レノファを青黒の眼で東京から見るblog

レノファ山口を応援・分析します。

みんな良い笑顔で今季初の連勝!レノファ山口vsSC相模原 @維新 2021年5月15日

 

5勝3分6敗。

この3分6敗の中で一番悔しかったものってどこ戦でしたか??

僕は1番は栃木です。2番目は千葉。理由としては自分たちの思うように進めつつありながらも、仕留めきれず敗戦した栃木戦。まったくいいところがなかった千葉戦。このあたりが悔やしいものでしたが、今節の相模原戦はこの敗戦を糧にではありませんが、同じ轍を踏むことなく勝利を手にできたと思いました。

渡邉監督もインタビューでおっしゃっていた通り、「レノファがボールを動かす時間が増えるという予測」があった試合。

今期レノファの支配率が高い試合の戦績はあまりよくないです。理由として攻めあぐねてボールを持たされるシーンが多かったかと思います。

参照:

www.football-lab.jp

相模原が引いてくるなら押し切る!それをやり切り、最後は守備的な選手を投入しウノゼロの勝利を手にできたかと思います。

では今節はこちらです。

1)両チームの狙いが両方とも出ていた。

2)控え選手の頼もしいアグレッシブさ。

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【山口】57分高木⇒澤井 64分神垣⇒島屋 梅木⇒小松 87分高井⇒ヘニキ 石川⇒菊地

【相模原】27分クンデ⇒和田 62分藤本⇒ユーリ 76分清原⇒梅鉢          

1)相模原は山口のビルドアップに対して、ハイプレスはせず、まずリトリートして自陣で守備陣形を整えて攻撃を待ち受けるチームでした。(相模原がここまでの13試合で支配率が50%を超えているのは1試合のみ。)

そのため、山口は前述の通り必然的にボール支配率は高くなります。相模原は特に支配率が低くても問題なく、相手が迂闊に攻めてきたり隙を見せたところに、鋭くカウンターを仕掛け、セットプレーからのゴールなどを陥れる。これが狙いのためです。

ただし、こちらが攻め切ってしまえばカウンターを食らうことはないですので、いかに自分たちの時間を自分たち主導で(相手に持たされるとかではなく)プレーできるかが勝負のカギだったかと思います。

 

前半の15分過ぎあたりまでは山口のペースで進んでいました。

いつものように10池上がサイドに出てくることで、数的優位を作ります。

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例えば7:50のシーン。CB石川が持ち上がること、池上が川井の位置に落ちること、梅木が相手のCBをピン留めすることで川井の裏抜けを促しました。このクロスは梅木には惜しくも合いませんでしたが、池上が抜けたりとしばらくは相模原LWB19舩木の裏をうまく突けていました。

ただし、相模原の両WB特に19舩木があまり食いつかずに、しっかりとスペースを埋めるようになり、攻め込めていたところに蓋がされてしまい、徐々に相模原のペースになっていきました。また、20分と25分にはビルドアップのずれを狙われそのままシュートまで持ち込まれるシーンを作られてしまいました。

ここで相模原のペースにいかせなかった一つの要因としてトランジションの質があったかと思います。

相模原のペースに傾いていた際は、山口が攻めあぐねクロスボールを跳ね返されて、そのボールを前線に持ち込まれるケースが散見されておりました。

ただ、この跳ね返されたボールには神垣や田中が寄せてセカンドボールを回収すること。相模原にそこからもう一つ繋がれても、6渡部・3ヘナンが金沢戦同様相手CFを自由にさせることなく対応し、マイボールにできていました、

また自陣でクリアした場合も神垣を中心にセカンドボールをひろい、10池上24梅木あたりが中間ポジションへすぐに位置どりボールを引き出すことで、プレスを回避し攻撃につなげることができるようになっていきました。33分の高井のボール奪取あたりから山口の出足が良くなった印象です。
相模原が勢いづきそうな時間帯にまずは攻撃の芽をつぶす、押し込むことで相模原の矢印を後ろに向けさせることでもう一度流れを引き込めたのかなと思います。

 

それでも後半55分などの決定機も相模原に作られたりと、

特に63分の6渡部が9ユーリに吹っ飛ばされたところはまずフィジカルに敵ながら感心してしまい、ピンチにもなって冷や汗となかなか忙しい時間もありました。

三浦監督が「拮抗した内容。ちょっとしたミスでやられてしまって・・・」と悔しがったのも分かるような65分でした。

 

2)ただ、そんな流れをもう一度山口に戻したのが、選手交代だったと思います。

ゴールを決めた14澤井ももちろんですが、11島屋18小松も投入直後から矢印をゴール方向へ向けたプレーをしていました。

明らか64分から流れが変わったかと思います。この時間帯相模原は5-3-2の状況で「3」がかなりぶれてしまっていました。

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今回も並びはざっくりです。

FWのユーリがあまり運動量が多くないこともあり、山口のボールホルダーに対してファーストディフェンダーが決めにくくなっていました。3人のMFのだれかが前に出れば、そこにレノファの選手たち池上・島屋あたりが入りこめていました。また、WBのところへのカバーが遅れるとサイドで2対1、位置的優位な数的同数の局面が作れているような状況でした。

そこで76分に梅鉢を入れて5-4-1にしたわけですが、78分に仕留めることができたのはとても相手に対応させる前の一撃で効果的でした。

 

後半開始直後からクロスを早めに入れていましたが、これについてはGKの怪しい対応など前半にも2本ほどあったので、ねらい目という事で積極的に上げていたのかもしれません。この試合で澤井はしっかりクロスにもペナ内の大外で構えており、渡邉監督の言う通りご褒美が来たのかもしれません。

澤井の高パフォーマンスの要因はどこだろうと考えましたが、やはり聞き足の右足が相手より遠くにあることかなと考えてます。あくまで個人的な考えなので合っているかは自信がないのですが、澤井が右サイドでボールをサイドで受ける時に、左足の場合ハーフスペースあたりにロブのようなボールを送るシーンがシーズン当初よくあったのですが、たぶんパスとして通ったことはほぼなかったかと思います。また右足に持ち替えた際、寄せられた時にすぐに引っかかってしまっていた印象でした。

左サイドに位置どることで、後ろから来たボールに対して聞き足の右足で扱うことができるので、中へ付けることや相手を背負うことについても右サイドよりもやり易いのかもしれないなというのが僕の感想です。

長いリーグ戦。ヘニキももちろんですが、控えの選手のボトムアップは必要になってきます。このコンバートで澤井がイキイキプレーが出来ていたのを見ると、今後もどんな選手が出てくるのか楽しみになります。

トップ下の池上の代わりも島屋ができるようになるのなら、疲労も軽減できそうです。気になるのは6渡部の勤続疲労くらいでしょうか。。。ちょっと替えがいなさすぎて困るレベルですね。

 

今季初の連勝!雨模様ではありましたが、山口の先制点まで何とか雨雲もピッチの状態ももってくれたのかと思うような感覚を受けました。

あの雨の中、ホントに選手・スタッフ・サポの皆さんお疲れ様でした。もう2日も経ってますが風邪をひかれてないことを。。。

次の秋田はまた相模原と全くスタイルのチームですが、次もアウェイですが3連勝といってもらいたいですね。日程的にきついのも何とか乗り越えて!

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)