レノファを青黒の眼で東京から見るblog

レノファ山口を応援・分析します。

走る姿に心打たれるも、悔しいが負けは負け。東京ヴェルディvsレノファ山口@味スタ 2022年6月18日

完敗でした。

そして勝てばひっくり返る順位のチームに対して痛い1敗でもありました。東京ヴェルディは、監督が堀さんから城福さんにかわったことで仕切り直しの一戦。モチベーションも高く、この一戦に挑まれていたように思えました。レノファが低かったわけではないですが、ヴェルディと比べると足りていなかったのかもしれません。

レッドカードは一見厳しいものにも感じられましたが、やはりジャッジとしては妥当であり、そのファウルもミス絡みの勿体ないものでもありました。

厳しい後半戦スタートではありましたが、今回は下記について考えていきたいと思います。

1)もったいなかったレッドカード。

2)劣勢だからこそ求められるプレー精度。

まずこの試合を振り返るところで一番気になったのは、キャプテン渡部の欠場。

神戸戦を控えての温存というのは考えずらく、ケガではないかと考えます。また欠場している石川も同様なのかなと考えています。池上はtwitterの写真には出ていたので、単純にベンチを外れたのかなと思いますが、折角前線の選手が戻ってきている中、今度は後ろか。。。というのが後半戦に向けて多少心配なところです。

 

さて、今節はアンカーの位置に佐藤謙⇒神垣、左サイドバックに橋本⇒桑原、センターバックに渡部⇒菊地と、DF陣は前半戦を支えたメンバーに代わり、目新しいメンバーが敷かれました。

試合前の見立てで城福監督に代わったことで、ある程度サイドバックの裏にロングボールを蹴ってくることが予想できていたと思います。

 

試合開始まもなく、沼田・大槻が敵陣でのボール奪取をするなど、前回対戦時同様後ろからつないでくるヴェルディに対してはある程度対策がとれていたと思います。
しかし5分のレノファのFKの流れからのカウンターのシーンや11分のように、生駒と菊地のところに8井出が入り、大外の9杉本をフリーにさせ、RCB3ンドカボニフェイスから対角のロングボール。
14分には同じようにンドカボニフェイスがボールを保持した場面でロングボールを蹴ると見せて、左に展開し、レノファの守備陣を寄せておき、井出からRWGバスケスバイロンへサイドチェンジし、桑原との1対1を作るなど長いボールも駆使してきました。この場面でも井出と同様に梶川がヘナンと桑原の間に入るなど大外の選手へ少しでも時間を作る動きをしていました。

失点シーンは割とアバウトに桑原とヘナンの裏へ蹴って、佐藤を走らせたパターンですが、二人の連携のもたつきがあったところを、佐藤にかっさらわれてしまいました。

必死でリカバリーをしてくれたのですが、結果としてDOGSO。ボールへのアプローチをしていなかったため、レッドカードが提示されてしまいました。3重罰の適用とレノファにとって厳しい結果となってしまいました。

このシーンでは落下地点にはヘナン・桑原共に先に入れていましたが、お見合い、バウンドの見誤りがあってか、すきを突かれてしまいました。ただし、ハイラインを敷いているからこそ裏へのボール・抜け出しは予想ができていたところなので、ここのもたつきのミスは痛かったです。城福監督に替わったから突かれてしまった場所ということではなく、このスペースにはこれまでのチームも狙っていたところではあったので、防げる失点とレッドカードではあったと思います。

 

(2)

それでも人数が減ったため前から嵌めにくくなってしまい、多少後ろに重くなる時間はありましたが、それでも4-4-1の形でハイラインハイプレスを出していくのは今の名塚レノファらしいなと思います。

前回のブログでも書きましたが、このチームにはあまりオプションは多くないと思います。一旦引きこもってロングカウンターを狙う、といったような選択肢はもとより無かったかと思います。なにより1点ビハインドであったため、追いつく必要がありその手段としてハイプレスからのショートカウンターを選んだのだと思います。

特に後半頭からはその姿勢が強く出していました。早速45:50にはうまくひっかける場面や51分には大槻の惜しいボール奪取の場面もありました。

だからこそ高めたかったのはその奪った後やセットプレーでの精度であったと思います。揚げ足をとるような形で選手には恐縮ではありますが、45:55の田中渉のインターセプトの後、47:50の桑原のトラップミス、52分神垣のコーナーキック。55分の菊地⇒生駒⇒高木のところの連係ミス。さあ、ここからというところでのミスで流れをこちらへ呼び込めません。時間が経つにつれスタミナはきつくなってくるので、後半開始の15分でなんとか1点をとっておきたい展開でしたので、ここの精度は正直求めたいところであったと思います。

 

そして流れが呼び込めなかったのはヴェルディのボール回しであったりトランジションであったと思います。

45分の田中渉のボールロストもこのヴェルディの早いネガティブトランジションでした。また、ボールを奪った後のポジティブトランジションについても、ただでさえ走っているレノファにとってはなかなか厳しいものがありました。

また、ヴェルディのビルドアップについても。例えば56分のシーン

レノファの右サイドのスローインから、奈良輪からンドカボニフェイス、谷口、マテウスといったように右サイドから左サイドへのビルドアップ。レノファとしてはそれぞれの選手が各々のポジションを脱してプレスに行きます。20田中渉、4眞鍋など自分の持ち場から10~20mほどでしょうか。そこを何とか埋めるようにレノファの各選手も動きますが、結果とすると相手陣へ引き込まれてのカウンターのような形で最終的には9杉本に抜けだされての決定機。

どこかで止めるチャンスがあったとしたら桑原のところだったか、、、せめてファウルででも止めることができればよかったのですが、この試合はヴェルディのビルドアップ時につぶしきれずに運ばれてしまうシーンが散見されました。

特に27佐藤、8井出がアンカーの神垣・田中のワキに落ちてきて、そこでパスを引きとり、レノファのCBを吊り、その裏へボールを送り込むといった動きが多く、CBは広い範囲をまもらされることを強いられてしまいました。やはりこのつられたところでつぶしきるなど一度プレーを切ることで流れを切ることが徹底できればと思いました。

 

前から奪いに行くことを続けてはいましたが、3失点目の起点となってしまったのは、23谷口が体勢を崩したところを高木が狙った場面でしたが、ここでかわされてしまい、橋本が位置的優位、2対1を作られてしまい、ここからのクロスで取られてしまったのも、何とも皮肉めいた失点となってしまいました。

1人退場をしてしまい、1点ビハインドになったところで試合としてかなり難しい状態に追い込まれてしまいました。ギリギリまでゴール前に引きこもり、ワンチャンスを生かして同点、という方法もあったかと思いますが、名塚レノファらしさを出して負けたな、という印象です。ただ、負けは負け。降格圏はより近づいている。今節の収穫としてあげてもいいのかわかりませんが、10人でも自分たちのやり方を貫くくらい、チームとしての矢印に各選手がコミットしている証拠ではないかと思います。現実問題、下が近づいているのは気になりますが、やり通してもらいたいと思います。

 

さあ3連戦、3連戦がはじまりました。幸運なことに6試合中4試合がホーム維新で出来ることもあり、移動疲れなどはこの前の5連戦に比べればなさそうですが、やはりこの試合にフル出場した選手については疲労を考慮する必要がありそうです。

先日youtubeに上がっていた社長の「共から創しよう」の最後のシーンで、「個人でJ1の経験がある選手はレノファにもいるが、レノファというクラブがJ1を経験しなければならない」といった旨のことをおっしゃってました。あ~確かにな。と納得をした言葉でした。

どんな形であれ明日の神戸戦、良い試合にしてもらいたい、と思います。リーグ戦やけが人(半分勝手に決めつけてますが)の関係もあり、もしかしたら水戸戦のようなターンオーバーがあるかもしれません。ただ、そんなメンバーでもあっても、そのチョイスについては支持したいと思いますし、はなから負けるとことを前提として語る気もありません。J1で現在苦しんでいる神戸に一泡吹かせることができれば、また次はJ1の経験ができる舞台が待っているかもしれません。

期待しましょう。

今回は多少選手の揚げ足取りのようなブログになり、不快な思いをさせてしまったかもしれません。今更ですが、お詫び申し上げます。

(※文中敬称略)

0を1に。1を3にする後半戦になるように。レノファ山口vsファジアーノ岡山@維新 2022年6月12日

惜しかった。負ける試合ではなかった。最近よく使ってしまっていますが、もうあまり使いたくないですね。やはり勝ち点がほしい!

相手のスーパークリアやポストに2回あたろうが、得点は0ですし、5月はじめの町田戦以降8試合先制点がとれていない。2勝5敗1分 7得点9失点 そのうち4試合は無得点。

42節の前半を終えて17位という現実はしっかりとらえてないといけません。チームが昇格を目標に掲げている以上、結果はシビアに見ないと!!(正直個人的な感想では勝ち点は想定内ではありますが。)

降格圏の岩手までは勝ち点差6、ただ、6位山形(2戦すくないですが)ここも勝ち点6。団子状態なのでまだまだ後半の戦い如何でなんとでもなります。

下を向いても仕方ないので、上を向きたいですね。と、〆の言葉っぽくなりましたが、今節は下記について考えていきたいと思います。

 

1)じれた時に自分たちのやり方を継続するか、力業で押し切るか。

2)沼田に続いて橋本も正念場?

 

1)

おそらくこの試合を見ていたレノファサポであれば、「決して悪くなかった」「いつものようにうまくやれていた」このような感想があるかと思います。

岡山の木山監督はアライバルインタビューで「切り替えのスピード」「相手コートでプレーをする」を挙げていらっしゃいました。

ただ、暑さの問題もあってかまず岡山は前からハイプレスをかけるというよりもミドルゾーンまで引きこんでからを想定していたように思います。ただし、長崎・山形・群馬のように4-4-2の布陣を引いて、前2枚でアンカーを消しつつミドルゾーンまで引き込む、といったチームとは割と試合をしていたこともあり、ある程度もう外し方はわかっている、といったような形でレノファは前進が出来ていました。

岡山のCFの二人がアンカーを消しつつ、割とムークが多かったですが、CBにつく、GKまで一人で行ってしまう、といった後ろが連動をしていないプレスが来た場合は容赦なく佐藤謙、橋本を中心にテンポよくワンタッチ、ツータッチで外⇒中⇒外といった形で大きく岡山をタテやヨコに揺さぶることができていました。特に前節の群馬の奥村と同様に、岡山14田中もヘナンについたらよいのか、橋本についたらよいのか、といった形でポジショニングに苦労させることができていました。

また、右サイドについても生駒のフィットもあり、試合後インタビューで名塚監督のおっしゃっていた「前には強いですが、クロスに対してはアーリークロスが弱いというスカウティングがありました」という言葉を体現するように、高木からこのようなボールが供給されておりました。

左サイドはコンビネーション、右サイドは手数をあまりかけずにシンプルに、といった形で自分たちの時間を増やすことができていました。

しかし、後半に入り岡山の方もプレスをかけるラインを上げてきて、2列目の4人についてもハーフウェイラインを超えて守備をしてきたことで、岡山もショートカウンターをしてくるような展開になり、前半程うまく攻めることができませんでした。

後半失速した要因として橋本が岡山のこの2列目の高さの修正で14田中につかまりやすくなってしまっていたように思います。
また、もう一つは前節から気になっているRCB渡部への誘導。右サイドへ誘導されることでそもそも橋本からボールを遠ざける。サイドチェンジなどで沼田や橋本に渡っても既に岡山がセットしている状態でこうなるとCB柳とバイスの高さが中々破れません。

もちろん46分田中渉のハーフスペースのタテ走り込みから、時間をずらしての山瀬の2段目のニアゾーンへの侵入など惜しいシーンはつくれてはいましたが、前半の後ろから丁寧にトライアングルでスピードを生かしつつ、相手を翻弄するやり方がなかなか繰り出せなくなっていました。

またSPORTERIAさんより引用させていただきますが、パスの矢印がやはり後半は右向きになってしまっています。
sporteria.jp

もちろん、右に誘導されてとても困るというわけではありません。高木のタテへの抜け出しはこの試合何度もありました。彼のクロスはこの試合13本だそうです。(※SPORTERIAさんより https://sporteria.jp/data/2022061201

池上⇒高木⇒大槻のダイナミックな攻撃は点と点でしか合わないようなものでしたが十分相手を出し抜くようなプレーでした。

また、池上が入ったことで右誘導でも、右のニアゾーンをとる動きを入れていくなど、状況に併せて打開策を打っていたと思います。

しかし、もう少し揺さぶらないとこの日の柳とバイス・宮崎が外せなかった。。。むしろ試合終盤は崩しが右側一辺倒になってしまい、対策をされやすくなっていたようにも思えます。

きれいに崩さないとシュートを打たない、というツイートをいくつか見ました。もう少しミドルシュートがあれば相手を引き出すこともできるかもしれないですし、シュートを打たなければ何も起きないというのはあります。

ただ、ヘナンか渡部を上げてパワープレーというのはおそらくこの柳とバイス相手には通じなかったと思いますし、きっとカウンターで白井・川本にダメ押しを食らうことになっていたのではないかと思います。

昨年からやり方を変えていることもあり、そこまでこのチームはオプションは多くないと思います。負けた時には何かとやり玉に挙がってしまう言い方ではありますが「自分たちのスタイル(サッカー)」をやり通す方が、今年のチームは良いのではないかと僕は考えています。

では、どんなことが他にできるのか?というか前節から何か変わっていったか?というのを考えてみたいと思います。

まずクロスについて。名塚監督はハーフタイム・試合後にも「まだ甘い」といった談話を残されていますが、今節は大槻がまずニアに飛び込むことで迫力を出せていたと思います。上述したダイビングヘッドもですが、12分や24分のシーンでは周りとも連携してクロスに入れていました。12分は田中渉のポスト直撃、24分は橋本のクロスミスでしたが、中では沼田と大槻がバイスと柳と2対2になっており、柳とバイスから離れるように大槻を軸に沼田が衛星のように走っていたので、ここにピンポイントであえばおもしろそうな場面でした。

また、解説の中島さんも惜しいとおっしゃっていた10:20あたりのシーン。

左サイドの三角形に大槻が加わった形。大槻の落としから田中渉のシュートで終わったシーンです。

このシーンでは19沼田がハーフスペースに立つことでRSB16河野、RCB5柳を吊ります。そして沼田の脇かで大槻がポストプレーで受けに来ます。これを田中渉に落とした場面。あまりこの連動はこれまでのレノファではなかった形です。

おそらく即興で大槻が機転を利かせたようなプレーだったこともあり、反対サイドの生駒高木の動きがなく、山瀬が走りこもうとしたところで田中渉のミドルシュートでしたが、この動きを察して(というかある程度決まり事として)右サイドの生駒・高木あたりが中に詰めることで、宮崎との2対1。バイスが間に合いそうでしたが、それでも2対2と局地的に数的有利、位置的にも屈強なCB二人を外す機会ではありました。

多少机上の空論感はありますが、このように大槻がファイナルサードの崩しのところで関わることで相手のCBを動かすことなどもできればまた違ったシュートチャンスも生まれそうですので、外から中への差し込み、そこからまたサイドへ振るなど多少やり過ぎ感はありますが、奥行きと幅を使う攻撃ができるようになれば名塚監督の狙う形が増えていくのではないかと思っています。


(2)

で、橋本ですね。相変わらずレノファのキーマンには変わりないですし、前半も上述した通り相手RSH田中を困らせることができていたと思います。

沼田が多少タテへのドリブル突破からのクロスが抑えられ始め、最近は得点という形で殻を破り始めていますが、橋本は多少迷っている印象があります。象徴的に感じたのは上述した24分と60分のシーン。

24分はドフリーであったにもかかわらず、迷ったのか大きくふかしてしまったこと。60分は佐藤謙から沼田へボレーでのサイドチェンジ。察した橋本は速度を上げオーバーラップをかけます。山瀬がまず柳とバイスの間に入るように走り込み、バイスはおそらく山瀬のところから動けなかったでしょう。それもあってペナルティスポットのあたりでフリーになっている大槻が見えたのかふんわりしたボールを上げ、ディフェンスにあててしまいます。

田中渉がニアで要求していたのもそうですし、大槻・高木のフリを見る限り「お前ならうまくやられるだろ!」という不満げな素振りや、橋本自身も24分同様失敗したことへの表情というのが、単に1つクロスをミスったという顔でなさそうに僕は思えました。

 

この試合、橋本と変わって入ったのが桑原でした。21試合目にして今期リーグ初出場。去年は短い期間とはいえ育成型レンタル移籍の選手として頑張ってくれた選手でした。ケガなのかコロナなのか、単純に力不足だったのかわかりませんがようやく天皇杯からつかんだ出場機会で、ファーストプレーからうまくドリブルで相手をいなすなど、アディショナルタイムのヘディング含め彼の色を出していたと思います。去年の水戸戦の幻のゴールもあってか、橋本よりも直線的にゴールを目指すイメージがあります。

橋本もゴール、アシストに目標を立てていることもあり、もう少しどん欲に自分でゴールを狙うなどエゴを出してもよいのかもしれません。多少彼が上がった後の、裏を狙われてのカウンターなども打たれてしまい悩むこともあると思います。ただ、後半開始直後も結構危なかったですが、渡部が止めてくれたシーンもありましたし、開幕直後ののびのびとしたプレー、はつらつとした表情が戻ることを願いたいです。

もちろん桑原にも今後試合にどんどん絡んでいってもらいたいですね。まだ明らか沼田と田中渉と息が合ってなかったので、これからの伸び代ですね。

 

さて、負けてしまった試合ですが結構長くなってしまいました。思い出したいのはうれしいシーンですよね。週末は監督・コーチが変わったヴェルディ戦ですね。維新では勝ちましたし、アウェイ初勝利を勝ち取ってもらいましょう。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(※文中敬称略)

最後まで、笛が鳴るまで。戦う。全員で勝ち点3! レノファ山口vsザスパ草津群馬@維新2022年6月5日

連敗脱出!。まだまだチームが目指す順位には遠いですが、ズルズル下がる恐れある中、勝ち点3を取れたことを喜びたいですね。

今節は大雨で後半はなかなか自分たちの今までのやり方を出しにくい条件でしたが、試合前の選手たちへの名塚監督の檄にあった「アグレッシブに。最後まで、笛が鳴るまで。戦う。全員で(略)勝ち点3」これをチームで実現をしてくれましたね。

さて、今回は下記について考えていきたいと思います。

 

1)ヘナンではなく渡部?群馬の狙いを食ってしまった失点シーン。

2)どんどんたくましくなっていく田中渉。

 

1)

試合後インタビューの群馬大槻監督よりこんな言葉が。

ちょっと相手の位置が想定していたところと若干違うところがあって、前半のうちに修正し切れなかった

これはどのところを指しているのかな?と考えたところ大槻のところを使うこと、佐藤謙や橋本ではなくヘナンが主にボールの配球を行っていたところ、かな?と考えました。

復帰組でスタメンを張ったのが13大槻。

18高木がCFをする場合は時には落ちてきてボールを収める、はたくというプレーも見せていましたが主には裏へ抜ける動きなど奥行きを作るプレーが多かったです。

しかし、大槻が入ることで群馬の最終ラインとボランチの間におちてきてボールを受ける動きができます。例えばヘナンのボール保持で沼田が幅をとり、田中渉がハーフスペースの方へ寄ることで、群馬のRCH15風間を引き、大槻へのコースを作るなどするシーンが何回か見られました。

そしてヘナンについてですが、13:30のところで群馬大槻監督が「入れるとこ~入れるところはっきり~!はい行こう!」とヘナンのボール保持時に声掛けをしていたように、どこに奪いに行くかの設定がちょっと曖昧になっていたため、このような修正をするための指示がでていたのかなと思います。

佐藤謙はビルドアップ時には相手に消されていることが多く、橋本がボールを持てる、捌けるスキルがあるため、橋本を介してのビルドアップが今までの試合多かったと思います。しかしながら前半は割と橋本自身は早々に高い位置へ上がり、後ろは関・渡部・ヘナン・佐藤謙といったように4対2のような形で運べるケースが多く、ミドルゾーンまではすんなりと運ぶことができていました。平松・加藤の両FWも後ろからの連動があまりないこともあり、佐藤謙を消すがその後はどこに誘導するのか、というのに迷いがあったように思います。

ミドルゾーンまで早々に運べたレノファ。ただ、前半の課題はここから。

名塚監督のインタビューであったような

クロスに対する入り方はまだまだだと思います。

というようにクロスはアーリーでGKとCBの間に流し込むようなボールや大外へのクロスなどいくつか形を変えながらクロスを入れるも、残念ながら得点につなげることはできませんでした。

中でも左サイドのコンビネーションでニアゾーンへ侵入する得意の形が何回か出すことはできていたので、沼田や大槻がニアでつぶれてもらい、ファーで高木などがつめるなども良いのかなと思います。結構全員がファーで待っている、止まってボールを待っているシーンなどがあり、あまり群馬には怖がられていないのかなというのが前半でした。後半は沼田がよりフィニッシュをうかがう動きがあったことや、田中渉がニアへのアクションしてましたので、このあたりはハーフタイムで言われたのだと思います。

 

そして後半に入り雨足がより強くなったため、ビルドアップをこまめにやり直さなくなったこともありましたが、おそらく群馬は渡部にボールを誘導させ、渡部に長いボールを蹴らせようとしていました。

ここまでの20節、割とヘナンにボールを持たせてそこから出てくるボールをひっかけようとするチームの方が多かったと思います。ただ、群馬はこのヘナンからの配球を嫌がったのかなと。29分など群馬RSH奥村が前述した4対2の状況に割って入るようにヘナンへのマークにつきに来ましたが、やはり橋本が気になるのか戻っていくなどどうしようかな、という感じでした。

前半からあったことでしたが、主に山口のゴール前からのビルドアップ時に群馬CF7加藤が渡部へのプレスをする際に、かなり勢いをもって追ってくるシーンが何度かありました。後半の群馬の陣形でいうと、わかりやすく23平松がヘナンにつき、関からの配球が渡部に誘導されているような形でした。

7加藤が佐藤謙へのコースを切りながら前半同様渡部へ横から勢いをもってプレスをかけることで縦へ蹴らせるようにします。芝がぬかるんでいることや加藤が勢いをもってプレスをすることでドリブルやターンでいなすことはリスクになりますし、生駒には山根が付いていますので、渡部が蹴ることができるのは長いボールになります。(48分 57分など)

ただ、群馬はそのボールに対して網を張っているため、前半に比べて山口のビルドアップに対して前向きに構えて守備ができるようになっていきます。そうすることで群馬ペースになっていった後半でした。多少の誤差かもしれませんが、この試合SB裏へのケアや加藤のプレスなどもあり、渡部のボールタッチ位置・ヒートマップはこの数試合に比べても数mサイドへ寄っていました。(※sporteriaさんより引用させていただきました)

sporteria.jp

そして、そんな状態を見ていたためか、交代で入った池上が渡部からボールを引き出そうと降りてきたところをバチっと取られてしまい、ゴールを奪われたのが64分のことでした。内田がここまでジャンプしてくるのは51分に1度ありましたので、ビルドアップ時に不用意に佐藤謙へボールをつけたら、ここを強く抑えることなど群馬は用意していたのだと思います。

しっかり狙った形の群馬の得点シーンだったと思います。アライバルインタビューでレノファのビルドアップに対して、「佐藤謙を軸にして、CBが持ち運ぶなどしますが、各々の選手がきっちり立ち位置を取ってくるので、試合に応じてどんなことをしてくるのかなということを興味をもって見てます」とおっしゃっており、試合後インタビューでも「(修正点)はビルドアップのところの誘導」とのことでした。前半を分析したうえでの修正での得点。相手ながらにお見事であったと思いました。

話はそれますが、強面の監督さんは結構インタビューで嘘つかないですね。金沢の柳下監督もでしたが、結構インタビューでおっしゃっていることが試合の中で見られるきがしますね。試合後インタビューで「最後のしのぎ」「しのぎが。。。」とレッズ時代の組長ネタだな(笑)と思いながら聞いてしまったことはここだけの内緒です。やはりJ2の監督は面白い。

 

2)

話をレノファに戻しますが、決勝点のアシストをしたシーンのパスが見事なのはそうなのですが、ヴェルディ戦あたりからの田中渉の逞しさは目を見張るものがあると思います。この試合なんども群馬の最終ラインとボランチの間でボールを受けて、すぐに下げるのではなくターンをして前を向くことが多かったと思います。

この試合でも何度も前を向く作業をしており、ニアゾーンに走る選手を使う、ラストパスを狙う、自らニアゾーンへ入っていくなど常に相手DF陣に対して刀を向け続けるような姿は後半戦もIHの軸になりそうな予感を漂わせていますね。

個人的に好きなシーンは51分のシーン。ビルドアップに関が出しどころに窮し、詰まってしまっていましたが、LCH内田が上述したように佐藤謙を捕まえていたので、その裏が空いており、インサイドに入った生駒に付いていたLSH30山根を山瀬が落ちるふりをしひきつけ、その裏を田中渉が使いボールを受けます。ワンタッチで生駒へつなぐ。その後ボールを引取り、佐藤謙へさばく。一連こぼれ球を拾いすかさずゴール前へ走りこむ沼田へフィード。

沼田が試合後に言っていたように

試合の中でワタルとのコンビネーションがうまく行っている感覚がありました。

自分たちで狙いたい場所・タイミングの共有がおそらくこのあたりくらいからできてきていたのかなと思います。それが最後の決勝点にもつながっていたように僕は思います。

 

さ、厳しい5月ではありましたが6月はまず1勝!維新で次も勝って連勝して前半戦を終えたいですね。まだまだ5位以下は団子ですし17位だからといって上が見えない位置ではありません。

日付変わって昨日はレノファ会議も行われ、夏ユニも発表され後半戦へ向けて上昇気流に乗りたいところです。維新での連勝を期待しましょう!

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)

祈・この悔しさの先に勝ち点3 横浜FCvsレノファ山口@ニッパツ三ツ沢 2022年5月29日

また試合終了間際の失点での敗戦。。。

悔しい。ピッチの選手、スタッフ、サポーターの総意だと思います。

試合終了後、相手への挨拶もそこそこに早々とスタンドへの挨拶のために待機していた池上・島屋の2人。twitterでも触れましたが、高橋は遅れながらも3番目にスタンドに着きサポーターへの丁寧な挨拶に出場した選手への労い。試合結果、試合への不出場などそれぞれ悔しい思いをしても、しっかり挨拶に来てくれる選手たちに勝ち点3をまた得られることを願ってやまない。そんなことを思った今期アウェイ初参戦でした。

負ける試合ではなかった、でも負けてしまった。それでも主将の渡部の言う

3連敗でトンネルかなとは思っていますが、光は遠くなくて、目の前に見えています。

とあるように、今節も下記について考えてみたいと思います。

1)生駒の台頭の影に石川の献身性

2)島屋のミスではあるが・・・

今節も前節に続き右サイドバックに入ったのは22生駒。今節もとてもよかったと思います。前半特にいいな~と思ったのが、相手のセットプレー時。

ストーンに入るのが石川、そのすぐ後ろのゾーン佐藤謙というのが最近の並びでした。佐藤謙が途中出場だった山形戦はここに菊地が入り、その後ろに生駒でした。

今節の横浜FC戦は生駒が石川のすぐ後ろのゾーンを担当してましたが、ニアのボールをよく跳ね変えてしており、ニアでは今日やられそうもないな、という安定感があったと思います。(山形戦の失点はファーでしたが)

横浜FCのセットプレーにヒヤッとする場面もありましたが、この高さという防具は眞鍋も高いですが、生駒の長所の一つと思います。

また、やはり今節もしっかり攻撃に絡んでいたので、Twitterでも「生駒のクロスいい!」といったようなものも散見され、多くの方が得点への臭いを彼から感じたのだと思います。クロス数4は石川、田中と並びチームトップでした。(引用元スポルテリアさんJ2 第19節 横浜FC vs 山口のデータ一覧 | SPORTERIA

横浜FCの基本フォーメーションは3-4-2-1。WBの右イサカ、左の武田はボール保持時は高い位置での幅とり役を担います。イサカにはLSB橋本がつきますが、どうしても最終ラインの人数の関係上武田が浮く形になりますが、ここを埋めていたのが、本職がSBの石川。途中で解説の奈良橋さんが山口は守備時は5バックとおっしゃってましたが、これは高い位置をとった武田をみるために石川が落ちた時に5バックになっていました。

横浜FCのボール非保持時は4-4-2となり、今度は武田が横浜FCの最終ラインへ落ちて4バックを形成します。そのためこの石川・武田両プレイヤーは攻撃時は最前線、守備時は最後尾とかなり運動量をあの暑さのなかで要求されていました。過酷。。。

下記いつものざっくりの形です。

今節レノファの狙いの1つに横浜FCボランチのハイネルを動かすことにあったと感じました。横浜FCも前からボールを奪いに行く際はポジションを放棄してマークをしに行きますが、その際に多少真ん中がぽっかりと空いてしまいます。DAZNでは聞き取れなかったのですが、前半の10分あたりで横浜のベンチからでしょうか「中〆ろ!!」と結構大きな声で指示が飛んでいました。

前半は横浜FCのLSH16長谷川が生駒に付かないで、レノファRCB6渡部などにプレスに行く場合などは、RWG7石川が幅をとり生駒がインサイドに入り、ハイネルの脇へポジションをとります。するとハイネルはちょっとずつ生駒の方へずれていき、山瀬や佐藤謙がうけやすくなります。またサウロミネイロが渡部につき、佐藤謙にハイネルが付いた際などは、ハイネルの裏を山瀬が狙うなどありました。何回か佐藤謙が手ぶりで自分の後ろを指していましたが、前半はなかなかそこを使うことができませんでした。

 

後半に入り、先ほど挙げた生駒の相方の石川が今度は違った形で相手をずらしにかかっていました。(もしかしたら僕の見逃しで前半もやっていたのかもしれません。これはDAZNにはあまり映ってないです)

特に渡部のボール保持時に一気に裏を狙うようにゴールに向かってランニング。すると武田を定位置から引っ張ることができ、その位置を山瀬や生駒が使います。そこに彼らが侵入することで横浜FC特にハイネルが動くことで佐藤謙など中でボールを扱うことができるようになっていきました。

この試合は今までの試合に比べ相手の最終ライン裏へのローグボールは少なかったと思います。連戦であったり、暑さもあったので相手の背後を狙う動きは必要ではありますが、なんどもそれをやれば前線の選手の複数人が消耗してしまいます。また相手にボールを奪われれ、前から行くことができなければ単に相手にボールを明け渡すことになるので、それを避けるため即時奪回するために、中盤の選手も押し上げなければいけないためまた消耗。と連戦ではなかなか発揮しずらい現実がありました。もともとオフサイドは試合の中で1~2個のチームではありますが、このようなロングボールを使ったプレーはいつもよりも少なかったこともあり、今節はオフサイドが0だったのではないかと思います。

現に相手をずらすことはできていましたし、そこからの展開からクロスを上げることもできていました。先に挙げた生駒のクロスと同様、石川もクロスを上げる機会があったことを考えると、この試合はストロングの左ではなく、右サイドも武器となっていたと言えるのではないでしょうか。その起点となったのは石川の献身的な動きがあったというのを書いておきたいなと思い、挙げさせてもらいました。



2)

この失点シーンの呼び水としては直前の高木大輔パスミスからのカウンターがあったと思います。コーナーキックから一気にカウンターであわやゴールというシーンを関が止めてくれました。

この出来事があったからこそ、チームとしてこの時間はどのようにボールを動かすのか、取られた場合のリスクヘッジをしておくべきではあったと思います。

前半10分のところのように、インサイドに橋本が引っ張られ、ワンツーでRCB3中村に突破されそうなところもヘナンが対応するなど、最近やられてしまっているパターンについてはつぶそうとしているチームの動きはあったと思います。また、横浜FCオフサイドが8と高いライン設定で怪しい場面もありつつも、能動的にサウロミネイロを筆頭に横浜FCの攻撃陣を抑えることもできていました。

ただ、あの場面何かスポットはまってしまったような、切り替えの遅さがあったように見えました。切り替えの遅さで言えば島屋がこぼれ球をキープしたところで、周りの選手たちに何か迷いがあったように思えます。そこで島屋はどうしようといった形でキープした結果があのカウンターであったのかなとも思います。

もちろん、その前のカウンターで消耗もしていたと思うので、戻るのがむずかしいとは思いますが、それ以上に横浜FCは攻めあがっていましたし、得点を決めた亀川は「見方が後ろで足を攣ってる状態で上がろうか迷ったが・・・」というくらい横浜FCも勝ち点3への執念があったのだと思います。ホントにちょっとしたことで勝ち点はこぼれていきます。チーム全体がレベルアップするというのはこういう意識のところも大切だなと、金沢戦に続き僕たちは学ばされたのではないでしょうか。

 

敗戦は悔しい!なので昨日の天皇杯の勝利はうれしいですね。延長まで行ってしまったので体力的なものは気になりますが、勝って帰ってくること、若い選手が躍動したことはうれしいですね。

ユースの上村音生選手が出場してアシスト。今後にも期待したくなりますが、過度な期待は禁物かなと思いますし、一つ一つ彼のフィールドであるユースで活躍しまずは昇格を勝ち取ってほしいですね。

さあ連戦最終戦はホーム群馬。何度もいますが、維新は勝つ場所。岡山戦も維新で出来ますし、前半戦は連勝で締めくくってほしいですね。勝ち点6を期待しましょう。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(※文中敬称略)

 

負けても下向かない。改善はしている。 モンテディオ山形vsレノファ山口 @NDソフト 2022年5月25日

25日の夜、目の前では0-4でフロンターレはいいところなしというか、今までの影なしのような状態で敗戦。レノファも0-1で負けか~なんて思っていましたが、帰って前半だけを見ただけですが、長崎戦に比べてよくなっている!なんてちょっと寝る前に無駄にテンションが上がった今節でした。

生駒が右サイドバックの第1候補に名乗りあげてない?池上・佐藤健の気が利くコンビよくない?なんて1試合では判断してはいけないですし、この試合は負けているのでよかったよかったなんて言ってはいけません。ただ、前に進んでいることは素直にポジティブに受け止めたいと思います。

では今節は下記について考えてみたいと思います。

1)右サイドが動かせれば、左に余裕ができた。

2)選手が足りないなら今いる選手で底上げを。

3)でもこのやり方でCF河野孝汰を見てみたい。

前回、前々回と右サイドバックについての言及をしていましたが、今節は眞鍋ではなく生駒が右サイドバックとして先発。開幕では眞鍋が右サイドバックで生駒がセンターバックでしたが反対の形。左足の精度とかそういうのもあったかもしれないですね。

その生駒ですが個人的にはポジショニングがまずよかったと思いました。前節の長崎戦の終盤に投入された際はビルドアップのかなり早い段階でインサイドに位置取りをし、ウイングへの道を空けるような動きをしていました。

この試合も上がる、下がる、インサイドなど徐々に試合の中で慣れていったようにポジションで相手を動かせていたと思います。

2菊地の7石川への「切るパス」(渡邉さん用語)がよく入っている、というツイートも見ました。生駒のポジショニングのフォローよかったですね。

さて、そんな山形戦レノファとしてはどんな具合に戦っていたのかっ見ていきたいと思います。

解説の越智さんが「もう少し縦に早い展開がレノファ出来れば・・・」と何回かオッ社ていました。

山形のビルドアップの形として4-2-3-1のようになります。22CF河合がアンカーの神垣番をし、デラトーレが最前線。山形のSHはレノファのSBを見ていました。ボランチの2人はIHを見てはいますが、あまり高い位置まではついてこなかったりするので、池上や佐藤が上の図のような神垣の脇に落ちることでボールを引き取ろうとする動きを見せていました。

また、IHが下がらずにボランチを引き付けていれば、山形の前4人に対して関、神垣を含めて幅を使いながら前進をしていました。

後述しますが、このあたりの山形の前線を外すことに時間がかかり、後ろがしっかり整ってしまった状態になっているので、越智さんより指摘があったのかなと思います。しっかり前進をするにあたって特に悪いということはないかなと思いますが、セットされたディフェンスを崩す術をあまり持っていないレノファとしてはもっと早く攻めることは確かに必要だったかと思います。

 

では、後半何が変わったかなと思うと、まずIHが落ちなくなりました。またSBが気持ち上がったかなと思います。

後半、山形はデラトーレがGK21関を牽制し、SHがCBにつくようなプレスに。前半の終盤から関のキックで前進するようになったこともあり、山形がそれをケアした形でしたが、サイドを変えるような形で左橋本・眞鍋⇒関⇒右生駒といった形で逃げることができていました。IHが上がることによって、山形のボランチがジャンプすることもあまりできず、山形のSBがレノファのSBまで出てくることもなかったので、ここで時間を作ることができました。

そして名塚監督のハーフタイムコメントにあった

・マイボールにした後の味方のサポートを早くしよう

サイドバックがボールを持った時は、逆サイドの選手はもっと良い準備をしよう。

とあった通り、生駒や落ちてきた石川がボールを持った際、神垣やIH二人がパスコースを作ります。また上の図のように、橋本がインサイドに位置どったり島屋が大外で幅をとるなどし、山形の布陣を伸ばしにかかります。

このように右サイドでボールを収めたり、相手を引き付けることによって、左は今までよりも混雑せず時間的にも場所的にも余裕をもって攻め入ることができていたかと思います。特に4分の眞鍋の左足からの佐藤健への展開はよかったですね。佐藤健も周りの位置取りを見て幅をとったプレイなども光ったと思います。

これらについては後半改善されはしましたが、前半からすでに右サイドは前進する形ができていたのも、後半につながっていたと思います。

 

2)

また増えてしまっているようなコロナ感染の選手。怪我で離脱中の選手についてもどのようになっているのか分からない現状、今いる選手たちのレベルアップの場だ!と割り切るようにこの山形戦は見ていました。

生駒について触れましたが、島屋・佐藤健・菊地など多くは出場機会を得られていなかったベテラン選手たちもこの試合は光っていたと思います。

山形戦の攻撃のリズムを作っていた要因の一つとして、前からのプレスがはまっていたのがあると思います。高木と池上を最前線に置き、その後ろ4枚。特に神垣、佐藤健は前半高い位置からかけれなかった前線のプレスへの連動をさぼることなく行うことで、彼らが回収したり、ロングボールを蹴らせることで菊地や眞鍋に回収してもらうなど、即時奪回の要因となっていたと思います。

しかし池上と佐藤健が交代してから、ファーストプレスに行くのが高木のみになってしまい、最前線の幅が一人ではカバーできなくなり、なかなかその後もどう連動させるかが後ろとしてはタイミングが難しそうでした。

また攻撃でも彼らがとっていたポジションに後退した佐藤謙、田中渉がいないことで厚みが出せないシーンもありました。もちろん彼らがいたからこそできた前進もありましたが、(ターンやミドルパスなど)試合の流れ的には多少山形に流れがまた振れてしまったように思えました。

例としては78分のビルドアップのシーンで田中渉が落ちてきました。ただ、特にここでは落ちる必要はなくベンチから「渉!前!前!前!」と指示が飛んでます。LWGで替わった沼田にボールが入ったシーンで佐藤謙がカバーに入っていましたが、本来であれば田中渉がそこにいて、佐藤謙がセンターのゾーンにいたら厚みが出ていたとも思います。結果論ではありますが、もう一度攻撃の波をレノファに引き戻せなかったのは惜しかったなと。

天皇杯のベンチ入りメンバー要員のためか、ユースの選手たちが5人2種登録がされていました。それほどまだ厳しい状況が続いているようなので、今のチームの精度を上げる場として今いる選手たちで高めていければ、後半から修正出来た、とかではなく前半はじめから主導権を握れた、という展開が待っていると信じていたいと思います。

 

3)

この間、高木のチームを引っ張っていく姿はとても頼もしいと思います。

個人的に好きなシーンとしては20分くらい?眞鍋がミドルゾーンまで持ち運んで神垣にボールを預けたシーンでリターンを下がってもらおうとしたところで、高木の声だと思いますが「下がんなヒカル!さがんな!」と指示を出し、守備のリスクもあるので仕方ないのですが、パスを出す角度や距離は下がってしまうことで山形にはやり易くなります。そのような中、上記の声掛けで無事眞鍋は橋本へパスをつなげることにできました。周りも鼓舞し前線からチームのために走る姿など、ファンが多いのもうなずけます。

ただ、彼も出続けていればプレーの精度が下がってきてしまいます。今節の試合後インタビューでも

そこを確実に決められなかったのは間違いなく自分の責任だと思います。

と反省の弁。確かに決めて~!というシーンはありました。

そんなときやはり焦がれてしまうのがけが人の復帰。(上で「今いるメンバーで」とか偉そうなことを書いてはいますが。。。)

その中でCFといえば、、、大槻、岸田、梅木といったような選手を今まで挙げてましたが、エリア内で一番決めてくれそうなのは??と思っていたところ、若干失念してました「河野孝汰」。

荒削りではありますが、今の高木のようにクロスにあわせることや狭いスペースでも自分のスペースを作ってのプレーなどは彼の得意としているところでしょう。

パリ世代のFWとして痛すぎる離脱期間ではありますが、いち早く復帰してゴールを決める姿をみたいな、とふと昨晩思ったいました。ただの感想です(笑)

 

次は横浜FC戦ですね。久しぶりのニッパツに初めてのゴール裏参戦をしたいと思います。まあNack5同様上段というか後ろの隅の方で心の中で応援してきたいと思います。目指せアウェイ初勝利!欲張ってクリーンシートでの勝利!

最近セットプレーでやられてますが、今節も1本目の山口から左サイドでのCKの場面、石川の位置と関の声に注目してみてください。右サイドだと石川の位置違うな~とか、2本目はまだ左サイドだとニアサイドケアしてるな~と思ったら、ファーに蹴られたな~と17分の間に色々選手たちも試行錯誤しているのがわかります。

そんな努力が実るように29日は勝ち点3を期待したいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(※文中敬称略)

また離脱者発生?起用方法も難しそうな連戦スタート レノファ山口vsV・ファーレン長崎@維新2022年5月22日

フィジカルコンディションの問題なのか、コロナに罹患をしてしまったのか、ついに吉岡、兒玉の名前もベンチからなくなってしまい、さあスクランブル起用パート2といった布陣のレノファ。

ベンチの選手たちを見ても先に失点することは厳禁。沼田の試合後インタビューでもわかる通りかなり気をつけていたと思います。ところが早々に失点をしプランが崩れ、前半の終了間際にも与えてしまい、、、長崎にうまくやられてしまったな、という風に思います。

松田監督のアライバルと試合後のインタビューの談話をかい摘むと、しっかりレノファの背後を取る。コーナーキックになれば準備してきたものを出していく、といった思惑通りに運ばれていった90分だったと思います。

一矢報いたことはポジティブに受け取り、今節は下記について考えていきたいと思います。

 

1)長崎のMF陣の落ちない足とおさまる植中。

2)右サイドバックが1試合で2回替わる。

3)点は取ったが沼田の正念場。

(前半)センターバック2人、アンカー、キーパーで2トップを切れなかった

というのが名塚監督の試合後インタビューでした。しかし、そこまで切れてなかった?というと個人的には??と思っています。もう少し維新のカメラは引いてほしいと毎度思っているのですが、おそらく前がそもそも長崎のマークを外せてなかったのかなと思います。

今節目立った変更点としてはセンターフォワードに池上を置いたことにあると思います。これまで大槻⇒岸田⇒高木と回していましたが、WG勢にも故障者などがでてしまったのでしょう。ついに高木をWGに戻して千葉戦の山瀬のようにまた別の選手が務めることに。

ただ、さすがは池上というかなんでもそつなくこなすなと思いました。この試合レノファのボール保持時、長崎は4-4-2で守ります。ツートップはアンカーを消しつつCBへプレス。長崎のSHはレノファのSBについていました。下記いつものざっくり。

池上はIHの時も行っていたように、このSBとWGの間に降りてきてボールを引き出したり、19:20のように渡部からのボールをCFの位置で納め、19沼田へ展開するなど慣れないポジションでも高木と違った貢献の仕方ができていたと思います。

ただ、これだけでは長崎の包囲網は破れず。前半の序盤割と強くはなかったですが前からのプレスをかけてきた長崎でしたが、14橋本から6渡部への短いサイドチェンジを時折使いながらいなすことはできていたと思います。ただ、もう少しプレスをかける位置を低くしてからは山口の使うスペースが少なくなり、このあたりから運べなくなってしまったように感じました。

右サイドは眞鍋の位置が高いように思え(前節よりは下がってましたが)、渡部から眞鍋へのコースはほぼ無かったとおもいます。あっても、高い位置なので渡部も眞鍋の右足に出すのはインターセプトの恐れもあるためだせず左足に。すると眞鍋は後ろ向きにしか受けれません。このような状態がこの試合に限らず続いているので、渡部が振りかぶれば「裏に高木を走らせるのね」という形で予測がついてしまいここも消されます。右サイドの目が摘まれました。
では頼みの左サイド、となるのですが長崎のコンパクトにした2列目と3列目に対して山口の選手たちが崩そうと密集すればそこにはより長崎の選手も集まってきてしまいますのでそこで取られてしまう。

では、離れればよいか?となるとそうでもなく今度は選手間の距離が離れてしまいます。良いときは沼田、田中、橋本の三角形ができ相手を外すことができるシーンは今までの試合ではありましたが、この試合では三角形ができる前に縦へパスを送り、袋小路に誘導されてしまったり、出しところがなく下げざるを得ないシーンも散見されました。そして下げたところにそつなく伸びてくる長崎のプレス。少しでもパスが弱ければかっさらわれてしまうような展開でした。

サイドが変わるようなボールを沼田や橋本につないでもスライドが速いため、山口の対応も遅いのもありますが(※後でちょっとだけ取り上げます)、また後ろに下げさせられ、長崎のディフェンス陣がセットした状態にそろえられてしまいました。

そんなこんなで攻撃で手をこまねいていると、長崎のペースへ。

厄介だったのが長崎のCFの二人。ある程度山口が嵌めかけても、前線にこの二人が収めてくれるため逃げ道としても、楔のプレーとしても機能させられてしまいます。

特に9植中朝日は橋本にボールが入った際はアンカーをエジカルが消せば、まず渡部のコースを切り、ヘナンに渡ればそのまま追っていくなど守備対応も頑張り、攻撃でも体を張るなど効いてる選手でした。

そんな植中にゴールを許してしまい、後半も気持ちよくプレーさせてしまったのもゲームプランとしては誤算であったと思います。作りたかった三角形でキレイにサイドを攻略されてしまいました。(渡部の試合後インタビューであったように、今後あのような突破のされ方のカバーリングについては改善に期待しましょう)

 

2)

前回のブログで眞鍋と石川については触れていましたが、なんと今節はココに生駒が加わり、1試合の中で右サイドバックに3人の選手が起用されるという事態に。

僕のブログ名のとおり、J1ではフロンターレを応援している身としてふと思いだすのがエウシーニョが抜けた後の2019年のフロンターレの右サイドバック事情。馬渡、守田、登里、車屋と試されていたように、今はレノファもここを誰に任せるのか、というのにかなり苦労しているように思います。

眞鍋の高さや対人を求めるのか、石川の攻撃性を求めるのか、はたまた生駒にするのか。生駒は生駒でかなり早い段階でインサイドに入ったりとまた2人とは違った受け方をしてました。今節は前線の駒不足もあったので石川を上げたのもあると思いますが、最適解が見つかることが今後の安定になると思います。

上述をさせてもらいましたが、前節と今節の兒玉ー眞鍋ライン、高木ー眞鍋ラインは機能しているとはいいがたい状態です。ただ、吉岡ー眞鍋ラインは開幕直後ではありましたが僕は可能性を感じました。ここのチームとしてどのように右サイドを使うのか、というのはもう半分を折り返す時期になりますので、仕上げていきたいところです。

 

3)

で、最後に沼田に多少言及したいと思います。

前半の沼田については個人的にはかなり不満の残るパフォーマンスでした。特にこれも上述していた19:20の池上のポストプレーから沼田へ展開されたシーン。

多少池上のパスが弱かったのもありますが、沼田は田中へのバックパスを選択。このシーンは山瀬、高木、池上らが勢いをもってゴール前に入ってきていました。もちろん相手も背走状態でしたし、開幕戦の時の沼田であれば1対1勝負をしていたと思います。

また、31:10のシーン。奪い返してさあどうする、といったところで素直に田中へのタテパスを選択。解説の中島さんがおっしゃっていた池上へのコースは後々見返すとちょっと難しかったと思いますが、ただそれでもマーカーの長崎村松はすでに田中の方へ来ると判断して動き出していましたし、まだボールを放す段階ではなかったかなと思います。

町田戦でデュエルはほぼ完敗だった影響かこの試合の前半は沼田は裏抜け以外でボールを触れることを恐れていたように見えました。選択肢もバックパスが多く長崎にとって怖いプレーができていたかというと全くであったように思います。

ただ、後半に入りボールを受けはじめ、ゴールをとってからは62:30のところはゴールへ向かうようなドリブルやコンビネーションで裏をとるプレーなども出始めました。

やはり彼はチームの推進力をもたらすことのできる貴重な選手。開幕直後によく見せていたあのアグレッシブな姿をもっと見せてもらいたいなと思います。

 

さあ、日付が変わったので明日ですね。山形戦。中2日のアウェイはかなり大変そうですが、欲張ってアウェイ初勝利期待したいですね。

コンディションなどはきついと思うのでここらで久しぶりにセットプレーというのも。まあ今節のスローインのセットプレーではありますが。よい展開でした。

まずは離脱していた選手たちの復帰や、これ以上離脱選手がでないことも祈りたいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)

前半のうちに修正できていれば。。。ヴァンフォーレ甲府vsレノファ山口@JIT 2022年5月14日

勝ち点1。前半の出来を考えればよく勝ち取った!といえるかと思います。

試合前のアライバルインタビューで甲府の吉田監督は「テンポが大事。逃げないこと」をあげていました。

それを意識して前半20分以降は特殊な立ち位置の甲府に押し込まれてしまう展開になっていました。後程あげますが、前半25分あたりからの甲府の5-3-2に対してもう少し早めに打開策を打ててれば、など感じるところではあります。ただ、アウェイでの勝利はまだありませんが、この勝ち点1は前向きにとらえたいと思います。

では今節は下記について考えてみたいと思います。

1)眞鍋の位置と石川の位置。「3」を動かせ。

2)島屋のファーストプレー

1)

解説の飯尾さんが色々言及されていたのであまり僕の方で書くことないな~と思いますが、甲府の変更を中心に時系列に書いてみたいと思います。

試合開始当初、甲府のボール非保持時は5-4-1の形。ワントップの10リラはアンカー佐藤謙を見て、甲府のシャドウは割とSBを意識する。レノファのCBには甲府ボランチがジャンプする形でつきに来ました。甲府のシャドーが内側に絞った状態でレノファのSBへボールが出た場合は、甲府のWBが出てくるなどミドルゾーン付近から積極的に牽制をかけてきました。ただ、甲府ボランチが出てくればそこが空きます。山瀬などがそのゾーンに入り込み前を向くシーンが序盤見られました。また、WBが出てくるなら同じようにスペースがうまれます。RWB23関口が橋本のところへ行けば、LWG19沼田の裏への抜け出せるスペースができたため何度か成功していました。

そこで25分くらいから甲府は5-3-2の形にします。18鳥海をリラと並べ、両WBを下げることでレノファのWGなどの裏抜けをさせることをまず抑えに来たとおもいます。また中盤を3枚にしあまり出ていかなくすることでレノファの縦パスを封じてきました。するとここから一気に甲府ペースへ。

レノファが攻めあぐねて甲府がボールを持つ回数が増えます。すると甲府の攻撃がさえます。ボールの非保持時は3バックですが、ボール保持時はRCB2須貝を上げることでレノファのマークをずらしにかかります。おそらくですが、開始直後からレノファの両WGには甲府の両WBを捕まえるように指示が出ていたと思います。特にRWG30兒玉は時には5バックを形成するようなポジション迄下がっていました。

甲府としてはWBにWGが付いてきてくれたおかげでレノファのWGの位置ががら空き状態になります。そこに侵入してくる甲府の選手に対して山口が慌てて出てくるので、また一列前に空きができるので、そこに1列上がった須貝やシャドーの選手が下りてきてボールを引き出します。その引き出した選手にやはりレノファの選手が付いてくることでまたズレを作られ、裏をとられていました。町田とまた違う形で能動的にレノファの裏をとってきており劣勢モード。攻撃も手詰まりになってしまっていき、前半はなんかまずいぞ。。。という状況で終えてしまったかと思います。

そして後半。レノファは右のサイドバックを眞鍋から石川へ。眞鍋が裏を取られ気味だったこともあるかと思いますが、交代の理由の主な理由はボール保持時の眞鍋のポジションに理由があったのではないかと思います。

甲府が5-3-2に変えて以降、闇雲に縦パスを送ったりサイドの大外を攻略しようとしていたように思いますが、どれもうまくいかず。特に右サイドはこの時間帯あまりボールさえも回ってきていなかったと思います。

眞鍋だけのせいではないですが、例えば6渡部がボールを保持した際に眞鍋は甲府の「3」の部分を越えたところで、ライン際にボールを受けます。ただ、そこには甲府LWB小林やLSH長谷川が挟む形でついてきます。縦のRWB兒玉は林田につかまれてるので、出せずに佐藤謙介へのコースしかなくまた戻す。という感じで甲府を動かすというよりも甲府の網の中を動いているような感じでした。

後半に入り石川を入れることでまず甲府の「3」の位置の自陣寄りでボールを受けさせます。特にリラは鳥海に比べてそこまで運動量も多くないので、石川には長谷川が出てきます。石川はある程度持ち運ぶことで長谷川が出ざるを得ないような状態を作ります。長谷川が出てくることで、甲府の中盤の山田や石川が右サイドにスライドをします。

すると空いてくるのは橋本健人。石川が担当していたあたりがあくのでここでボールを受けれます。甲府も左から右へスライドをしていくので隙が埋まれるので、ここに田中が中間ポジションをとることができることにもつながりました。これがハマり後半途中まで笑みを浮かべてた(たまたま映ったときにそうだっただけかもしれませんが)吉田監督もコーチ陣とベンチで話す機会がカメラに抜かれてました。

この石川と眞鍋についてはサイドバックとしての嗜好の違いもあるかと思います。

見てる限りではありますが、眞鍋はどちらかというと高い位置でもらうのが好き。あと割とスペースに走り込んで受けたいのかな?という印象。石川は足元にほしく高い位置も低い位置も、インサイドもアウトサイドもあまり苦にしない器用な印象。ただ、最近石川の出番が減っていたのは、身長などもあるかもしれないですが、ボールを持つ思考がある分、ボールロストをしていたなと。仙台戦アシストこそありましたが、ボールロストは多かったという側面も。ただ、この試合後半まず流れを変えたのは石川だったでしょう。(守備の形でWGが甲府のWBにつかなくなったのもあったかと思います)

 

話を試合の流れに戻しますが、このレノファに対して甲府は序盤に見せた5-4-1の形にし、もう一度前重心にし奪いに行く積極性を後半20分の選手交代のあたりから出してきます。先制もしていたうえ、高温の気候もあり、ずっと走り続けることは無理だったのでブロックを組んで守っていましたがやり方を変更。

 

(2)

そしてついに島屋の登場です!

これは大げさすぎですが、ファーストプレーでいきなり大仕事をしてくれたと思います。

序盤の部分でも上述しましたが、甲府のWBが橋本に食いつけばその裏があくというところ。

池上がボールを保持する場面島屋はわかりやすく甲府のLCB須貝とLWB関口の間に立ち、須貝の方へよっていくような形で中間ポジションに位置します。大きく手を広げるなど存在をちらつかせている中、ボールは池上から橋本へ。その時島屋も橋本へのパスを指示しています。

そして、関口がやはりプレスに行った裏をすかさず取りに行きます。須貝もインサイドへ島屋がよっていたためこの動きについて行ききれず。島屋は前を向く時間を作れました。そして、高木と兒玉がペナルティエリアに既に入り込んでいたため、須貝のスペースを甲府は埋められず、島屋が作ったスペースに池上が走り込み見事にニアゾーンへ侵入。

渡邉さんのときに見せていた、島屋があけたゾーンで池上が仕事をする。といったものがまた今年も見れて個人的にはうれしいです。

91分にも「箱」の位置に島屋が入り、ワンタッチで田中へはたいたシーンなども彼が得意としているプレーと思います。今後インサイドハーフで使われるのか、今節のようにLWGで使われるのかはわかりませんが、まだまだ奮起して活躍を期待したいです。

 

話をもどしてその後甲府に退場者が出て甲府は5-3-1へ変更。池上が試合後インタビューで言っていましたが、

最後も回していてホイッスルが鳴りましたが、時間がない中で、無理矢理にでも入れてセカンドボールを入れてシュートを打ち、またセカンドを拾うというような形を作っても良かったと感じているところがあります。

今年3度目?でしたかね、相手が退場してから攻めあぐねてしまう結果となってしまいましたので、今後もどのように最後攻略するのか、は今後の課題かと思います。また、きっかけとして石川の投入をあげましたが、結局右サイドで崩し切ったのは渡部⇒兒玉のクロスのロングボールのみだったかと思います。まだまだコンビネーションで崩し切るシーンは左に頼りっぱなしになっているのも解決はしていない状態です。

ただ、今日はよくないシーンではありますが、橋本がイエローカードをもらったシーンで人数的には3対1でそこまでまずいシーンでは無かったですが、さっさと芽をつぶす、といった気迫を僕は感じました。金沢戦の教訓であったのではないかと思います。

まだまだチームは成長段階。いきなり上位は難しいかもしれませんが一歩一歩進んでいってもらいたいと思います。

 

日曜日は天敵長崎。維新で主に解説をされている中島さんも出ている選手や監督が変われば関係ない、とおっしゃってましたが、あれだけの天敵ぐあいだと心配にはなってしまいますね。ただ、維新は勝つ場所、ホームの連勝記録をのばしてもらいたいものです。(島屋、吉岡頑張れ!)

 

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(※文中敬称略)