ようやくアウェイで勝ち点3!
やっと勝てましたね。内弁慶になってしまっておりましたが、後半戦この試合を機にアウェイでも勝ち点をあげることで、上位への足掛かりにしてほしいですね。
昨年もでしたが、今節もけが人を出してしまいました。2度の交代機をけが人の交代で使うことになり、ベンチワークが難しい試合でしたが、割り切った試合展開にでき、チームとしても離脱者は痛いですが、チームの意思疎通を合わせられた試合だったと思います。
そんな今節は下記について考えたいと思います。
1)走ってくれるなら空いたスペースを使おう。中村亮太の裏
2)割り切って逃げ切り。
秋田 0-1 山口
得点
前半31 高木大輔
1)
秋田の特徴として走る!密集!があるかと思います。吉田監督も「コンパクトに保って強度の高い全員守備。選手は今日も走ってくれると思います。」とアライバルインタビューでおっしゃっておりました。「前へ挑み続ける」などよく使っていらっしゃる印象です。
ただ、この試合の序盤レノファが狙っていた場所の一つとして、前へ出てくるRSH9中村の裏があったと思います。
序盤前半はJSH39高瀬を中心に攻めてくる秋田にたいして多少その勢いを食ってしまったレノファ。前にボールを早く送り込む秋田がまず狙っていたのが22生駒の前のアンカー脇のポジション。29齊藤、または18吉田へボールを当てて39高瀬を裏へ走らせます。
アンカーの佐藤謙のところへアバウトにボールを送り込み、ここで競り勝ち何回か裏を取られるシーンがありました。
このような密集を作られるときに秋田は自分たちの距離を一気に縮めてかなりコンパクトな陣形をとります。秋田の左サイドにボールがあっても秋田RSH9中村はほぼ中央にポジションを取り、時には競り合いにも参加してきます。ただ、秋田がコンパクトにすれば空いたスペースは広大に存在します。
序盤は秋田が送り込んできたボールに対して、レノファはハイラインを敷こうとし、裏のスペースを使われてしまいました。
飲水タイムあたりからある程度引いて守ることをしていたかと思います。そうすることで秋田が使いたい裏のスペースを消すこと。またなかなか有効な攻撃はくりだせませんでしたが、秋田がその深い位置まで来てくれると、そこをはがせば一気にカウンターを打つことができます。40分の生駒⇒沼田のように、ある程度アバウトに反対サイドへボールを送ることでボールがゲインできる状況になります。後半や試合終盤でも見られたシーンですが、リードしていたこともあり、特に沼田がになっていましたが単騎でカウンターを仕掛けることで、陣地を挽回するような形で秋田を押し返す動きもありました。
またボール非保持時でいつもより橋本のスタートの位置を低くしていました。わかりやすかったのは先制点の伏線のような形であった11分の大槻のゴール前でのシーン。
この場面の始まりは10:50のFKのシーン。佐藤謙が橋本に下がれと手で指示を送ります。ヘナンにもそこへ出すように手ぶりはしますが、そうすると後ろが3対3になってしまうので、自分で蹴りに行き橋本へ。
橋本へは当然9中村がチェックに行き、その空いたところに池上が入り込みます。橋本が選んだのはさらに奥の才藤の背後。秋田が池上と田中の位置を警戒してラインを上げたところでしたので、この裏へのかけっこは沼田に軍配。
そこから沼田のボールキープ。池上へ戻し、橋本が中村を振り切って池上からボールを引取り、田中をニアゾーンへ走らせます。LCB4千田を超える面白いボールでしたが、LSB6輪笠がこのボールをクリア。惜しい場面を演出しました。
中村が前に出てくることで秋田はスイッチを入れるため、その裏をかいた形でした。そして得点シーン。多少前から行き過ぎないように中村はなっていましたが、その前のシーンからヘナン⇒田中⇒佐藤⇒⇒沼田を走らせる。GK田中雄大にクリアされますがここからのスローイン。
先ほどのようにこの中村の背後に沼田が位置取り、田中多少中へ中村を動かし、秋田の9-15-5-13の箱の中へ入った池上へ沼田がしっかりボールを送り込む、20田中がそれに合わせて5-13の背後へ。この時点でペナルティエリア内が2対2に。
4千田がニアを消すので6輪笠は先ほどの11分のシーンもありましたので大槻に意識を取られます。そこをさらに超えて待っていたのが18高木でした。
昨年のアウェイ秋田でもボランチをずらして箱の位置の高井を使うことで攻略をしていましたが、今回も数的不利ではありましたが、その分相手を多く吊ることで最終局面で数的同数、位置的有利を作ることができました。
前節の甲府戦同様、ストロングの左でチャンスを作って右サイドで仕留めるという、前半戦でクロスにあわせる人が少ない、相手が沢山エリア内にいるという問題がありましたが、これをクリアできたものであったと思います。チームも成長していると僕は感じました。
2)
後半に入り秋田は前半のキーマンとして使っていた高瀬に替えて茂を投入。そこまでできが悪かったとは思えなかったのですが替えてきました。
狙いとしては前半に中村が担っていたハイボールのターゲットやセカンドボールの回収を茂にやってもらい、中村はその分右サイドの奥まで侵入することで橋本をあまり上がらせない、というのも狙いの一つとしてあったのかなと思います。
後半のアクシデントで池上の負傷交代があり2度目の交代機を使うこととなり、打てる交代策が1度になってしまい、なかなか動くことのできないレノファに対して、吉田監督は19分、29分と人を替えてプレスの強度を下げないように人を替えてきました。
ここでレノファが防戦一方にならなかった中で沼田のタテの動きは効いていたと思います。前半からドリブルでボールをゲインするシーンや、ロングボールやサイドチェンジに対しても受け手となり、秋田に「気を抜くと一発あるよ」といったようなけん制になっていたと思います。54分のヘナン⇒大槻⇒沼田といった相手の出方の裏をとるような場面で2点目がとれていたら理想的な展開であったと思います。
今節の流れとしては、83分に兒玉、神垣、佐藤健を投入。4-2-3-1のような形で、時々行っているWGの二人がWBのようになる5-4-1のような形にも変えつつ、秋田のクロスを跳ね返し、沼田が担っていたタテの動きを兒玉が引きつぎ無事タイムアップ。
多少セットプレーでひやりとするシーンはありましたが、流れの中ではほぼやらせておらず、劇的維新劇場も良いですが、このようにしっかり勝つというシーンが増えるのは良いことですね。チームとしても手ごたえがあったのではないかと思います。
さあ、3連戦。大分・新潟と上位が続きますね。6位まで勝ち点差6となりましたし、維新で試合ができるので連勝と欲張りたいところです。
8月6日のホーム山形戦はついに維新でも声出し応援解禁のようですし、この試合までにより良い位置に上がり、山形戦を迎えたいものです。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
(※文中敬称略)