レノファを青黒の眼で東京から見るblog

レノファ山口を応援・分析します。

劣勢だけど取った勝ち点3があれば、優勢で失う勝ち点3もある。 ツエーゲン金沢vsレノファ山口 @石川県西部緑地公園陸上競技場 2022年5月8日

5連戦は2勝3敗で勝ち点6。せめて勝ち点7・・・そう思った方も多かったかと思います。栃木戦で劇的な勝ち点3を勝ち取りましたが、同じことを金沢に今度はくらう側になってしまいましたね。

タイトルにもしましたが、ヴェルディ戦やゼルビア戦など相手に握られつつも効率的に得点をとることで勝ちゲームにした試合もありました。あまり参考にはしないのですが、今節のゴール期待値は2.53。金沢の1.53に比べれば多い数字ですし、実際にギリギリのところでのクリア・セーブ・クロスバーなど惜しいシーンもありました。が、最終盤ではありましたが金沢は最終盤ではありましたが1点をしっかりと取り、レノファは取れなかった。それだけです、次々。5連戦が終わったし切り替えましょ!と思うことにしました。そしたらあっという間に木曜日になっており、焦ってブログを書いている私でございます。

では、今節は下記について考えてみたいと思います。

1)あえて前半はペースを落としたのか?それとも単に迷ってた?

2)やはりカウンターで真ん中は割られたくない

3)コンディションがかなり良かった?吉岡。

1)

5連戦最後ということもあり、さてどんな布陣でくるかな、と思いましたが割と変更なしだな、と。ただ、今節前半は5連戦ということもあってかあまりエンジンがかかっていなかった印象でした。

ボール非保持時、金沢4-4-2の布陣。ボランチが縦関係になり時折SHは中に絞りSBが幅をとるような形になりますが、割とオーソドックスな形だったと思います。

ただヤンツー監督がアライバルインタビューでもおっしゃっていたように、「山口のサイドの守備が怪しいから、時間がかかってでも出して動いてをしっかりすれば攻略できる」とあるように、印象として栃木のように山口があけたSBの裏のスペースにボールを送り込んできていました。そのため、町田のようにビルドアップに特徴を持ったチームというよりも、ショートカウンターが脅威のチームであったかとおもいます。

そんな金沢にたいしていつもなら「アグレッシブに」と監督が口癖のように言っているように前から行くかな、と思ってましたが、最終ラインとボランチの間に高木を位置取らせ、ボランチと2列目のところに5人を並べるような4-5-1といった形でだいぶ後ろ重心でした。その後ろ重心の状態からCF高木やRWG吉岡などがとりに行きますが、後ろが腰が重くなっており連動していなかったり、連動するも金沢のボランチや落ちてくる10嶋田を捕まえれていなかったりと、どうもちぐはぐな状態が続きました。

ハーフタイムコメントで名塚監督が「相手のボランチを自由にさせないようにマークをはっきりさせよう」と出していたほど、後手に回っていた感じです。後半に入りはっきりと池上を前に出すような形になり、はまり始めました。

はじめはやはり連戦だからちょっと前半は抑えめに行っているのかな?と思っていましたが、単純に迷っていたようですね。結構この辺は反省点だったかなと思います。迷うことで相手にトランジションで上回られてしまったと思います。そのため前半はしぼったRSH16毛利についた14橋本の裏を、金沢RSB5松田に何度かきわどい場面を作られてしまっていました。

 

話をボール保持のところに。これもアライバルインタビューでヤンツー監督がおしゃってましたが、いかに山口のボール保持時に「マーキングの距離を近くする。ボールを奪える」⇒「早く攻撃する」というのを徹底していたかと思います。上述した前半の惜しいシーンもこれを体現していた形かと思います。

ただ、慣れてくればレノファの両CBがある程度幅をとると、金沢のツートップの相方は前に出て、もう一人はアンカー佐藤謙を消すようなところにつくので、実際GKの関を入れれば3対1のような形で運べていました。そのため何度かヘナンから惜しいタテパスが入っていたかと思います。どのチームも渡部よりはヘナン、という形で持たせてくれますが、山口のストロングポイントは左ということ、ヘナンは左利きということもあって、はまるとするどいパスを通してくれます。(それまでは危ういのではありますが)

下手に縦に蹴ってしまうよりかはじっくりCBから作ることができていたはずなのですが、いきなり蹴ってしまうのはちょっともったいないなと思いました。

また、ミドルゾーンで多少サイドを圧縮されたところでもまだ改善点があったかと思います。

上記いつものざっくりで申し訳ないのですが、3ヘナンがボールを保持した時、池上が左サイドへ顔を出したシーン。(13:00など参照ください。)
これらの際に金沢の両ボランチは山口のIHにぴったりと付いてきていました。すると、いつも通り眞鍋がボランチポジションなどに位置すればそこでボールを引き取ることもできたのかな、と思います。眞鍋が平松につかまってしまったのなら、渡部までもどしても16吉岡への道は空いているので、相手が捕まえてに来ているなら、その圧縮網をサイドを変えることで広げるという作業ができてもよかったのかなと思います。

 

2)

どうしても負けた試合は、あんなことができたのではないか、とネガティブなことを綴ってしまうのですが、水戸戦、千葉戦もやられたカウンターにも言及をしたいと思います。失点シーン。渡部の試合後インタビューでもありましたように、あの場面まず山瀬のボールがショートして渡部が競り負けてしまったところが第1の要素かと思います。その直前にあわやゴールか、という場面を演出した二人でしたがこの場面ではやってしまったかなと思います。

この場面最終盤での失点を避けるために金沢は下がるかなと思いましたが、壁役に一人と逆サイドに一人ある程度攻め残りをさせていました。キック直前にも大石が林に対して下がるなというジェスチャーをしてます。そのためこの場面では最悪でもシュートないし満足な状態で金沢にボールを与えないことも考えないといけなかったと思います。おそらくキックミスですし、渡部も頭かと思ったら、弾道は低かった、という状態だったとは思います。

その後、金沢のカウンターへ移った時の山口のネガティブトランジション。後ろの選手はしっかりと切り替えて、まずは後ろのスペースをあけないように後退。大石を追う渡部を抜くと4対4。この選択は当然だったかと思います。そして真ん中を通させないようにサイドへ追いやる。。。ところがここでヘナンと眞鍋が戻ってきてはいましたがここで杉浦の抜け出しもよかったと思いますが、佐藤健含めてここでまんなかを割らせてしまった時点で勝負あり。難しい対応であったかと思いますが、一瞬眞鍋と佐藤健がお見合いしてしまったようにも見えましたし、ここはこぼしたくない隙だったかなと思います。外へ外へ、で仕留められたのなら仕方ない、となるかもしれませんがやはり中を割られるのはなんかやりようあったんじゃないかな~とネガティブに思ってしまいます。水戸戦も周りに引っ張られ、切り返してのミドルでしたし。失点パターンとしてロングカウンターが結構あるのはチームの乗り越えていってほしいところですね。

 

3)

最後くらい前向きに。

この試合吉岡は90分とおしてかなり走れていたなと思います。カウンターくらってそのクロスをクリアしたと思ったら最前線でゴール前にいる、なんてシーンもありだいぶコンディションが良さそうでした。本人は悔しいかと思いますが、5連戦あまり多くの時間使われていなかったのもあると思います。栃木戦などは勝利の立役者の一人ではありましたが、まだ主役を張れていないのが現状だと思います。

ホントに1点取れればケチャドバにならないか?など感じるところはありますが、キーとなりそうなのは池上と感じます。やはり彼ら二人が絡むときに右サイドで崩しが始まる回数が多いと思います。そこに眞鍋や石川などのSBが絡むようになると、右からのゴールシーンが見れるのではないかと期待をしてしまいます。

 

15戦で5勝5敗5分けですか。順位も半分の11位。今月は甲府に長崎、山形、横浜FCとつづきます。どのチームも去年ベースで見ればかなりの格上です。それでも上位に行くためにはこの残りの5月の4戦は3月くらいから書いてましたが、難しい連戦になりそうです。そして群馬に岡山も折り返しの21節まで続きます。

一旦は5連戦お疲れ様。リフレッシュしてこの5月シリーズ乗り切ってもらいたいものです。期待をしましょう!

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)