レノファを青黒の眼で東京から見るblog

レノファ山口を応援・分析します。

誰が今年は引っ張る?維新は勝つ場所2022 レノファ山口vsロアッソ熊本 @維新 2022年2月20日

2022年開幕しましたね。

岡山では度肝を抜くシュートが決まっていたり、横浜では劇的な試合が決まったりと早くも熱い試合が繰り広げられてますね。維新での試合も負けてなかったと思います。どちらのチームもアグレッシブに自分たちの色を出し合ったどちらに白星が転がり込んでもおかしくない好ゲームであったと思います。

我らがレノファは2月に入ってコロナで選手の離脱、チーム練習ができなかったことなども考えると、キャンプである程度仕上げることができていたいのかと思います。正直コロナの一報、その後の続報を見ていくうちに、厳しい出足を覚悟しておりました。

そんな勝手な僕の想像とは違い、維新のピッチで選手が体現してくれたサッカーは2022年のレノファはこういうサッカーだよ!とサポーターにとても伝わるパフォーマンスであったと思います。

ただし、だからこそ勝ちたった。引き分けは妥当とは思いましたが、勝てない試合ではなかったし、名塚監督の試合後のコメントと表情がすべてであったかなと。

失礼な言い方になるかもしれないですが、コメントが具体的になってような印象を受けました。昨年の引き継ぐ形で監督になられたころに比べて、シーズンはじめからご自身の考えをチームに落とせているためか、そのように感じました。

では、去年同様下記2点新しいレノファの形かなと思ったところを挙げてみたいと思います。

 

1)左サイド起点の新しい形

2)最後得点を決めるのは誰なのか?

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【山口】68分田中⇒山瀬 沼田⇒兒玉 83分池上⇒島屋 大槻⇒梅木
【熊本】77分坂本⇒土信田 81分上村⇒藤田 ターレス⇒粟飯原 93分竹本⇒田辺

1)

まず前回ブログで3-4-2-1で書きましたが、4-3-3でしたね。ホントお恥ずかしい、すみませんでした。

さて、試合開始直後より15分、どうなるのかな。。。とかなり心配になるレベルで熊本のフォアプレスに苦戦をしビルドアップがうまくいかない時間が続きました。

ここで押し返す要因になったのがLSB14橋本健人。もう前半は流石の出来であったと思います。(半年後山口のいるだろうか、、、)

3シーンほど橋本がかかわったプレーを例に挙げたいと思います。

 

まずは14:30あたりの山口の左サイドからの熊本ボールのスローインの場面。スローインを受けたターレスにボールを下げさせ、そのままFW勢が熊本の3バックにそれぞれ詰めていき、ボールを蹴らせてゴールキックに。

その後のビルドアップも多少窮屈になりましたが、なんとか敵陣まではいけました。そこからボールを失った途端にLWG19沼田が熊本RCB2黒木へプレス。パスカットをし、熊本ボールのスローインへ。徐々に山口のプレスがかかりはじめました。守備で流れを自分たちの方へ持って行きます。その後のスローインからの流れで山口ボールに。

6渡部⇒14橋本⇒6渡部⇒22生駒へボールがハーフウェイライン手前で周り、それに合わせて熊本が9高橋を先頭に寄せてきますが、22生駒⇒LIH20田中へ熊本の2ラインを突破するボールがようやく出ました。

そこからLIH20田中⇒LSB14橋本。LWG19沼田が落ちて受けるような動きをし、熊本RWB8上村を引き出し、そのスペースにLIH20田中が走り込みます。
このシーンはつながりませんでしたが、このWGが落ちて相手WBを釣って、その裏にIHが走る形は、左サイドに限らず右サイドでも何度も出ていたので、チームとして狙っている形の一つと思います。

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次に22:00のシーン。14橋本が自陣でボールを保持し、20田中へ前方へポジショニングをずらすように指示を出します。そうすることで熊本RWG21ターレスの位置もずらし、併せてRIH10池上がボールを受けるように落ちてくることで、熊本DH6河原を釣ります。

すると、14橋本からCF13大槻への道筋が開きます。ここで先ほどの生駒のように2ラインを突破するパスが通り、熊本にフォアプレス諦めさせ、自陣への後退を余儀なくさせます。そして熊本が自陣へ撤退したすきに、各自がフリーになれる位置を探し、14橋本⇒8佐藤謙⇒20田中⇒10池上とリズムよくショートパスをつないでいき、池上が熊本RCB2黒木をつり出し、黒木が出たスペースを埋めようとするRWB上村の体の向きを確認した池上は19沼田へ。沼田のクロスから13大槻の決定機。という流れでした。

これらのシーンでプレス回避の成功体験を得たこともあり、その後の前半で押せ押せのムードが漂います。

 

そして最後に24:18。右サイドで熊本のボール保持に対して、RSB4眞鍋がインターセプト。10池上へとつなぎます。この時点でまだ密集状態を抜けきれていませんが、橋本がインサイドの位置へポジションをとることで、10池上からパスを引き出します。

このようなインサイドに入っての偽SBと呼ばれるプレーが随所に効果的に出ており、円滑にボールを橋本は散らしていました。

 

3シーンを取り上げましたが、

・新戦力の生駒の配球の精度

・全体で相手をずらす意識とラインをまたぐパス

・橋本のインサイドへ位置取りとそこでのゲームメイク

昨年なかった形が見ることのできた前半となりました。プレスについても昨年終盤に比べ前から出ていく意識も高かったと思いました。これが今年のベースになっていくのかなと思います。

 

とにかく目立つ橋本。失点シーンはちぎられてしまいましたが、攻撃の際の彼の存在感は頼もしいばかり。19沼田も本来は得意なプレーではなさそうでしたが、愚直にライン際で幅を取る作業をして、橋本のスペースを作っていました。もう少しゴール前でのプレーがしたかったんじゃないかなとも思いましたが、前からのディフェンス含めてチームに貢献していたように思えました。

 

2)

で、ポジティブな形で終えた前半でしたが、結果的に前半や後半の立ち上がりで2点目を奪えなかったことが最後響いてしまったと思います。

やはりまずゴールを求めたいのはCF9大槻。昨年に比べてボールの引き出し方が整理されたのか、エリア内での惜しい場面がありました。

ゴールシーンの橋本から渡部に渡ったようなふんわりとしたクロスよりも、20:00の16吉岡からの鋭いボールのほうが好きなのかなー、などまだまだ改善できそうなものもありそうです。

また、今期ならではですが、前回のブログでも触れた左利きがいること。フォーメーションは違えど、LSB橋本、LIH田中がいたことで相手陣の深い位置を取った際に大外レーンから左のハーフレーンへの流れからもきれいにクロスが上がってくることなども、中で合わせることが得意な選手にとっては、昨年よりもやり易さはあるのではないかと思います。奮起期待したいですね。

 

そして、なんか一度決めたら乗ってきそうなのは16吉岡な気がします。この試合でも38分の絶好機含めて何度も雰囲気のあるプレーが出ていたと思います。

上に挙げた24分のシーンも最後は14橋本から大外で待ってた16吉岡でした。13大槻をおとりにして大外で16吉岡など、次節の秋田戦でも見られそうな形もありました。左サイドの19沼田同様に上背は二人共ありませんが、敵の守備ゾーンの外からの得点も狙っての起用でもあったのではないかと思います。

フォアプレスやネガティブトランジションも献身的でテクニックあってと、今後もキープレイヤーになりうる選手なので、是非得点やアシストで早めにどんどん調子を上げていってもらいたいです。

 

今期初戦の熊本戦。惜しくも引き分けに終わってしまいました。後半の途中のように橋本が消えた(消された)時は、どのルートでビルドアップをするのか。スカウトアドバイザーの安永さんが言及されてましたが、22生駒が持った際に4眞鍋がインサイドに位置どるのが早すぎることでパスコースが無いシーンも見られました。

https://twitter.com/yasunagasotato/status/1495277476687220739?s=20&t=QAS8BpzeF6X_mdSS9YwWhw

個人的には15:00あたりで生駒がサイドに張れというような仕草もしてましたし、もう少し眞鍋にはインサイドには入りすぎないでほしかったんじゃないかな~とも思えます。このあたりは眞鍋的には橋本のところでゲインができているので、自分は~という考えもあったのかなとも思いますし、すり合わせていってほしいですね。

 

さて、橋本・大槻・吉岡と僕が気になった選手を3選手挙げましたが、さて今年の顔は誰になるでしょう。皆さんはいかがでしょう。

次節秋田戦期待しましょう。なんか池上がやってくれる気が。。。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)

さあ2022年開幕だ!

2月19日追記

どうも今年はレノファ4バックという情報が。。。

ネタっぽく読んでいただければ幸いです(笑)

 

 

お久しぶりです。
あっという間の2か月でしたね。自分の年のせいでしょうかね。ついこの前今期終わったな~という印象でしたが、もう開幕です。

 

去年のホーム最終戦の河村前社長が多少今期について、編成が暗そうな形でおっしゃってましたが、どのメディアでも言われてしまっていますが、旅立っていった選手と加入し来てくれた選手を見ると、多少物足りなさがあったかと思います。

特に高井、楠本などこの数年スタメンで頑張ってくれた選手の移籍は心情的に寂しさも大きかったですね。

ただ、もう彼らはいませんし、今期戦っている選手の皆様に期待をしていきましょう。

ということで、簡単に今期どうなるのかな~と自分の空想を書いてみたいと思います。

 

1)昨シーズンの踏襲?鍵はシャドーの選手選択?

2)渡部に続いていく選手は誰になるか?

 

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正直あまり情報が無いのと、昨年の終わりのやり方で考えると3-4-2-1を今年も採用するのではないか?という感じで並べてみました。

ただ、新加入選手もどのように使われるのか?なんていうのも見えなかったり、今年も18高木がFW登録なので、WBやる?実はシャドーで起用とかある?というのもあったりなかったり。サイドで運動量を生かす選手かと思いますので、中側はあまり想像つかないですが、色々妄想はできますよね。

1)

個人的には昨年の振り返りのところで書きましたが、名塚体制になってからWBのところがほぼ利き足のサイドで固定されていたところです。

7石川は両方できますが、基本は右に固定ではないかなって思います。ある程度WBにはサイドに張らせることで幅を取り、CFと逆サイドのシャドー+1人でクロスからのゴールを狙う、という形をパターンの1つとして考えているのではないかなと思います。

そうなるとWBの人選はある程度見えてきますが、シャドーの組み合わせですね。

11島屋はLSHにしているのはこの形が一番個人的にビルドアップで好きだからです。10池上とは昨年もコンビを組んでますし、開幕戦という硬い試合ではある程度経験値を優先するのではないか、とにらんで今回はラインナップさせてもらいました。

右サイドには10池上。キャプテンを降りて、肩の荷が下りて、さあどんなプレーを魅せてくれるか楽しみにしたいですね。去年渡邉さんが監督に就任された時点で、もう次のキャプテンでもよいのでは?という思いがありました。ベテラン選手が多くなってきていた中、若い選手などのパイプ役のようなこともやっていたと思うので、とても大変ではなかったかな、という印象がありました。良い意味で次に渡していくことも必要かなと思っていたので、渡部に変わったのは個人的には賛成でした。

きっと、別の形で池上はチームを支えてくれるでしょうし、何よりプレーでより引っ張っていってほしいですね。そんな期待と去年の頑張りの感謝を込めて今年は池上のユニフォームを買わせてもらいました。

 

さて話は戻して、もう一人期待しているのが、16吉岡です。左利き来た!

一応右サイドで書きましたが、カットインからの逆足のシュートよりも左サイドのニアゾーンをLWB14橋本あたりと取りに行き、利き足でクロスをいれる、なんていうパターンも面白そうだなと思います。

やはり今年は14橋本がチームのストロングポイントになるはずですので、どう絡んでいくかも開幕で期待です。ですので、左サイドの崩しという点では新たにシャドーの位置で左利きの選手がいるのは面白いな、と思います。

また、橋本はただ大外のレーンを上下するだけかというと、そうではないですよね。となると代わりに幅を取る選手が左足というのもまた違った形がみえるかもしれません。

 

2)

去年の終盤、鉄板の渡部に続き、楠本の頼もしさを感じておりました。皆さんもそうではないかなって思います。

ただ、残念ながら移籍。。。じゃあ次は?ってなると、正直該当者はいないのかな~というのが本音です。

基本名塚監督になってから3ヘナンはそこまで重宝はされておらず、むしろ同じく移籍してしまったヘニキでした。2菊地はベテランとして安定はもたらしてくれるでしょう。ただ、やはりもう少し若い選手が出てきてもらわないと困る。となるとまずは背番号も新たに変えた4眞鍋がその筆頭候補でしょうか。

渡邉さんから名塚監督になった時に多少やり方の変更に戸惑ったのか、ボール保持の局面でなんかポジショニング違ってる?という場面が見られました。ただ、今期はシーズン最初から名塚体制ですし、背番号もフロントの期待の表れでしょうし飛躍を期待したいです。

また、移籍組の22生駒も去年北九州戦で確かアウェイの方が2021年初スタメン?初出場?だったかと思いますが、良いパフォーマンスでしたね。高さはもちろん色んな局面で顔を出していたと思います。ボールを受けるのも特に苦ではないのかな思います。

まずはこの二人が候補になるかと思いますが、チームとしての底上げとしては若い選手たちに期待したいです。

 

と、特に私自身は各段情報も無かったのですが、ある有料記事で橋本が立ち位置について言及をしていました。去年最終盤は、シーズン序盤に比べてあまり重視してないのかな?と思いましたが、どうやら違うようです。どんな姿を維新スタジアムで見せてくれるのか、勝利と共に期待をしたいと思います。

さあ、皆さん2022シーズンも楽しみましょう!

今期の振り返り。1年間お疲れ様でした!

22位チームのうち15位フィニッシュ!

2年でJ1昇格を目標に掲げていたチームとしては物足りない数字であったかと思いますが、前年の最下位を考えればJ2残留という結果は悪くない結果であったと思います。

中でも、渡部・関をはじめとしたディフェンス陣の奮闘は頼もしく映りましたね。

さて、今年の〆のブログになりますが、下記について考えていこうと思います。

1)キャプテン本当にお疲れ様でした。

2)きっかけはいつもレフティー。

3)ちらっと来期のお話

4)レノファらしいとは

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1)

2021シーズン渡部と同じく42試合に出場した、キャプテン10池上。僕のシーズンMVPは彼です。

フォーメーション変更、戦術変更、選手交代でのポジション変更、様々な状況変更にも柔軟に対応し全試合出場をしました。

もちろんキャプテンとしての責任・重圧などもかなりあったようにも思います。琉球戦の試合後などは特に安堵感があったような顔をしていたと思います。

チームには渡部・関・菊地・佐藤健&佐藤謙のようなベテラン選手がいるので、支えてもらうところはあったかと思いますが、今期は新たな監督の下でのスタートということもあり、最下位から這い上がる1年をキャプテン務めていただきありがとうございました。という思いでいっぱいです。そしてまたシーズン終了後の光速契約更新。本当にうれしいですね。

 

2)

では、今期のレノファの歩みを見ていきたいと思います。

第1節~10節

岸田の神の手ゴール未遂から始まった今季の出だしは2勝3分け5敗。というスタートでした。序盤にスタートダッシュを決めた新潟や琉球に力負けをするも、第5節には最終的には優勝をする磐田から今季初勝利をあげました。

18小松連、31草野の裏抜けや44石川の攻め上がりなど、昨季と違った面々の動きに今期への期待を抱いておりました。

ただ、初勝利をあげたもののほぼ勝ちゲームであった栃木戦にセットプレーの流れからの一発に沈められた一戦から多少渡邉前監督の迷いが生まれたのかな、と思います。

やはりビルドアップの構築に苦戦をしていたのかなと思います。そこで出てきたのが第1のレフティー「ヘナン」です。

ヘナンはこの群馬戦の第8節が最初の出場でした。ヘナンをLSBに起用し、RSB15川井が高い位置を取り3バックのような形でのビルドアップをボランチをあまり落とさないような形にしました。その際に仙台の時はそのまま3バックにしたと渡邉前監督が本に書かれていたので、どうなるかな~と書きましたが、

https://blog.hatena.ne.jp/cross_reno/cross-reno.hatenadiary.com/edit?entry=26006613718462203

そのまま3バックにしたのが、10節の京都戦でした。

その際のブログにも書きましたが、「本気で悔しがれ!」と渡邉さんが言えば曺監督は「うまくいかない時に崩れない」といったように、間違いなく試合の内容や陣容に手ごたえを感じ始めていたのがこのあたりでは無かったかなと思います。

 

そして第11~20節。ここのスタートはとてもよかったかと思います。

千葉には割としょっぱい試合をしてしまいましたが、15節の秋田戦までに3勝1分1敗と良い数字が残せました。ただ、ここからが苦難でした。

16節の長崎戦は今期最も力負けを感じた試合でした。安定し始めていたヘナンの裏を徹底的に突かれる。また、人を捕まえにいくのではなく、ある程度スペースを埋めつつ相手に詰めていくプレスについても、こちらがアクションを始める前に蹴られてしまうなど試合を通して対処が間に合わなかったような試合でした。

ここから0勝2分け3敗。20節の大宮戦の負けなど試合内容もこの5試合はかなりサポーターも我慢を強いられるような試合が続いていました。このあたりで渡邉前監督が使っていたのが、「目がそろってきた。やり方は変えない」でした。やり通すという強い意志を言葉に載せて発信していました。甲府戦のような惜しい試合もあったからでしょう。

 

そして21~30節。ここも序盤はよかったですね。

水戸戦では「この試合が我々の最低限」という試合後のインタビューがあった通り、0-0とはいえ守備の安定が生まれたと思います。磐田に最後追い付かれますが、秋田にも勝ち内容も伴ってきておりました。ここでまさかのリーグ中断。

そして中断空けこんなに内容が悪くなるのか?というような試合が続きました。山形や金沢に勝つものその次の試合の6ポイントマッチの栃木や相模原との試合を落とすということが続いてしまいました。

 

そして31節ですね。まあここの長崎も完敗でした。天敵というのはここまでチームを壊してくれるのでしょうか。

このあたりの節では最初の15分くらいで失点を繰り返してしまうことが多かったのと、ショートカウンターを食らうシーンが多かったです。

ではまた次のレフティーに登場してもらいましょう。20田中渉ですね。8佐藤謙の離脱以後27節より1試合を除きスタメンを張り続けてくれました。

彼は渡邉前監督のオーダーであったと思います。26神垣・29田中陸の働き蜂タイプの他に捌けるタイプがやはりほしかったのかなと思います。渡邉前監督の誤算としてはやはり31草野の離脱のほか、8佐藤謙の離脱があったのかと思います。

なので、何とかこのつなぎの部分で違いを作れる選手。状況を打開してくれる選手を求めたのかなと考えます。ただ、残念ながらここで渡邉前監督は退任という幕切れとなりました。

8勝8分15敗。27得点40失点。(平均勝ち点1.03 1試合平均0.87得点 1.29失点)まだまだいけるでしょ、と思いましたが、確かにチームとして悲壮感は漂い始めていたのかもしれません。

 

32節~42節

そこで名塚監督の登場です。前線では前からしっかり人を捕まえていくようにシフトしていくことを目指していたと思います。

最初の5節は特にこのやり方を変えたチームの難しさがでた試合だったと思います。霜田元監督の時にいた選手が残っていましたが、チームは今シーズンの最初から別のサッカーをやっていたチーム。いきなり変えるにも対応させるまでに時間が必要になります。

選手の起用法にも明確に違いがでます。8佐藤謙の復帰もありましたが、29田中陸・26神垣、15川井などがわかりやすく出番を減らし、30ヘニキ、7高木らが試合に絡み始めました。

上位勢になんとか幸運もあり勝ち点をもぎ取っていくと、琉球・大宮に勝利することでほぼ残留確定までもっていくことができました。

ここらでわかりやすく変わったなと思ったのがLWBでした。またレフティーである41桑原と42橋本についてです。このLWBがわかりやすくほぼ左利きの起用になりました。

今まではもともと48新保くらいしかいなかったこともあり、右利きの44石川14澤井などが起用されてましたが、41桑原の加入もあり名塚政権ではターンオーバーをした琉球戦以外は左利きの起用がされました。

2勝5分4敗。10得点11失点。 (平均勝ち点1 1試合平均0.90得点 1失点)

残留を争うチームとの対戦が多かったので欲を言えば数字の改善は物足りないですが、選手のやることが明確になったという言葉が出ていた通り、しっかり残留に導いてくれました。

15位なので仕方ないとはいえ、結構辛抱をしてましたね(笑)11節~15節。35~38節あたりはちょっといい思いでしたかね。

 

3)

さて、書き直しまくったこの章。ちょっと結局端折って短くなってしまいましたが、今のところ決まっている移籍内容の感想を書きたいと思います。

高井と楠本は残念でした。高井はとにかく華がある。ムラッ気はありますが、ボールのキープ、ドリブルの突破。泥臭いチャンスメーカー(褒めてます)のキャプテンと対照的に華麗なチャンスメーカーだったかと思います。今シーズンはフィニッシュの場面が役割的にも減少していたので、移籍かな~と思いましたが辛い移籍でした。

同じ水戸に移籍する楠本もシーズン終盤ある程度彼からのロングボールをチームとして行っていたこともあり、どんどん良さが出てきていたなと思いました。レノファ生え抜きですし今後も支えていってくれる選手に期待してましたが、水戸がほっといてくれませんでしたね。こればかりは仕方ないです。

その代わり今期屋台骨を支えてくれたセンターライン、関・渡部・佐藤×2・田中・池上の残留が決まったのは大きいですね。

今後どのような選手の加入があるかは期待したいところですが、最低限J2で戦っていく陣容はできてきているかともいます。(ただ、上位に行くかは別問題ですが)

また割と渡邉政権時に試合に出ていた選手が新天地を求めていきました。川井は山口県出身でしたし寂しいですね。違うチームに行ってしまいますが、今期レノファで頑張ってくれた選手の皆さんありがとうございました。

 

4)

最後にこの言葉に触れておきたいと思います。

レノファらしいサッカーが名塚監督就任以降できてきている。

今期の最終戦で社長より出たこの言葉。どう受け止めようか、と考えているうちに年末でした。

昨年末に渡邉前監督の就任が発表された時に、霜田元監督と違った現代サッカーが行われるのか?など色々妄想もしたこともあり、このブログを書きはじめようかと思い立ちました。それくらい、今後どうなっていくのかを楽しみにしていた監督就任でありましたが、結果はシーズン途中での退任。辞任に近いのか解任に近いのか、これについては当事者の方が確か分からないことですが、個人的には辞任ではなかったかと思います。

簡単に言えば、渡邉サッカーに選手・フロントが多少懐疑的になってしまったのではないかと。まあ、いろんな方も言われているので、ここはもう掘り下げません。

 

さて、多少話が脱線するのですが、最後のレフティーに登場してもらいましょう。41大槻です。

おそらく来年は彼が前線の中心になるかと思います。前からチェイスして体も張ってつぶれる役目もしてくれます。

ただ、これは渡邉前監督がオーダーしたのかな?というのが今期終わって感じるところです。最初の数試合はスタメンでしたが、その後は出番が少なくなっていきます。

この後、名塚監督になってからは今度は出番が増え始めます。途中ケガがあり離脱しますが、最後の2節は彼が先発でした。

渡邉前監督としてはワントップに31草野を軸に10池上、46高井、11島屋(38河野18小松)などもっとアジリティのある選手を使いたかったのではないかなと思います。

そのため新しい攻撃陣のコマとしては考えていたが、中心に据えるか?と考えるとそれは違っていたのではないのかなと思いました。このあたりからもしかしたらフロントと渡邉前監督があっていなかったのか、、、と邪推をしております。

 

渡邉さんのサッカーはレノファらしくなくダメだったのか?フロントとして変化を求めたのではないのか?どれが「レノファらしいサッカー」?なのか。社長には正直このあたりの説明をしてほしいと考えます。どうも名塚監督就任当初から言い方がかなり失礼になるのですが、傀儡政権のようにも思えるほどに、今シーズン最後のスピーチ、2人言葉似すぎてませんか?

来年の目標とする順位、どのようなサッカーになるのかなどは何かしらの形で話が来年あると思いますが、コーチ陣の退任ばかりが発表されているので、また来年は現場の方たちもガラッと変わりますし、どのようなチームになるのか注目していきたいなと思います。

 

ここまでとても長くなってしまいまして申し訳ございませんでした。また1年通して読んでいただきましてありがとうございます。

また、来年もペースはどのような感じになるのか仕事などと相談ですが、続けていきますのでお付き合いいただければと思います。

みなさんよいお年をお迎えください。また、来年レノファを一緒に応援していきましょう。

ありがとうございました!

(文中敬称略)

ここで抜け出す力がほしい。 レノファ山口vsギラヴァンツ北九州 @維新 2021年11月6

やっぱり負けちゃだめですね。相手も必死、同じ境遇。だからこそホームでそんな相手を跳ね返す力が来期に向けて必要になってくるかと思います。

ましてやまだ残留は確定してませんし、今節の結果をうまく昇華していていってほしいですね。では今回は下記についてです。

1)楠本からのサイドチェンジ

2)あと3節橋本は帯同してほしい

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1)

前回のブログの最後で触れました楠本のサイドチェンジ。やはり狙いでしたね。

 

山口さんの大きい展開、左から右へのダイアゴナルな展開でウチのダメージが大きくなってきて、素早くスライドするというところが段々と難しくなってきたので交代カードを切って、トップとトップ下にパワーを入れようと思いました。

 

北九州小林監督の試合後のコメントを引用させていただきましたが、13LCB楠本⇒RWB高木という展開が多くみられていました。

今節の北九州のプレスに対して、両監督がコメントで出されている通り、レノファが持ち運びをすることにある程度成功していたため、北九州はプランBだったと思われるミドルゾーンあたりではめるような形で試合が進んでいました。

前の2節ではある程度前から来てくれるため、シャドウの10池上、46高井が空くような展開がみられましたが、今節はCB、WBが持つ展開に。

この日はいつも以上に13楠本はボールを持つ展開に。さすがにパス本数95本あるとは思いませんでした。

H琉球戦ではその日のスタメンのRCB菊地とLCBヘナンの出場時間は多少違いますが、ボールタッチ数はほぼ同じ。ただ、この数節のLCB楠本、RCBヘニキの場合のタッチ数の違いを見る限り、彼ら二人が出ているときは左を意識していることがわかると思います。  J2 第39節 山口 vs 北九州のデータ一覧 | SPORTERIA

そこで、楠本からの展開で行われていたのがサイドチェンジでした。

特に後半開始後は押し込むことに成功している状態で、ボール奪取後展開を一気に変えるサイドチェンジ(49:30)、セカンドボールから組み立てなおしてからのサイドチェンジ(51:10)など後半の流れを作っていた要因になったと思います。

それが60分の前二人の交代というカードにつながったようです。(小林監督談)

前二人のプレスでスイッチが入らない状態になってましたので、北九州の中盤はかなり中途半端な位置取りを強いられていたためと思います。

そのためサイドチェンジに限らず、右サイドでは6渡部8佐藤謙の10池上などへの『箱』への差し込みも効果的に入り、ネガティブトランジションでも敵陣深いところでの即時奪回もできており、この時間帯は正直得点は時間の問題かと考えていました。

名塚監督も手ごたえを感じていたからこそ、交代をしなかった・できなかったということかと思います。あ~くやしい。。。

 

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ざっくりいうとこんな感じで7高木が浮いていました。この高木の動きを警戒すると最終ラインなどもコンパクトさを失い、山口の同サイドのタテパスなども通りやすくなる状態でした。

73分におそらく小林監督が「そこプレス行け~!!蹴られるぞ~!」と指示を出していました。

山口の両CBにも北九州SHが出ていくことをうかがうくらい、最後思い切っていくぞ!という姿勢がここで出ていました。というか後半かなり腰が引けていたので少し飲水タイムでやり方を整理したのかなと思います。

そしてその数分後ですね75:30あたり、6渡部が30ヘニキに出そうかとうかがった際に、北九州39LSH椿がヘニキまで寄せるしぐさをし、渡部は近い楠本に。20田中渉に付いていた2RSH新井がマークを切り替えて楠本に鋭く寄せて、新井の動きに呼応して田中渉へ距離を詰めていた16CH西村がパスをカット。一本のパスで盤面ひっくり返されて、高橋⇒椿⇒高橋でやられてしまいました。

このタテパスをかっさらわれるのは前半自陣でのビルドアップの時に引っかかっていた形に近かったなと思います。

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サイドへの圧縮、ボールの誘導からのパスカット。そこからのツータッチぐらいでボールをタテに早く。展開していくのは逆サイドの手薄な方へ。

前半は相手のミスにも助けられていましたが、スペシャルなシュート共に勝利ごとかっさらわれてしまいました。

特に14:00に代表されるような詰まってしまうシーンが楠本ー橋本のラインで何度かでてしまっていました。

サイドチェンジも割と敵陣に入るあたりで行っており、相手がセットしている状態で、展開を変えるために使われています。このようなノッキングしてしまっているときに自陣でもこのようなプレーがあっても良いのかなとも思います。渡邉前監督は『解放』という言葉を使っていたプレーですね。(このボールをかっさらわれてショートカウンターを許すのが怖いというのもあるかもしれませんが)

渡邉レノファ時代からの宿題のような形ですね。H大宮戦ではヘナンで引っかかったり、眞鍋も立ち位置で苦戦をしていたりと。
やはり組んでいるWBやボランチと連携して持ち運ぶことが必要かなと思います。ただ、割と今のレノファのボランチが捌くコンビ、運動量でそれを補うコンビなど結構試合ごとにボランチの色が変わる印象なので、前述のサイドチェンジ含めて一本で『解放』させることや思い切ってボールをタテに蹴る判断なども必要なのかなと思います。最近で言うと京都戦や水戸戦のような結果が待っているかなと、、、

 

2)

ただ、あのサイドチェンジについては可能性を感じるところなので、伸ばしていってほしいと思います。右サイドよりも左サイドの方がいきるのかもしれないです。で、その相方にはやはり42橋本がいいですね。

久しぶりの出場であっても、臆することなく何回もドリブルでファウルをもらっていましたし、ビルドアップでも早速6:40あたりでするどくシャドウへあてることも何回か見られました。

この試合におけるパス成功数を見る限り、このあたりは要改善ではありますが、ポジショニングは他の選手にないレベルでよいように感じます。

WBがあがることで、相手のSBを押し込むことがレノファはよくあるかと思いますが、正直上がり過ぎで自分からマークに付かれに行ってしまうような感覚を時々覚えます。もう少し降りてきてボールをもらいに来てもいいんじゃないかな、って思うところです。まだ名塚体制では1試合なのでこれだけで断じてしまう気はないのですが、ビルドアップでの顔を出すところや、そこから前へのつけるところなどはうまく回避できた時は、かなりゲインで来ていたと思います。

また、アタッキングサードでも内側に入ってくるところもタイミングもよく相手が捕まえられていない場面が特に後半見られるようになっていました。55分、58分あたりはシャドウとのポジションチェンジを行っており、相手をはずすことができていました。

来年体制がどうなっているかはわかりませんが、大学リーグも終わっているので、残り3試合帯同できるのであれば、チームとしてはプラスになるので是非お願いしたいものです。

 

ほとんど左サイドのことばかり書いて、力尽き始めたので、次の松本戦は右サイド頑張って!と願って6ポイントマッチを制することを祈念したいと思います。

今節同様降格圏内のチームですがここで星を落とすことなく、今シーズン最後まで生き切ってほしいと思います。

 

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)

あと1つ!来期につなげるために1つでも上へ 大宮アルディージャvsレノファ山口 @Nack5 2021年11月7日

大事な6ポイントマッチ初戦を勝利!

率直に言って、ジャッジに今節も助けられた感はありましたが、選手はよく最後勝ち切ってくれたと思います。ディフレクションがあったとはいえ、流れの中からも得点が奪えたことも今後を考えると良かった点かと思います。

ただしまだ残留は決まってません!それに残留がゴールでもないので、もっとレノファのサッカーはこれなんだ!という姿を見せてもらいたいので、今節は下記について書いてみたいと思います。

1)開始直後の悪癖とそのリカバリー。

2)オープンな展開は避けたい。

 

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さて、開始早々から大宮がインテンシティ高く試合に入ってきました。セカンドボールを納められず、押し込まれる展開から失点をしてしまいました。

最初プレーで決定機を作られたことでそのまま浮足立ってしまった感がありましたね。

入りがよくないのは好ましくないのですが、いつものことだから、といったように8分くらいを過ぎたあたりには、大宮が強度を緩めたようにも見えましたが、プレス回避をすることができていました。

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大宮のWGが外を切る形でプレスに来ていました。

山口のビルドアップが割と外回りになるので、そこを高い位置から取るのが大宮の狙いだったのか、割と中へ誘導されますがこれはむしろ好都合。20田中渉、5佐藤健が相手の位置をよく見ており、はずすことができていました。

解説の幸谷さんもおっしゃっていましたが、31草野、両WB7高木41桑原で最終ラインをピン留めしているので、大宮の最終ラインがあまり前線と連動して高い位置をとることができず、山口のシャドウが空きます。特に高井が試合を通して浮き気味でした。

11島屋は割と運動量を生かしてフリーになるのですが、高井はタイミングが良いのか、周りを使うのが上手なのかあまり動いてなくてもよくフリーになっていますね。

後半高井にしっかりと大宮がつくようになったのも頷ける展開でした。ただ、しっかりつかれてしまってから、ボールロストが増えてしまったのはレノファにとって痛いところではありました。後述。

 

ボール保持時に敵陣に押し込んでいる状態の時には、相手が中を締めている状況でも何回かあいてのセカンドラインのゲートを通し、箱の位置で受けることにも成功していました。琉球の時のように誰かを動かすという事もそうですが、箱の位置に入った選手が時間を作ることで、エリア内に複数の選手が入り込むこともでき始めているように思えます。

相手の出方を見てから調整する力はJ2中位~下位に対しては発揮できるようになってきているな、とシーズンも終盤になりましたが、手ごたえがあるところではないでしょうか。

手ごたえといえば、ハイプレスについても徐々にタイミングがあって来ているかと思います。

東京V⇒まだまだ成熟しておらず。

新潟⇒奇襲ある程度奏功。

水戸⇒前と後ろはまだ分断され気味。

京都⇒厳しい結果。

千葉⇒かなり固い展開に持ち込むことはできた。

琉球⇒嵌め込んでから、シュートまで持ち込めた。

大宮⇒同じく持ち込めて2次攻撃からゴールを奪えた。

相手があってのことなので、手放しで賞賛はできませんが、名塚監督の試合後インタビューの通り手ごたえはつかみ始めているのではないでしょうか。

https://www.renofa.com/archives/result2021/omiya-38-2021/

 

2)

ただ、後半に入ってからはまだ改善点が見えてきたかとおもいます。

J2 第38節 大宮 vs 山口 時間帯別パスネットワーク図 | SPORTERIA

 

リンク先のSPORTERIAさんのデータを見させていただいたところ、やはり前半に比べて、選手間の距離やボールのタッチ場所が後ろになっているのがわかります。

レノファが大宮のファーストプレスを突破しても、上述した46高井を捕まえることで、レノファの前進を大宮が食い止めることに成功し始めたことが一つ。

大宮のSBに対してレノファのWBが押し込めなくなってきてしまい、反対に押し込まれてしまったこと。また、大宮が前線の選手を入れ替えることでプレスの強度を下げなかったことが挙げられるかと思います。

大宮のRSB8馬渡のボールのタッチ位置がどんどん前に来ており、それにつれてチャンスを作られる機会も増えていってしまいました。

 

ロングボールの蹴りあいだったり、攻守の入れ替わりが多くなってしまうと、如何せん選手個々の力が物を言ってきてしまい、この劣勢になってしまう展開にはお付き合いはしたくなかったなというのが率直の感想です。

試合後の霜田監督が激怒状態でしたが、後半は手ごたえがあったでしょうし、関神がいなければ失点は時間の問題だったとも思います。しかしながら、水戸戦もそうでしたが、セットプレーを確実にモノにできたのは最後まで集中力が切れずにプレーできていた証左ともおもいます。

高井のコメントにもありましたが、ここで一発決めようと3人とも思っていたと思います。」ホントその通りに実現してくれました。

僕は前回のブログで書いたように、引き分けOKで行くかなって思っていたので、選手・スタッフの皆さんにとりあえず心の中で謝りました。

 

さて、もう北九州戦前日です。

ここで残留決めてもらいましょう。願わくば前半のような戦い方で危なげなく勝つ、というところを見せてもらいたいですね。

大宮戦は実はヘニキが前半妙に高い位置にいるな(9分・16分など)、結構サイドチェンジ増えているな、など色々思うことはあったのですが、どうも単発感もあったので何とも書きづらいな~と思っていました。

もしかしたら何か新しい引き出しを作ろうとしているのか、、、まずは勝利期待したいと思います。

 

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)

 

待望の勝利!課題解決まであと少し。 レノファ山口vsFC琉球 @維新 2021年11月3日

ようやく名塚体制で初勝利!

まずはホッとしました。前回書いたように等々力競技場にいたのですが、セレモニー始まるまではずっとDAZNでこのままはやく終われ!と願ってました。

残り5試合。降格圏との勝ち点差5。そのうち4試合が順位が下のチーム。叩けば残留ですが、落とせばまだ足を降格圏に入れてしまいかねない状況。

まだまだ緊張感のある試合が続きます。

今回は下記2点を考えたいと思います。

1)CBをうごかせ。CBを留めろ。

2)引き分けOKの展開はいつか来る。はず。

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1)

では、いくつか時間ごとに区切ってみたいと思います。

0~24分

琉球がボールを大事に回してくるチームということもあり、新潟戦同様『アグレッシブ』にプレスをかけに行っていました。

どうしてもかみ合わせとしてお互い浮いてきてしまう選手がでてきてしまいますが、この日CFに入った24梅木がアンカーの6風間希を背に置き、サイドへ追いやるよう制限をかけ、両SH11島屋・46高井が、両WB15川井・44石川がここに続きます。出しどころがなくロングボールを蹴らせること、ボランチへ不用意に渡したところで複数人でつぶすところなど、かなり整理をして試合に入れていたと思います。

ターンオーバーではなく、「コンディションの良い選手を使う」という言葉通り誰一人手を抜かずに名塚サッカーをやり切れていた時間帯でした。

WBは琉球のSBの不用意についていくことはせず、シャドウが2度追いするような形でフォローするなど、行くときは行く。行かない時は行かないなども整理できて入れていたかと思います。

ボール非保持時に良い流れを作れていたこともあり、ボール保持時も前回の千葉戦同様にボールを握ることで流れを作れていました。

琉球が4-4-2のような形でプレスをかけてくるところに、レノファCB3人が幅を広めにとり、Wボランチの二人がCFの間、ワキへ顔を出すことで数的有利を作ります。

レノファのWボランチに対してはそこまで強くプレスをかけてこない代わりに、琉球のSHが割と中に絞り気味だったと思います。

例えばRCB2菊地がボールを持った際にFWが間に合わない場合、LSH茂木が良くチェックに来てました。ただ、距離があるためあまりプレスとして機能してなく、RWB15川井は割とフリーでボールを持つことができており、クロスを上げるシーンが多かったです。

お互い探りあっていたような立ち上がり。

 

25~45分

20分あたりから琉球RSH8風間矢がボール保持し、時間をつくりそこにRSB22上原、OH23池田、RCH37武田が絡んで3ヘナンの裏を伺うシーンが見られていました。

特に2度ほど武田は裏へ走るシーンがありました。

そこに飲水タイム明け、2度自分たちのミスで決定機を与え、27分にこれは完全に崩されてしまいましたね。武田にクロスバー直撃のシュートを打たれてしまいます。

この局面では琉球の選手4人に対してレノファは5人で応対できていましたが、ワンタッチパスなども交えつつ琉球が3ヘナン、6渡部を前に引き出してチャンスを作っていました。ホントに点が入らなくてよかったシーンでした。

ただ、じゃあやり返していきましょう。琉球がちょっとペースを落としたのか、そのあとは怖いシーンが減ってこともあり、またボール保持の時間が増えていました。

琉球は水戸などのチームと比べると、ファーストラインと最終ラインの距離が結構空きます。セカンドラインがファーストライン寄りというか。解説の山形さんもおっしゃってましたが、町田戦でFWの脇からボールを差し込まれて、押し込まれるシーンが多かったと。

37:33、ヘナンがボールを持っているところで、誰もヘナンに寄せません。するとRSH11島屋が琉球のダブルボランチの裏を取ります。

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そこにRCB9李が食いつき、空いたところへ走りこむ高井へフリック。

ここはRSB22上原がしぼることで対応されてしまいましたが、惜しい場面。まずヘナンにあまり寄せが無いため、赤嶺-風間矢のゲート、武田-風間希のゲートを2つ通してパスが割と容易に入り、ちょっとしたタイミングとフリックの向きで行けそうだぞ、という臭いが。

するとやはり38:00。菊地にも相変わらずプレスもかからず15川井にも強くはきません。ということで、CF24梅木が落ちてきてボールを受けます。すると今度は琉球LCB3福井が食いつきます。そして11島屋がそこをつきます。14沼田も置き去りにし、ニアゾーンへ侵入。きれいにこれは崩せたと思います。願わくば44石川がこぼれ球を狙うためかゆっくり中にポジションを取る動きがみられますが、これがペナルティエリア内にいたらまた違っていたかな~なんてちょっと時間的に難しかったと思いますが、、、

割と具体的にこのCBを動かして裏を取れていたのは正直この数試合でもかなり数えるくらいだったはずなので、チームとしてしっかり狙ったことが実になり始めている予感がしました。(やっぱり島屋いいですね。)

琉球の攻撃を受けてぎりぎり失点を免れる場面もありましたが、これを受け切り自分たちの時間に持って行く、後半へ良い流れでゲームを進める時間帯にすることができました。

 

46~60分

で、後半開始後はまたギアを入れなおしましたかね。前半以上にプレスが早く琉球を浮足立たせることができていました。

そして迎えた50分。再三になりますがミドルゾーンで琉球ボランチへのコースを消すことを優先するのか、あまりCBに制限をかけませんし、ボランチとCBは間がやはり空き気味になります。すると、はい、この人ですね。一番CBでボールが蹴れる人が登場です。6渡部からずばっと箱に位置どる高井へタテパスが入ります。

このシーンでは高井の位置取りももちろんですが、前半はCBを動かすことを終盤しておりましたが、24梅木と11島屋でおそらく琉球最終ラインの4人を、高い位置をとることでピン留めし、トラップをする高井へ寄せられなくしていました。

結果論ではありますが、前半終盤に見せた2回のシーンを警戒しての琉球の立ち位置であったのではないかと思います。(願望も入ってます)

 

希望を言えばやはり流れの中からの点は欲しかったと思います。最近何度も言ってますが、成功体験としてチームの糧になるからです。もちろん1点目のシーンも前半からの相手を動かしてのFK獲得ですし、2点目は前からのプレスがきっかけで取ったCKです。

なので本当にあと少しで名塚レノファの形として成就するのではないかと思うのです。来期どういう形をフロントが考えているかわかりませんが、渡邉前監督を退任させてまで導入した監督(チームとしてのゲームモデル)ですので、今後もこのような形になるのではないかと考えると、やはり流れの得点はほしいなと。(島屋今度は決めてね)

 

2)

60~90分

琉球も選手交代を機により迫力をもって攻撃を仕掛けてきました。

上原ヘディングなど関様様でしたね。8風間矢などがより内側へ位置取り、3ヘナン・44石川をひきつけ、22上原をフリーにさせる動きが増えました。レノファも前から嵌めに行くことが成功してきた時間帯でしたので、それを逆手に取られ、CH・WB・CBの間で23池田・清武がいやらしい位置でボールを引き出していました。

ただ、それでも交代で26神垣・31草野などを入れ、もう一段走れる選手を入れることで琉球に対してプレー面・心理面でプレッシャーをかけられていたと思います。

25分以降琉球イエローカードを3枚与えられたのもその証左だったのではないかと。

最近は佐藤謙、田中渉がスタメンを務めていましたが、やはりこの試合の佐藤健や田中陸のような働き蜂タイプも前から行くシーンでのセカンドボールを拾う役割として、どちらか入れてもいいんじゃないかな~と感じます。

とにかく上述した通り、のこり5戦のうち4戦が今のレノファの順位よりも下位のチームとの対戦。勝ち点3を与えないために、勝ち点1を選ぶ試合も出てくる可能性もあります。

この琉球戦は前半・後半共に相手の強い攻撃のベクトルを受けて最後まで耐えられたことは、今後につながるのではないかと思います。

 

さあ、泣いても笑っての残り5つ!笑って終わるに決まっていますが、最後しめていってもらいましょう。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)

リトリートと握る。皮肉ととるか経験ととるか。 ジェフ千葉vsレノファ山口 @フクダ電子アリーナ 2021年10月30日

もちろん経験ですね。すみません、多少釣るようなタイトルでした。

今節の対戦相手の千葉は個の能力が高い選手を各ポジションに配置し、堅牢な守備をベースにサイド攻撃をしてくるチームでした。

そこを何とか耐えて前を伺いながら得点は奪えないものの、格上のチームを相手にアウェイで勝ち点1を取ってきたと思います。

 

名塚監督のインタビューにもあった「正直、(前に行きたくても)行けなかった」

渡部選手の「もっとボールを握れるという話をしていたら、徐々に自分たちのペースが掴めるようになってきました」

 

ある程度前に行くことをせず、後ろでブロックをしっかり組むこと。すぐボールを放すのではなく、キープの時間も増やすことで前半の飲水タイム前くらいまでに修正ができていたかと思います。前体制のサッカーもしっかりオプションとして備わっていることを感じた試合でした。(フォーメーションなど立ち位置は踏襲してますしね)

 

ということで今節は下記を考えてみたいと思います。

1)勝ち点3は難しかったが、修正できたこと。

2)やはりラストサード

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試合前からも言われていた通りミラーゲームの試合でした。

ただ、個人的にはシャドーの選手たちの使い方は両チームで違っていたかなと思います。
山口が狙われた場所はWBの後ろ。まあいつも狙われてはいますが、今節は前から行こうとして、山口RWB7高木やLWB41桑原が千葉RWB16福満LWB25末吉が低い位置にいても出ていっておりましたが、そこをひっくり返されて、10船山39三木などに裏抜けを許したり、その逆のパターンもありました。

このような形で後手に回り、ボール保持時でも千葉の5-2-3(5-4-1)に対してタテに早く急ぎすぎてしまい、後ろの5のところでボールを回収されてしまっていた序盤でした。

ただ、飲水タイム前あたりから、千葉CF40櫻川に対して、8佐藤謙が落ちることによって後ろを4枚にする形で、前に早くするのではなくまずボールを「握る」形にしたことでイーブンの展開に戻していくことができました。

この修正についてはどちらかというと名塚(霜田)式のアプローチというよりも渡邉式だったと思います。

現在はやり方を変えてはいますが、この修正についてはしっかりとチームの経験値を基にプレーができた結果ではないかと思います。

後半から立ち位置を変えたとありましたが、さてどこがかわっていたかな~と思いましたが、シャドーの二人10池上46高井のポジションがより相手がいない位置、ボランチの横を意識したのかなと感じました。

46高井に関していうと、この日は11島屋に代わって今節はスタメンでした。島屋がいつも行うように左のハーフスペース、外のスペースを使いながら相手を外していく動きは

島屋ほど動かない印象ですが、タイミングなのかうまくやれている時間があったかと思います。

例として、16:55では

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このような形で千葉RSH10船山が13LCB楠本に突こうと伺っていましたが、ズバッとCB6渡部が46高井に。この時は41桑原が上がることで空けたスペースにフリーで入り込めていました。

そして17:30.今度は自分でスペースを作る動きです。

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8佐藤から13楠本にわたり46高井が受けます。

受けた位置はCH熊谷をバイタルエリアから引き出す位置。13楠本には10船山がついているので、この低い位置でも18熊谷を釣りだすことができました。

結果的に13楠本から20田中への展開につながるのですが、パスミスがあったものの局地的には4田口に対して20田中、10池上で2対1を作れていました。

おそらく後半はもう少しこのような形で中で引っ掻き回すことも考えたのかな~と思いましたがちょっとこれだ!と思う局面がわからなかったため、すみません、いつも以上の推測です(言い訳をすると、光でユニフォームの色が飛んで識別作業に苦しみました。。。)。

ただ、そんなアタッキングサードまでのやり方は色々引き出しを開ければ、相手に併せて手を打てるところまでできていますが、この試合は正直点が入る臭いはあまりしなかったです。後半はこちらもあまり怖い場面無かったですが、作ることもできませんでした。

 

2)水戸戦の2点はセットプレー、京都戦は裏抜け一本。

正直形として実った得点ではありませんでした。前も書かせていただきましたが、前から嵌めに行ってショートカウンターから1点のような成功体験があれば変わるかもしれませんが、手数というよりも質があともう一息という感じです。

だからこそのシャドウの二人をゴールに近い位置でプレーさせる、ゴールしている選手を使う、と起用だったのかもしれませんが、なかなか実らないなと。。。

個人的には今回2個目にあげた高井の引き出す動きなどはどんどん続けてほしいと考えています。おそらくそれもチームが狙っていることなので、その成功体験を積むことであと残り6試合ですが積み上げられるものはどんどん積み上げていってほしいと思います。

なんせ、琉球戦の後はまたまたシックスポイントマッチの連戦なんですから!

もう負けられないし、相手に勝ち点なんて与えられません!

全部それをかてばおのずと残留です。もうこれ以上のハラハラは必要ないので、しっかり琉球戦含めてレノファの凱歌を待ちたいと思います。

監督がかわっても維新は勝つ場所!

日付変わって今日ですね。勝利を信じたいと思います。

個人的には明日は半年ぶりくらいでしょうか。ようやく等々力のチケットがとれたので、ごめんなさい、ですがスタジアム観戦を楽しみつつ、山口の勝利を願っております。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)