レノファを青黒の眼で東京から見るblog

レノファ山口を応援・分析します。

やり続ける、練習する。だがもう27節が終わっている。ロアッソ熊本vsレノファ山口@えがお健康S 2022年7月18日

今週の火曜日や水曜日、九州や山口では大雨だったようで、チームの皆様、観戦帰りの皆様大丈夫だったでしょうか。

勝って帰ることができてればそれくらいは。。。など思えてしまうのかもしれませんが、(思えないレベルの雨だったと知人から聞いてます)かなり結果・内容が今後に不安を残す試合だったと思います。

日付変わって今日はアウェイ栃木戦ですし、サラッと振り返ってみたいと思います。

1)新潟同様しっかり対策されたときの手詰まり感

2)大苦戦を2回繰り返した。3度目の正直?2度あることは3度ある??

熊本1-0山口

得点

熊本         山口

75分 高橋      なし

 

1)

前節の新潟は鈴木・高木の2人でCB同士でのパス交換や、SBから逆サイドのCBへ送る小さなサイドチェンジを許さず、コースを限定することで山口のパスの出どころを潰してきました。

今節の熊本は全体的に前からマンマークをかけて来て、レノファのつなぎを潰してきました。まずここで後ろからのビルドアップが封殺されてしまい、新潟戦同様ロングボールで活路を見出すことになります。マンツーマンでついてくる分、山口の前線に対して熊本の後ろの人数は同数と薄い状態ではありますが、審判との相性なのか序盤に久々の先発の梅木はファウルをいくつか取られなかなか収めることができません。

ではサイドの高木・沼田の裏抜けを狙うものの単騎での突破が中心になり、クロスをあげようにも中が間に合っていなかったり、もう一度やり直すことになるなどリズムを生むことにはなりませんでした。

リズムの悪さはスタッツにも出て、前半のボールの支配率45%もさることながら、パスの成功率も72%。試合を通すと1ポイントさがり71%となお厳しくなっていました。

ロングボールを使うにしても、ターゲットの近くに誰かを配置するということもあまりできておらず、WGは単騎での突破になり、CF梅木には山瀬はレイオフしたボールを受ける位置にはいましたが、縦への意識のためか、裏へボールを送ってしまい繋がらない場面もありました。

そのため30分あたりからはゴールキック時にはディフェンスラインごと上げて、ゴールキックのセカンドボールを回収する方に切り替わっていました。

また、守備対応に対しても開始10分あたりまで熊本CH6河原を経由させないように山瀬がつくことで、熊本の攻撃を早い段階で外回りにさせることでコースを限定させることができていました。が、WB?SH?15三島らがその脇へおちてくるプレーを挟んで来た場合、ここから逃げ道を作られてしまったりと徐々に劣勢になっていきました。

特に左サイドでなかなか難しいところもありました

試合後インタビューで名塚監督が仰っておりましたが、熊本得意のというか大木監督得意の局地的に数的優位を作る場面や、SBがなかなか出にくい場所へ相手のWG?SHの選手が位置どることでレノファの選手たちは誰が付けばいいのか?といった状態になり、CBが前に出ていればそこのギャップをついて裏抜けを熊本の選手は行うなど、相手に合わせて対応をするというよりも、ただ相手が行ってきた攻撃に耐えるような90分を送ってしまったように思えます。(諸事情があり、右サイドで攻め込まれているシーンを図解してます)

後半多少左サイドのところは整理されたと思います。おそらく18杉山に対して石川が前半より前からついていくようになり、その空いたスペースについては全体的にしぼることで対応していたように見えました。ただ、そこにターレスという、付いてくるなら爆速でその裏をつくといった解決策でまた混乱をしてしまいました。

そして失点シーンについてはこれも前節からかなり顕著に目立っているパスミスから、裏への抜け出されてのPK。この失点シーンに限らずビルドアップに窮するところの他、そこはつなぎたい。。。という場面でもミスも目立っていました。

また前半から何度か出てしまっていたオフサイドの取りそこね。ヘナンの対応ミスもありましたが、SBのラインのズレ(前半32分など)が招いてのオフサイドの取り損ねとチームとして能動的に攻撃も守備も行えていないと感じさせるものでありました。

 

2)

前節「自分の責任です」と新しいワードがでたな、、と思った名塚監督語録。今節は残念がら「やり続ける」「トレーニングする」「クオリティーを上げる」といったいつもの言葉が出ておりました。前にも書きましたが、このチーム自体はそこまでやり方を変えるような器用な一面はおそらくないので、今の形を突き詰めるのが”このチーム”の最善策であると思います。(”このチーム”でなくなるなら話は別ですが)

では、栃木戦・今後どうしていくのか??フォーメーションなどは特に変わることはおそらくないと思いますので、チームとして練度を上げるのか?個人戦術に任せるのか?となります。

そこで白羽の矢を立ったのが高井の獲得だったと思います。ではどう高井をチームに組み込むのか?残念ながら今節のLWGでは彼までボールを届けるところまで行かず、もう少しボールを触らせてあげないと彼の良さは発揮されません。

熊本のようにインテンシティ高く来る相手に対しては池上がいないIH事情を鑑みれば、ボールを収められる高井がIHに来ることも一つの策であると思います。ただ、このポジションをやるのであれば、もう少し守備局面での貢献は求められます。

高井が今節のようなLWGでの起用が続くのであれば、梅木のCFももう少し続くかもしれません。前半こそ審判の笛にナーバスになっている場面がありましたが、後半はだいぶボールを収められるようになってきていました。梅木・高井・田中あたりでロングボールでもマイボールキープができるようになれば、相手もビルドアップ時にもっとレノファの前線にも気を割く必要がでるので、重心が多少後ろに行き、DF陣へのプレッシャーも和らぐことにもなるでしょう。

大木監督がアライバルインタビューで言葉を選んで「(レノファは)いい意味で継続してやっているんじゃないかと思う」と仰ってました。まあ、いい意味でも悪い意味でもこのチームは継続していくでしょう。だからこそ、新潟や熊本のような対策を講じてくるチームも増えるでしょうし、そこを乗り越えていかなければなりません。

気付けば今シーズン3分の2が終わってますし、どこまで上乗せができるかは監督・コーチ陣にかかっているかと思います。栃木戦はこの大苦戦したこの2戦の回答が栃木戦で見れる!と期待をしたいと思います。

久しぶりにまたスタジアム参戦したいと思いますので、目の前で山口一番ができるのを楽しみにしたいと思います。

ネガティブなことばかり書いてしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございます。

文中敬称略