レノファを青黒の眼で東京から見るblog

レノファ山口を応援・分析します。

7節以降につながれば。 レノファ山口vs愛媛FC@維新S 2024年3月24日

暴風の徳島戦の次は大雨⇒難しいピッチコンディションというなかなか厳しい天候が続いたレノファ。今節でも割り切った戦い方が求められました。

結果としては終盤追いついての引き分けと最低限の結果は得ることができたと思います。こういう天候であれば『思い切りや事故』みたいなものが試合を左右すると考えているので、前半にあのミドルシュートを叩きこまれてかなり難しくなったと思っていたので、勝ち点1を得たというよりも、愛媛さんへ勝ち点3をわたさなかったという意味でよかったかなと僕は感じております。

では、下記のように振り返っていきたいと思います。

 

1)ロングボールの落としどころ

2)コンパクトな4-4-2の徹底を出し続けられるか。

【得点者】

山口            愛媛

90分  平瀬        39分 パク

 

1)ロングボールの落としどころ

レノファ、愛媛ともにこの試合は4‐4‐2を採用。愛媛の石丸監督はアライバルインタビューにてこの天候とピッチコンディションを加味しての11人に急遽変更したとおっしゃっていました。今節スタメンのベン・ダンカンは開幕当初はスタメンでしたが、最近では10松田をワントップにおいてトップ下に25石浦をおく形をとっていました。このようなピッチコンディションなので、収まることができたり、身長の高いベン・ダンカンが起用されたのかなと思います。またボランチに180cmあるベテラン18菊地の起用であったり、RSHにサイドバックが本職なんですかねスコアラーとなったタテの運動量が落ちないサボらない21パク・ゴヌを起用してきました。

対するレノファも連戦疲れも考慮してなのか、SHに加藤・田中と走ることができる選手を配置し、ツートップの一角には身長と献身性をもつジュニーニョをFWに起用しました。

両軍ともに連戦最後、ピッチコンディションを意識した並びとなりました。

そしてやはりお互いに『事故』を起こさないよう、リスクを極力減らすよう前線へのロングボールを送る場面が続いていきました。

 

レノファとしては横浜FC戦以来このようなロングボールを使うことに対しては今季問題なくやれていたので、大丈夫かなと思っていましたがなかなかこれが難しい。

この試合通じて感じたことで言うと、試合を難しくしてしまっていたのが、FWへのロングボールのフィードの精度の違いと、ポジティブトランジションの質の違いがあったように思えました。

支配率はほぼ互角でしたが、シュートは19(13)対11(4)、パス343(52%)対261(42%)、ゴール期待値も2倍くらいの差がありましたが、と一見レノファのほうが効率が良かったように思えますが、効率的には愛媛のほうが良かったように思えます。

 

基本両チームともロングキックを選んでいましたが、レノファは時折DFライン裏には出るものの割とDFラインよりも前の設定。愛媛CBの小川と森下もしっかりと視認ができるようなところ蹴ってしまっており、跳ね返されてカウンターを食らうシーンが多かったと思います。

また、DF裏へのボールにしても後半梅木がボムヨンにもっとサイドに、といったジェスチャーを送っていたように、キーパーが前に出てきて捕球できてしまうところに蹴っている場面もあり、自分たちのボールを簡単に愛媛へ渡してしまう形になっておりました。

対する愛媛はベン・ダンカンをターゲットにするか、また彼を超えるようなボールを送り込みチャンスをうかがってきました。

レノファのCFが割としっかり自身に戻って守備をするのとは反対に、愛媛はある程度ベン・ダンカンは攻め残りをさせており、愛媛のクリアボールに見える物もボールサイドの縦に出せばベン・ダンカンが待ち構えるといったように、愛媛のクリアボールに見える物も、しっかりつながっていました。簡単な愛媛のクリアもすぐに愛媛のボール保持にかわってしまうので、ここでボールがおさめる頃の出来るベン・ダンカンはやっかいな選手でした。

また、DFライン裏へ蹴られるボールについてはレノファの守備陣はある程度撤退を余儀なくされてしまい、4‐4‐2のコンパクトな陣形を取っているからこそ、前線の選手たち含めてレノファは帰陣をするので後ろにちょっと重くなった試合だったかなと思います。


完全に結果論ではあるのですが、1節~5節までCFの組合せが梅木&若月、もしくは山本&若月といったように若月がCF一角として出場をしていました。

凸凹コンビと言いましょうか、ある程度選手としてのキャラクターが違う組み合わせということもあり、サイドに流れてロングボールを対応したりするのが梅木、後ろからのショートパスなど納めて前進する役割を若月。また、ロングボールが来ても真ん中のところで同じく裏をねらうように睨みをきかせていたりしたのも若月といった具合に分業がされていたかと思います。

この日のジュニーニョと梅木が割と似たような役割をし、性格的にチームへけんしんてきということもあり、多少動きが被っており一番狙いたいゴール前というものが空いていたようにも見えます。やることが限られてるピッチコンディションであったからこそ、役割などメリハリがあればまた違った展開であったかなと感じました。やはりそのあたりは愛媛のほうが明確だったかなというのが印象です。

 

ただ、得点シーンではこの6節でFP唯一のフルタイム出場の平瀬を前線に上げての3トップ。相手が足を攣ったりする中、相手に時間を経過させないようにクイックスタートで始めたボムヨンと関。しっかり、競り勝った梅木とヘナンに2回目のチャンスで仕留めた平瀬。最終盤までちゃんと疲労はもちろんあったでしょうが、足はちゃんと残っており相手のスキを逃さずに奪った得点は、成長というかトレーニングの賜物であったように思います。

 

2)コンパクトな4-4-2の徹底を出し続けられるか。

レーニングの賜物といえば、やはり『コンパクトな4-4-2のブロック』。

ピッチ状況はまだ劣悪になる前だったので多少違いますが、去年のホーム徳島戦などは自陣で下がってのセットした状態のディフェンスでしたが、ボール保持をした相手に対してふらふらっと出て行って、サイドチェンジをされたところに出て行ったところでSBとCBの間を空けてずっとそれを放置してしまって最後もエリア内でCFをフリーにしてしまっていたのが1失点目。

2失点目も相手のロングボールに対して準備があまくボールをそらしてしまったところからファウルを与えてFKからの失点でした。

 

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ただ、今節で言えばこの試合以上にピッチ状態が悪かったこともありましたが、ベン・ダンカンにボールを収められる場面はあれど最後のところはしっかりと守れているなど守備の安定は第1節からかわらずあったと思います。

特に後半はある程度愛媛を押し込んだ状態で相手陣での時間を増やせていました。ピッチに関係なく相手陣で時間を進められることなどもうまく4局面が回っている証かなと思います。

攻撃、攻⇒守、守備、守⇒攻の4局面で、自分が応援だったりよく見るチームはだいたい守備局面でうまくいっておらず、守⇒攻がスムーズにいかず良い攻撃につながっていないことがあります。

岡山戦は難しい時間が長かったものの、守備が崩れて攻撃ができないという時間は限定的であったと思います。得点数こそ6と物足りないものはありますが、チャンス自体は作れています。

第6節終了時点で失点5。試合数よりも少ない失点という、目標の45失点を十分に狙えるスタートであったと思います。この良い流れをいかに持続させられるか。横浜FC戦の後半のように格上の相手に対しても自分たちの時間をいかに長くできるか、など勝ち点55へ向けてのキーポイントになってくると思います。

その中でやはり「コンパクトな4‐4‐2」これが崩されなければ自ずとその時間は増えてくると思うので、今後も注視していきたいなと思います。

 

さあ、もう試合当日です。2時間前って・・・

今日から勝手に言っている第2ターム。小山会長のブログにもあったように12節でほぼ最終順位に近いところに位置をする傾向が強いです。いかにこの6節を超えられるか。クラブ規模や順位が近いチームとの対戦も多いのもこのタームの特徴です。

また骨太の相手との連戦が続く第3タームに向けてよい時間となることを願うばかりです。

 

ここまで読んでいただきありがとうございます。

※文中敬称略

 

 

今日はあとがきなしです!