ここ4試合で1勝3分!勝ち点6!負けなし!
という風にはなりませんね。負けていないことはいいことですが、やはりなかなかベクトルは一気に上には向かず、前半戦終わって降格圏という結果でした。また、今節の対戦相手のいわきは残留争いをするクラブ。ホームだからこそ勝ち点3を手にしたいところでした。
INSIDEにあった志垣監督の叱咤。いつもあのような声掛けをされているのかもしれませんが、もったいない!その言葉が合うような試合だったと僕も思います。
では、今節は下記2つについて考えていきたいと思います。
1)輪笠効果か?それともいわき対策ができていた?
2)もったいないはシーズン開始から変わってない。ただ、進んではいる。

【得点者】
レノファ いわき
23分 山本(桜) 15分 谷村
90+3分 喜岡 68分 キム
1)輪笠効果か?それともいわき対策ができていた?
まず、この試合は志垣監督がおっしゃっていたように隙を作ってしまった2本で勝ち点3を取れなかった試合と個人的には感じています。特に2失点目は本当に脈絡のないところから失点をしてしまったと思います。それがフットボールである、セットプレーの怖さである、と言えばそれまでですが、やはりそれは事例としては少ないわけでやられていけない失点であったと思います。
確かにゴール期待値だけを見ればほぼ妥当なスコアでの結末であったと思いますが、どちらか自分たちの形を出せていたか、と考えるとレノファはいわきの得意な形はそこまで出させていなかったかと思います。(※セットプレーからの失点はいわきの得意な形ですが)
では、それは何か?
・球際の強さを生かした攻守の切り替えの鋭さと強さ
・そこからの縦へ早い攻撃
・ハイプレス、カウンタープレスなどでの能動的な守備
のようなものがあるかと思います。
そこでレノファが序盤取っていた策はアバウトに相手のDFの背後を使うこと。奥山が前日高熱であったとのことでしたが、それでも使いたかったのは彼の裏抜けを買ったものであったかと思います。
相手のハイプレスを出させない。トランジション勝負をさせない。となれば相手陣にボールを運んでおけばこのいわきの得意な形は出させることは少なくなります。
ただ、これだけではいつものレノファの形でもあります。やはり前半どこかで試合のテンポを落とすことや、単調にならないために別の方法も混ぜます。
それが、田邉を最終ラインに落として3バックを形成。SBをWBのようにし、ボランチの一角の輪笠をアンカーのようなポジションにします。
今節左サイドバックで先発した磯谷と右サイドの岡庭である程度彼らの役割をくんだものになっていたように思います。細かくつなぐことや持ち運ぶことはそこまでしない磯谷にはいわきがどこまで出てくるかを探るようなパスであったり、そこから一列前の山本(桜)をシンプルに使うようなパスなどが主。
反対サイドの岡庭にはある程度ボールを持つような形であったり、一発で裏を狙うようなパスへのレシーバーとしての役割もしてもらうなど、動のある右サイドと静の左サイドのような形でした。
で、ここで2列目の選手たちが色づけていきます。田邉・輪笠の縦ラインを見せることでで、のツートップを中央を意識させます。いわきのツートップがなかなかレノファの最終ラインに対してアタックしてこないことを確認し、田邉は左右のCBの2人へボールを配球。するとここにいわきのSHの選手が出てくるので、出てきたところへ野寄、山本(桜)がハーフスペースのところへ入り、いわきの4‐4‐2の中間ポジションを取ってボールを引き出します。また、右サイドでは野寄にボランチの選手がついた場合は喜岡は大外の岡庭を選択。いわきはSBの2石田を岡庭のところまで出したいところだったと思いますがそこにはCF奥山が同サイドに流れていることで石田をピン留め。岡庭のところまで出させなくするような立ち位置を取っていました。
同点ゴールはちょうど裏へアバウトにボールを送らなくなった1回目か2回目のプレーだったかと思います。形としては相手陣でのスローインのやり直しのシーン。
3バックの右サイドの位置に落ちた岡庭に対して、LSH山下が前に出てくる。野寄は山下の裏をとるも19CH大西が捕まえに来る。そこへ輪笠がフォローに入りワンクッション入れることでいわきがより食いつき、野寄のマークは勝手にはがれていき、ボールを引き出すことに成功。そのサイドチェンジからの流れで取ったゴールでした。

いわきも4‐4‐2から24山下を一列落として攻撃時の5‐3‐2のような形で守備をしてきたり形を変えてきましたが、それでも「3」の脇を取るような横スライドを強いるようなボール回し。後半4-1-4-1のような形にすれば、レノファも田邉と輪笠を並べてどちらかのCBは浮かせるようにし、逆サイドのSBへボールを回してからの前進やロングボールで有田もしくは古川へ預けるようなボールも繰り出していきました。
いわきはセカンドボール奪取についても秀でているチームなので、ロングボールを多用することよりもいったん落ち着かせてつなぐことを見せる、そしてそれに慣れていなければつないでいく。また、相手がリスクをかけてくればそれをロングボールでひっくり返す、といった具合にいわきがボールを奪いたい場所であったり、ストロングポイントを発揮したいところを外した攻撃をできていました。
ある程度このようないわき対策ができていたのはしっかりとチームが準備ができていたこともあったと思いますが、合流間もないもののスタメンで活躍した輪笠の存在もあったように思います。
ハイプレスからボールを刈り取るというようなシーンはこの試合あまり起こらなかったですが、セカンドボールへの反応であったり、ボールホルダーへのフォローからのつなぎなど顔を出す場面があったように思います。また、田邉との役割も住みわけができているように感じ、配球面の多くは田邉が担っていましたが、縦関係になったところで輪笠がボールをツートップの間で受けて前を向くことで相手のベクトルを後ろに向けさせ交代させてから、ボールをさばいていくシーンもあったりと、お互い色々なところに顔を出せる選手のため、試合を通してボランチの関りは今後増えていきそうな印象を持ちました。
まだ1試合なので何とも言えませんが、池上と三沢が離脱してしまったボランチのところに一つ核となれる選手がきたように感じました。反対に成岡に今求められているのは試合中に顔を多く出せるような回数であるのかもしれないな、とも感じました。
2)もったいないはシーズン開始から変わってない。ただ、進んではいる。
で、割とうまくいった!ということを書いてきましたが、実際はリードした時間はなく追いかける展開の試合でした。
ずっと今年のチームは守れない、ということを書いてきましたが、きれいに崩されるというような失点よりもやはり隙を作ってしまうというゴールが目立ってしまうなという印象があります。セットプレーからの失点はすでに9と完全にウィークポイントとして各クラブには認識をされているでしょう。だからこそ、2失点目のようなロングスローではなく、クイックスタートのようなスローインになるような形も用意され、残念なことにそれが失点につながってしまう弱さもあります。
ただ、少しずつ失点は減り、ゴールはなかなか生まれていませんが、少しずつ30mライン進入はあまり変わりませんが、PA進入の回数も増えつつあり、ゴールへ迫る回数も増えてきています。
開幕直後などは割とやり方ありきで選手をはめ込み、はめ込んだはいいものの、それぞれの目が合わずに攻撃が停滞。個人に頼るような場面がそのように僕は見えました。攻撃がちぐはぐという言葉があっているでしょうか。選手が迷ってボールを持っているところをかっさらわれての失点もありました。
また、長崎戦の失点や鳥栖戦などもそうでしょうか。ブロックで構えているようでブロックが崩れているところを突かれた失点などもありました。
ただ、ようやく19節終えて今いる選手の特徴を生かすような布陣を見いだせたように思います。誰に奥行きを任せて、どこからボールを運んでいくのか。誰が時間をつくるのか、そんなものがかみ合ってきているように思います。
だいぶ時間がかかりましたがそれを探してた2025年前半。
ここからは、安い失点というか、脈絡のない失点を減らすことやファイナルサードの質。両方ゴール前の質と言いましょうか。そういうフェーズになってくるのかなと感じました。
怪我人の復帰や新加入でチームの土台、開幕とは違う土台と感じますがそれが固まりつつあるのかなと思いますので、まだまだ続く残留争いをするクラブとの連戦。よい数字を得て駆け抜けてほしいなと思います。
しかし、まああ早いですね。もう折り返しです。気づけばナイターの季節にもなりました。選手もきついがサポーターもきつい時期ですね。皆さんお体にはお気を付けください。
では、また。ここまで読んでいただきありがとうございました。
(※文中敬称略)
で、あとがき。
いや~志垣監督のインタビューで名指しで磯谷さんの名前が出ましたね。控室などでは、もっと要求するように選手同士や監督からあのような言葉はでるでしょうけど、あまりあのような場で悪かった選手の個人名を上げることはあまりないかなと思います。
磯谷への期待もあるかなと思いますが、本当に単純に感情を押さえられなかったのかなって感じました。そしてそのあとに自分への戒めのようなことも語られていますし、選手、自分、チームへもっと要求していかないとこの状況は脱せないという危機感の表れだったのかなと思います。
今季はどこか負けても淡々としていた印象だったので、ちょっと人間味が見えたように思えました。このあたりはヘッドコーチの吉澤さんあたりにしっかり監督のフォローなどしていってもらえればなと思いました。
また、磯谷さん。色々意見はあるかなと思いますが、個人的にはこの試合ちょっと試合に入れていないなと感じるところがありました。左利きということもあり、山本(桜)へのフィードなど自分の色を出すところはありました。また千葉戦の亀川さんがCKを蹴っていたようにトリックプレーもできるし、そのまま蹴るようなことある?といった具合に磯谷さんのできることを表現する場面はあったと思います。
ただ、やはり2失点目の競り負けたところもですが、1失点目もフリックでそらした選手は磯谷さんのマーカーでしたし、2失点目よりも個人的には1失点目のところも志垣さんは怒っているんじゃないかとも感じています。
どうしても失点に絡んでしまうと「積極的」「堂々と」というようなプレーが難しくなってしまうかと思いますが、このシーズン、ただ耐えるようなシーズンではなく後半戦この悔しさをバネに飛躍するような時間を過ごしてもらえたらと思います。臥薪嘗胆。まだまだここから。
交代で入った小澤選手も開幕当初は全く試合に絡めずカップ戦で存在を発揮したところからでした。今回は磯谷さんの色を期待しての起用。亀川・岡庭と絶対的なレギュラー格はいますが、小澤さんのように独自の色を磯谷さんにも発揮していってほしいなと思います。