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チャンスは蓄積できない!だが前節の敗戦の中にも宝はあった。(吉田語録)ヴァンフォーレ甲府vsレノファ山口@JIT 2021年6月19日

両指揮官が「勝ち点2を失った」と試合後の今節の試合。

・得点は出来たものの相変わらず複数失点してしまった。

・得点後から失点迄が早すぎる。

・前半の内に先制点⇒勝ち越しできたはず! 

甲府の方にも試合終盤のチャンスや明確な逆転チャンスもあったため、勝ち点0になってしまう可能性もあったので、上位相手に1は奪った!という見方ももちろんできます。ただ、自分たちで勝ち点3をこぼしてしまったかと感じてしまいます。たぶんそう思う人の方が多いでしょうし、そのような自分にベクトルを向ける形で、今節を昇華してもらいたいです。

前節の佐藤謙介に続き、今節から草野が復帰。けが人も徐々に戻って来ており、ここから勝ちに行くには体制も整いつつあります。だからこそ勝ちたい1戦でもありました。

 

では今節は下記について書いていきたいと思います。よろしくお願いします。

1)島屋の起用と前線の並び

2)狙いは浦上と長谷川のところの攻略?

3)大きな雷が落ちたようだし

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甲府】69分長谷川⇒鳥海 82分三平⇒ウィリアンリラ 山本⇒野津田          
【山口】69分澤井⇒石川 74分島屋⇒草野 田中⇒神垣 88分佐藤⇒小松        

1)前節山形戦は前から奪いに行くものの、徹底しきれずに盤面をひっくり返されカウンターを食らってしまったり、攻撃時にも最後の質のところの低さであったり、山形の相手陣で守備がセット際、相手ブロックの外まわりでしかボールがうまく回せなかったことを書かせていただきました。さて、今節はどうだったか。

まず前半目立ったのは誰だったか?僕は11OMF島屋を上げたいと思います。

必ずしも手放しでよかったわけではありません。「チャンスは蓄積できない!」のうちの一つですし、試合後コメントにもご本人が発していた通りです。

ただ、前線3人の距離感よくなかったですか?個人ももちろんですが、グループとして機能していたと思います。

ツートップとトップ下の10池上という並びの逆三角形の立ち位置より、ワントップ46高井、ツーシャドウの池上・島屋の三角形の方が後ろからのボールを引き出せていただように感じました。

もちろん相手があっての話ではありますが、例えば開始早々の例のチャンスのところですが、一旦山口のプレスを回避されてしまい、甲府9FW三平へ。ここは3ヘナン6渡部と潰し切り、ヘナンから高井へ。ここからカウンター発動。前3人でチャンスを作りました。

続く2:50関⇒11島屋。ボランチの裏へ浮き球でのパスが出ます。島屋が8CH佐藤へおとします。ここまでは24梅木、18小松でもやれていましたが、割とここからレノファは外回りになり気味ですが、この場面はもう一度島屋がボランチの裏を位置取り、8佐藤が甲府ボランチの15中村と24山田のゲートをぶち抜きます。島屋はワンタッチでやはりボランチ裏を取っていた10池上へ。外から中への差し込みではなく、中を通すこと、そこからすぐにワンタッチで次のプレーに移行することなど、試合開始の時点で色々と相手を悩ますことが、前半優位に進められた要因にもなったかと思います。

先のように、関からボランチの裏やワキに入る場面やビルドアップ時にここを出口にする場面は前半甲府が特に対応できていなかったです。人選も違うこともあったでしょうが、山口もしっかり狙って攻撃ができていたと思います。

島屋が警戒されれば14澤井29田中陸が裏に抜けたりと左サイドはうまく行けていたと思います。特に甲府CB13北谷が上記ポジションをとる島屋や池上を捕まえに行くきらいがあるので、26:45や37:20のように北谷の裏をとることに成功できていました。

このように甲府セカンドラインは後ろに、最終ラインは前にという形に陥れることで猛威を振るったのが佐藤謙。やはり返ってきたのは大きかったです。

エリア内に侵入する回数も山形戦よりも増やすことができ、決定機も多かっただけに前半のところで先制をしておきたかったところでした。

 ※いつものざっくりとしたものです。どこかの場面ではなくイメージです。

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2)さて後半のCK3本連続です。アウトスイングの方のCKでも決定機を迎えていましたので、うまくチームとしてスカウティングが成功し、実行がうまく行っていたと思います。

ざっくりの布陣を3つ置いておきます。(47:25 50:25 50:52)

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ターゲットとして目立つ6渡部の位置は徐々にファーへ。やはりそっちが気になったか。前半のクロスはファーを狙っているものも多かったり、伊藤監督のHTコメントの「逆サイド気をつけよう」などファーが気になったか。。。

うまく川井も24山田⇒30浦上のゾーンへ入り込み、伏兵的な形で潜り込めたか。うん。まだまだ要勉強です。

 

3)もったいないのがここからでしたね。それまでは甲府に外回りのパス回しをさせていました。確かに39泉澤には深い位置で仕掛けられる場面はありましたが、裏を取られる・背走を強いられることはなかったです。

ただ、1失点目ですが、41長谷川にハーフスペースでうまく前を向かれてしまいました。このワンプレー前にも同じところに長谷川が走りこんでましたが、この時はパスが出ませんでした。この時に「今だろ!」言う形で味方を鼓舞してました。一旦ここで流れを止められていたらよかったのですが、ギアを上げた甲府にそのまま飲まれて行ってしまいました。

2失点目についても神垣はパスミスを悔やんでいましたが、1失点目も得点直後であったことも考えれると慎重になるべき場面ではありました。

 

そんなこともあってかインタビューの監督の顔が色々ものがっていたかと思います。おっしゃることもその通りですし、試合前コメントにも「メリハリをつける」と言っていたにもかかわらず、試合後インタビューでも「点を取った後にメリハリがきけば」と言わざるを得なかった事実に悔しさが感じられます。それでも、甲府のビルドアップに対して行く・行かないのメリハリは出来ていたともおっしゃっていますし、ロッカールームで出された叱咤は、もっと上位に行けるチームだからこその言葉でもあります。

もう大宮戦勝つしかないですね。というかここで大宮に負けるようでは残留争いに巻き込まれます。しっかりたたき落とすしかありません。霜田さんだろうと蹴落とす! しっかり成長のあとを見ていただきましょう。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

※文中敬称略