レノファを青黒の眼で東京から見るblog

レノファ山口を応援・分析します。

『チーム編成』って? 2023年シーズンオフのレノファから考える

2月に入りキャンプも始まりました。あっという間にもう開幕になりそうですね。

さて、レノファは1月末に今井選手、糸原選手を加えてトップチームの選手は32人態勢となりました。おそらく開幕前の新加入はこれで終わり、一旦2024シーズンの編成は以上となるかと思います。

そして今回のブログはずばり『チーム編成』についてです。レノファの今期について評価をするのではなく、『チーム編成』って実際どんなスケジュール感、どんな具合に進められているのだろうか、というところから色々調べたり、お話を聞いたりしてまとめてみました。

一応レノファ山口の2023年から2024年にかけての出来事を例にして書きましたので、レノサポさんは割とわかりやすくはなっているのではないかと思います。では、はじめていきましょう。

 

  1. 編成を考える人たちは?
  2. まずは監督を決める。
  3. 選手はどうする? 
    在籍選手 移籍してくる選手 新卒選手

 

1)編成を考える人たちは?

まず、クラブの中で編成を考える部署はレノファ山口では<強化部>が担当されています。

レノファは昨年度までは石原元GMが主にこの編成について主導していたようですが、この2024年シーズンの編成は新体制発表会からもわかる通り、強化部の部長葛西さんと渡部社長が中心となって行っていた模様。

この強化部は編成のほかに、スカウティングであったり、シーズン中のチームの評価やアカデミー運営なども行っています。

下記は「Jリーグクラブ経営ガイド2022」P51の図を張り付けたものですが、このフットボール部門というのがレノファでいう強化部にあたるのかなと思います。

 

こう見ると、やはりトップチームの監督や選手たちというのは<クラブの顔>ではありますが、会社の組織図の中の立ち位置を見ると印象がかわりますね。

組織図の中でフットボール部門のところにGM(General Manager)やSD(Soccer Director?Sports Director?)が役職で書かれていますが、日本はアメリカスポーツの影響が大きいのか、GMと称すところが多いイメージですね。ヨーロッパサッカーではSDが強化、GMは割と財務的なところを担っているのが僕のイメージです。

また、強化部という名称もクラブによっていろいろあり、Jリーグでは最近「フットボール本部」という名前を付けるクラブが増えてきている印象も個人的にあります。

 

 

2)まずは監督を決める。

チームの編成を考えるにあたって、まず強化部が考えるのはチームを率いる<監督>です。決める時期はまちまちかと思いますが、シーズン途中より次シーズンへの絵を描いていきます。その時のチームの状況を踏まえ、継続路線にするのか改革路線にするのか、どの監督にチームを託すのかを考えます。

もちろん中心選手を残すことなど並行して考えないといけないことはありますが、

「どのようなサッカーをクラブとしては目指すのか」

「そしてその後もどのようにクラブとしては歩んでいきたいのか」

などクラブ・強化部の考えを実現させてくれる監督をまず選定をするわけです。

どれだけ前年に中心選手として活躍した選手でも、次の年では改革路線で志向するサッカーとは相性が悪い、となれば契約を更新してもクラブも選手も不幸な未来が待っていることになります。まずクラブとしての方針を固めないといけません。そしてそれをピッチで描いてくれる監督をまず探すのだと思います。

 

2023年シーズン末を思い出してください。

41節ホーム最終戦町田との試合。残留が決まったこともあってなのか、契約が更新されないことが決まったためか、明らかに『レノファありがとう』的なコメントをアライバルインタビューから発していたエスナイデル前監督。おそらくこの時点である程度次シーズンの契約が更新されないといった話が固まっていた、もしくはそれに準ずるくらいの状況にあったのだと思います。

やはり熊本戦も感謝の言葉や別れの言葉を残し、翌日の11月13日にエスナイデル前監督の退任が発表されました。

そして一部スポーツ紙のすっぱ抜きがあったためかは不明ですが、J3リーグ終戦の12月2日を前に、12月1日にFC大阪より志垣監督の退任が発表され、12月5日にレノファより志垣新監督の就任が発表されました。

 

さて、ここで抑えておきたいのが、今年のJ2最終戦J3終戦よりも早くレギュラーシーズンが終わり、約3週間くらいJ3が終わるまでに時間があったことです。

上述したようにレノファ強化部のほうで新監督のリストアップはシーズン中に行っていたと思います。また、新監督との交渉ももちろんJ2最終戦よりも早かった可能性はあります。

ただ、J1とJ3のクラブ(それと昇格プレーオフを戦っていたJ2勢)に比べて、すでにレノファはレギュラーシーズンが終わっていたため、まだレギュラーシーズンを戦っているチームよりも比較的しっかりと監督や選手に選定・交渉をする時間が上記のクラブよりもあったということが考えられます。

このアドバンテージが功を奏したこともあったのか志垣監督と契約を結べたのではないかなと思います。そして早い段階でもう2人のコーチをJ3よりを招へいすることができたのではないか、という考えもできそうです。

 

どのタイミングで志垣監督と合意ができていたかは不明ですが、志垣監督の就任翌日の12月6日の時点でヘッドコーチの吉澤さん、同12日にGKコーチの山田さんとの契約合意の発表をすることができました。

近年の監督人事で言うと渡邉元監督の時からサポーターの中でも出ていた話題と思いますが、新監督を迎えるにあたって、やはりそれを補佐できるコーチが必要ではないか、というものがあったと思います。新監督の考えなどをかみ砕く方といいますか。エスナイデルさんが来た時も、監督単独か…と思ったものです。

サポーターが思うことであればもちろん強化部も感じていたでしょうし、新体制発表会では志垣監督と強化部で話し合い、吉澤コーチの招聘を決めた、とも報告がありました。吉澤コーチに期待することとしてコーチ陣を取りまとめてくれる、監督やクラブにもストレートに物を言ってくれるなど、選手との間に入ってチームを作り上げてくれるということも期待されていました。

中山コーチは留任されたので継続するところは継続しつつ、多少血の入れ替えのために志垣監督、吉澤コーチ、山田GKコーチを迎えたのかなと思います。

土肥GKコーチなど長くレノファに貢献をしてくれた方とのお別れもありましたが、今季レノファは監督の他にコーチ陣も新たに加わる方を迎え、『勝ち点55 失点45』と例年よりも現実的な目標を掲げるなど、変革を予感させる体制を取りました。

 

 

3)選手はどうする? 

・在籍選手

そして選手の契約についてです。選手の契約についてはJFAで規約があります。以前A契約、C契約の記事の際に使ったプロサッカー選手の契約、登録および移籍に関する規則より抜粋。

 

② クラブから選手への契約更新通知
クラブは、その所属選手に対し、新たな契約を締結する意思及びその契約条件を「契約更新に関する通知書」(書式A)により、遅くとも以下の期日までに通知しなければならない。クラブは、その写しを所属リーグに提出しなければならない。
(1)1月1日から1月31日の間に契約期間が満了する契約を締結している場合:リーグ戦が終了した日の翌日から5日後まで
(2)(1)以外の日を期間満了日とする契約を締結している場合:契約期間満了の2週間前まで
③ クラブと選手の契約交渉
クラブは、上記②の通知後すみやかに選手との交渉の場を設定し、以下の期日までに新たな契約の条件についての交渉を終えなければならない。
(1)1月1日から1月31日の間に契約期間が満了する契約を締結している場合:12月31日まで
(2)(1)以外の日を契約期間満了日とする契約を締結している場合:契約期間満了日まで

とあります。

<1月1日~1月31日の間に契約期間が満了する契約>とありますが、ほとんどの日本人選手は今のJリーグのカレンダーであれば、シーズンの始まる2月から1年ということでこの契約になると思われます。※シーズン以降問題がどうなるかでこの辺は大きく変わるでしょう。

例外としては2010年シーズン川島永嗣フロンターレと半年の契約を結んでおり、W杯を機に海外へ移籍したのがあったかなと思います。また、外国籍選手の中には6月末などヨーロッパのカレンダーにあわせている選手もいるかもしれません。

 

話を戻して、この多くの日本人選手が結んでいる契約状況であれば、在籍している多くの選手に『シーズンが終わった翌日~5日後までにクラブは選手(もしくは代理人)に通知をする』必要があります。

この場で来季の契約をまとめていくわけです。複数年契約を結んでいる場合はそれに準ずるのですでにスカッドには入れているでしょう。

ただ、契約を更新する選手(またはその代理人)には、

「来期は○○監督のもと、△△のようにやっていく」

「その際にあなたには××のような役割を担ってほしい。給与については■■で」

といったことが行われているのでしょう。

そのため、上で監督を先に決めると書きましたが、『3週間』J3が終わるまでに時間があったので、ある程度この時点で志垣監督サイドからも色よい回答があったのかもしれません。または監督はまだ確定はしていないが、来期についてはエスナイデルさんではなく、○○のような方針で考えている、ということが伝えられているのかなと思います。

在籍選手はレノファというクラブを知っているし、選手間でのピッチ内外での関係性もあるでしょうから、ある程度次年度の基盤として考えるものと思います。今期もレンタル延長含めて20人を超える選手がレノファは残留してくれました。

 

・移籍してくる選手

在籍選手に加えて強化部が動いているのが他クラブに在籍をしている選手、レノファに新加入してくれる選手、補強戦力ですね。

今季のレノファメンバーで言えば、12月12日に相田選手、同15日に板倉選手がレノファ在籍選手の契約更新と同じタイミングで発表されていきました。志垣監督のリクエストの印象もありますが、既に強化部もリストアップをしていた、というようなニュアンスの言葉もおっしゃっていたので、早くから声をかけていたと思われます。同じように山本選手はJ3の最終戦前にはレノファから接触があったことを新体制発表会で認めていました。

ただ、このような選手たちはおそらく割とレノファから声をかけた時点で心が決まっていた選手なのかなと思います。下位カテゴリーから『個人昇格』であったり『故郷凱旋』というのは、移籍をするという動機としてはわりと選びやすいものと思います。

ただ、やはり個人昇格などであっても、クラブのホームタウンがどんな地方・街の規模なのか、というのは選ぶ際に見分けるポイントとなるようです。

選手の中にはどこの誰とは言いませんが、やはり「都会がいい!」というようなチーム選びをしていそうな選手もいます。自分の出身地よりもだいぶ遠い。。。関東志望です、という理由で山口を敬遠されることは中にはあるかと思います。また、カテゴリーはやはりJ1、せめてJ2上位でないと、というのもあるでしょう。施設面などを考える選手などは食堂ついててほしいなどもあるかもしれません。J3に降格となりましたが大宮は素晴らしいと聞きます。

なので、山口のことを悪くいう意図はないことを先に申しておきますが、レノファを選ぶということは多少ほかの在関東クラブやレノファよりもクラブの規模が大きいクラブなどと比べても、ある程度割り切ってきてくれる選手が多いのかなと思います。

もちろん、吉岡選手のように自分の故郷に似ているからこれくらいのほうが住みやすいという声もあるので一概には言えませんが。

 

そして、このようなクラブの立地問題をクリアしてもやはり付いてくるのはお金です。選手も他クラブもビジネスですから、タダというわけではありません。

このような他クラブの選手の獲得を狙う場合には下記のような規約があります。

① 他のクラブとの契約
他のクラブに在籍するプロ選手との間でプロ選手としての契約を締結しようと意図しているクラブは、当該プロ選手との交渉に入る前に書面により当該プロ選手がその時点で在籍するクラブに通知しなければならない(「他クラブ在籍プロ選手との契約交渉開始に関する通知」(書式I)により通知。写しを所属リーグに提出)。当該プロ選手は、当該プロ選手のその時点のクラブとの契約期間が満了したか、又は期間満了前6ヶ月間に限り、他のクラブと契約を締結することができるものとする。かかる規定に違反したクラブ又は選手に対しては、以下の懲罰が科されることがある。
(1)違反当事者がクラブの場合:最大2つの登録ウインドー期間について、新たな選手の追加登録
の禁止
(2)違反当事者が選手の場合:最大6ヶ月の出場停止処分

とあり、まず在籍クラブへの通知が必要であり、獲得のためには契約が満了しているか、または満了6ヶ月前であることが明記されております。そして破った際の罰則も書かれています。

 

そしてこの契約期間が満了する前に移籍する場合は下記の通りになります。

3-2 移籍補償金
① プロ選手がプロ選手として契約の期間満了前に移籍する場合、移籍元クラブは移籍先クラブに移籍補償金を請求することができる。
② 移籍補償金の金額は、移籍元クラブと移籍先クラブの合意によって決定する。
③ 上記②の合意がなく契約の期間満了前に移籍が行われた場合、違反当事者には以下の通りスポーツ上の制裁が科されることがある。
(1) 違反当事者がクラブの場合:最大2つの登録ウインドー期間について、新たな選手の追加登録の禁止。
(2) 違反当事者が選手の場合:最大6か月の出場停止処分

よく「移籍金」という言葉で使われるものです。正式名称は「移籍補償金」。②にあるように金額はクラブ間合意で最終の金額がきまります。

選手の移籍の際に移籍金はとったか?というのが国内外の移籍で言われていますが、元神戸のコーチであったモラス雅輝さんがおっしゃっているように移籍のほとんどが契約切れの『0円移籍』のようです。

われらがレノファもそこまでお金をかけられるか?といえば、町田のようになかなか大盤振る舞いで選手を取ってくることができる財政ではありません。そのクラブにはそのクラブの規模、それに見合う補強の仕方があります。

例えば上記で挙げた、相田選手や板倉選手のような例。あくまで憶測ではありますがJ3というカテゴリー上あまり複数年契約を結ぶ例が多くないということを聞いたことがあります。そのため、彼らはちょうど契約が切れていたところをレノファが『0円移籍』で獲得できた可能性があります。

また、五十嵐選手、平瀬選手のような期限付き移籍も選手をそろえる方法のひとつです。

4.国内の期限付移籍

4-1 期限付移籍の手続き
期限付移籍契約書の締結
期限付移籍を行う場合、移籍元クラブ、移籍先クラブ、選手の三者は、本協会所定の「期限付移籍契約書」によって契約を締結する。
② 移籍先クラブと選手との選手契約の締結
(1) 移籍先クラブと選手は、移籍元クラブと選手が締結している選手契約(以下「原契約」という)の期間内で、新たな選手契約(以下「移籍先クラブ選手契約」という)を締結する。
(2) 移籍先クラブ選手契約の種類は、原契約と同じ種類とする。
(3) 移籍先クラブ選手契約の基本報酬は、原則として原契約と同条件とする。
(4) 期限付移籍の最短期間は、本協会基本規程に定める2つの登録ウインドー間の期間とする。

と規則にも項目としてあります。なかなか出番のない他クラブの選手をいわゆる『レンタル』するわけです。

ただ、取り決め次第ではありますが無料ではありません。

4-2 期限付移籍に関する補償金(期限付移籍補償金)
期限付移籍補償金
選手の期限付移籍に関しては、移籍元クラブは、移籍先クラブに対し補償金(以下「期限付移籍補償金」という)を請求することができる。期限付移籍補償金の金額は、移籍先クラブと移籍元クラブの合意によって決定される。

とあるように、クラブ同士で取り決めれば『期限付移籍補償金』が発生します。これについては武者修行させてもらっているからタダでいいよ~みたいな感じで、五十嵐選手らをお借りできていることを祈るばかり。多少は払っているのかな。

反対に去年横浜FCに橋本選手を貸したときはたくさん期限付移籍補償金が発生していたといいな~と現金なことを考えるばかりです。

 

また、そのほかにもトレーニング補償金というものがあります。

長くなるので割愛しますが、『プロサッカー選手の契約、登録および移籍に関する規則』の項目7にこのトレーニング補償金について書かれており、23歳以下の選手が移籍をした際に、移籍補償金とは別にこの補償金をクラブに支払う必要があります。(※若月選手がこれに該当する可能性あり。ただ、移籍補償金がない可能性もありそう)

 

 

・新卒選手

次はアマチュアからプロへの場合です。新卒選手ですね。

③ アマチュア選手がプロ選手として移籍する場合
マチュア選手がプロ選手として移籍先クラブへ移籍したい旨を申し出た場合、移籍元クラブは、当該移籍について異議を申し立てることができない。ただし、移籍元クラブは、本規則に定められた「トレーニング補償金(アマチュアからプロ)」を請求することができる。

とあります。選手が望めば移籍を止められない、というのも明記されています。そしてその分トレーニング補償金(アマチュアからプロ)を請求できるとあります。

これはしっかり金額がこの規則の項目6で定められています。12歳から22歳にアマチュアとして所属していたチームに在籍年数に応じて払う金額が書かれています。ざっくり書くと大卒選手の場合はこの補償金は130万円、高卒選手は80万円ほどかかると明記されてます。

また区分が難しいのですが、今井選手もアマチュアからプロの区分になるかと思います。レノファの1/31のyoutubeにアップされたインタビューにて「プロサッカー選手としてのキャリアを山口で始められることを本当にうれしく思います」と言っていたので、この区分変更があったかなと推測しています。(※JFLにもプロ契約の方はいらっしゃるようです)

ただ、当該移籍(アマチュアからプロへの区分変更)が選手の25歳の年度の終了日までに、と明記されています。そして今井選手は26歳。この区分の移籍であったとしても保証金はなかったものと思われます。

 

 

とまあ、このように選手を獲得するのも色々なお金が発生します。と終わりたいところですが、実はこのほかにもお金が発生します。それが『支度金』。

住居費や家具や自動車などの該当項目に対してクラブが支給する上限の金額があります。既婚者(同居扶養家族あり。お子さんもいる)とかですと最大500万が発生するようですが、これは上限なので必ずしも上限が払われるわけではないようです。これも規則の項目8のところに明記されています。

ということで、ようやく終わりです。

 

書いてきました通り、選手を獲得するのにも規則でしっかりとお金の話や契約形態が定められています。

これらの項目をクリアしてはじめてシーズンを迎えられるわけです。レノファに来てくれた選手に対しては「よくぞ来てくれました!」という思いは当然ありますが、今回いろいろ規則やそれに関わることを調べて、聞いて、書いてくると「よくぞしっかりそろえていただきました!」と強化部さんにも感謝の気持ちがとても湧いてきました。仕事ですから、と言われればそれまでですが、このようにお金のやりくりなどをしつつ『編成する』というのはとても難しいものだなと感じます。

今年の移籍イマイチだったよね?なんて言われることもあるかもですが、これだけいろいろ要因があればそんな年も出てくるわな、というのもこれを書いている今の自分の率直な意見です。

 

さて、『編成(&だいぶ移籍のこと)』について長々と書いてきましたが、このようなプロセスを経て(まだまだほかにもたくさんあるでしょうが)集まってくれた監督・選手。そりゃ全員が同じ年は2度とないというのも当然です。

ただ、1年1年メンバーは変われど山口に来てくれる選手たちにクラブスタッフ。それを後押しするスポンサー・サポーターが一丸となって戦っていくというのは、当たり前のようで当たり前ではないことに思えます。クラブが好きなサポーターも入れば、個サポのような選手メインで応援するサポーターもいます。それはその時にいる選手だったり、チームの順位などにも関わってくるでしょう。

だからこそ、先月末の開幕前のパレードなどもそうですが、町全体が一体となって盛り上がっていく、おらが村の選手たちがんばれ、そんな言葉を彼らにかけ、彼らが躍動する。そしてその姿を見てまた僕らも活気づく。町も活気づいていく。

チームを編成をするというのは、そういう夢のようなものを紡ぐ大きな第一歩目なんだと感じました。

2024年いよいよ始まります。笑って終われるように、後押しをしていきましょう!

ここまで読んでいただきありがとうございます。

(文中敬称略)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、またここまでスクロールして気づかれた方向けに最後にこの項目を。

・退団する選手

シーズン終了後クラブが面談の席を設けることを書きました。そこで更新を打診される人もいれば、更新されない選手もいます。また、契約内容で合意できない場合もあるでしょう。昨年末で言えば、高木大輔選手、神垣選手などです。

彼らについても少し触れていきます。

 

シーズン終了後5日間までに席を設けて、契約を更新するのか否かを通知する、と規則にはありますが、やはりそれまでに下交渉というものを行ってはいるのでしょう。

昨年末の例で言うと高木選手が最終戦の前の11月10日に契約更新されない旨が発表されています。このあたりはすべてシーズン終わりに!と杓子定規で行っているわけではなく選手やクラブの配慮もあるのでしょう。しっかりとさよならを言いたいという思いであったり、反対に遅くまで契約満了が発表されない選手は『ギリギリまで次が決まるまで発表したくない』というのもあるでしょう。神垣選手のようにトライアウトに出る選手は発表をしないといけないですし。

このように契約が更新されない場合はやはり規則で移籍リストへの登録がクラブに義務付けられています。JFAの移籍リストには2/8現在も高木、皆川、国本の名前があります。高木は一度消えたんですがまた載ってます。水戸と琉球の試合にでていたようなので決まるといいですね。皆川と国本にも早く移籍先がきまることを願いたいです。

話を戻すとこの移籍リストに必ず乗せる通知をJFAにクラブをしないといけません。ですので、吉満や神垣も載っていましたし、引退をした大槻も載っていました。いわばここに載っている選手はフリーの選手。上位カテゴリーに今の時点で引き抜かれることはあまりないかと思いますが、JFLなど4部相当以下のチームでの獲得ができるようです。その際はプロからアマチュア契約という形になる選手もいるでしょう。

 

契約満了というのはサッカー界においてはよくある話です。選手のみならず監督やコーチも契約満了を迎えます。一般の会社と違い、競技の現場に身を置いている彼らは一寸先も自分の足次第ではないですが、必死に一年一年契約を勝ち取るんだろうなと感心をしてしまう一方で、厳しい世界だなと遠目で見るような感情も若干あるのも事実です。