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誰が今年は引っ張る?維新は勝つ場所2022 レノファ山口vsロアッソ熊本 @維新 2022年2月20日

2022年開幕しましたね。

岡山では度肝を抜くシュートが決まっていたり、横浜では劇的な試合が決まったりと早くも熱い試合が繰り広げられてますね。維新での試合も負けてなかったと思います。どちらのチームもアグレッシブに自分たちの色を出し合ったどちらに白星が転がり込んでもおかしくない好ゲームであったと思います。

我らがレノファは2月に入ってコロナで選手の離脱、チーム練習ができなかったことなども考えると、キャンプである程度仕上げることができていたいのかと思います。正直コロナの一報、その後の続報を見ていくうちに、厳しい出足を覚悟しておりました。

そんな勝手な僕の想像とは違い、維新のピッチで選手が体現してくれたサッカーは2022年のレノファはこういうサッカーだよ!とサポーターにとても伝わるパフォーマンスであったと思います。

ただし、だからこそ勝ちたった。引き分けは妥当とは思いましたが、勝てない試合ではなかったし、名塚監督の試合後のコメントと表情がすべてであったかなと。

失礼な言い方になるかもしれないですが、コメントが具体的になってような印象を受けました。昨年の引き継ぐ形で監督になられたころに比べて、シーズンはじめからご自身の考えをチームに落とせているためか、そのように感じました。

では、去年同様下記2点新しいレノファの形かなと思ったところを挙げてみたいと思います。

 

1)左サイド起点の新しい形

2)最後得点を決めるのは誰なのか?

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【山口】68分田中⇒山瀬 沼田⇒兒玉 83分池上⇒島屋 大槻⇒梅木
【熊本】77分坂本⇒土信田 81分上村⇒藤田 ターレス⇒粟飯原 93分竹本⇒田辺

1)

まず前回ブログで3-4-2-1で書きましたが、4-3-3でしたね。ホントお恥ずかしい、すみませんでした。

さて、試合開始直後より15分、どうなるのかな。。。とかなり心配になるレベルで熊本のフォアプレスに苦戦をしビルドアップがうまくいかない時間が続きました。

ここで押し返す要因になったのがLSB14橋本健人。もう前半は流石の出来であったと思います。(半年後山口のいるだろうか、、、)

3シーンほど橋本がかかわったプレーを例に挙げたいと思います。

 

まずは14:30あたりの山口の左サイドからの熊本ボールのスローインの場面。スローインを受けたターレスにボールを下げさせ、そのままFW勢が熊本の3バックにそれぞれ詰めていき、ボールを蹴らせてゴールキックに。

その後のビルドアップも多少窮屈になりましたが、なんとか敵陣まではいけました。そこからボールを失った途端にLWG19沼田が熊本RCB2黒木へプレス。パスカットをし、熊本ボールのスローインへ。徐々に山口のプレスがかかりはじめました。守備で流れを自分たちの方へ持って行きます。その後のスローインからの流れで山口ボールに。

6渡部⇒14橋本⇒6渡部⇒22生駒へボールがハーフウェイライン手前で周り、それに合わせて熊本が9高橋を先頭に寄せてきますが、22生駒⇒LIH20田中へ熊本の2ラインを突破するボールがようやく出ました。

そこからLIH20田中⇒LSB14橋本。LWG19沼田が落ちて受けるような動きをし、熊本RWB8上村を引き出し、そのスペースにLIH20田中が走り込みます。
このシーンはつながりませんでしたが、このWGが落ちて相手WBを釣って、その裏にIHが走る形は、左サイドに限らず右サイドでも何度も出ていたので、チームとして狙っている形の一つと思います。

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次に22:00のシーン。14橋本が自陣でボールを保持し、20田中へ前方へポジショニングをずらすように指示を出します。そうすることで熊本RWG21ターレスの位置もずらし、併せてRIH10池上がボールを受けるように落ちてくることで、熊本DH6河原を釣ります。

すると、14橋本からCF13大槻への道筋が開きます。ここで先ほどの生駒のように2ラインを突破するパスが通り、熊本にフォアプレス諦めさせ、自陣への後退を余儀なくさせます。そして熊本が自陣へ撤退したすきに、各自がフリーになれる位置を探し、14橋本⇒8佐藤謙⇒20田中⇒10池上とリズムよくショートパスをつないでいき、池上が熊本RCB2黒木をつり出し、黒木が出たスペースを埋めようとするRWB上村の体の向きを確認した池上は19沼田へ。沼田のクロスから13大槻の決定機。という流れでした。

これらのシーンでプレス回避の成功体験を得たこともあり、その後の前半で押せ押せのムードが漂います。

 

そして最後に24:18。右サイドで熊本のボール保持に対して、RSB4眞鍋がインターセプト。10池上へとつなぎます。この時点でまだ密集状態を抜けきれていませんが、橋本がインサイドの位置へポジションをとることで、10池上からパスを引き出します。

このようなインサイドに入っての偽SBと呼ばれるプレーが随所に効果的に出ており、円滑にボールを橋本は散らしていました。

 

3シーンを取り上げましたが、

・新戦力の生駒の配球の精度

・全体で相手をずらす意識とラインをまたぐパス

・橋本のインサイドへ位置取りとそこでのゲームメイク

昨年なかった形が見ることのできた前半となりました。プレスについても昨年終盤に比べ前から出ていく意識も高かったと思いました。これが今年のベースになっていくのかなと思います。

 

とにかく目立つ橋本。失点シーンはちぎられてしまいましたが、攻撃の際の彼の存在感は頼もしいばかり。19沼田も本来は得意なプレーではなさそうでしたが、愚直にライン際で幅を取る作業をして、橋本のスペースを作っていました。もう少しゴール前でのプレーがしたかったんじゃないかなとも思いましたが、前からのディフェンス含めてチームに貢献していたように思えました。

 

2)

で、ポジティブな形で終えた前半でしたが、結果的に前半や後半の立ち上がりで2点目を奪えなかったことが最後響いてしまったと思います。

やはりまずゴールを求めたいのはCF9大槻。昨年に比べてボールの引き出し方が整理されたのか、エリア内での惜しい場面がありました。

ゴールシーンの橋本から渡部に渡ったようなふんわりとしたクロスよりも、20:00の16吉岡からの鋭いボールのほうが好きなのかなー、などまだまだ改善できそうなものもありそうです。

また、今期ならではですが、前回のブログでも触れた左利きがいること。フォーメーションは違えど、LSB橋本、LIH田中がいたことで相手陣の深い位置を取った際に大外レーンから左のハーフレーンへの流れからもきれいにクロスが上がってくることなども、中で合わせることが得意な選手にとっては、昨年よりもやり易さはあるのではないかと思います。奮起期待したいですね。

 

そして、なんか一度決めたら乗ってきそうなのは16吉岡な気がします。この試合でも38分の絶好機含めて何度も雰囲気のあるプレーが出ていたと思います。

上に挙げた24分のシーンも最後は14橋本から大外で待ってた16吉岡でした。13大槻をおとりにして大外で16吉岡など、次節の秋田戦でも見られそうな形もありました。左サイドの19沼田同様に上背は二人共ありませんが、敵の守備ゾーンの外からの得点も狙っての起用でもあったのではないかと思います。

フォアプレスやネガティブトランジションも献身的でテクニックあってと、今後もキープレイヤーになりうる選手なので、是非得点やアシストで早めにどんどん調子を上げていってもらいたいです。

 

今期初戦の熊本戦。惜しくも引き分けに終わってしまいました。後半の途中のように橋本が消えた(消された)時は、どのルートでビルドアップをするのか。スカウトアドバイザーの安永さんが言及されてましたが、22生駒が持った際に4眞鍋がインサイドに位置どるのが早すぎることでパスコースが無いシーンも見られました。

https://twitter.com/yasunagasotato/status/1495277476687220739?s=20&t=QAS8BpzeF6X_mdSS9YwWhw

個人的には15:00あたりで生駒がサイドに張れというような仕草もしてましたし、もう少し眞鍋にはインサイドには入りすぎないでほしかったんじゃないかな~とも思えます。このあたりは眞鍋的には橋本のところでゲインができているので、自分は~という考えもあったのかなとも思いますし、すり合わせていってほしいですね。

 

さて、橋本・大槻・吉岡と僕が気になった選手を3選手挙げましたが、さて今年の顔は誰になるでしょう。皆さんはいかがでしょう。

次節秋田戦期待しましょう。なんか池上がやってくれる気が。。。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)