レノファを青黒の眼で東京から見るblog

レノファ山口を応援・分析します。

勝ち点1。水戸と京都戦を考えてみる。

お久しぶりです。なんか色んなことを考えすぎてというか、考えるのをやめたりもしていて、だいぶブログが空いてしまいました。

ただ、レノファが戦っている以上、自分も考えは書き続けていかないと、と思い、

また再開していきますので、皆様また宜しくお願い致します。

 

さて、水戸とのホーム京都とのアウェイの2連戦。勝ち点1を積み、勝ち点2が取れました。勝ち点3はどこかで取らないと、J3が現実になってしまいますが、連敗からの監督交代のごたごたもあった中、ようやく持ち直し始めているのかと思います。

ということで、下記の2点で考えていきたいと思います。

京都戦の87分の件についてはチョウキジェ監督の言葉がすべてかなと思いますので、特に書いてはいません。

 

1)自分たちの色を出さなかったことと出したら物事が転がり始めたこと。

2)気になっているのはビルドアップ

 

1)

まずはざっと水戸戦の雑感と名塚監督の言葉を追っていきたいと思います。

前半は腰が引けた試合になってしまいました。相手も背後へ、背後へと狙ってくる中で、自分たちの後ろと前が離れてしまい、その結果、セカンドボールを拾われるというゲーム展開になってしまいました。そこはもっともっとコンパクトにする。勇気を持ってコンパクトにするということをもう少しやらなければいけない試合でした。』

 

腰が引けてましたね。前節の新潟戦ではある程度後ろからつないでくるチームとわかっていることもあってか、積極的に前から行けていたと思います。CB千葉からボールをCF43大槻が奪うなど功を奏した場面も見られました。

ただ、水戸が前の2戦(東京V、新潟)のチームに比べてもっとゴールにダイレクトに迫ってくるチームでした。そういうこともあり、DF陣が引けてしまっていたかと思います。

前半風上を取った理由として「前向きにいこう」といったものだったようですが、正直前線の選手たちも前向きだったかというと、前半の飲水タイムまで時間を進めないとなり切れていなかったかなと思います。

f:id:cross_reno:20211026124802p:plain

場面として水戸戦16:40のところ。水戸のスローインの流れから、山口がクリア。ボールが43RCB鈴木へ渡ったシーンです。多少自陣方向へ戻りながらボールを保持し、前線を伺っていました。38秒当たりで一度キックフェイントを入れタイミングをうかがっているように見えました。しかも左利きなので自陣でそんな余裕を持たせては。。。という場面。

ただ、レノファ側はあまり用意ができておらず、43CF大槻がマークにつききることもできないまま、ロングパスを許してしまい、9CF中山へ裏抜けを許してしまいます。

解説の中島さんもおっしゃってましたが、2列目の選手が飛び出したとかではなく1列目の選手がそのまま裏へ抜けてそのパスが通ってしまっており、これが1回だけでないというところで、よくFKからの1点で済んだなという状況でした。

ただ、ここからようやくエンジンがかかり5分の展開へ持って行けたと思います。ある程度新潟戦でやり続けられていたからこそ、この開始20分と逆転してからの20分がもったいなかったです。

さて、ではそれが京都戦ではどうだったかというと、やりきることはできていたと思います。ただ、相手が上手だっただけかなと思います。最初の20分は相手のプレッシャーを受けまくってしまい、相手のペースに持ち込まれてしまいました。

f:id:cross_reno:20211026125727p:plain

いつものざっくりの構図ですが、8RCH佐藤謙が降りてヘニキを上げる形になりますが、どちらかというとボールは真ん中か左のLWG桑原方面へ。

ただここには京都RSB2飯田がボールが誘導されてくるのを待ち構えています。自陣でのボールを失う場面、敵陣に入っても、取りたいニアゾーンには31福岡24川崎がコースを消し、クロスには23バイスの壁に阻まれていました。

このボールロストを約20分の間強いられてしまい、京都ペースがかなり長い間続いてしまいました。

レノファがここで粘ることができたと思うのは、失い方は悪くても最後のところで失点をしない状態が続いたこともあり、35分あたりからトランジションも京都のペースに負けないようになっていました。オフサイドも前半だけで5個と狙ってオフサイドもとれていたと思います。

ショートカウンターからファイナルサードへ侵入する回数も増え、クロスの精度が悔やまれますが、ゴールに迫る場面が増えていました。ここでキーになっていたのが、LCH20田中渉とRCH8佐藤謙だったかと思います。少々守備や機動性には欠けるかもしれませんが、ボールを動かす力については長けた選手なので、ボールを走らせることで何とか京都のスライドが間に合わないようゲームを作ろうとしていたと思います。

多少ここ数試合田中渉は疲れもあってか、自陣でのボールロストも散見されますが、それでも今まで不動のスタメンだった29田中陸や26神垣が使われず彼らがスタメンで4試合でているということは、そのような力を見込んでの器用なのかなと思います。

前から行くならもうちょい機動性あってもよいのかなとも思いますが、田中渉の前の向き方や左足のプレースキックを見ると外しずらいな~というのもありますね。

 

2)

それと気になっているのは名塚監督から前からの守備やアグレッシブという言葉はありますが、どこからどう崩すのか、という言葉がなかなか読み取れないことがこの1か月気になっています。もちろん監督さんには色々な方がいるのであまり語らない方もいらっしゃるかと思います。ただ、前任、前々任の方が割と語ってくれたというのもあり、なかなか読めないな~というのが率直な感想です。

また、試合を通してみていてもWBがビルドアップの逃げ道になっていますが、そこからの手詰まり感は後期渡邉レノファの課題だったと思います。これが解決されていない状態に感じています。印象としてはより手詰まり感は出ている気もしています。

おそらく今は前からはめに行くことやトランジションを整備・徹底することに時間を費やしているのかなと考えています。なので、ここはある程度選手の力に依存する形になるかと思います。京都戦では桑原が何回も悔しそうな顔をしていたシーンがありましたが、サイドは違いますが、後半点を取られた後などは右サイドでの2対2を作れるシーンもみられていましたし、基本は前ではめてショートカウンターで仕留める形が出てくると、成功体験としてチームが乗って行けるのかなと思います。

ただ、何回もここで書いてますが、島屋がハーフウェイラインあたりの内側で受ける形。京都戦29:10あたりでGK21関→LSH11島屋→LCH20田中渉→RWB7高木のシーン。前からはめに来る相手のファーストライン、セカンドラインを超えて受ける形。相手のCBも引き付けているときも多いのでこの形だけは忘れないでほしいなと。このワンプレーあたりから守り一辺倒の試合展開で押し戻すことができ始めてきたと個人的には感じています。

どうもヘニキの守備での貢献は大きいのですが、ビルドアップの際はあまり頼られていないのか、菊池が退場するまで意図的にボールを渡さないようにしていたのかな?とさえ邪推してしまいます。

話はそれましたが、前任の監督の時にうまく言っていた形、時々でていた連携の島屋もしくは池上が同サイドでどちらかが相手CBをピン留めし、もう片方が裏抜けを狙うなども今後は増えてくると、速攻やセットプレー以外での得点シーンも見れるのではないか、と思っています。ただ、今のチームに最も必要なのは上に書いた通り、敵陣で奪ってショートカウンターで仕留めることと思っています。

 

さて、昼休み休憩の時間の都合や3試合分レビューを書かずにモヤモヤしていたものを書き綴ってしまい、まとまりのないものになってしまいましたが、次節は完敗した千葉ですね。こちらのスタイルが変わっているので、もうあのようなはめられ方はないと思いますが、容易に勝ち点3を取れない(去年は取りましたが)ですが、ここは下に吸収されないよう応援していきたいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)

限られた時間の中でどこまで名塚色がだせるのか。 レノファ山口vs東京ヴェルディ @維新 2021年10月3日

渡邉前監督突然の退任でしたね。

このブログを書こうと思ったきっかけを与えてくれた方だったので、なんとも切り替えるのに、色んな方同様時間がだいぶかかってしまいました。

名塚監督の就任会見を見る限り、どうも渡邉前監督よりも霜田元監督の方へ傾倒するのかな、と感じておりましたが、うん、何とも落としどころが見えにくい一戦となってしまったかと思います。

もう新潟戦前日になってしまいましたが、下記2点について考えたいと思います。

1)良いところは残して前に進んでほしい

2)前と後ろの意識の統一は?

f:id:cross_reno:20211008125934p:plain

今回一番に注目したのはボランチに復帰した8佐藤謙と20田中渉が並んだスタメン。

もう少し復帰が早ければ、、、とたらればを言ってしまったのと、とりあえずボールを握ることを考えているのかなというところでした。多少守備については厳しいかなと思いましたが、中村憲剛大島僚太が並んだと思うことにしました。

結果的に相手があってのことなので、一概に以前の試合と比べることはできませんが、成功したパス本数自体は減っていますが、その前の長崎や相模原、町田戦に比べ、CBの3人が回す本数とほぼ同じくらいボランチがボールに関わることができました。

J2 第32節 山口 vs 東京Vのデータ一覧 | SPORTERIA

CBからSBへのはじめからの外回りではなく、一度展開力のある二人にボールを預け、そこからシャドウやWB、もしくは最前線へロングボールなどボール保持時の引き出しというか、攻め手については多くを相手に提示できていたかなと思います。

ある程度一進一退の時間が続きましたが、先制点を機に攻め手についてはある程度道筋が付けられたのではないかと感じました。

13LCB楠本やボランチの二人がインサイドでボールを保持する際に、東京V19RWG小池や14CH石浦は中へしぼる傾向にあります。多少しぼるというよりも中につられてしまうという印象の方が強かったです。

そこに46LSH高井が落ちてきてボールを引き取ると、41LWB桑原と共に東京V23RSB深澤へ数的有利の局面を作れていました。

このあたりは渡邉前監督のポジショニングで困らせることが功を奏していたと思います。

ただ、正直ここでもう1点が欲しかった。飲水タイム明けもこの状況について相手が解決ができていなかったことや、アグレッシブに7RWB高木もペナルティエリア内に入れており、相手を押し込んでいる状況です。ホームということもあり金沢戦のように畳みかけることで、試合を決め切ることが残留争いから抜けるためにも必要なことであったかと思います。

名塚監督のいう「前向きな」「アグレッシブ」などの言葉が、このような場面で結実させてもらいたいと今後に期待したいと思います。

 

2)

名塚監督が選手に攻撃面でコンパクトさを要求した、と試合後のインタビューでありました。守備スペースについても述べられており、おそらく渡邉前監督も何度もトライしていました。ただ、ある程度現実的に最近は引くことも多く取り入れていた印象です。

そこで起きてしまったのか、1失点目は前から取りに行った際にはがされ、そのままずるずると最終ラインが下がってしまうことで、バイタルをあけてしまい同点を許してしまいました。

下記は後半開始直後の45:06です

一概には言えないのですが、ある程度前からのプレスがはまらなかった場合、バックラインは最近リトリートを選び、裏抜けに対して備えるようになっていたと思います。

まだ後半開始して間もないということもありますが、前から行く1列目と2列目に対して後ろはまだ立ち位置が定まっていません。そこを突かれた形ですが、この場面に限らず、この1列目と3列目の「コンパクトさ」は正直結構危うい状況になっているように思えます。

名塚監督自身はボール保持時のディフェンスラインが高い位置取りをし良い距離感がつくれていたことに言及していましたが、現実は残留争い。得点も大事ですが、失点をせず勝ち点1を持ち帰る試合もあるでしょうから、明日の新潟戦チームとしての振る舞いに注目をしたいと思います。

 

ここまでちょっと名塚監督に否定的なことを書いてしまいましたが、臨むことはレノファ山口の勝利です。

情熱的で躍動するサッカー、是非残りの試合で披露いただき、まずは今期の残留に導いてもらいたいと思います。

最後に河野選手、大きなケガ悔しいと思いますが、焦らずしっかり治して復帰してもらいたいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)

準備とチャレンジ。背中を押すだけ。 レノファ山口vsV・ファーレン長崎 @維新S 2021年9月25日

大事な6ポイントマッチを三度落としてしまった後の相性最悪の長崎戦。

メンタル面を鑑みてもかなり難しいと思っていましたが、やはり、という流れとなってしまいました。

前回対戦時は16節、アウェイでした。この前の15節で完敗と感じれたものはヴェルディ戦くらいの印象で、この16節は今レノファが狙われているWB裏をかなり具体的に攻略されてしまった試合だったと思います。

ヘナンがプレスに併せて前に出かけたところ、その裏に出されたり、そこから大外に振られるなど後手に回ることがおおく、最後はズバッと真ん中をロングボールで破られるといったショッキングな敗戦であったと感じました。

では、今節は。。。なかなかまたショックなものでしたが、考えていきたいと思います。

1)魔の時間の前半15分

2)最後のゴールは次につながるのか?

f:id:cross_reno:20210928190308p:plain

【山口】52分高木→川井 桑原→石川 67分田中渉→池上 河野→大槻 77分眞鍋→佐藤
【長崎】67分植中→山崎 81分澤田→加藤聖 加藤大→磯村 86分名倉→都倉 エジガル→玉田

1)魔の時間の前半15分

群馬戦 15分 進に被弾

栃木戦 4分 豊田に被弾

相模原戦 13分 平松に被弾

長崎戦 15分 エジガルに被弾

この約1か月、7戦のうち4試合で前半15分までに先制点を食らってしまっています。前の3試合で言えば栃木戦は一時同点に追いつきましたが、割と入りからそもそも悪かった試合でした。

この長崎戦で言えば10分まではよかったと思います。31草野・38河野がシュートまでにあと一歩まで迫るシーンもできていました。

しかし、徐々に対応されていくうちに攻撃のところで引っかかりはじめ、自分たちでリズムを崩してしまった感があります。

f:id:cross_reno:20210928194801p:plain

現象として一例を。49:15あたりのボール保持の場面です。

右から28LCB眞鍋へボールが渡り、41LWB桑原→11LSH島屋へとボールが渡ったシーンです。長崎は特に顕著ではありましたが、山口のWBに対してはSBが迷いなく前へでて、その後にボールを受けに来るSHにはCBが思い切って出てきていました。

このシーンで言うと41LWB桑原に対しては16RSB毎熊が、11LSH島屋に対しては25RCB新里が出てきていました。長崎DHも締めてくるため局地的数的有利な状況を作り続けていました。実況の八谷さんも局面の人数についての言及を後半よくされていたかと思います。

また、そこからバックパスができてサイドチェンジを眞鍋や渡部が試みていましたが、23RSB米田がうまくスライドをし7高木に対応をしていました。(ただ1本惜しいコントロールありましたね、良いプレーでした)

受けとったシャドウからボランチへ落として、そこから逆サイドへ行くルートもありましたが、ここをかっさらわれて失点してしまったのが、58:55の38河野と29田中陸のところでした。このシーンは渡邉監督も頭抱えていましたね。

この試合に限らず山口がうまくいかない時はほぼこのあたりで詰まってしまい、ショートカウンターを受けてしまい、なかなかチャレンジをすることに対して消極的になってしまい、なかなか攻めにも守りにも良い循環ができなくなってしまっている印象です。

そしてその悪い現象が早々に失点という形であらわれてしまい、常に不利な状態で試合を進めなければならない状態になっていました。

 

2)次につながるのか?

では良い雰囲気であった中断前はどんな感じだったかな~と考えると、やはり今に比べると攻撃をやり切っていたと思います。

アタッキングサードについては、非保持時のプレス、保持時のクロスの質について試合前インタビューで言及がありました。

ただクロスに行くまでのシーンでつっかかったり、そもそも外回りが前提となってしまうのは守る方も簡単になってしまいます。

ですので、この場面では何かできたかな、と考えたいと思います。

f:id:cross_reno:20210928221301g:plain

うまくgifができているか自信がないのですが、

桑原から島屋に入ったところで31草野がタテへ裏抜けをすることで24LCB江川を吊り中を空けることができれば、38河野が中で23LSB米田と中で1vs1の場面がつくれます。大外では7RWB高木も待っているので中に絞れば、、、と色々できることはありますが、そのためには島屋のボールを受ける向き、中にいる二人の連動など矢印を合わせる準備が必要です。ただ、このような3人目の動きやタテへの意識が今回の池上の試合後コメントにつながっているかと思います。

最後のところのチャレンジする縦パスだったり、クロスだったり、それに対して飛び込んでいく勢いのある選手をもっと増やさないと、相手にとって怖いシーンは出てこないと思います>

https://www.renofa.com/archives/result2021/nagasaki-31-2021/

 

そしてその意識が出たのが最後の得点シーンだったかと思います。試合終了間際ということもあったと思いますが、相手が中途半端に前に出てきたところを11島屋がクロス。43大槻に入るところで10池上がRSBとRCBの空いたスペースへの走り込みを行いました。島屋へ出した田中陸のプレー含め、最後までポジションを考えたそれぞれのゴールだったのではないでしょうか。

 

渡邉監督の相模原戦後に「やり方は変えないこと」を選手にも伝えたとのことなので、今のやり方を昇華していくことをチームとして確認したのだと思います。あくまでチームの目標はJ1昇格。J3に落ちることを考えずに前を向くという姿勢は、推していきたいと思います。

負けるのは悔しいうえに、下が気になり始めました。ただ、池上の90分+5分のゴールが底辺と思い応援あるのみです。

さあ、次も維新です。勝つところを見せてもらいましょう。

また落としてしまった6ポイントマッチ 栃木SCvsレノファ山口 @グリーンS 2021年9月5日

群馬戦に続きやってしまった。残留を争う中、与えてはいけない相手に3ポイントを譲ってしまいました。

群馬戦と大きく違うのは内容は悪くはなかったこと。それを感じてか、渡邉監督のインタビューも悲観的な言葉ではなく、まずはやれることはできていた、と。あまり強がりのようなことをいう監督さんではないので、本音ではあったと思いますが、やはり落としてはいけない1戦でした。

アクシデントや審判のジャッジでのイライラのようなものはありましたが、仕留めようと思えば仕留められたのもありましたので、よりもったいない一戦でした。

反対に栃木としては「してやったり」といったところでしょうし、まだまだ勝ち点30未満組の残留争いは激化していきそうです。(さっさと抜け出したい。。。)

ということで今日は下記2点

1)前半でひっくり返しておきたかった。

2)失点が増えているのは気がかり

f:id:cross_reno:20210911153548p:plain

【栃木】74分谷内田→森 有馬→矢野 84分畑→大島 87分豊田→三國 佐藤→松本
【山口】10分関→吉満 72分島屋→高井 田中→河野 81分眞鍋→大槻 石川→澤井

解説の幸谷さんもおっしゃっていた通り、この試合では特に山口は栃木の守備に対してはそこまで苦戦はしていなかったかと思います。

4月に行われたホーム栃木戦では、ピッチが悪かったこともありましたが、なかなか乗れなかった前半に1失点を後半なんどか作ったチャンスもものにできなく敗戦を喫しました。攻撃という点では相手の出方のスカウティングもあったと思いますが、相手両SBを動かし狙いをもって攻めることができていたかと思います。

f:id:cross_reno:20210911155315p:plain

例えば15:25のシーン

右サイドからレノファのスローインでの再開。20田中渉→6渡部→3ヘナンへとボールが渡り展開が右サイドから左サイドへ。

この時栃木31豊田がファーストディフェンダーとしてプレスを試みますが、如何せんボールの距離から遠い。また、栃木RSH畑も中に絞っており、ヘナンには間に合わない。

そして山口44LWB石川がフリーであるため栃木RSB33黒崎が前に出たところを、ヘナンより11島屋へタテ一本。14CH西谷が付きに行きますが、島屋は2mちかく余裕をもってクロスを上げれました。逆サイドのRWB15川井が走り込みシュートと惜しい場面。

32RSH畑は主に3ヘナンをマークすることを主任務に置かれていたのか、その畑が出ていったポジションにLWB44石川が位置取りし、RSB33黒崎をおびき出し、14西谷がそこを埋めるといった展開がかなり長い時間ありました。

14西谷が動いているため、栃木のボランチは一人になるため31CF草野が下りてきてポストプレーを試みようとする展開が散見されました。

35:00に幸谷さんが「近い人間が~」と言っているのが象徴的だったかと思います。

ただ、気をつけないといけなかったのはこの1枚のところに入り込んだ選手、草野であったり両田中がここでボールを失う展開が多かったこと。

ここのデュエルで負けるとほぼ100%カウンターをくらい、しかも最終ラインの3人しかいない状態で守らないといけなくなり、1失点目などはこれに近い形で食らってしまいました。

これはコンパクトにした栃木のねらい目であったので、ここを破るか止められるかで戦局もかわりますし、このあたりはリスクマネジメント含めて甘くなった部分だったかもしれません。

 

2)1失点目は多少審判見ててよとも思いましたが、確かに僕も「なんで関プレーしてないの?」とはじめおもったように、激突があった時にそこまで深刻なものと思えませんでした。

あれは上述したような形を作られた時点でまずかったですし、GK21関の1か月の離脱はかなり痛いものになりそうです。

2失点目についてはアウェイ長崎戦からよくみられる山口の5枚の大外に振られる形でした。渡邉監督のいう「半歩前に」でこの先止まるのか?と危惧はしたくなります。

栃木もレノファに寄せが甘いと書きましたが、正直山口も甘かったように思います。後半から入ってきた29矢野あたりはだいぶタイトに来るな、という印象を持ちましたし、チーム全体として非保持時への守り方は今後の改善点になる気がします。

 

さて、気づけばもう3時間後には町田戦です!実家のある美祢市のサンクスデーなので是非とも勝利を!と願うばかりです。

維新は勝つ場所。今節も、しっかり体現してほしいと思います。

これもまたサッカーか。 レノファ山口vsモンテディオ山形 @維新 2021年8月28日

お久しぶりです。

コロナから復帰して1つ目のブログになりますが、山形戦勝利!!

内容は2-4くらいだったかもしれませんが、勝ったのはレノファ!素直にこの勝利を喜びたいと思います。

ただ、決して褒められる内容ではなかったですし、じゃあどんなことがよかったのだろうか。と色々考えてみたいと思います。

本日はこの3つになります。

1)前回の反省はしっかりと。

2)前半盛り返した要因の田中渉。

3)心技体。やっぱりメンタルって大事なんだろう。

f:id:cross_reno:20210903221948p:plain

【山口】64分田中渉→佐藤 73分田中陸→神垣 草野→大槻 島屋→高井 89分川井→楠本
【山形】53分中村→山田康 73分加藤→樺山 ヴィニシウス→林 81分藤田→國分 山田拓→吉田

山形は前回アウェイでの対戦時に比べて前線とボランチをターンオーバーだったのでしょうか、若干メンバーを落としたような構成で来ました。まあ十分強かったですが。
迎え撃つ山口は、RCBに2菊地、LCHに20田中渉、左のシャドーに11島屋、ワントップ31草野と連敗した過去2戦と違った選手を入れてきました。

過去のブログでも島屋について色々触れていた身としては何故スタートから使わない。。。とモヤモヤしていましたが、久しぶりの先発と発奮を期待したい展開でした。

 

1)前節群馬戦ですが、前にプレスに行けばディフェンスラインの裏を狙われる。

及び腰になると攻撃も中途半端になる。気づいたら3失点。といった前半の内容だったかと思います。

渡邉監督のアライバルインタビューにもありましたが、この試合前には

a)プレーの質と強度を高めましょう。

b)プレスを整備した

とありました。前節や長崎戦などもそうでしたが、相手陣内での相手のボール保持時、レノファはプレスをかけて、プレーの制限を行っていきます。その際に各選手は人を捕まえに行きます。

しかし、前節や長崎戦でも起きてしまっていたのが、人を捕まえに行き過ぎると、後ろのディフェンスラインのバランスが崩れてしまう。そうすると相手にディフェンスライン裏に抜けるチャンスを与えてしまいます。ヘナンの「またかい!」といった背走している場面が大体これです。(多少暴論ですが)

であれば、このあたりの人につくのか、スペースを埋めるのかのメリハリをしっかりつけること→<質を上げる>であったかなと思います。

まあ、渡邉監督はよくこの言葉を使っているので僕の解釈であるので一意見として読んでていただければと思います。

f:id:cross_reno:20210903225935p:plain

どのシーンといったわけではないのですが、1例です。だいぶ大袈裟な配置ですが。

山形はボール保持時、割と18CH南が両CBの前に位置取り、15CH藤田が前目に一度ります。南には池上がつくことが多かったかなと思います。

山形両SHの41RSH中原、17LSH加藤はサイドラインまで張って幅を取ります。

そしてヴィニシウスがヘナンのあたりでプレーをしようとすると、もちろんがヘナンがここにつきます。すると山形41RSH中原には44LWB石川がマークに。

すると山形31RSB半田が浮くような形になります。反対サイドも同様なことが起こるとやはり6LSB山田が開いてしまう形が序盤出てしまっておりました。

序盤は相手のスピーディなサイドチェンジもあり、10分などは31半田→6山田拓→17加藤、最後は10中村で決定機でしたが、これは半田のサイドチェンジが素晴らしくスライドが全く追い付いていない状況でした。ここは山田、加藤へ誰がつくのかが名アックにできていなかった時間帯でした。しかし、23分のプレーあたりから変わってきたかと思います。

23:35レノファの左サイドから右サイドへボールが回っていく際、先ほど浮き気味になっていた山形6LSB山田にはレノファ15RWB川井、山形17LSH加藤には2RCB菊地がつくようになり、人を捕まえる際の役割については試合の中で修正ができてきたのかと思います。41:20にも解説の中島さんがこのマークについても言及されておりますが、良い修正だったかと思います。(まあそれでもSHとSBがポジションチェンジして惑わすなど山形はやり続けてきてましたが。。。)

また、レノファがよくない時は、この試合はベンチからのスタートでしたが、46高井が追っかけても10池上あたりしか連動しておらず無駄走りのような時が散見されますが、42:25あたりで池上が行こうとしましたが周りを見渡し、「あ、これは引くパターンね」というような表情もしており、試合中のコミュニケーションをとりつつ修正をしてできていたのではないかと思います。

 

2)田中渉は去年等々力競技場でフロンターレが1-0で仙台を下した試合で見たことがありました。この試合もボランチの椎橋だったかと交代で入ってましたが、常に高い位置取りをしており、ボランチ然としていたイメージがなく、レノファではシャドーかな~と思っておりましたが、ボランチで勝負!のようですね。

この試合「序盤ひるんだ姿が見えた」(渡邉監督)を盛り返したのは22分の二つのプレーだったと思います。1つは31草野のクリアボールを相手陣でマイボールにしたチェイス。もう一つはその流れからの20田中渉のシュートであったと思います。

直後の先ほど触れた23分の守備でもある程度レノファの方も頭が整理されたのか、ここから攻勢にもでることができ始めました。

田中渉の絡んだシーンで言うと、25:59のところ。
25:47セットした守備陣形で山形10中村がレノファの左サイドに流れてきて、そのマークに田中渉がつきにいきました。中村からのパスをカットしたレノファ。川井→田中陸→菊地→田中渉とプレスを回避していき、その間に前線は準備万端。島屋が得意の中間ポジションをとり、ここに田中渉から素晴らしいロングボール。島屋→池上→島屋ワンツーで崩そうとした惜しいシーンにつながりました。

34分も最終ラインでじれずにボールを回し、最後は田中渉→島屋で相手ラインを突破しました。これは島屋のパス、石川のクロス次第でもう少し惜しい場面になってたかなと。直後にはブレ球のシュートも打っていましたし、この10分間勢いをつけていたのは田中渉であったと思います。その勢いのまま先制できたのは、運も絡みましたが良い展開でのものだったかとおもいます。

今後は佐藤謙あたりが復帰してくれば色々な選手選択が可能になりそうなので、頼もしい選手が加わったかと思います。ただ、全てが手放しでほめられるわけではなく、33分には21GK関にも怒られてましたが、トランジションが遅く中央へのパスを許してしまったシーン。トランジションもそうですが、体を張るところでのフィジカル不足は今後の伸びしろではないかと思います。

 

3)この試合見てて思ったのが、殴られようが攻める姿勢は出し続けることだなと思いました。気持ちが大事!というわけではなく、しっかりと自分たちの形は崩さず、殴られ続けていも、やり返す姿勢は保てていたように思えます。

2点目の前のシーンでは67:40、68:57あたりでは立ち位置はしっかりと意識した形で攻めることができてました。もちろん2点目についても山形が攻撃に力を振っていたため、だいぶプレスがあまり時間帯でしたので、しっかりとビルドアップができていました。

群馬戦のように意気消沈したり、怖くなってロングボールのような姿もなく、戦えていたと思います。

思えば割と負けた試合のあとの渡邉監督の談話はメンタルに触れることも多い気もします。

そういう意味では2点目が入った後に給水タイムがあったのも大きかったのかと思います。交代選手も点を取ることよりも時間を使うことでこの1点を守るような割り切りができていたかと思います。高井が素晴らしかったですね。

同タイミングで山形が投入してきた選手、樺山などはまた一段とギアを上げてくる選手でしたが、どちらかというとコンビネーションはあまりなかったり、中へのポジショニングが加藤よりも多かった印象で、菊地がうまく対応できていたように思います。

連敗の中、チームの雰囲気なども気にはなってましたが、試合後の6渡部を中心とした喜びの輪を見る限り、しっかり意思統一含めてチームが向かうベクトルがそろっている印象も受けた試合でした。

 

渡邉監督のおっしゃるように、セットされた状態でしっかりとスペースが埋められていても、クロス・シュートを許してしまったりするのは今後も課題かと思います。ですが、この試合では菊地・ヘナン・石川で10本ブロックがあったようです。うまくスペースを埋められているときは、効果的に弾き返せていた証左かと思います。

時節栃木は全く違うサッカーをしてきますが、群馬戦の繰り返しにならないよう、また勝利を祈りたいと思います。

ここから4試合、残留争いのチームとの対戦が3つ控えてます。ここから抜け出し、中位・来季へと駆け抜けてもらいたいですね。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)

 

最低限から一歩進んだ後半戦のスタート レノファ山口vsジュビロ磐田 @維新 2021年7月11日

『一瞬の隙があった』

今節の秋田の吉田監督の言葉を早速拝借させていただきますが、やはり秋田戦と甲府戦同様に試合終盤に勝ち越したところからの失点は、今後順位を上げることを考えれば、これ以上繰り返してはいけないシーンでした。

間違いなく勝ちが見えた試合でしたし、しっかりと首位ジュビロ相手に堂々と戦えていたこともあり、この試合を勝ち取れていれば、自信となる試合になっていたと思います。

もちろん、そんなことは試合後の選手の顔を見れば、選手誰もがそう思っていただろうと思います。

前節の渡邉監督の『この試合を我々の最低限に』といった言葉は確かに成されていたと思います。そんな今節を考えてみたいと思います。

今回はこの2点です。

 

1)やはりの島屋

2)楠本に見る選手の伸びしろ

f:id:cross_reno:20210714233714p:plain

【山口】72分石川⇒橋本 神垣⇒佐藤 81分島屋⇒河野 高井⇒草野 90分田中⇒浮田

【磐田】HT中川⇒小川 74分大津⇒小川 84分山田⇒大森 ルキアン⇒ゴンザレス  

1)ついに得点をしてくれました、島屋! ちょうど前回の記事でポジティブトランジションのことについても触れましたが、奪ってから一気に勢いをもってゴールまで行ってくれました。

この試合レノファの意気込みというか、積極性というのは試合序盤から見えたと思います。シュートが多い。前からのチェイスも効果的にできていた。

7:30の26神垣⇒10池上への磐田のWボランチのゲートを抜くパスから前を向いたところでファウルをもらったシーン。10:13の11島屋⇒46高井、そして振り向きざまのシュートのシーンなどは、今までのレノファですと大事にするためにいったんキープに入ってしまっていたように思います。今までの試合よりもゴールに向かう姿勢がより出ており、先制点のシーンは中盤にこぼれ球をマイボールにし、そのまま46高井の推進力と11島屋の勝負所へいち早く入り込む姿勢が生んだゴールでした。

島屋の大きくない体で23山本康との競り合いで倒れそうになるところを踏ん張り決めたゴールには維新スタジアム全体が心揺さぶられたのではないでしょうか。

この試合も島屋は個人的にはヘナンについでMVP候補ではなかったかと思います。やはりこの数節書いている通り、ビルドアップの出口となるところでチームを助けていたかと思います。この試合で言うと磐田50遠藤の脇や裏、前にも顔を出しボールを受けたかと思えば、35分30秒あたりのように相手のロングボールを奪い返し、カウンターを仕掛けた際は相手RWB17鈴木の裏へ飛び出していくなどしていました。

そして後半は前線の3人はだいぶ立ち位置をもっと流動的にしており、10池上と11島屋の位置が変わったかと思えば、46高井が落ちてそこに11島屋が入るなどこのあたりも3人の連携の良さを感じます。

特にシーンとしては55:20のところでしょうか。まずその前の流れで10池上がボランチのあたりまで落ちており、10池上-50遠藤 29田中-23山本康がハーフウェイラインのあたりにいました。そのため26神垣は左サイドにフリー。

3ヘナンにボールが入ったところで、ジュビロ10山田が猛チェイス。ただ、後ろが全く連動しておらず、神垣にはRCB5小川がつきにいきますが寄せきれずに、44LWB石川へボールがでます。そしてRCB5小川が出ていったので、RWG17鈴木はそこを埋めていたので、46石川につくことができず。もちろん磐田の両ボランチは池上・田中のところについているので出遅れていますし、CBとの間に広大なスペースが。

鈴木は石川につくのか中を締めるのか中途半端な位置取りになっており、そこを26神垣が突きます。この時点で高井がジュビロのあけたスペース、レノファの2列目のところへ落ちており、11島屋がトップの位置に。途中までCB大井が島屋には着いていましたが、バックステップを踏んでフリーに。ボランチが戻り切れていなかったので、悠々フリーでシュートを打つことができました。(惜しいが枠には行って欲しいところ)

また、58:20付近もよい流れでした。やはりここでも島屋と高井はポジションチェンジしていました。(ジュビロは時々スリーラインが間延びしますね。これはアウェイでも同じことは感じました。)

f:id:cross_reno:20210715010053p:plain

6渡部⇒46高井へファーストライン、セカンドラインを抜くパスが通ります。

高井が前を向いた時には44石川と11島屋で磐田の3大井38山本義14松本をピン留めしていました。またRWG15川井が高いところを取っていたため、磐田がレノファの右サイドへスライドをしたところ、島屋が山本義の裏を取ります。※渡邉監督も川井を指していましたね。

確かにこの場面で川井に出てもチャンスでしたが、虚をつくパスが出たこともあり、LWG44石川もよいポジションをとっていたり、磐田23山本康は46高井を外してしまっていたので、これはこれでとても面白い形になりました。

 

2)この場面で楠本のチョイスはとてももったいない形になってしまいました。シュートは宇宙開発だし、こここそ川井に出せば中に4人がいる状態でした。

ただ、その積極性は買いたいと思います。今のレノファではRCBが高い位置を取ることが多いです。44石川が入るときが特に顕著に見られたかと思います。

開幕当時スタメンであった楠本。フォーメーション変更や他の選手の台頭もあり、ベンチ外が増えていました。

それでもいまスタメンで出れているのはこのような前への積極性もでてきたことや、その位置取りについても改善できているのもあるのではないかと。

後半の開始時に解説の中島さんが楠本の立ち位置に言及されていました。

前半からもこのポジションを取ることはありましたが、なかなか時間を経るごとに絡めなくなっていましたが、後半に入ると絡む機会も増え、ファイナルサードのハーフスペースへの入り込む機会も増えていました。

前半の押し込まれた時間では前線でのボールの再回収ができなくなっていっていましたが、楠本がここに押し込むことでセカンドボールを回収する機会も増えるので、今後も期待したいと思います。

もちろん本職は守備ですので、2失点目のゴンザレスへの寄せはもうちょっとタイトに行けなかったかな、なども改善点ではあると思いますが、ヘナン同様間違いなく今年に入って伸びている選手かと思います。

さて、失点シーンにも言及しましたが、冒頭で挙げた一瞬の隙。複合要因はあったかと思います。

・相手のファーストアタックはしのげた。ただ、前線が多少引きすぎてしまい、大井にプレスがかかっていなかった。

ルキアンに代わって入ったゴンザレスも同じように裏抜けと強靭のフィジカルを持っていた

・そこに渡部がよせきれずゲインを許してしまい、セカンドラインも戻ってはいるものの人は捕まえられてはいなかった。

ちょっとした甘さが失点になってしまったかなと感じます。(結果論ではあるのは承知してます)

良い形で80分戦えていたことはもちろん前節からの上積みですし、渡邉監督のいう通り第1節に比べれば渡邉色が強まり、前進をしている姿であったかと思います。

来年J1昇格を見据えるうえでいかに今季80分ではなく、90分を戦い抜くことができるかが、後半戦の課題になってきそうな22節でした。

中断前のラスト吉田監督とのホーム戦!楽しみすぎるのに、川崎にオリンピック代表に、、、いや、、、まあ、、、分身が欲しい。。。 

 
最後になってしまいましたが、皆さんのところは大雨の被害いかがでしたでしょうか。

ちらっとtwitterにも出させていただいたのですが、この週末は久しぶりに山口に帰っていたのですが、その前日まで出張で広島におりました。3年前の豪雨の時もやはり広島にいて、熱海のこともあり、久しぶりに雨の怖さを思い出しました。

山口も割と雨が強く降ったと聞きました。何もなかったことを祈っております。

読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)

 

我々の最低限 水戸ホーリーホックvsレノファ山口 @ケーズデンキS 2021年7月3日

今期の長い長いJ2の半分地点まで来ました。

我らがレノファ山口5勝7分9敗。勝ち点22 得点15失点23。

うん。あと勝ち点8くらい足らなかったでしょうか。ただ、ここ最近失点が続いていましたが、失点23はほぼ試合あたり1に近いのでしっかりと渡邉レノファが昨年を乗り越えて進んでいる証ではないでしょうか。

折り返しの今節第21節については後半戦に向かうにあたり、自分たちの立ち位置を改めて再確認ができた試合になったと感じます。

それが渡邉監督の試合後のインタビューの『我々の最低限』といった言葉であったかと思います。

前節ボールが全く回せずとても悔しい思いをしましたが、そのような相手であった大宮よりプレスやトランジションに強みを持つ水戸が相手です。

どうなるかなと思いましたが、試合前インタビューのところから「際のところ 球際 切替」と渡邉監督のむしろ相手の強みを超えるといった覚悟も感じれたと思います。

そんな試合で0-0。お互いの監督が『守備はある程度できていた。あとは得点。』と試合前同様言葉を変えて同じような内容を発していたのはなかなか興味深いものがありました。

さて、そんな21節を考えてきたいと思います。

 

1)やはり島屋―池上ラインで。関のコーチングがレノファを維持する?

2)もう一つ武器を。ポジトラか?

f:id:cross_reno:20210707232003p:plain

【水戸】59分山根⇒松崎 藤尾⇒中山 69分安藤⇒大崎 81分平野⇒木村 柳沢⇒タビナス

【山口】66分神垣⇒佐藤 78分島屋⇒浮田 86分高井⇒草野 川井⇒澤井        

甲府戦から前線の並びを変えて、46高井ワントップの10池上、11島屋のシャドーを今節も敷いてきました。2試合連続で点が取れていないので説得力に欠けますが、やはりこの並びが一番個人的には好きです。

島屋の動きが好きというのもありますかね。シュートはそろそろ決めてくれとは思いますが(笑)、やはり2列目のところで相手を惑わすことができる選手かと思います。

また、外へ流れる動きをすることでWBを中へ誘導する道も開けられたりするのも効果的かなと思います。最近起用されている14澤井・46石川の利き足は右利きということもあり、インサイドでのプレーも好みます。そういうところのポジションチェンジをうまく促せていたかと思います。

今節はこの石川が外に張れば、島屋は中間ポジションを取りワンタッチで石川⇒島屋、高井にあてて⇒島屋など特に20分あたりまで見れた形であったかと思います。

島屋がここで受けれると活きてくるのが10池上だったかと思います。

 

下記取り上げるのはPKじゃない??って思う例のシーンです。

f:id:cross_reno:20210708004134p:plain

66:48の田中陸がボール保持をしているシーンです。

流れとしては水戸のクリアボールを回収して山口の右サイドから左サイドへボールが移っていくシーンです。

この時点で11島屋は水戸の33三國19村田14松崎のところの箱に潜っています。46石川はインサイドにいましたが、幅を取りに行きます。この時点で10池上はまだ右サイド。

ボールは田中から石川にでます。

f:id:cross_reno:20210708004350p:plain
66:51です。三國は島屋へCBの位置を割と飛び出してでも付いていくことが分かります。ただここはもう一度田中陸へ戻ります。このときまだ10池上はハーフレーン付近です。

ただ、3秒後の66:54に池上は43鈴木33三國6平野の箱へ侵入。

29田中からパスが出ず、ボールは5佐藤へ。

f:id:cross_reno:20210708004741p:plain

66:58のとことで水戸6平野が佐藤から池上へのコースを切っていますが、島屋へのコースは空いており、やはり三國が食いついて背後が空きます。

島屋⇒池上⇒高井へつがなりエリア内でGKと接触?と思いましたが、うん。なんか1節の野田さん同様に選手が間にいたんでしょうか。たぶん20mくらいは離れていらしたかなと思います。池上から高井へ出たパスの、反対の線上にいるような感じでしたので、水戸の6平野43鈴木33三國19村田、池上も間にいたんじゃないかなと思います。

 

気を取り直して、11島屋10池上が中間ポジションをとることで相手を引き出し高井を働かせるポジションを作る。甲府戦で出来ており、大宮戦で出来なかったことだったかと思います。

もちろん彼らがしっかりと働けるのには理由があると思います。それを21GK関のコーチングに見出せそうです。81分の相手ボールを関がキャッチしビルドアップ開始。13楠本がもっとたところあたりから「探しながら運ぶ!」「間が空くから!」「切れる!」と渡邉監督の言葉を使いながらコーチングをしていました。大宮戦では動かすことが目的となってしまい、相手に持たされてしまい、DFの二人のパス数が100を超えるという何とも言えない状態でした。しかし、今節については持ち運ぶことで水戸がプレスをかけてくることを逆手に空いたスペース探し、しっかりとビルドアップをして無駄な手数を使わずにアタッキングサードに侵入ができていたと思います。

 

2)ただ、まあなんというか、ここからですね。前回同様出てこいエース状態です。驚いたことにクロスの成功率が26%でリーグ1位ということで、、、そうなんですね。

このあたりはもう質を上げてもらうことやちょっとしたきっかけでしょうか。もう少しクロスからの機会演出については期待して待ちたいと思います。

その他にできそうなことと言えば、渡邉監督のよく言う前から奪う。でしょうか。

割と惜しいなと思っていた時間帯が後半開始からの10分でした、

49分には右サイドで池上がボールを奪われるも2回連続で早いネガトラでサイドボールを奪い返します。また51分54分には田中と神垣がインターセプトをしました。ただ、どのシーンもそのまま上がれずやり直すかボールを失ってしまいました。このあたりでショートカウンターが打てるように周りとの距離感が良くなれば、また新しい武器としてできそうな気もします。

 

さあ、次は磐田戦。アウェイで勝ったときは正直磐田が一位になるとは思っていませんでしたが、前節は新潟戦も乗り越えています。天皇杯もしっかり勝っているところもチームの勢いを感じさせます。ただ、勝負はやってみないとわかりません。

昨日の朝もスペインがあんなにイタリアを圧倒するなんて、ダニオルモの偽9番こんなに効果的!など今大会スペインを応援していた身としては、敗戦したとはいえやはり勝負はやってみないと分からない、いい試合は突如訪れる!といった感想でした。

レノファの試合は今はもどかしいかもしれませんが、きっとしっかり維新スタジアムでみなが『行ける!』と思えるようになるのではないかと、この水戸戦では感じました。

『これが我々の最低限』渡邉監督のこの言葉を信じ、磐田戦では上乗せを期待しホーム2連勝といってもらいたいものです。

Vamos Renofa  

ここまで読んでいただきありがとうございます。

※文中敬称略