファ全体がある程度前進をしているため、ミドルサードでボールを奪われた場合、GK関とDFの間には20〜30mくらいのスペースができており、ここを中野に終始狙われてしまっていました。

 

その要因のひとつとして表題にも書きましたが、梅木への道がなかったことが上げられると思いました。前節の岩手戦である程度できていたことについて、梅木を使った前進を挙げました。

レノファが後ろからつなごうとしてうまく行かない場合、梅木へあててしまうというのが、梅木が復帰してから1つの方法としてありました。希望を言えば「後ろからキレイに繋いで前線へ」というのはあると思いますが、最終ラインから梅木へ通せば相手のファーストライン、セカンドラインも突破できるので、言ってしまえばショートカット。群馬戦なども前から来るところを生駒⇒梅木といった形でひっくり返してましたので、チームとしてもうまく使いたいところであったと思います。

ただ、大宮は先制していることもあるので【特に前から来ない。】

そのため、梅木が裏抜けをうかがうことや、ボールをおさめるエリアが狭かったことがこの試合あったかと思います。また上のgif画像の2枚目のようにボランチの二人が梅木へのボールが入らないように締めていました。CBとイーブンの競り合いさえもさせないようにその前で門を築いていました。

そしてレノファの中盤の選手がこのボランチの前のエリアでボールを受けようものなら、大宮のCF、SHがプレスバックをし複数人でレノファのボールホルダーを自由にさせず、あわよくばボールを奪い、ショートカウンターを狙っていました。

この試合大宮のダブルボランチの大山と小島はCBの前の壁として立ちはだかっており、それぞれ守備のスタッツについても、クリアやタックル成功・ブロックでCBなみの数字を叩き出していました。(下記sporteria様の守備スタッツを参照ください)

sporteria.jp

こうして大宮はレノファに対して中を徹底的に締めることで、レノファの攻撃を封じにきました。そこでレノファが取ったのがサイドチェンジ。これも1つの武器としてつかっていますね。あまり見ないシーンでした、高橋から橋本へのサイドチェンジも2度ほど前半あったりと横の揺さぶりをかけにいきました。

27分などは相手のクリアが中途半端になったところでしたが、吉岡から橋本、高井とつないでクロスに大外吉岡。中への折り返しを橋本のシュート。と中を締める大宮に対して大外を使いながらの攻撃を仕掛けていきました。

 

2)4-3-3よりは4-2-3-1か。

そして後半にレノファがシステムをいじりました。3-4−2−1から4−2−3-1へ。今シーズン中盤までつかっていた4ー3-3ではなく4−2−3-1へ。

変更した理由として、まず成岡を使った形にしたかったことと、守備がいまいちハマっていなかったことが挙げられると思います。守備についてですが、劇的に改善をしませんでしたが、この試合大宮が山口のシャドーの脇を使うシーンが何回か見られました。

上記のように20何分だったかな。。。すみません、メモのし忘れです。。。

大宮のLCB袴田に対して梅木がチェイスできずに高井が行こうとしたところを、すかさず茂木にその脇というか裏を使われ、富山の決定機(結果的にオフサイド)を作られたシーンがありました。その他にも落ちた小島を今度は誰も捕まえておらず、一気に裏を狙われるシーンも有り、人数は足りているものの相手への制限がかけれていないシーンがいくつか。橋本や特に吉岡が最終ラインから相手のSBまでチェイスしないといけないかみ合わせもあり、フリーで裏へのボールをいれられてしまい直接失点に関わってしまうため、ある程度大宮の合わせる4-2-3-1を使ったのかなと思いました。

そして攻撃としてはもともとボール保持時にはツーバックにしてますし、最初からこの形にしてしまおうというのがあったと思います。攻守においてシステムを可変させることでメリットとしては相手をずらすことがありますが、デメリットとしては奪われたときのポジションの悪さやトランジションの強度不足が挙げられます。そのためだったら最初からこうしよう。といったものだったのかなと思います。

後半から入った成岡が相変わらず臆せずボールを受ける、ターンをする、持ち運ぶとJ2では異次元のプレーをしてくれることもあり、前や橋本のSBも高い位置をとることができ圧力をかけることができていました。(もちろん大宮のボランチらにインターセプトされ、何度もカウンターを受けたことは問題でしたが) 名塚監督も試合後インタビューで言っていたように、前半にできていた横の揺さぶりだけでなく、「相手の背後をとった」縦の揺さぶりもかけられるようになっていったと思います。

そこにはSBから中の梅木への斜めの挿すボールもあったり、田中渉が3列目から追い越す動きが出てくるなどが縦の揺さぶりとしてありました。これが最初から出せればといったところですが、それはやはり大宮がリードしていたからこのような試合展開になったと言うのもありますので、20分で2失点は本当に痛かったなと思います。

 

システムの話に戻すと、基本は3ー4ー2ー1のままかなとも思いますが、4-2-3-1を併用するのもありかなと思います。名塚監督の理想は4-3-3の気もしますが、今いるレノファの陣容や現実問題としてワンボランチ(アンカー)を務められる選手、もしくはワンボランチにしてこの選手を助けられるようなIHはレノファにはいないので、このダブルボランチのほうが安定しそうですので、オプションとしてこの形は持っておいても良いかなと思います。この数回のブログで書いておりますが、来季に向けてうまくつなげる2試合にしてほしいなと思います。

 

さて、河野孝汰が復帰!と多く書こうと思いましたが、出場時間!!!次の試合はもっと長く彼の勇姿をみたいですね。長崎戦はリアタイできるので楽しみです。

もうこのチームでは2試合ですね、気づけばあっという間ですね。まずは長崎に初勝利!!これですね。

 

 

ちょっと脱線した話題を本文とは別に。

Nack5の雰囲気すごかったですね。僕の家から一番近いのが多分このスタジアム。(もしくは柏か埼スタ。) 結構10年前は友達と通ってました。川崎戦だったり、トゥーリオ見に行ったりと思い出の多いスタジアムなんですよね。

この友達は実は野球畑でなんかJリーグ見てみたいといったライト勢。何度か埼スタや等々力に連れて行ったのですが、一番ハマったのがこのNack5でした。目線と同じ高さで見る選手の迫力や筋肉がぶつかる音がたまらないとのことで足を運んでました。

そんな思い出深いスタジアムで菊地へのあの拍手。twitterでの画、改めてDAZNで見た映像は素晴らしかったです。Jリーグいいな!って思える光景が広がっていました。引退やお別れは寂しいですが、あのような花道は素晴らしいなって思いました。

奇しくもその前日に川崎対清水を見に行ってました。中村憲剛さんが等々力に来場しており、試合前のウォーミングアップのところで姿をだされ、その時に彼の現役時のチャントを歌うという一幕がありました。DAZNでも引退セレモニーは放映されてましたが、実際に彼へのチャントは録音でしか流れませんでした。

僕は昔はリーガエスパニョーラしか見てなかったんですが、中村憲剛さんのおかげでJリーグに、川崎に足を運ぶきっかけをもらいました。だからこそ、コロナで声が出せず「ありがとう」という言葉を届けられなかったことが唯一の心残りでした。ですが、この前の試合前のチャントを、僕が座っていた席は声出し不可でしたが、声をだされていたサポーターの方に思いを拍手で託して「ありがとう」をおくることができました。

あと2試合。ホーム最終戦で菊地・渡部の両選手のセレモニー。直接維新には足を運べませんが、しっかり「ありがとう」の思いをテレビの前から送りたいなと思いました。

コロナで色々不自由なことがあったからこそ、選手・スタッフさんへの思い入れもこの数年深くなったなと感じます。ただの自分の年齢のせいかもしれませんが(笑)

どうか悔いのない最終戦を終えられることを願いたいなと思った1週間でした。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

文中敬称略

相手の土俵・デュエル レノファ山口vsいわてグルージャ盛岡 @セービング陸上競技場 2022年10月2日

徳島戦に続き試合終了間際での失点。勝ち点3がこぼれ落ちて1になってしまいました。試合終了後の選手たちの顔には当然ながらかなり悔しそうな表情が。特に寺門は責任を背負ってしまったような顔をしてましたね。

事実を淡々と書いてしまえば、最後のクリスティーノが競ったボールに対して、寺門がキャッチをしに行く。または橋本へある程度余裕があるからコーナーではなく前へ蹴り出すなどの指示があればコーナーもなく試合は終わっていたと思います。コーナーになったときの菊地の仕草がより寺門のこのときのプレーに対する評価を物語っていたと思います。

ただ、チーム全体として良いパフォーマンスではなかったので、この結果についてはチーム全員が負うものでありますし、「自分の実力の無さを実感している」という寺門には今後彼がチームを救えるヒーローとなれるようなGKへ成長するための糧にしてほしいなと思います。

ということで今節は下記について考えていきたいと思います。

1)いつも通りやれていたこと。

2)割り切っていた?できなかった?気持ち?

 

1)いつも通りやれていたこと。

今節の試合後インタビューで監督・選手ともに使っていた「相手の土俵でサッカーをしてしまった」「相手に合わせてしまった」。これについてはスタジアム、DAZNで見てた方で異論はないかなと思います。自分たちの色を出し切った岩手。追いつかれたレノファ。何ができていなかったのか、その先が多少それぞれの言葉が使われていました。

(引用元:レノファ公式サイトhttps://www.renofa.com/archives/result2022/iwate-39/

Jリーグ公式サイトhttps://www.jleague.jp/match/j2/2022/100204/player/

名塚監督「球際、競るところ、デュエルのところ」

高橋「ボールをつなぐサッカーというのを、もっと余裕を持ってやれば結果は…」

吉岡「下のパスが少なくて、サイドチェンジも少なかったが、ピッチコンディションを言い訳にはできない」

高井「相手に合わせずに主導権を握ってやれれば問題はないと思います。」

そしてピッチのコンディションに言及していたのが吉岡、高井、菊地でした。3人の話を勝手にまとめさせていただくと、

【2日前の練習時でボールを回すのが難しいという芝の状態であることはわかっていた。そのため難しい試合にはなるとは予想していた。実際難しかったが、やはり主導権を握るためにもう少しショートパスをつなぐなどボールを保持する時間を長くしたかった】

といったのが読み取れるのかなと思います。現にこの試合のレノファはゴールキックはつなぐことを選択せず、すべてロングキックであったと思います。解説の小村さんは岩手のマンマークについて言及されていましたが、ピッチの芝・その下のグラウンド状況にも起因していたと思います。

そのため後方からのビルドアップについても他の試合に比べてロングキックが多く、特にピッチが更に荒れ始めてしまった後半はそれこそ相手の土俵に乗らざるを得なかったのか、ショートパスでつなぐというよりも、いつも以上に梅木がロングボールを収めることを解決策として多く採用していたと思います。もちろん田中渉が降りてくることで相手をいなすシーンも有りましたが、時間を経るごとになくなってしまっていったかと思います。

 

では、まずできていたことは何だったのか?

1つは、ほとんど左サイドでしたが、相手陣内で高井・池上・橋本・田中渉・前の5人で、マンマークで来る岩手に対してポジションチェンジを交えて相手のマーカーを外してのニアゾーンへの侵入が挙げられるかと思います。主導権を握り相手を押し込み、クリアボールに対しても相手ボールにさせず、また2次攻撃・3次攻撃へ移っていくという流れは前半などでは出せていたと思います。

例えば6:55からのシーンで左サイドの橋本から吉岡へサイドチェンジ。一旦やり直して左サイドへいくのですが、まず岩手のプレスをGK寺門含めていなせています。また、上記の5人が関わりつつ、かなり個人の発想力と適応力に依存していますが、くどいくらいにポジションチェンジを繰り返し、マーカーをずらし、15前がニアゾーンは突き、あわや池上へあえば1点、というクロス。またそのクリアボールを2度ひろい最後はコーナーキックを獲得するなど、リスクを負わないで済むところでは吉岡の言っていた「下のパス」とコンビネーションで崩し、敵陣でボールを奪回し攻撃をするといういつもの狙いがしっかり出せていました。

2つ目に梅木をターゲットにしたロングボールでの陣地挽回。解説の小村さんもおっしゃってましたが、この日の梅木はボールを収めるところから展開するなどこの日の環境(温度、ピッチ、相手)に対応するためにはなくてならないピースだったと思います。前半は梅木をターゲットにして、収められなくてもそのセカンドボールを高井や池上がひろうなどしてゲインができていました。例えば31:45のシーンでは梅木が触れませんでした、高井が拾ってやはり上記の5人で左サイドを攻略し、池上のエリア内への侵入ができていました。(もちろんセカンドボールを佐藤謙が回収。)

もちろん梅木が収めるシーンでは群馬戦でも書こうと思っていたのですが、【吉岡のカウンターへの準備の良さ】。大外に張ったかと思えば、文字通り隙あらばインサイドにも侵入してくるなど、吉岡が梅木のその次のプレーを作っていたことで幾度か自陣からカウンターを仕掛ける場面が作れていました。

ちょっとそれるのですが、スタジアムで見てると、後からテレビの画面からは消えている位置なんですが「吉岡待っているな〜。細かくポジションやり直してるし、いつボール出るかな〜。」など思ってて、ボールがでなくても献身的に最終ラインまで戻って守備。気づいたらカウンターで最前線で用意しているなど、ホントに運動量豊富にこうけんしてくれていました。群馬戦からよりファンになりました。高橋くんとともに、献身的コンビ(カッコ悪くて申し訳ない!)であと3戦右サイドを支えてほしいです。
2点目の高井のスペース作るための右サイドへの持ち出した2タッチは渋かったですね。完全に蓮川を動かし、6甲斐の体のむきを反転させたところ、狙い通りだったでしょう。

 

2)割り切っていた?できなかった?

話を試合に戻して割り切っていたこととして、最終ラインの高さがあるかなと思います。前回アウェイ盛岡での対戦時もオフサイドを取れたのは1つ。そしてこの試合は0でした。結局全部の試合を調べてないのですが、おそらくレノファがオフサイドをとれなかった試合は今季初ではないかなと。

もともと岩手は積極的に裏抜けを狙うチームでもないので、極端な言い方をすれば【前や高橋のところでラインの駆け引きをするのではなく堂々と競る】。もちろんその競った後のボールでは岩手は裏を狙います。

が、レノファがまず引っ掛けようとする裏へ抜けようとする選手や、ロングボールのターゲットの選手にはクリスティアーノやブレンネルはならないため、レノファはオフサイドを取りにくい状況でした。そのため、ライン自体は上げはしますが、そこまでオフサイドをねらうというよりもその競った後のセカンドボールを如何に相手のチャンスにさせないために、全体の縦の長さをコンパクトにするためラインを上げていたように思えました。

繰り返しになってしまいますが、この試合岩手は特に今までのやり方を変えてきていなかったと思います。どちらかといえば前半は左サイドの前、後半は右サイドの高橋のところでボールを収める場所をかえたというか、収める確率が高そうなところを選んだのかなと思います。

名塚監督が「相手のサッカーが分かっていて対策もしてきていたのに、一番大事なところで起点を作られる。」と仰っていました。そして高橋も「相手の外国籍選手はフィジカルが本当に強かった。相手はそこをターゲットにして、そこから攻撃を始めてくるのは分かっていたので、そこは負けられないところだったので守備陣は意識していた。」と試合後インタビューで残しています。

「プレスに行っても相手は蹴ってくるから」ということで、【アグレッシブなプレス】よりもターゲットの外国籍選手の対応での【デュエル】を選手に名塚監督は求めていたと思います。

ただ、オタボーもブレンネルもですが、高橋のちょっと前のスペース、佐藤謙と吉岡の脇の位置も使ってきており、まず誰がマークにつくの?という展開が出てきたと思います。

オタボーへ高橋がとにかく付く、ってことを選択したら、スピードや個人技で裏のスペース使われるから嫌だな、と思っていた矢先にブレンネルに交代。多少やりやすくなったかなと思ったのですが、このブレンネルがどこであろうと収める魔神でした。174cm/69kgvs182cm/85kg(絶対詐称。もっと大きい。笑)ではデュエルの分がやはり悪い。ならチャレンジ&カバーで数的有利で対応すれば、としたいところでしたが、岩手LWG17中村が高い位置にいるのでRWB高木もなかなかヘルプに入れず。高橋の孤軍奮闘が求められてしまっていたと思います。左サイドで同じく交代で入った岩手RSH22奥山に対して橋本や前が手こずっていたところに、菊地を入れることでクリスティアーノに対する高さ対策もできて、橋本へのカバーもできるなどのケアができた一方で、ここの高橋のところにもう少し何か手が打てなかったのか?と惜しい気持ちになります。

もちろん、名塚監督が試合後インタビューで行った【デュエル】のところは高橋だけに向けられてのものではないです。全体的にプレーの精度はかなり低くかったですし、イーブンのボールも相手に取られる場面もたくさんありました。ただ、相手がそのようなサッカーをするとわかっているのなら、FWを3枚入れるのではなくて、けが人の状況はわかりませんが渡部、眞鍋、ヘナンのような選手を入れ、岩手のロングボールのターゲット、ブレンネルらへの競る専門のフリーマンのような役割を課して、高橋をカバーに回すなどの選択肢をベンチが用意をしても良かったのではないかと思います。

「前から行っても相手は蹴ってしまう」という談話や、70分以降の5−4−1で割り切って守るというプランを用意していたベンチなので、なおさらまだチームとして打つ手はあったのではないかなと思っています。明らか前への人員はそんなに多く割く必要はないとシミュレーションはできていたと思われます、

なんとかクリアをするというシチュエーションではなく、仮ではありますが、

眞鍋と高橋でブレンネルを抑える。ここで余裕を持ってボールを奪うことができれば、それこそ高井らが言及した【つなぐ】【主導権を握る】に繋げられたのではないかと思います。「守」のところが崩れてしまい、4局面でいう「守⇒攻」「攻」のところへ移行することができず、相手の攻撃を受け続け最後に決壊してしまったと思います。

「岩手さんの気持ちが上回った試合だと思っています」との談話がありましたが、上記のような岩手の勝ち目に対する実行力とその執念が同点に繋がったのかと僕は思います。

気持ちの強さで勝負が決またと言ってしまったら、負けた方の気持ちがしょぼかったのか?少なくとも高橋くん自分よりも大きな体躯の相手に対して体をぶつけて臆せず戦っていたと思います。守備での存在感は日に日に増していると思います。

ただ、高橋くん含めチーム全体で最終盤は岩手にプレー・気持ちは上回られてしまったことは否定しません。これも試合です。僕達レノファは14位のチームです。この立ち位置を厳しく教えられた一戦であったなと思います。

 

はい、一部漫画ワールドトリガーの12巻参照ください、気持ちの部分は丸々パク、もとい引用しております。それくらいちょっと試合後の寺門の表情を見て感情移入をしてしまったので、書かせてもらいました。気持ちが入っているからこそのワンプレーの重みをより体感したのではないかなと思いました。高橋くんも攻撃はまだまだですが、守備ではホントに気持ち入って、精度も上がっていると思います。

起きてしまった失点は取り戻せんませんが、この後の3試合で挽回すればいいです。幸か

不幸か残留も決まっても昇格の芽はありません。だからこそ思い切って若いメンバーのはチャレンジを繰り返してほしいと思います。沼田も80、82、88、91分あれはクロスではなくキープでOKだったと思うぞ、など若手みんな伸び代をしっかり実力へ昇華できるといいかと思います。

菊地に続き、渡部の引退が先日発表されました。大きな背中がまた1つレノファから去ってしまうようです。寂しいし、心細いところもありますが、若手の成長を期待しつつ残り3戦を悔いなく終えてほしいなと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)