レノファを青黒の眼で東京から見るblog

レノファ山口を応援・分析します。

ここで抜け出す力がほしい。 レノファ山口vsギラヴァンツ北九州 @維新 2021年11月6

やっぱり負けちゃだめですね。相手も必死、同じ境遇。だからこそホームでそんな相手を跳ね返す力が来期に向けて必要になってくるかと思います。

ましてやまだ残留は確定してませんし、今節の結果をうまく昇華していていってほしいですね。では今回は下記についてです。

1)楠本からのサイドチェンジ

2)あと3節橋本は帯同してほしい

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1)

前回のブログの最後で触れました楠本のサイドチェンジ。やはり狙いでしたね。

 

山口さんの大きい展開、左から右へのダイアゴナルな展開でウチのダメージが大きくなってきて、素早くスライドするというところが段々と難しくなってきたので交代カードを切って、トップとトップ下にパワーを入れようと思いました。

 

北九州小林監督の試合後のコメントを引用させていただきましたが、13LCB楠本⇒RWB高木という展開が多くみられていました。

今節の北九州のプレスに対して、両監督がコメントで出されている通り、レノファが持ち運びをすることにある程度成功していたため、北九州はプランBだったと思われるミドルゾーンあたりではめるような形で試合が進んでいました。

前の2節ではある程度前から来てくれるため、シャドウの10池上、46高井が空くような展開がみられましたが、今節はCB、WBが持つ展開に。

この日はいつも以上に13楠本はボールを持つ展開に。さすがにパス本数95本あるとは思いませんでした。

H琉球戦ではその日のスタメンのRCB菊地とLCBヘナンの出場時間は多少違いますが、ボールタッチ数はほぼ同じ。ただ、この数節のLCB楠本、RCBヘニキの場合のタッチ数の違いを見る限り、彼ら二人が出ているときは左を意識していることがわかると思います。  J2 第39節 山口 vs 北九州のデータ一覧 | SPORTERIA

そこで、楠本からの展開で行われていたのがサイドチェンジでした。

特に後半開始後は押し込むことに成功している状態で、ボール奪取後展開を一気に変えるサイドチェンジ(49:30)、セカンドボールから組み立てなおしてからのサイドチェンジ(51:10)など後半の流れを作っていた要因になったと思います。

それが60分の前二人の交代というカードにつながったようです。(小林監督談)

前二人のプレスでスイッチが入らない状態になってましたので、北九州の中盤はかなり中途半端な位置取りを強いられていたためと思います。

そのためサイドチェンジに限らず、右サイドでは6渡部8佐藤謙の10池上などへの『箱』への差し込みも効果的に入り、ネガティブトランジションでも敵陣深いところでの即時奪回もできており、この時間帯は正直得点は時間の問題かと考えていました。

名塚監督も手ごたえを感じていたからこそ、交代をしなかった・できなかったということかと思います。あ~くやしい。。。

 

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ざっくりいうとこんな感じで7高木が浮いていました。この高木の動きを警戒すると最終ラインなどもコンパクトさを失い、山口の同サイドのタテパスなども通りやすくなる状態でした。

73分におそらく小林監督が「そこプレス行け~!!蹴られるぞ~!」と指示を出していました。

山口の両CBにも北九州SHが出ていくことをうかがうくらい、最後思い切っていくぞ!という姿勢がここで出ていました。というか後半かなり腰が引けていたので少し飲水タイムでやり方を整理したのかなと思います。

そしてその数分後ですね75:30あたり、6渡部が30ヘニキに出そうかとうかがった際に、北九州39LSH椿がヘニキまで寄せるしぐさをし、渡部は近い楠本に。20田中渉に付いていた2RSH新井がマークを切り替えて楠本に鋭く寄せて、新井の動きに呼応して田中渉へ距離を詰めていた16CH西村がパスをカット。一本のパスで盤面ひっくり返されて、高橋⇒椿⇒高橋でやられてしまいました。

このタテパスをかっさらわれるのは前半自陣でのビルドアップの時に引っかかっていた形に近かったなと思います。

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サイドへの圧縮、ボールの誘導からのパスカット。そこからのツータッチぐらいでボールをタテに早く。展開していくのは逆サイドの手薄な方へ。

前半は相手のミスにも助けられていましたが、スペシャルなシュート共に勝利ごとかっさらわれてしまいました。

特に14:00に代表されるような詰まってしまうシーンが楠本ー橋本のラインで何度かでてしまっていました。

サイドチェンジも割と敵陣に入るあたりで行っており、相手がセットしている状態で、展開を変えるために使われています。このようなノッキングしてしまっているときに自陣でもこのようなプレーがあっても良いのかなとも思います。渡邉前監督は『解放』という言葉を使っていたプレーですね。(このボールをかっさらわれてショートカウンターを許すのが怖いというのもあるかもしれませんが)

渡邉レノファ時代からの宿題のような形ですね。H大宮戦ではヘナンで引っかかったり、眞鍋も立ち位置で苦戦をしていたりと。
やはり組んでいるWBやボランチと連携して持ち運ぶことが必要かなと思います。ただ、割と今のレノファのボランチが捌くコンビ、運動量でそれを補うコンビなど結構試合ごとにボランチの色が変わる印象なので、前述のサイドチェンジ含めて一本で『解放』させることや思い切ってボールをタテに蹴る判断なども必要なのかなと思います。最近で言うと京都戦や水戸戦のような結果が待っているかなと、、、

 

2)

ただ、あのサイドチェンジについては可能性を感じるところなので、伸ばしていってほしいと思います。右サイドよりも左サイドの方がいきるのかもしれないです。で、その相方にはやはり42橋本がいいですね。

久しぶりの出場であっても、臆することなく何回もドリブルでファウルをもらっていましたし、ビルドアップでも早速6:40あたりでするどくシャドウへあてることも何回か見られました。

この試合におけるパス成功数を見る限り、このあたりは要改善ではありますが、ポジショニングは他の選手にないレベルでよいように感じます。

WBがあがることで、相手のSBを押し込むことがレノファはよくあるかと思いますが、正直上がり過ぎで自分からマークに付かれに行ってしまうような感覚を時々覚えます。もう少し降りてきてボールをもらいに来てもいいんじゃないかな、って思うところです。まだ名塚体制では1試合なのでこれだけで断じてしまう気はないのですが、ビルドアップでの顔を出すところや、そこから前へのつけるところなどはうまく回避できた時は、かなりゲインで来ていたと思います。

また、アタッキングサードでも内側に入ってくるところもタイミングもよく相手が捕まえられていない場面が特に後半見られるようになっていました。55分、58分あたりはシャドウとのポジションチェンジを行っており、相手をはずすことができていました。

来年体制がどうなっているかはわかりませんが、大学リーグも終わっているので、残り3試合帯同できるのであれば、チームとしてはプラスになるので是非お願いしたいものです。

 

ほとんど左サイドのことばかり書いて、力尽き始めたので、次の松本戦は右サイド頑張って!と願って6ポイントマッチを制することを祈念したいと思います。

今節同様降格圏内のチームですがここで星を落とすことなく、今シーズン最後まで生き切ってほしいと思います。

 

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)