レノファを青黒の眼で東京から見るblog

レノファ山口を応援・分析します。

得点がないと勝ち点3には届かない。レノファ山口vsモンテディオ山形@維新 2022年8月6日

悔しい。

フォーメーションを変え、新しい選手がでて、「変わろう」「上へ行こう」というところで欲しかった勝ち点3。無理な注文ではなく勝利は実現できるところまで来ていたと思いますが、勝ち点1も叶わず敗戦となってしまいました。

声出し応援など後押しもあった中、掴み取ってほしかった勝利。。。今節は下記について考えていきたいと思います。

 

1)落ち着いて試合はできていた。

2)差が出てしまったか、山形と山口の交代策。

3)やっぱり頑張れ高橋くん。

 

 

 

得点

山口       山形

なし       90分 デラトーレ

 

1)

この日のレノファも3-4-2-1のフォーメーション、対する山形は前回対戦同様に4-2-3-1、4-4-2のようなフォーメーションを組んでいました。山田康の位置でどちらの言い方になるかな?という具合。レノファのボール保持時はどちらかと言うとディサロがワントップ、山田はアンカー番をするように見えました。

ディサロ一人でCBへ来るため、前節仙台戦の前半のようにRSB高橋は相手のファーストラインよりもあがり、後ろはGK寺門、CB渡部・ヘナンの3人で回していました。(10:15のような形)

山田が時折ツートップのような形になったりすることもありましたが(14:20など)、ファーストプレスが定まっていないため、特に山形のRSH国分がヘナンに付いたほうがいいのか桑原に付いたほうがよいのか中途半端になり、桑原がビルドアップの出口となるシーンが続きました。寺門も2試合目とはいえ積極的に相手の頭を越すパスに挑戦していました。この桑原に対してもRSBの半田がジャンプしてつくのか、ボランチの藤田がつくのかも整理ができていない様子でした。とくにボランチはファーストラインから距離ができてしまっており、田中謙にも付きに行くことがなかなかできていませんでした。

そんな山形が2枚で前に並べても後ろが連動することが少なかった前半、解説の中島さんが仰ってましたが、25分のシーンのようにCBが抑えられてても佐藤謙介に寺門から差し込むことができていれば、より展開に幅が持てていたと思います。彼の伸びしろですね。

 

話を多少前線に移すと、先に挙げたように山形のボランチがあまりファーストラインに上がれなかった理由とはどんなことが挙げられるか?要因の一つとして田中渉と佐藤謙が縦関係になり田中渉が高井と並ぶようにインサイドに位置することで、山形のダブルボランチを牽制。そこで山形の南、藤田の両ボランチはポジションを留められてしまったため、ファーストラインとの距離を詰めることができなかった。そのためレノファは相手のファーストラインを超えることができれば、ミドルサードファイナルサードにボールを運ぶことができていた考えられます。※いつもの通りこのシーンがあまりテレビに映っていないため想像です。

もう一つが兒玉がよりインサイドに入ってくるときが多かったか。高橋に幅とり役、左サイドの桑原のようなポジション取りをさせ、兒玉はインサイドへ。そこで田中渉、高井とボランチエリアに侵入をすることで数的優位を作り前へなかなか出させなかったかもしれません。※同上

また仙台戦でも見られていましたが、ボール保持時のロングボールに対して梅木と沼田がツートップのように並び、競り合ったあとのフォローが構えられており、ロングボールでの前進についても改善が見られていました。前半については決定機は多く作ることはできていないものの、相手を見てボールを動かして前進することはできていたました。

 

ボール非保持時についても時折右サイドに侵入されることはあれど、中のマーカーを外すことはせず、守れていたと思います。そのため60分まで山形のゴール期待値は0.4点以下となっていました。(※引用 sporteria様)

https://sporteria.jp/data/2022080613/290944

前からのプレスも山形のダブルボランチに対してボールをあまり入れないようにし、外回りを促し、縦にボールが入ってもWBとサイドのCBで山形のSH、SBを捕まえており、抜け出されても渡部がそこのフォローに入るなど中で勝負させず外へ追いやることに成功していました。

また時折前線でボールを奪うことにも成功しており、特に上述したロングボールのフォローのように、沼田と梅木がそれぞれ近い位置でプレーすることで、引っ掛けたボールの回収をできるシーンがありました。

 

2)

ただ、流れが多少変わってしまったのが山形の3枚替えとLWB桑原と高木の交代だったように思います。

山形はこの交代でボール非保持時には2枚でレノファのCBにつくことで前半のようなどっちつかずというよりはある程度整理をしてきたように見えました。また山形のSHチアゴ・アウベスと樺山がレノファSBへの道を切るような位置取りをしていたことや、レノファのCBとSBの距離感があきすぎており、ショートやミドルパスではなくロングパスだろうなという予測が立てられるようなシーンも見られてきていました。反対に山形はレノファのボランチLWBの間に替わって入った樺山が侵入しボールを引き出せるようになり、レノファは前から奪うこともできなくなっていき、徐々にお互いがボールは運べど試合は動かないという硬直状態に陥ってしまいました。

この時間高橋がある程度後ろを3枚にしてボールを動かそうとポジションを下げていましたが、残念ながらここを使ってのビルドアップではなく、高橋をあげてCBとGKで山形のファーストラインを突破することを試みていたようで、高橋は位置を上げることを指示されていました。ただ、この山形が前線を変えた60分あたりからレノファは後ろから丁寧につなぐことをしなくなっていったように思えました。ある程度ロングボールでもゲインをすることが時折できていたからなのか、仙台戦の後半のようにサイドのCBを余らせてそこから持ち運ぶことを自ら放棄していたように思えました。

また桑原が高木になった際に気になったのは高木の良さが出せていない起用であること。霜田さん時代よりこの位置でプレーをすることがあったための起用であると思いますが、効果的な位置取りができていないためボールも特に回ってくることもなく、汗かき役としてしか存在感を出せない形になってしまいました。

例として83:50のように前線へ高木は上がってきておりましたが、たしかに彼の良さはゴール前とは思いますが、この場ではもっとWBとして幅をとり相手を広げることにあったのではないかと思います。同じように右サイドからインサイドへボールが渡り左サイドへ展開する流れであった53分のシーンでは桑原はサイドに張りカットインからシュートまでいきましたが、この83分のシーンでは残念ながらボールが高木にはまわってきませんでした。失点後の92分では高木が外に貼り、相手を広げておいて、そこに佐藤健へ戻したところでドンピシャの大槻へのクロス。やはり高木の得点力を活かすならせめてシャドウのポジションが良かったのではないかと思います。

そして皮肉めいたものになっていまいましたが、この試合唯一の失点を喫したのがレノファでした。押し込んだ状態ではありましたが、低い位置からの高木のゴール前へのクロスボールがラクラクとGKにキャッチをされてしまい、そこからカウンターになりその流れで失点をしてしまうという、発端をたどると自分たちの<拙攻>が起点となってしまいました。

ゴールシーンについてはヘナンの裏をつかれました。高木がうまくしぼり外へ誘導することができていましたが、高橋と寺門の股を抜かれるという相手を褒めたほうがよいゴールであったかと思います。

1失点はしてしまいましたが、この試合守備陣はよくやっていたと思います。確かにクリーンシートができればそれに越し事はないですし、名塚監督のおっしゃる通り最後寄せきれなかったかなど思いますが、それよりも先に点を入れることができていればこのようなシーンも生まれなかったと思います。攻撃陣の奮起を期待したいと思います。自分たちの時間であった前半の30分以降から後半の10分までの間、ここでなんとか点を取りたかったし、この攻撃をまた流れが変わった60分以降にも繰り出せることができていれば、とタラレバが尽きません。。。

 

3)

で、高橋くんです。今節はホントに守備での奮闘が印象的でした。正直スタメンはヘナン左で、生駒が右かなと思っておりました。しかし、彼ならではの運動量、競り合いの強さを見せ、この数年山形との数試合幾度となくやられていた加藤を抑えておりました。21分の加藤のダイアゴナルランについてもしっかり高橋が付いたことで、加藤の山田へのパスはヘナンがカットできましたし、31分にはイレギュラーのこぼれ球からの加藤の裏抜けについても走り負けずについていけたのも彼の真骨頂であったと思います。

また、前節目についたボール保持時の兒玉とのポジション被りなども目立たくなり、高橋アウトサイド、兒玉インサイドなどすみ分けができてきていました。

また、最大の見せ場だった田中渉からのヒールパスからの持ち上がり沼田へのパス。沼田の切り返しまで100点だったと思います。これも彼の機動力がいきたと思います。この2試合でどんどん自信を深めているのではないかと、次の試合に期待をしてしまいます。だからこそ最後の失点シーンが悔しい。。。

次節岡山戦はスタメン!ということを信じたいと思います。すっかりミーハーのようなファンになってしまってます(笑) もちろん、前節もそうでしたがファイナルサードに入ったときに存在感を出せるとよりレノファの中心選手にも近づけると思います。41分の左サイドから右サイドへ展開されたボールについてトラップが浮いてしまい、相手の接近を許してしまいました。このような場面でピタッととめることで、より自分に余裕を持てる展開になれば、もっと期待ができるのではないかと思います。

 

日付変わって昨日は等々力で偶然フロンターレモンテディオを応援している知り合いのサポーターさんに会い、この前の試合に勝ち喜んでいたとのことで、試合が終わってもまだ「ぐぬぬぬ、、、」といった会話をしてました(45分後には私達共々ぐぬぬぬでしたが)。やはり負けるのは悔しい!勝って色んな話を知り合いとしたい!と思いました。週末は強敵岡山さんですがホームでは追い込むことはできていました。次こそはやっってもらいましょう。祈・勝ち点3!

 

ここまで読んでいただきありがとうございます。

※文中敬称略

栃木戦の後半が活きた? レノファ山口vsベガルタ仙台@維新2022年7月30日

渡部キャプテンの力強いインタビューでしたね。

「自信を持っていい。」などチームを引っ張る選手としての言葉が並んでいましたね。4連敗は免れた1分け。されど上位からの勝ち点1。しかも勝ち点0も覚悟をした試合でありましたので、よく勝ち点1をもぎ取ってくれたと思います。ただ、沼田が言うように悔しさはもちろんあると思うので、それは次の山形戦で結果として期待したいと思います。

では今節は下記について考えてみたいと思います。

1)先制パンチはできた。

2)仙台のストーンの位置?最後の最後でニア。

3)頑張れ高橋くん。

得点者

山口        仙台

22分 沼田     34分 中山 

90分 渡部     38分 富樫

 

1)

今節も3バックを踏襲してきましたね。前節栃木戦では「相手の形に合わせた」という言い方を名塚監督はされておりましたが、今節は「今いるメンバーでどうやったらしっかりとプレッシャーをかけられるか」ということでこの布陣に。

仙台の原崎監督の試合後インタビューで「自分たちの用意してきた形と違う形でプレスを掛けられた。飲水タイム後からは問題なかった」という旨の談話がありました。

僕はまた4−3−3に戻すのかな、と思っていましたが、名塚監督が用意したのは3−4−2−1の形。

仙台は4バックにダブルボランチを混ぜた形でのビルドアップを序盤は行っておりました。4−3−3で挑む場合はレノファはIHのどちらかが主に池上や山瀬がワントップに並び4−4−2のような形になりますので、その対策を考えてきていたのかなと。片方のボランチが降りて、一人中盤を釣りだして、その空いたスペースにSHが入ってくる、とかだったのかな。。。

まあ、この仙台にたいして梅木がCBに対してプレスをかけ、シャドウの高井と沼田がCBやSBを両方見れるような形で割と中を固めます。相手のボランチに入れば、シャドウとボランチで潰すといった具合でした。仙台のSBに出た場合はシャドウ、WB、サイドのCBが仙台のSHまでスライドするなどスムーズにできている場面もあり、先制点は相手のCBとボランチのミスをつけた形でした。

この数試合でみられて、試合直後から相手へフィットできていない、ということではなく、狙った形で奪った先制点。いつ以来だったでしょうか(笑)。シュートはラッキーでしたが、狙いを持って取れた先制点は今後も見ていきたいです。

しかし、飲水タイム明け仙台は形を変え、RSB4蜂須賀を一列前に上げ、LSB41内田とCBで3バックのような形に。蜂須賀がビルドアップの際の抜け道のような形となってしまいました。蜂須賀がボランチの脇でボールを受ける。左サイドもやはり段差のあるLSB内田に沼田が行けばそこにボランチが落ちてボールを引き取るなど難しい対応が続いてしまいました。

後半は沼田をツートップのようなかたちで上げて高井をサイドハーフのような位置に落としてこの形に対応するようにし、ある程度前半よりは整理ができるようになったように思えました。(60分くらいから仙台のペースが落ちたようにも見えたのでなんとも言えないところはありますが)

 

2)

レノファのボール保持はどうったか?これも前半は割とわかりやすくRCB27高橋がSBのような位置まで上がっていました。時々佐藤謙が降りて3枚で回すようなシーンも有りましたが、さっと叩いて終わり。といった感じで、割と渡部、生駒の2枚とGK31寺門で回そうとしていました。

両サイドの桑原、高橋は下がりすぎず相手のセカランドラインを意識していたように思えます。ただ、ここで兒玉が浮くのではなく、ポジション迷子のような形になり、高橋とポジションが重なる場面もでており、インサイドでのプレーもそこまで得意ではないため、右サイドは展開はできても崩しきれない場面が見られました。

そこで後半は自陣へいる場合は27高橋がそこまで上がることはせず、3バックの形で回すようになりました。

兒玉の位置がWBとして幅を取るという形ではっきりしたこともあり、後半ようやく試合に絡めるようになっていったと思います。

左サイドについては高井がやはりキーマン。先制点のところもそうですが、やはりサイドに貼るよりもスタートは中のほうがやりやすそうです。ボールを引き取ること、WGで孤立するよりも味方のサポートもあるので、敵も飛び込みにくくなり、より彼の良さが出せていたと思います。特に59分のカウンターのドリブルは流れをレノファに変えた好プレーでした。

そしてきれいにビルドアップでゴール前まで迫れたのが64分。

GK寺門がボールを保持し、そこに42富樫がプレス。佐藤健が落ちてきてボールを受け渡部へ。そこから持ち運び、佐藤謙は同レーンの先に位置し、仙台の18氣田と44中島がここを消しにいきます。しかし、その裏を付き沼田がその空いた中央のスペースへ移動し、渡部からボールを引き取り疑似カウンターのような形。高井→佐藤→高橋→梅木といった形でコーナーキックを取りました。

この試合レノファのコーナーキックは5本。前半45+3分と67分、78分、88分、89分。

順に追っていくと、まず前半のアディショナルタイムのところ。仙台のストーンの位置はゴールライン上。レノファの高井、兒玉がキーパーの周りに立ち、簡単に前に出れないようにしてました。そこからショートコーナーで兒玉がファーに開いて、佐藤健からドンピシャのボール。結構決定機でした。

続いて上のビルドアップからの流れで取ったCKが67分。ここでもまだ仙台のストーンはゴールライン上。ただ、割とレノファがファーに人数を割いていたため、ニアに大きなスペースが有りました。そこに梅木が飛び込みクロスバー。生駒、高橋は押し込めず。

78分。この時67分のイメージが強かったのか、仙台のストーンはゴールエリアの中へその他のマンツーマンで付いていない選手もニアに入り気味。そこでW佐藤でまたショートコーナー。ボールはファーへ。こぼれ球にここも高橋。枠に飛ばせず。

88分。仙台の並びはほぼ同じ。対するレノファはCFタイプの大槻、岸田を投入。また、兒玉だけだったキーパー前に高木が入ります。ここはファーの渡部へ。クリアされてもう一度。

89分。仙台の並びは同じ。ただ、このときに高木がニアによりすぎている仙台の陣形を見て一気にニアのゾーンの前へ入り、山瀬もピンポイントでそこにボールを送りフリック→スクラム状態から渡部?のゴール。となりました。

前半からコーナーキックについては結構レノファは仙台に対してイニシアティブを取れていたと思います。もちろん、仙台のコーナーキックで桑原がだいぶキッカーの方へ立ちニアへの早くて低いボールなどを警戒していたと思われる中で、ファーのゾーンの外で高橋に競り勝たれ、中へボールを入れられ失点と、どっちもどっちかもしれません。

しかし、何回か試行をしていくなかで最後に取った策が「ニア高木のフリック」。アウェイ大分戦などでも得点をしている形なので、最後の最後で得意のニアでの形で点を取ったことは、大きな選手を増やしファーで勝負か?といったところでその心理状況をうまく逆手に取った素晴らしいセットプレーだったのではないでしょうか。

 

3)

以前アウェイ横浜FC戦で遠征メンバーとしてベンチ入りしていた高橋。試合後の振る舞いなど見てて、なんか頑張ってほしいな〜と思っていました。そしてついにこの試合累積警告で試合にでられない選手がでたこともあり、初スタメン。

試合後のインタビューで、CKから決定的なものを2本外してしまった、とありました。結果は残念ではありましたし、渡部の言うようにこの時期セットプレーなどでディフェンスの選手が点を取ることはチームとして大きいです。ただ、SBが本職で3バックならCBとしても振る舞える。今回のフォーメーションは彼にとってはチャンスなのではないかなと思います。背丈はそこまで大きくないですが、機動力は他のCBタイプの選手に比べて秀でる部分はあります。ジャンプ力もありそうですし。

失敗には終わりましたが、62分の兒玉との崩しのように、CBでありながらニアゾーンを取れるようなプレーを見せることができれば、それは武器にもなると思います。

この試合、生駒が同サイドの縦パスを、特に後半試みている用に思えました。Wボランチの2人はあえて見ないでまず縦パスを選択、という意識が見えました(54分55分など)。

生駒や渡部に比べるとあまりボールを触る機会は少ないものの、ボールが来た場合は割とフリーで前を向ける。高橋自身も「後ろの3人のうち一人は出口になる」というのを意識して後半プレーしていたように見えました。この出口となったときに佐藤謙や兒玉を見ていたと思いますが、その一つ前には抜け出すのが得意な沼田がいましたので、高橋からズバッとここめがけてのボールが入るのも、せっかくの3バックなので面白いのではないかなと思います。

妄想ばかり書いてしまいましたが、去年見た試合よりも堂々とできているなとファン目線で見ていたこともあり、次節ヘナンと眞鍋がもどってきますがまた試合に出てくれるといいなと勝手に思っています。

 

さ、次は山形戦。声出し応援の日のようで、感染状況など心配な側面はありますが、雰囲気の良い維新スタジアムで選手たちを迎え入れてくれることでしょう。

今度こそ勝ち点3!期待しましょう。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

※文中敬称略

自分に矢印を向けすぎてないか? 栃木SCvsレノファ山口@カンセキ S2022年7月23日

きついですね。後半戦に入り、徐々に戦績が上がりつつありましたが、ここに来て完敗試合での3連敗。前半戦が終わりひと回り対戦が終わり対戦相手もこちらの出方のデータも集まり、対策を講じてきますが、今節のレノファの前半はあまりに無防備に栃木に飛び込んでいってしまったと思います。

またも試合当日のアップになってしまいましたが、下記について考えてみたいと思います。

 

1)余ってるし、ずらされるし。

2)渡邉さんの最初からそうしちゃえ論か?

得点者

栃木             山口

5分 オウンゴール        69分 生駒

14分 根本

 

今節の栃木の並びは3−4−3。予想フォーメーションであった5−3−2とはちょっと変えてきた形でした。中央の32根本がアンカーの佐藤謙をマーク。右の29矢野、左8高萩の元日本代表コンビがCBとSB双方をみる形。

それぞれ中盤は噛み合わせて、栃木のWBはレノファのWGを見つつ、レノファのSBが高い位置で浮く場合はSBについてきました。そしてCF梅木に対しては16グティエレスが付いてきました。ここで空いていたのが栃木の両サイドCB15大谷と18大森。WBがレノファのSBがスライドすればWGに付いたり、浮いたIHに付いたり、裏へのロングボールなどにも対応するなど、レノファの手詰まりの前半の要因の一つでした。

またその両CBは栃木のボール保持の際も誰がみるのか?というとこで惑わされていました。1失点目ではボールが奪われたところから栃木のポジティブトランジションで18大森はすかさずタッチライン際をスプリント。このサイドで高萩、福森に加えて大森が加わることで数的不利に。高木、生駒ともどることはできましたが大森が上がった分、ボールホルダーへ付ききれず逆サイドへきれいに振られてしまいました。

ボールの保持、非保持時ともにレノファの重心が低くなればなるほど、このCBが浮いた状態となり、こちらは混乱をきたし、栃木は余裕を持てる展開となっていました。

また、前半は栃木のサイドチェンジにも苦しむ展開となっていました。

例としてSB生駒がWB福森につくと、LWG高萩、CF根本がその空いた場所を狙ってきます。そこに眞鍋、ヘナンがそれぞれ対応すると矢野があいてしまうというシーンが散見されました。桑原がそれに対応するために、中をしめる形になりますが、そうするとその奥のRWB黒崎がどうしても浮きます。高井が戻る形で対応をしようとしていましたが、陣形としてはすでに崩されており、2失点目は高井と桑原の間をキレイにスルーパスを通されたところからでした。

この失点直後11人がフィールド中央で話し合っており、フィールド内の混乱を物語っている光景でした。ただでさえハイラインを敷いている中でターンやフリックで裏は取れる、大外のWBが捕まらないなどよく2失点ですんだなという前半でした。

 

2)

そして、後半ですね3-4-2-1にシステムが変わります。やり方や並びなど変わらない!と何度もこのブログでは書いておりましたが、大変失礼いたしました、変えてきました。

この3−4−2−1にすることの目的として守備で数を嵌めるためとのことでした。後ろも前も栃木の3人にそのままレノファも人をあてることで、栃木の浮く選手がなくなりました。56分のように16グティエレスから3黒崎へのロングボールなどにも桑原がしっかりついていっており、マークの整理ができるようになっていました。前半浮き気味の栃木の両サイドのCBについてもシャドウとして入った高井と沼田がつくことで整理がされました。

そして守備がある程度整い、安定したことで攻撃も形が作れるようになりました。まず後ろからのビルドアップ時にダブルボランチになることで、前半栃木CF根本はアンカーの佐藤謙を見てればよかったですが、隣に田中渉もいることで根本のファーストラインとしての効果が薄まりました。また栃木のダブルボランチの脇あたりに高井が降りてくることで、ビルドアップの出口として機能し始めました。

高井のボールを収められ、インサイドでのプレーができる力、沼田のその周りを運動量を生かして衛星のように相手に捕まらない動き、とそれぞれの個性が発揮できるような形となったと思います。

本来であれば4−3−3の形のときにすでにこのような形を作りたかったのかもしれませんが、渡邉前監督の著書の「ポジショナルフットボール実践論」に書かれていたようなポジションの被りが発生。特に左サイド。ボールを触りたい高井がおりてくる。桑原は前に行きたいが高井を追い越したほうがいいのか、近くでサポートをするのがいいのか中途半端な立ち位置。。田中渉も自らターンをして相手を交わすなど良さは見せつつも2人との息がなかなか合わず、距離感も測りかねているように見えました。

渡邉前監督の仙台は違う問題(あえて記述はさけます)でそういう形になってしまうなら、3−4−3に最初から変えてしまおう。そうすることでワントップの孤立やツーシャドウの役割確立ができた著されています。この栃木戦のレノファも相手を見て、システムを変えたことで、特に桑原の推進力と高井のキープ力が発揮できるようになり、後半の反撃となったと思います。

今後この形が採用されるかはわかりませんが、「自分たちのサッカー」とベクトルを自分たち自身に向けることはいいことですが、やはり相手あってのスポーツ。2失点を喫して45分経ってからの受け身な修正ではなく、能動的に自分たちのやり方を柔軟にしていくことがシーズン終盤に向けて求められていると思います。

後半は名塚監督はテクニカルエリアに出ず、ベンチに座っていることが長かったと思います。現地では気づかなかったのですがDAZNを見てたら栃木の時崎監督をよく見るが名塚監督出てこないな、と見てて思いました。なにか考えがあって戦況をみていたのかもしれません。仙台戦なにか変わるのでしょうか。

個人的に後半好きだった展開をちらっと話して終わりたいと思います。62分のところですね。眞鍋から佐藤謙へボールが渡ったところ。

高井が「箱」の位置にポジションをとり相手をピン留め。沼田がそれを見て裏へ抜け出したシーンです。ゴール裏で見てて、レノファの選手はいろいろ動こうとするのですが、栃木も後半ある程度割り切って後ろのスペースを埋めるような配置にしていたので、あまり栃木の選手がスペースを空けてしまうシーンは少なかったように見えました。この62分のシーンのように相手を留めることで、もともと空いているスペースを使うようなことができてくればまた違った色が出てくるのではないかなと思います。

 

この試合では佐藤謙がたくさん走って、高井や田中渉のスペースを作ってました。得点シーンはむしろ自分で空けたスペースの先にいる田中渉を使ってほしそうでしたが、まさかの眞鍋からパスが出てきており、目はまだ揃ってないなという印象。交代策にしてもここを神垣あたりに変えてあげたほうが。。。とも思いました。田中渉が出れない仙台戦、誰が中盤を引っ張るでしょうか。神垣あたりには奮起がもとめられそうです。

とにかくホームですし勝ち点3を期待しましょう。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

※文中敬称略

 

やり続ける、練習する。だがもう27節が終わっている。ロアッソ熊本vsレノファ山口@えがお健康S 2022年7月18日

今週の火曜日や水曜日、九州や山口では大雨だったようで、チームの皆様、観戦帰りの皆様大丈夫だったでしょうか。

勝って帰ることができてればそれくらいは。。。など思えてしまうのかもしれませんが、(思えないレベルの雨だったと知人から聞いてます)かなり結果・内容が今後に不安を残す試合だったと思います。

日付変わって今日はアウェイ栃木戦ですし、サラッと振り返ってみたいと思います。

1)新潟同様しっかり対策されたときの手詰まり感

2)大苦戦を2回繰り返した。3度目の正直?2度あることは3度ある??

熊本1-0山口

得点

熊本         山口

75分 高橋      なし

 

1)

前節の新潟は鈴木・高木の2人でCB同士でのパス交換や、SBから逆サイドのCBへ送る小さなサイドチェンジを許さず、コースを限定することで山口のパスの出どころを潰してきました。

今節の熊本は全体的に前からマンマークをかけて来て、レノファのつなぎを潰してきました。まずここで後ろからのビルドアップが封殺されてしまい、新潟戦同様ロングボールで活路を見出すことになります。マンツーマンでついてくる分、山口の前線に対して熊本の後ろの人数は同数と薄い状態ではありますが、審判との相性なのか序盤に久々の先発の梅木はファウルをいくつか取られなかなか収めることができません。

ではサイドの高木・沼田の裏抜けを狙うものの単騎での突破が中心になり、クロスをあげようにも中が間に合っていなかったり、もう一度やり直すことになるなどリズムを生むことにはなりませんでした。

リズムの悪さはスタッツにも出て、前半のボールの支配率45%もさることながら、パスの成功率も72%。試合を通すと1ポイントさがり71%となお厳しくなっていました。

ロングボールを使うにしても、ターゲットの近くに誰かを配置するということもあまりできておらず、WGは単騎での突破になり、CF梅木には山瀬はレイオフしたボールを受ける位置にはいましたが、縦への意識のためか、裏へボールを送ってしまい繋がらない場面もありました。

そのため30分あたりからはゴールキック時にはディフェンスラインごと上げて、ゴールキックのセカンドボールを回収する方に切り替わっていました。

また、守備対応に対しても開始10分あたりまで熊本CH6河原を経由させないように山瀬がつくことで、熊本の攻撃を早い段階で外回りにさせることでコースを限定させることができていました。が、WB?SH?15三島らがその脇へおちてくるプレーを挟んで来た場合、ここから逃げ道を作られてしまったりと徐々に劣勢になっていきました。

特に左サイドでなかなか難しいところもありました

試合後インタビューで名塚監督が仰っておりましたが、熊本得意のというか大木監督得意の局地的に数的優位を作る場面や、SBがなかなか出にくい場所へ相手のWG?SHの選手が位置どることでレノファの選手たちは誰が付けばいいのか?といった状態になり、CBが前に出ていればそこのギャップをついて裏抜けを熊本の選手は行うなど、相手に合わせて対応をするというよりも、ただ相手が行ってきた攻撃に耐えるような90分を送ってしまったように思えます。(諸事情があり、右サイドで攻め込まれているシーンを図解してます)

後半多少左サイドのところは整理されたと思います。おそらく18杉山に対して石川が前半より前からついていくようになり、その空いたスペースについては全体的にしぼることで対応していたように見えました。ただ、そこにターレスという、付いてくるなら爆速でその裏をつくといった解決策でまた混乱をしてしまいました。

そして失点シーンについてはこれも前節からかなり顕著に目立っているパスミスから、裏への抜け出されてのPK。この失点シーンに限らずビルドアップに窮するところの他、そこはつなぎたい。。。という場面でもミスも目立っていました。

また前半から何度か出てしまっていたオフサイドの取りそこね。ヘナンの対応ミスもありましたが、SBのラインのズレ(前半32分など)が招いてのオフサイドの取り損ねとチームとして能動的に攻撃も守備も行えていないと感じさせるものでありました。

 

2)

前節「自分の責任です」と新しいワードがでたな、、と思った名塚監督語録。今節は残念がら「やり続ける」「トレーニングする」「クオリティーを上げる」といったいつもの言葉が出ておりました。前にも書きましたが、このチーム自体はそこまでやり方を変えるような器用な一面はおそらくないので、今の形を突き詰めるのが”このチーム”の最善策であると思います。(”このチーム”でなくなるなら話は別ですが)

では、栃木戦・今後どうしていくのか??フォーメーションなどは特に変わることはおそらくないと思いますので、チームとして練度を上げるのか?個人戦術に任せるのか?となります。

そこで白羽の矢を立ったのが高井の獲得だったと思います。ではどう高井をチームに組み込むのか?残念ながら今節のLWGでは彼までボールを届けるところまで行かず、もう少しボールを触らせてあげないと彼の良さは発揮されません。

熊本のようにインテンシティ高く来る相手に対しては池上がいないIH事情を鑑みれば、ボールを収められる高井がIHに来ることも一つの策であると思います。ただ、このポジションをやるのであれば、もう少し守備局面での貢献は求められます。

高井が今節のようなLWGでの起用が続くのであれば、梅木のCFももう少し続くかもしれません。前半こそ審判の笛にナーバスになっている場面がありましたが、後半はだいぶボールを収められるようになってきていました。梅木・高井・田中あたりでロングボールでもマイボールキープができるようになれば、相手もビルドアップ時にもっとレノファの前線にも気を割く必要がでるので、重心が多少後ろに行き、DF陣へのプレッシャーも和らぐことにもなるでしょう。

大木監督がアライバルインタビューで言葉を選んで「(レノファは)いい意味で継続してやっているんじゃないかと思う」と仰ってました。まあ、いい意味でも悪い意味でもこのチームは継続していくでしょう。だからこそ、新潟や熊本のような対策を講じてくるチームも増えるでしょうし、そこを乗り越えていかなければなりません。

気付けば今シーズン3分の2が終わってますし、どこまで上乗せができるかは監督・コーチ陣にかかっているかと思います。栃木戦はこの大苦戦したこの2戦の回答が栃木戦で見れる!と期待をしたいと思います。

久しぶりにまたスタジアム参戦したいと思いますので、目の前で山口一番ができるのを楽しみにしたいと思います。

ネガティブなことばかり書いてしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございます。

文中敬称略

J1・プレーオフ圏内への道険し。。。レノファ山口vsアルビレックス新潟@維新S 2022年7月10日

いや~力負け。手も足も出ずというか、出そうとしていなかったように思えた前半が本当に悔やまれます。

J1昇格を目指す、とクラブ・チームとして目標を掲げているうえで、まざまざと「まだ早い」という現実をたたきつけられてしまったような試合でした。

この試合で名塚監督が選手に託せなかったもの、託したけども実行ができなかったものを考えてみたいと思います。

1)プレスが全くできませんでした。それは私の責任です。そこは練習します。

2)ビビらずにやってほしいところ。

山口 1-3 新潟

得点

山口      新潟

90分 梅木   45分 鈴木

        50分 鈴木

        73分 伊藤

1)

名塚監督が就任されてからあまり聞かなかったフレーズだなと感じたのがこの言葉。敗戦時は「もっとトレーニングをする」「まだ甘い」といった言葉が並んでいたと思いますが、第1声でこの「私の責任」という言葉が出たということは、かなり気にされていたのかなとまず邪推しました。最後にそこは練習します、といつものフレーズが付け加えられてますが、私の責任が先にきたの個人的に気になりました。

ただ、試合展開を考えればそれは納得だったと思います。ホントにプレスがかからなかった。

まず試合開始直後からレノファはボール非保持時いつもの4-4-2の陣形をとります。田中渉が1列前に上がり、佐藤謙と神垣でダブルボランチのような形。

対する新潟はCB2人に加えダブルボランチの一角の高が下がり気味のところに構え、GKの小島も積極的にビルドアップに加わってきます。ここに大槻、田中渉が新潟のボランチを消しながらプレスをかけようとしますが、GK小島に渡されたときに片方のCBと高は消せるがもう片方のCBが空く。ここから前に進まれる。「じゃあどうしようかな」という形で高を消しつつ両CBを見ていると小島から展開をされる。といった具合に前から行くのか、はたまたパスコースを制限して蹴らせるのか?という狙いが見えにくいまま、「どうしようか」が解決されないままやられたい放題に近い形になってしまっていました。

飲水タイム明けに高に対して佐藤謙がつくようになり、ようやく前の二人もCBを背中で消す形でGK小島までいけるようになりました。

ただこの修正を行っても、プレスの出力が上がらず新潟への解決策とはなり切りませんでした。

25:35のシーン。そこまで悪いとは思いませんでしたが、分かりやすい場面だったので取り上げてみます。

GK小島がボールを保持。田中は舞行龍につき、大槻は高に寄りながら早川へも行けるような体制に。画面には映ってませんでしたが、佐藤謙が上がったのを確認し19星は佐藤謙がいた場所をより空けるように、中側からハーフスペースあたりまで移動することで神垣を誘導したと思います。そして、ボールが早川へ渡り、そこから佐藤謙、神垣があけたところを9鈴木が落ちてきて早川からボールを引き出します。星はこの時渡部が吊られて空けたスペースへスプリントを開始しており、渡部はもうここでつぶすほかない状況になっていました。

この渡部が何とか止める、といった行動の前に大槻が早川へもう少し強めにプレスをかけることで余裕をもってパスを出させないことができれば、このシーン変わっていたかもしれないと感じました。

前半はとにかくボールホルダーへ行き切る、奪いに行くという姿勢がかなり消極的になっていたと思います。連戦の疲れなどもあったかと思いますが、付いていってはいるが特に制限ができているわけでもなく、その前の制限しきれなかったところのツケを後ろがファウルや関のスーパーセーブで払うような形になっていました。

これは前線の選手の責任ではないですが失点シーンはパスミスからのカウンターで常にボールホルダーへは寄せられず、相手の追い越す動きなどについていくことしかできずにゴールを奪われてしまったのは、新潟が前半ずっと行ってきたことが集約されていたゴールであったと思います。

後半よりボールに対して強くいく姿勢を出していくようになりましたが、後半開始から5分でセットプレーからの失点をしてしまい、ゲームがより難しい状況になってしまったのはただただもったいなかった展開でした。

選手がプレスを遂行しきれなかったという面はあったかもしれませんが、まず選手達に託したプレスの案について監督•コーチ陣もエラーを起こしてしまっていたと思います。

 

 

2)

試合開始直後からレノファはなかなか守備が嵌らずというか、定まらないままの状態で新潟にペースをつかまれてしまえば、おのずと攻撃もちぐはぐになってしまいます。

いくつかJリーグ公式サイトから選手談話を引用させていただきます

【公式】山口vs新潟の試合結果・データ(明治安田生命J2リーグ:2022年7月10日):Jリーグ.jp

よりプレッシャーに強く行かないといけないという気持ちで全員がやっていた。

新潟CH19星の言葉の通りレノファは新潟のプレスに飲まれてしまいました。新潟もレノファ同様に4-4-2の形でプレスに来ていました。特に形としてはCBに入った際に、もう片方のCBには入れさせないように横から中切りでプレスをかけに行きコースを限定させます。

このような形で最前線からしっかり新潟はボールの出所を制限することで、後ろのプレーヤーがレノファの選手を捕まえやすくなっており、ボールを奪う際は強度を持って対応してくるため、名塚監督のいう「びびってしまった」という状態になってしまいました。短くつないでもとりあえず逃げるパスになってしまい、次の選手も出すところがない。プレッシャーからパスミスをしてしまう。せっかくの自分たちのボールになったにもかかわらずあっけなく相手に奪還されるシーンも前半は目立ちました。

このトランジションの質については田中渉も言及していましたが、

チーム全員が奪ったあとの切り替えのポジショニングのところで、誰一人サボってはいけないと思う。

守⇒攻へ移る際に、常に相手が近くにいる場所でのやり取りになり、再度ボールを奪われるなど悪循環にもなってしまっていました。

こうなってしまうとロングボールに頼るシーンが増え、おさめどころは高木となり、この試合攻撃のパーセンテージは半分が右サイドという今期のレノファの試合としてはかなり珍しい数字が現れました。

名塚監督の「新潟はGKも含めてビルドアップしていたが、自分たちは嵌りにいってしまう」とGKまでもう一度戻してということを考えていたようです。30:30のところでヘナンが関に戻したところで「good」と聞こえます。

確かに佐藤謙を含めて相手CFのところで4対2を作り、ミドルサードまですぐに出ていける試合もありました。また、橋本が多少落ちて3バックのようにし、生駒がインサイドに位置どる試合もありましたので、このようなことをやってほしかったのかなと思います。

しかし、前半関が持った際にはあまりプレスに来ず、CBに行くまで新潟の鈴木・高木善は待っていたようにも見えましたので、どうなっていたかな、というのはあります。

35分あたりから神垣が右サイドへ落ちて、生駒を押し上げてビルドアップに加わるようになり、何度か前進をさせることができていたので、この試合で言えばもう少しIHやSBの位置をずらすなどし、相手の4-4-2の形を崩すことをしないと厳しかったのではないかと思います。この問題については今節に始まった話ではないですが。

 

個人的にもう一つ名塚監督が託したことで出来ていなかったのが、右サイドから左サイドへのサイドチェンジ。もう少し詳細に言うと、CB渡部やRSB生駒からLSB橋本やLWG沼田が高い位置で受け取るサイドチェンジ。

ストロングの左を生かすために、右サイドに相手を引き付けておいて、相手のセカンドラインを超えるようなボールでのサイドチェンジ。幅を使うことで相手に逆サイドへスライドをさせ中のマークをずらす。相手も人数を多く割けないので、沼田・橋本の関係や田中渉も加わり、左サイドを攻略することはこれまで何度もやってきていました。

ただ、この試合ではサイドチェンジで敵陣深くまで入り込めたのは61分の渡部⇒沼田が最初だったと思います。63分には今度は生駒からのサイドチェンジで佐藤謙が加わり、ラッキーな形でしたが、橋本のクロスバー直撃のシーンが生まれました。

流石に新潟も後半はリードしたことや気候・疲れの問題もあり、前からの制限が緩くなり佐藤謙へのマークがだいぶ甘くなってきていました。また、高木善がLSHに入ったためか、高木大へのパスコースが空いており、お兄ちゃんの裏で弟がボールを引き取れるようになりました。ここまで前進すると新潟が撤退をしてくれるので、生駒や渡部にも時間ができるようになりました。そして上記のシーンが何回か出るようになります。

アウェイ仙台などでもそうでしたが、嵌められてしまった時の2の手、3の手がない場合チームとして詰まる。これはシーズンを通しての課題となっており、この答えが出せないともれなくカウンターでの失点を食らうというのがお決まりになりつつあり、なんともプレーオフ圏との勝ち点差8よりも降格圏との勝ち点差8のほうがちらついてしまいそうで怖いです。

明らかに完敗の試合ではありましたが、こういう試合でも勝ち点1を拾うなどすることが、伸び盛りの若い選手には良い経験・自信になるかと思います。監督・コーチ陣にはうまく建て直し・上乗せを期待したいです。

 

さて、そんな状況でも次の試合は来ます。天皇杯は敗退してしまったので、相手も同じですが休養十分で熊本戦へ望めます。どうせフェイクニュースでしょ?!と思った高井の復帰。どこで使われますかね。左のウイングかな~。沼田流出が前提?など要らぬ心配などもしてしまいますが、レノファについて知ってるJ2で二けたゴールをしたことがあるFW。救世主として肩書は十分です。結果を残してもらいたいです。復帰直後の梅木のゴールもFWとしては乗ってくるよいきっかけにもなったでしょう。

田中渉が獅子奮迅のIHにも補強が欲しいところですが。吉岡IH使って!なんて声も散見されますね。レノファ一体(パクリです)でこの厳しい季節を乗り切って行ってもらいましょう。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)

この引き分けを次の勝ち点3に。レノファ山口vs大分トリニータ@維新 2022年7月6日

両チームのゴールキーパーのナイスセーブが出た試合。締まったゲームでした。

得点機会など考えると引き分けは妥当と考えますが、やはり上位とはいえこのような試合をものにしないとプレーオフ圏内は見えてこない。それをチーム、サポーターが感じた試合だったのではないかと思います。

では、今節は下記について考えていきたいと思います。

1)相手の変化にも対応していたのは成長。

2)もう少し目を合わせる作業が必要か。

 

山口 0-0 大分

得点者なし

 

1)

大分の下平監督の試合後インタビューでレノファのビルドアップに修正を何度か行ったとありました。

この試合、前半戦のアウェイ大分と展開が似ているなと感じました。大分的には中でやられたくないので、中は締めるが割と外が空く。WBが同じく増山だったこともあるかもしれませんが、割と彼がポジショニングに苦労をする。こんな具合です。

 

この日の大分は前回対戦時4-2-3-1ではなく3-4-2-1。序盤、大分はボール非保持時にはLSH16渡邉が一列上がり5-3-2のような形。前の2人がCBにつき、RCH43弓場が8佐藤謙に、LCH11下田とRSH10野村がIHの2人につく形をとっていました。

試合開始直後は割とロングボールの蹴りあい。徐々にレノファもショートパスでつなげるようになりはじめ、弓場が佐藤謙に付いてくるようになれば、その空いたスペースを山瀬が使うなどダブルボランチが出ていったスペースを突くことでボールを逃がし前進。ミドルゾーンでも大分の5-3-2の「3」のところの脇などにSBが位置をとり、右サイドからのサイドチェンジを橋本が受けることで、相手のスライドのズレを狙います。

例として13:55のシーン。その20秒くらい前も一旦左サイドにボールを送っており、作り直しでもう一度右サイドへ。

RSB生駒に渡ったところで大分のLWB18藤本が生駒の位置まで出てきてくれたおかげで、大分の陣形が崩れます。

21分にはレノファが大分陣へ押し込んだところで、20田中渉⇒18高木大輔へのロングボールでこの試合最大の決定機。この時大分は上述したように中を締める意識が強く、33呉屋、10野村は田中渉には寄せて来ておらず、田中渉は余裕をもって高木の動きに合わせてボールを送っていました。

序盤からリスタート時に大分の背後を狙うなど一発裏もあることを見せつつ、相手の人数が少ないところへボールを動かすことで、空いた人を使いながら攻め込めるようになっていきました。

また、レノファがボール非保持時には、相手のGK+3バックに対してはいつもの4-4-2というよりは4-2-3-1のような形でプレスをかけに行き、何度か高い位置でボールを奪取するなど優位に進められそうな雰囲気のまま飲水タイムに入りました。

飲水タイム明け大分は16渡邉が多少下がり気味5-4-1にも見えるような形。ただ、CF呉屋と2列目の間が空いてしまうことで、そのスペースを使いながらレノファはミドルゾーンまで運べる展開が続きます。この形で大分が前から来ても関がそのプレスを飛ばすように高木などにボールをつけるシーンも出ていました。

個人的に好きな崩しだったのは26:25のところ。最近田中渉のプレーがほんとに見てて面白し頼もしく(笑)

ここも橋本が幅をとってました。ここで沼田がハーフスペースというよりも中にポジションをとっており、上夷をより中のポジションに寄せます。そうすることで増山との間に大きなスペースが生まれます。

佐藤謙と田中のワンツーで大分の2列目を寄せておき橋本へ展開。その足で田中渉は空いたスペースへランニング。ニアゾーンを取りに行きます。クロスは相手にあたりクリアされますが、生駒が即奪回。ある程度陣形を再度整え、今度は沼田が幅をとり、田中渉が弓場・野村のゲートのところへポジションを取り、上夷をつり出します。

それを確認した高木が上夷の背後へ裏抜け。残念ながらオフサイドにはなりましたが、相手の弱そうなところを突き続ける良い攻撃だったと思います。

しかし、35分を過ぎたあたりから徐々にレノファの運動量が落ちたところ、プレスに慣れられてしまったこともあってか、11下田がボールを受けに落ちてくるところが中々捕まえられなかったり、16渡邉らがレノファの最終ラインと2列目の間でボールを引き出せるようになり、自陣での守備の時間が増えます。18藤本のドリブル突破に生駒が苦戦するシーンも出てくるなど大分ペースに。この時間帯はつなぐというよりも蹴ってしまうことが増え、多少オープンな展開のまま前半が終了しました。

 

そして後半。大分は成功体験からかより前から来るようになります。LCBを三竿⇒小出に替え、吉岡へ入るボールなどはかなり厳しく小出が出てくるようになっていました。

また、次の選手交代で入った井上と中川も厄介でした。井上が入ったことで大分の両WBがドリブルで突破をしてくるタイプになり、徐々に生駒が盛り返していた右サイドではなく、橋本の左サイドからも攻め込まれるシーンが出てきてしまいました。

また中川は霜田のように色々なところに顔を出し、ビルドアップの逃げ道になるなどいやらしいポジションをとることで、後半はなかなか前から嵌めるということができなくなってしまいました。

しかし、うまくいかないことも出てきてはいましたが、後半では橋本も生駒も前半よりはインサイドの位置に位置を取り、CBからWGへの道を作ったり、出てくる相手の背後をロングボールでつくような攻撃も出ており、前半戦のように相手がやり方を変えた後にじゃあどうする?となった時に、答えを持っていた。チームとして成熟してきている部分ではないかと思います。

 

2)

では何が足りなかったか??いくつか周りと合ってないかなと思う場面がありました。

まず惜しいな、と思ったのが5:20の吉岡がエリア内で合わせたシーン。

沼田が相手のクリアボールを体に当てて抜け出したところ。沼田がドリブルで一人かわしたところで、実際はエリア内にいた高木や山瀬はその前のタイミングで飛び込んでおり、その前にも並走していた田中渉がパスを要求していましたが、このドリブルの後はすでに周りに大分の選手がいました。結果的に相手の足に当たったボールがファーの面白いところに流れてましたが、中はすでにタイミング的にシュートが難しくなっていました。

また守備の時も周りと合っていないところがありました。このシーンに限らず後半多少失速した原因の一つに大槻、兒玉が入ったものの前からの守備が思ったようにはまらなかったところを感じました。それは彼らだけが悪いのではなく、チームとして大分に上回られてしまった時間帯でした。

シーンとしては75:55高木大輔がプレスのスイッチを入れ、大分は小出⇒高木⇒弓場⇒小出⇒下田⇒野村とつながれてしまったところ。

大分はRCB上夷がRSBのような位置に張り、変則的なビルドアップを時折してきます。この場面では高木がLCB小出に外から中へパスを誘導させますが、ワンタッチ切り抜けられてしまい、高木のいたスペースには下田が高木がスイッチを入れた時には移動していました。高木も後ろの佐藤謙にそこのスペースを託し一旦は間に合いますが、中にボールが入ったことなども気になってか自分のポジションに戻ろうとしたところ、霜田へ入ってしまいずれを作られてしまいました。

取り切るのであればGK高木からパスの出た弓場のところをもっと強く当たっておきたかったところでしたし、一度付いていた下田を空けてしまったのはもったいないところでした。

上述した中川も下田のいたようなレノファのWGとSBの間に入ってくるなど大分にうまく逃れらてしまっていました。佐藤謙、田中渉にしてもこの時間帯まで走り続けているので寄せが遅くなるところは致し方ないところがあるかと思います。この中盤での運動量を解決することが、85分の石川と佐藤健の交代まで待つことになった点は多少受け身の時間を増やしてしまったのではないかと思います。

26神垣の投入で再度前から行く姿勢を出していたので、中盤の運動量も求められる展開でありましたし、大槻や兒玉の交代機で佐藤健や石川も投入する3枚替えでもよかったのではないか、と思います。

 

ただ、周りと合ってない!ということだけが言いたいわけではありません。できていたシーンも多かったので、面白い試合!という声が多くみられるのかと思います。上述した26分のシーンや70:20の吉岡⇒高木のニアゾーンをとったシーンもあともう一息といったところまで迫っていました。

だからこそ、沼田君、、、58:10のシーン。田中渉なみに僕も走っていろよ!とテレビの前で手ぶりをやってしまったぞ、、、(笑)

このシーンは70分のところと同様に吉岡の左足の良さが出たシーンだったと思います。かなりせまいところを縫ったと思います。ただ、体の向きなども左利きならでは。田中渉もくることをある程度予測していたようなターンでした。

吉岡はこの試合クロスを相手にあててしまうシーンや思ったようにドリブルで抜くこともできませんでしたが、随所に面白い場所でボールを触ったり、このようなパスを供給するなど新たな一面を見せてくれていたと思います。だからこそ沼田君(略)

次はきっと田中渉のパスから沼田が相手のライン裏へ抜けてくれるでしょう。

 

多少消耗度の高い試合になってしまい、取った勝ち点は1。ただ、上位相手でもできるという自信はチームの中に出てきているのではないでしょうか。

次節は2位新潟。本間はベルギーへ旅立つようですが、まだまだタレントはそろっているチームです。それでも付け入るスキはあるでしょうし、勝利を期待したいと思います。ここまで読んでいただきありがとうございます。

文中敬称略

1年目の2人スランプ脱出??ブラウブリッツ秋田vsレノファ山口 @ソユースS 2022年7月2日

ようやくアウェイで勝ち点3!

やっと勝てましたね。内弁慶になってしまっておりましたが、後半戦この試合を機にアウェイでも勝ち点をあげることで、上位への足掛かりにしてほしいですね。

昨年もでしたが、今節もけが人を出してしまいました。2度の交代機をけが人の交代で使うことになり、ベンチワークが難しい試合でしたが、割り切った試合展開にでき、チームとしても離脱者は痛いですが、チームの意思疎通を合わせられた試合だったと思います。

そんな今節は下記について考えたいと思います。

1)走ってくれるなら空いたスペースを使おう。中村亮太の裏

2)割り切って逃げ切り。

秋田 0-1 山口

得点

前半31 高木大輔

 

1)

秋田の特徴として走る!密集!があるかと思います。吉田監督も「コンパクトに保って強度の高い全員守備。選手は今日も走ってくれると思います。」とアライバルインタビューでおっしゃっておりました。「前へ挑み続ける」などよく使っていらっしゃる印象です。

ただ、この試合の序盤レノファが狙っていた場所の一つとして、前へ出てくるRSH9中村の裏があったと思います。

序盤前半はJSH39高瀬を中心に攻めてくる秋田にたいして多少その勢いを食ってしまったレノファ。前にボールを早く送り込む秋田がまず狙っていたのが22生駒の前のアンカー脇のポジション。29齊藤、または18吉田へボールを当てて39高瀬を裏へ走らせます。

アンカーの佐藤謙のところへアバウトにボールを送り込み、ここで競り勝ち何回か裏を取られるシーンがありました。

このような密集を作られるときに秋田は自分たちの距離を一気に縮めてかなりコンパクトな陣形をとります。秋田の左サイドにボールがあっても秋田RSH9中村はほぼ中央にポジションを取り、時には競り合いにも参加してきます。ただ、秋田がコンパクトにすれば空いたスペースは広大に存在します。

序盤は秋田が送り込んできたボールに対して、レノファはハイラインを敷こうとし、裏のスペースを使われてしまいました。

飲水タイムあたりからある程度引いて守ることをしていたかと思います。そうすることで秋田が使いたい裏のスペースを消すこと。またなかなか有効な攻撃はくりだせませんでしたが、秋田がその深い位置まで来てくれると、そこをはがせば一気にカウンターを打つことができます。40分の生駒⇒沼田のように、ある程度アバウトに反対サイドへボールを送ることでボールがゲインできる状況になります。後半や試合終盤でも見られたシーンですが、リードしていたこともあり、特に沼田がになっていましたが単騎でカウンターを仕掛けることで、陣地を挽回するような形で秋田を押し返す動きもありました。

またボール非保持時でいつもより橋本のスタートの位置を低くしていました。わかりやすかったのは先制点の伏線のような形であった11分の大槻のゴール前でのシーン。

この場面の始まりは10:50のFKのシーン。佐藤謙が橋本に下がれと手で指示を送ります。ヘナンにもそこへ出すように手ぶりはしますが、そうすると後ろが3対3になってしまうので、自分で蹴りに行き橋本へ。

橋本へは当然9中村がチェックに行き、その空いたところに池上が入り込みます。橋本が選んだのはさらに奥の才藤の背後。秋田が池上と田中の位置を警戒してラインを上げたところでしたので、この裏へのかけっこは沼田に軍配。

そこから沼田のボールキープ。池上へ戻し、橋本が中村を振り切って池上からボールを引取り、田中をニアゾーンへ走らせます。LCB4千田を超える面白いボールでしたが、LSB6輪笠がこのボールをクリア。惜しい場面を演出しました。

中村が前に出てくることで秋田はスイッチを入れるため、その裏をかいた形でした。そして得点シーン。多少前から行き過ぎないように中村はなっていましたが、その前のシーンからヘナン⇒田中⇒佐藤⇒⇒沼田を走らせる。GK田中雄大にクリアされますがここからのスローイン

先ほどのようにこの中村の背後に沼田が位置取り、田中多少中へ中村を動かし、秋田の9-15-5-13の箱の中へ入った池上へ沼田がしっかりボールを送り込む、20田中がそれに合わせて5-13の背後へ。この時点でペナルティエリア内が2対2に。

4千田がニアを消すので6輪笠は先ほどの11分のシーンもありましたので大槻に意識を取られます。そこをさらに超えて待っていたのが18高木でした。

昨年のアウェイ秋田でもボランチをずらして箱の位置の高井を使うことで攻略をしていましたが、今回も数的不利ではありましたが、その分相手を多く吊ることで最終局面で数的同数、位置的有利を作ることができました。

前節の甲府戦同様、ストロングの左でチャンスを作って右サイドで仕留めるという、前半戦でクロスにあわせる人が少ない、相手が沢山エリア内にいるという問題がありましたが、これをクリアできたものであったと思います。チームも成長していると僕は感じました。

 

2)

後半に入り秋田は前半のキーマンとして使っていた高瀬に替えて茂を投入。そこまでできが悪かったとは思えなかったのですが替えてきました。

狙いとしては前半に中村が担っていたハイボールのターゲットやセカンドボールの回収を茂にやってもらい、中村はその分右サイドの奥まで侵入することで橋本をあまり上がらせない、というのも狙いの一つとしてあったのかなと思います。

後半のアクシデントで池上の負傷交代があり2度目の交代機を使うこととなり、打てる交代策が1度になってしまい、なかなか動くことのできないレノファに対して、吉田監督は19分、29分と人を替えてプレスの強度を下げないように人を替えてきました。

ここでレノファが防戦一方にならなかった中で沼田のタテの動きは効いていたと思います。前半からドリブルでボールをゲインするシーンや、ロングボールやサイドチェンジに対しても受け手となり、秋田に「気を抜くと一発あるよ」といったようなけん制になっていたと思います。54分のヘナン⇒大槻⇒沼田といった相手の出方の裏をとるような場面で2点目がとれていたら理想的な展開であったと思います。

今節の流れとしては、83分に兒玉、神垣、佐藤健を投入。4-2-3-1のような形で、時々行っているWGの二人がWBのようになる5-4-1のような形にも変えつつ、秋田のクロスを跳ね返し、沼田が担っていたタテの動きを兒玉が引きつぎ無事タイムアップ。

多少セットプレーでひやりとするシーンはありましたが、流れの中ではほぼやらせておらず、劇的維新劇場も良いですが、このようにしっかり勝つというシーンが増えるのは良いことですね。チームとしても手ごたえがあったのではないかと思います。

 

さあ、3連戦。大分・新潟と上位が続きますね。6位まで勝ち点差6となりましたし、維新で試合ができるので連勝と欲張りたいところです。

8月6日のホーム山形戦はついに維新でも声出し応援解禁のようですし、この試合までにより良い位置に上がり、山形戦を迎えたいものです。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(※文中敬称略)