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FC大阪5試合分(割りと飛ばし飛ばし)の雑感

今見ることのできるFC大阪の試合を見ての雑感です。

とりあえず福島戦から各5,60分くらいを見ての感想なのと、後述もしますがFC大阪のライセンス問題が出たあとの試合なので、これらの試合がFC大阪とは考えてないことは予めご了承ください。

また、もし、FC大阪のサポーターの方がこの記事までたどり着かれましたら、なんか言ってんな〜くらいで温かい目で見ていただけると幸いです、

 

では、FC大阪のまず4局面を抑えていきます。

 

フォーメーションは4-4-2を採用。

主体はロングボール。裏抜けもだがヘディングなどで一度ワンクッション入れてからの裏抜けなども見せる。サイドに展開した場合は2人、3人と少人数で最小のタッチ数で縦に早く突破をしクロスから得点を狙う。

また、後ろからつなぎたい、という意図も見えた。この流れは相模原戦以降特に色濃くなった印象。2CBと2ボランチを中心にビルドアップ。

ツートップの片方をトップ下のように落とした4-2-3-1のようにし、その落ちた選手をビルドアップの抜け道にすることもあった。この場合一旦サイドハーフに当てて、トップの選手とワンツーのようにやはり縦に早くを意識していたように思う。

また、LSBを上げて3-2-4-1のような並びをすることもある。その際にはLSHはインサイドへ。ツートップの落ち気味の選手とともにシャドウのような形。シャドウがマーカーを引っ張るようにレーンを縦に走ることで、CFへの道筋を作ってそこへクロスや中へつけるボールなどを入れる。SBには上がる能力もだが蹴る能力も必要になる。(沼田さん契約更新ありがとう)※福島戦の22分が一例

サイドハーフは割りと縦に突破する能力もだが、中でのプレーもできないと厳しそう。

 

攻→守

基本は即時奪還。ただ、全員がやみくもにプレスをかけるのではなく、最低限のボールホルダーへのプレスで、割りと後ろは静的な形。最終ラインはリスクを負って選手を捕まえに出て行くことは少ない。(例:最終戦の熊本)

ただ、ライン自体は高めなので、相手が蹴ってくれば的確に迎撃。突破されれば2列目の帰陣が結構早い。※ジョギングすることはきっとないだろう。

また、セカンドボールへの対応はかなり早く感じた。むしろこのセカンドボールへの反応が生命線とも感じるほどではあった。(※個人の感想です)

 

基本はミドルゾーンで構えてからのプレス。自陣では4-4-2の形でブロックを敷く。この幅自体は割りと自陣ではコンパクトに。ペナ幅くらいかもう少し狭い。そのため中を使うことは相手が難しいので、外誘導になる。

ただ相手陣であると多少かわってきて、3バックの相手に対してはミドルゾーンよりも敵陣側であれば、ツートップに加えて、LSHが多少上がり目で対応。ボランチを見ながらCBへという感じで。それに呼応して相手の幅を取ったWBにボールが出た場合は、ボランチがマーカーを捨ててWBまでずれていくなど幅広い守備を求めている。。マークを放した選手についてはボランチの相棒のスライドであったり、最終ラインが見ることなどで対応。

4バックの相手でもツートップの片方がCBを抑え、ボランチをツートップのもう片方が抑えれば、反対のCBにはサイドハーフが付きに行き、やはり反対サイドのSBに出ればボランチがここを迎撃する。かなり守備範囲は広く求められそう。(少なくとも宮崎戦の21分はこの形だった)

 

守→攻

ボールを落ち着けるためにGKに戻すことはあまりない。※前任者なら指笛連発であっただろう。

基本はそのまま前線へ送ることが多い。

カウンターへ移る際は5レーンを意識したような形で選手の人数をかけて行っていた。やはり人数自体も割とかけていた。

 

 

といった形に見えました。上の図は福島戦のものです。残りの試合のは割愛させてください。

 

で、試合ごとの雑感の前に実況の方が仰っていた興味深いフレーズ。

『アグレッシブサッカーを継承しつつ、今年は守備からリズムを作るサッカー。全員でハードワークをする』と志垣監督が言っていたとのこと(宮崎戦)

JFL時代のFCの大阪がどのような姿であったのかはわかりませんが、どの試合見ても『FC大阪は堅守速攻』というフレーズがでていたので、1年で志垣監督はFC大阪にこのイメージを植え付けたのかなと想像ができます。

 

では、各試合の雑感。

前提:福島戦の前にライセンスの問題でJ2への昇格が今季叶わなくなったことが通達されて、一時期2位にいたFC大阪は多少モチベーション的には難しいと思われるラスト5節であった。

 

◎福島戦(ベースのフォーメーションは3-4-2-1)

前半戦では4-4-2を敷くFC大阪が5バックを使ったくらい、ボール保持からの前進が得意なチームのようでした。

ただ、上述した前線からの守り方がハマっており、クリーンシート。志垣監督も前半はパーフェクトという出来。

この試合でも後ろからつなぎたいのかなと言うシーンはちらほら。2CB+ダブルボランチを中心に、時々RSBが中に入ればRSHが幅を取るなど工夫をしようとしていたが、多少練度はまだこれからという印象であった。やはり縦に早くする攻撃時は迫力を見せていた。

 

◎相模原戦(3-4-2-1)

後半20分あたりに失点をするのだが、割と3つに分けて考えたいと思った試合。

1)前半。

これについてはFC大阪のサポーターさんらに否定はされるかもしれないが、繋ぐ意図が色濃く見えだしたのはこの相模原戦から。結局0-5の大敗を喫っしてしまったのですが、前提にも書きましたライセンスの問題。これが影響したのか多少チャレンジングな方に舵をきったのかなという邪推を持っています。途中実況の方も「(今節に向けて)攻撃に重点を置いて準備してきた」的なこともおっしゃっていました。

そんなこともあり、割とロングボールを使うのではなくつなぐことを意識したような前半に。5-3-2で守る相模原に対して、SBが「2」の脇から前進したり、ボランチが落ちて3枚にするなどしていたが、なかなかゴールへ迫れなかった。迫っても相模原の「5」のところが崩れてなかった。

2)後半20分まで

後半に入り多少縦に早くなった気がした。ほぼワンサイドゲームになるか?というくらいに攻め込めていた。得点も時間の問題かなと思えた。いつものFC大阪はこういうものかなという印象であった、

3)ただ、好事魔多し。つなぐならGKへ下げればいいが、ロングキックを選んだがこれが相手のブロックに遭ってしまい、自陣深くでボールを奪われてそのまま失点。

ここからセカンドボールを取っても孤立していたり、そもそも戻り自体も悪くカウンターをそのまま食らってしまうなど大量失点に。多少メンタルがやられたか、チーム全体に迷いが見られてしまった。

リンク先のように戸田監督は上機嫌。「まぐれではFC大阪から5点は取れない」という言葉を逆に返せばそれだけFC大阪の守備は堅い、と他のチームからは認識されている。

ただ、相模原はプレスや自陣でのクロス対応を意識していただけではなく、これは愛媛戦でも見られたが、FC大阪の4−4のブロックの特にサイドのところ。

一旦FC大阪のSHとSBの間に幅を取った形で人を立たせる。ここにFC大阪のSBが付く。相模原は中にしっかりとボールの逃がすための選手をここにおいており、ワンタッチで当てて、ボールを逃される形が多かった。4失点目は確かこの形が直接失点に繋がっていた。

愛媛はここに人を立たせたところで、SBが動いたらボールホルダーの選手がその立たせた選手をお取りにして、そのままハーフレーンをドリブルで突破していくなどをみせていた。

 

 

◎宮崎戦(4-2-3-1)

割と福島戦に似ていたように思う。だいぶ大阪ペースで進めれていたように思う。セカンドボールの回収なども早く、帰陣する際も誰もサボっていなかった。

ただ、最終盤やはり4−4のブロックで替わって入った選手はボールホルダーに行きたい。ただ、後ろの選手はスペースを埋めたいという意識のズレが30分辺りから見えはじめ、宮崎に中間ポジションを取られボールがここを経由し始めてから防戦一方に。

最後はやはり中間ポジションでボールを受けられたところから最後は押し込まれてしまっていた。

 

今治戦(4-4-2)

前半5分にセットプレーの流れから3人で左サイドを崩してクロスからのゴールと幸先よいスタート。CFは裏抜け、ポスト−プレーにフィニッシュと色々な顔を持っているなという印象。(あ、今ヨーロッパで武者修行している彼がいましたね)

ただ、ここから今治の10番を中心にマンパワーで押され気味に。前節と違った形でSBのところをやられてしまい、退場者も出してしまい終戦

 

◎愛媛戦(4-2-3-1)

実況をしている方も言っていたが、あまりロングボールを使う印象がこの5試合の中でも最も少なかった。

FC大阪はデータとしてロングパス比率1位、ワンタッチパス比率が2位とのこと。

こちらの印象がすくなくても愛媛としては時折繰り出されるロングパス&セカンドボール回収のFC大阪のムーブは嫌だった模様。

21分のようにボランチが低めの位置でボールを引き取り、つなぐようなふりをして一気に右サイドへ流れたCFへボールを送るなどメリハリがあったように感じた。

得点シーンも縦・縦からサイドチェンジ。エリア侵入からのシュート&こぼれ球を押し込むといった形で、これならレノファでも見たことある形というものではあった。

ただ、最終盤はカウンター、ショートカウンターなど打たれるシーンが散見された。これは他の試合よりも印象としては食らった回数が多かったのではないかと思う。

愛媛の石丸監督が言っていたが、4−4ブロックが硬いが個を殴りにくるような形になると多少脆さも見えてくるのかもしれない。まだ質が足りなかったと言っていたが、この5試合の中で最も中で勝負しているのが愛媛であったし、FC大阪も嫌がっているようにも見えた。多少強引に来られたとき、志垣レノファはどのような対応を見せるのかは個人的には注目。(いや、だっていたじゃん、岡山の悪魔とか、町田のドリブルおばけとか、オレンジ色の凶暴軍団とか。)

 

と、雑に振り返ってみました。

キャストが変われば監督のしあげる形も変わるでしょうし、これはあくまでラスト5節のFC大阪さんということでとどめておいていただければと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

 

※文中敬称略