レノファを青黒の眼で東京から見るblog

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維新で2連勝!疲れもあるがやることは変わらず! レノファ山口vsFC町田ゼルビア@維新 2022年5月4日

確かに町田の勝ちゲームだったかもしれない。前半20分までで0-3でもおかしくなかった。でもこんな試合を勝ちにできたのは大きい!!試合後インタビューを聞いたあとの感想です。

ポポヴィッチ監督も

山口さんは決めたシーン以外でチャンスはありましたか?

とおっしゃってましたが、チャンスは町田のほうが明らか多かったと思います。

ただ、決定的な失点に直結するミスはどちらが多かったか?そのミスをしっかりついたレノファが今節は勝ち点3をとることができた。と考えます。そしてそのミスは町田さんだけが原因か?いえいえレノファもしっかりやるべきことをやっていたと思います。

でも、町田さんやっぱり強かったですね。

では今節は下記になります。

1)最終ラインが出ていくレノファ、待つ町田。

2)この2試合で身についた?したたかさ。

 

1)

解説中島さんがおっしゃっていたようにこの試合序盤からあたかも試合がすでに終盤になったかのように、お互いの布陣が間延びをしていた試合だったと思います。

レノファも町田も前からいくことは5連戦の4戦目だろうと変わりません。ただ、やはりボール非保持時にレノファが寄せないといけないところで、町田のうまさもあり、寄せきれない展開が序盤から見られました。

町田が単純に裏に蹴ってくるだけなら対応する手立てはあったかと思いますが、そうは簡単にはしてこなかったですね。町田がレノファに対して突いてきたのは、

a)サイドチェンジで逆サイドのSB裏を狙う

b)一旦アンカー佐藤謙の裏や脇で受けることでCB6渡部、RSB4眞鍋を引き出してからその裏を突く。

1失点目は裏抜けをしようとした太田に、高江の左足のキックフェイントのタイミングで付いて行きすぎてしまった橋本のミスかなとも思います。(監督はデュエルだとのことでしたが)これで最終ラインが崩れてしまいました。ヘナン、渡部がフォローに入る距離感ではなかったですね。

このシーンは正直簡単にやられてしまった場面でしたが、基本レノファはハイラインを設定し、相手のスペースを圧縮しボールを奪う、もしくは相手をレノファの誘った場所へ蹴らせることでボールの奪還を狙います。その際にCBの渡部、ヘナンも自分の位置を放棄して相手を捕まえに行きます。うまくいく際はこれで相手をシャットアウトできるのですが、今節の町田戦では残念ながらこの積極的な姿勢を逆手に取られてしまうシーンがこれまでの試合よりもありました。

前節の栃木も山口のこのプレスでずれたところに人を送り込んで裏抜けを狙っていました。特に両SBがあがったり、ジャンプし高い位置をとった際にそこへ人を送り込んできていました。

町田はちょっとアプローチが違っており、ずれたところを狙うのは同じですが、町田はもっと能動的にそのずれを作ろうとしていました。

ツートップの役割は割と分業しているところがあるのかな?という感じですが、30中島が最前線に張り、奥行きをとります。相方の19山口はどちらかというと下がり目でうけます。

それが上に書いたアンカー佐藤謙の脇や裏。ここに立つことで主に6渡部が山口を捕まえるために前に出てきます。するとここを起点にLSH10平戸CF30中島が裏を狙います。じゃあそこを捕まえることを放棄すればいいじゃん?というとそうなると、今度は相手の余裕を与えることになり、ボランチの6佐野、8高江も加わり、厚みのある攻撃を仕掛けてきてしまいます。

後半になっても中二日の町田は選手交代を早めにし、フィニッシャーの役割も担えるヴィニシウスを山口にかえ、起点になる動きができる長谷川アーリアジャスールを入れ、ボールを動かせる平戸を入れより攻撃的なシフトにしてきました。町田の色がよく出た面白い交代だなと思いました。

では、レノファはずっと受け身だったのか?というとそうではなかった。劣勢ではあったものの、琉球戦のようにサンドバッグ状態にならなかったことで得点機会を生むことができたと思います。

ではどのようにかというと、町田の守り方をよく見れていたように思います。

レノファと違い町田の最終ラインはそこまで2列目との距離感を詰めていなかったと思います。(画面であまり見えてませんが)

そのためレノファはライン間を飛ばすタテパス、ミドルサードファイナルサードのハーフスペースへの侵入を意識していたと思います。町田は4-4-2で守ることもあり、割とハーフスペースが空き気味、というか若干そこに侵入する相手に飛び込むよりも最終ラインは崩さず後ろに構えることが多かったように思います。

そのため、20分あたりからはミドルゾーンに運べた際は佐藤謙がボールを持つと、高江または佐野がマークに来ましたが、その空いた町田のボランチのスペースに山瀬や田中が位置どることでボールを前進させました。30分過ぎくらいがミドルゾーンでも19山口がより佐藤を見るようになり、ボランチを引き出すのが難しくなりましたが、そこからはライン間を飛ばすようにボランチの後ろで受けるプレーが多くなったと思います。このプレーについては後半に入っても同じように狙いとして持っていたと思います。

33山瀬、20田中、14橋本などはこの位置を狙うことをしっかりしていたと思います。受け身になり過ぎずに自分たちのペースへも戻すことができたと思います。

1得点目のところは岸田がやはりその位置に降りてきて、その裏へしっかり沼田がいちどりました。ここではうまく沼田のターンから山瀬へつないだ場面。町田の2列目はあまり間に合っていませんでしたし、狙っていた形の一つが実ったと思います。

 

2)

また、個人的には2点目のシーンが印象的です。

レノファに対して町田が押し込んでいたのもあったかと思いますが、あきらか町田が前残りしすぎていました。その布陣を確認した20田中渉が猛チェック。19沼田も呼応し奥山を消します。画面に映ってませんが、太田に対しても14橋本が付くように佐藤謙が指示をしているのが画面端に見られました。

ここでしっかりボールを奪う、そして決めてしまう田中渉のスーパープレーではありましたが、ただ彼がひとりでやり切ったわけではなく、しっかり周りも奪う場面、シュートの場面で呼応したナイスプレーでした。

もともと奥山が高い位置をとっていたと思いますが、明らかに深津が悪い意味で浮いた状態になっていました。もともと深津の左側、高橋のサポートがあるほうへボールを置けば違ったかもしれませんが、やはりこの場面取り返そうとチーム全体がなっていたと思います。前向きになった町田が深津を浮かせてしまい、深津も右サイドへの展開をまず狙い、その町田の姿勢を田中が見逃さずとらえることができ、レノファとしては相手のミスをしっかり付けた展開でした。同じくミス絡みといえば3点目。

81分くらいですかね、兒玉がアクシデントで傷んだ時に高木がずっと審判へアピールをしていたんですが、しっかり佐野を消そうとしていたのですが、一旦背中で消したかと思いましたが、その後すぐに外してしまいました。そして地味に決定機に。。。というまでに個人的にはやばいちょっと試合から審判へ意識が、、、という印象でした。

ただ、ここは流石プロだなと。ヘナンのフィードに対して先に17高橋に触られるのが高木には分かっていたのでしょう。ボールへのタッチ際に体を寄せてそのままキーパーへと1対1へ持ち込みました。この場面も町田が同点にするための意識が強かったと思います。セーフティーに考えれば高橋は外へボールを出すことが選択肢としてあったと思います。ただ、やはり高橋は同点にする意識でつなごうとしてしまった。2点目の深津と同じような心理状態だったかと思います。そこを突くことを狙ったような追い方を高木はしていた。とても冷静だったと思います。(たぶん)

この連戦ではじめの2戦は内容的にもネガティブになりそうなものではありましたが、ホームのこの2戦で彼らが見せてくれた姿は頼もしく僕には映りました。

 

最後に、19沼田について。この試合、町田のRSB奥山にほぼデュエル敗北だったかと思います。ただ、得点シーンにおいては1得点目は裏抜けをしアシスト、2得点目は動きで田中渉をサポートしてました。とても悔しい試合になったかと思いますが、奥山を出し抜けたシーンは得点につながったことは彼の功績ですし、チームとしても収穫だったと思います。今後も兒玉と切磋琢磨して高めあっていってほしいものです。

 

さて、ちょっと急ぎ足のようなブログになってしまいました。もう明日は金沢戦!連戦最後です!去年はちょっと怖いヤンツーさんのインタビューが繰り広げられましたが、今年はいかに?!

もちろん勝利ですね。多少内弁慶な今シーズンですが3連勝を期待しましょう!

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)