レノファを青黒の眼で東京から見るblog

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もうあとはない。 FC町田ゼルビアvsレノファ山口@町田GION S 2023年5月17日

首位町田。強かった。

『レノファらしさ』はあったが、実際には0-2。

町田の黒田監督がおっしゃっていたように「決して派手さはないですし、地味かもしれませんが、これが町田の勝ち方のスタンダードなんだと。」(引用元:【公式】町田vs山口の試合結果・データ(明治安田生命J2リーグ:2023年5月17日):Jリーグ.jp

とあるように、黒田監督が試合後コメントでこのように残されていたように、今年のゼルビアまさにこんな試合、というのを見せられてしまいました。

中山暫定監督が就任して2戦目。首位相手で相手のホーム。かなりシチュエーションも難しい試合ではありました。あまり良い形も作れず敗れるといった完敗でありました。

ただ、もう20位降格圏はもうすぐ下です。これ以上下がるわけにいきません。

今節は下記について考えてみたいと思います。

1)吉岡は前向きで。しっかり押し込みたい。

2)待ったなしの状況

 

 

得点者

町田          山口

14分  ディーク    なし

83分  下田


1)吉岡は前向きで。しっかり押し込みたい。

今節もレノファは前節と同じく4-2-3-1。

徳島戦のところでも触れさせていただきましたが、池上をLSHに起用し、ある程度フリーマンのように配置。左サイドで張ることもあれば、逆サイドまで出張しすることも。序盤は4枚で回していましたが、失点した後から、レノファのボール保持では下記のように3バックのようにしていました。

 

前節よりRSB生駒がスタメンに。起用理由としてはデューク対策だったと思います。ではなぜRSB? 

これについては1つは15前のビルドアップのところで真ん中で使いたかったという意図があったかと思います。右サイドバックセンターバックでは見える景色であったり、プレーする枠が違います。サイドラインを傍らにプレーをするサイドバックよりも、センターでより広角にプレーをするセンターバックでの15前の配給力を買ったのかと思います。また生駒は北九州時代は普通にサイドバックとしても出てますし、昨シーズン途中でもサイドバックで出場しており、特に苦にするプレーエリア出なかったこともあったと思います。

それと、デューク対策として町田が割とサイドで起点を作ることがあったと思います。単純にロングボールを蹴ってくるところ、スローインでデュークめがけて投げてくるところ、このあたりの迎撃要員として使われたと思います。

 

話を戻して、そんな生駒をボール保持時はRCB、ボール非保持時はRSBのような形で挑んだレノファに対して、町田は反則級のツートップ含めて守備をサボらないチーム。他の試合はあまり見てないのですが、この試合かなりしっかり中を固めて来たような印象でした。

試合直後はある程度ボランチ脇などでもボールを動かすシーンも有りましたが、時間を追うごとにどうしてもボールは外回りにさせられてしまいました。(以下引用元:SPORTERIA)

ふたつの図を引用させていただきました。

まず1つ目のレノファのエリア間のパス。ミドルサードのところで色濃く横パスが多くなっており、サイドに誘導されてしまっているのがわかると思います。また、アタッキングサードではパス交換さえもできなかった。

2つ目の図でもレノファのボールを奪われた位置についてもサイドのライン際で奪われてしまった機会が多かったことがわかります。

3バックの図のところにも入れましたが、とにかく町田は「中にボールを入れさせない。中でレノファに勝負させない」ことをこの試合しっかり遂行していたと思います。

1失点目については10分あたりまでは多少押し気味に試合が進められていましたが、徐々に町田のプレスに苦しみ始めていたところで、多少相手が悪かったようなヘディングシュートを決められてしまいました。

開始15分で町田の得意な試合展開に持ち込まれてしまったのは、レノファ陣営も最大限警戒していたと思いましたが、とてもまずい展開でした。1-0が得意な首位チームに、下位チームができることは限られてしまいます。

 

レノファがボールを外回しにされることでうまくいかなくなる形として、吉岡のボールを受けるのが下がりながらになってしまうことが挙げられます。

何回か書かせていただいてますが、吉岡が相手の裏を付けそうなタイミングで走るときはだいたいレノファはここにボールを出します。そうすることで吉岡がおさめても収められなくても相手を押し下げることができるからです。

前半、多少ボールを持たされている、ボールを持てているというのがどっちかなと個人的には判断つかないところでしたが、ある程度ショートパスが繋げていたので、それにこだわってしまっていたように見えました。中山監督は「シンプル」という言葉を就任後から使われていましたが、あまりシンプルに吉岡を使うような場面がありませんでした。

吉岡がボールを持ってもドリブルで突破ができる前向きではなく、後ろ向きにボールを受けてますので、パスコースもほぼ下げることしか選択できません。

 

ようやく良い形が出たのが41分。ヘナンが持ち上がり、サイドチェンジ気味に吉岡へ。ボール自体は多少弱めのパスになってしまいましたが、ようやく吉岡がゴールを向いてボールを持てました。そして、池上が相手を引いたその後ろの矢島へパス。矢島がエリア内へ侵入して最後は上がってきていた石川のボレー。はヒットせず。

この少し前辺りから、矢島が町田の中を固める形の六角形の間に入るなどして、ボールを受けて散らすことをしていました。(これは矢島ワンダーランドの亜種か??) 

多少飛ばすようなパスを出すことで相手を広げるなどし、揺さぶりをかけていた時間帯でした。44分の池上の決定機についても五十嵐に行くまでが相変わらずの展開ではありましたが、五十嵐から大きくサイドを変えて吉岡へ。池上がポケットへ侵入し決定機を迎えました。

 

後半に入り、GK寺門からの展開で、まず池上から縦に河野を走らせるプレーがでました。続いて4分のシーンでも多少ノッキングしたのでやり直してからの展開。神垣がサイドチェンジで吉岡へ。矢島がポケットを取るような動きをしましたが、ここは使わずニアの河野へクロス。惜しいシーンを作りました。

このように狭いところで局面を打開するよりもサイドを変える。たまにはロングボールを使う、といったことでチャンスは作れる展開にはなっていったと思います。

 

良い形で吉岡へボールを回すことも必要ですが、相手を押し込むことも必要です。相手陣での即時奪還をねらうのであれば、やはり相手を押し込んで、相手陣へ人を割くことが必要です。そのためにも吉岡の推進力であったり、ドリブルで持ち運ぶスキルは活かしたいところです。

前半の最終盤にはセカンドボールを拾うことができて、2次攻撃に繋げられる場面もありました。後述する15前の

 

2)待ったなしの状況。

ただ、ここからが難解でした。

多少ゴールに迫れていたかもしれませんが、結果としてゴール期待値は1.56対0.42。後半は惜しいシーンも有りましたが、結果としてシュートまで行けていないので、五十嵐のミドルシュート?が計上されているだけで、あとは試合終了後前真っ平ら。。。

ゼルビアの公式ページの引用ですが、(J2リーグ第16節 | FC町田ゼルビア オフィシャルサイト

中央に関しては、2人のセンターバックが相手をマークをしながら、絶対に相手に負けないポジショニングができていました。仮にやられる形が増えても、相手にとっての良い形を作られることはないかなと見ていました。ゲームを通じてシンプルなことを抜かりなくやっていくことが重要で、これまではシンプルなことをできないことで失点にも繋がっていたので、シンプルな部分を重視してやれるように指示を出しました。

と仰っていたように、最終的にCBがずれていなかった。4分のシーンも矢島のポケットを狙う動きにCBがつられてくれればよかったのですが、ここはCH18下田が対応しており、クロスに対してはRCB4池田が河野にしっかり付けていました。

これは66分の吉岡と石川のワンツーからの梅木のエリア内でのプレーについても同じことが言えるのかなと思います。

 

黒田監督の「仮に1-0で終わっても問題がない、それが一番素晴らしい勝ち方なんだなという意識づけを選手たちにした上で後半に送り出しました。」「計算できる守備を構築したことで、それができない、もしくはサボることがなければ、絶対に無失点でいけるという確信めいたことを、選手たちが身につけて、信じてプレーしています。選手たちとキャンプから積み上げてきた守備のコンセプトが定着してきました。1点を取れば無失点で勝ちきれる。

といった自信めいた言葉の裏付けのように、町田はこの試合を進めていきました。今季すでに数度ぶれて、監督も交代しているレノファとしては耳の痛くなるような談話に思えました。

 

ただ、それは黒田さんの作る町田のサッカーであってレノファのサッカーではないです。

前が「ブロックを組まれた中で間に入ったり、外で回してラインブレークした後にスピードアップしたり、その迫力というところや仕掛けるというところは、後ろから見ていて足りなかったと思います。(中略)細かいパスとそこからの崩しでシュートチャンスを作ることが最適だと思いますし、(高める必要があるのは)その質というところだと思います。」

矢島は「僕たちはつなぐというやり方でしたが、(中略)それは変えずにやっていきたいです。」「攻撃の部分は、自陣で手数を使ったあと縦に入れた時に、何もない状況になっています。敵陣に入った時が大事で、相手のゴールを奪うことはもっと楽しまないといけないのに、わちゃわちゃしているだけになっています。(中略)もう一度サイドを変えるとか(をしないといけない)。(中略)手数を掛けないでぽんと合わせるサッカーはしていないですので、最後のところは一番大事です。」

(引用元:第16節 FC町田ゼルビア | レノファ山口FC

と、述べていました。

渡部社長も「積み重ね」という言葉を使われていたので、当然ではありますが、基本今のやり方を継続。まだまだすり合わせないといけないところはありそうですし、個人戦術のところのアップグレードも必要。

このタイミングでチームを引っ張る2人から似たような言葉が出てくるということはある程度チームの見る方向はずれていなそうです。アタッキングサードのアイデアのなさは去年からずっと同じではありますが、このあたりをチームとしてこれからメスを入れていく部分かもしれません。

ニアゾーンを取ることについては名塚さんの頃よりもチームとして浸透している印象です。ただ、そこからがやはりまだチームとして決まっていない。遡れば自陣から敵陣に入るところも、矢島の言葉を借りれば「手数をかけた割に」サイドのはめられたところへ誘導されて潰されてしまう。

去年からの宿題がまだまだ残っています。もう降格圏は目の前です。

新しい監督、というのもありますが、やはりやるのは選手。彼ら2人の言葉の通り選手たち自身の昇華も期待したいと思います。

 

さあ、ヴェルディ戦。2位のチームですが、戦うの維新。維新は勝つ場所。勝ち点3だけを信じて応援したいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(※文中敬称略)